上生的幻想

上生的幻想

2008/04/29
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テーマ: ★お菓子★(2996)

IMG_6148.JPG

 長春、とは、中国産の薔薇。四季咲きの薔薇で、現代薔薇に四季咲きの品種の原種。
 日本では、庚申薔薇(こうしんばら)と呼ばれている。庚申の日(60日)ごとに咲く、四季咲きの薔薇という意味。
 中国、揚子江流域では、旧暦の四月から九月まで花をつけることからの名前(揚子江を「長江」というけど、その「長」にもかかっているのかもしれない:これは僕の勝手な思いつき)
 薔薇は、平安時代から日本でも栽培されていて、襲(かさね)の色目にも「薔薇(しょうび)」というのがあるけど、この上生の色合いとはまったく違う、赤紫。
 白長春、という、白い花のものがある。
 と、ここまでが、ネットでのお気軽検索による付け焼き刃。


 この上生は、どうやら、この白長春をモデルにしているよう。
 四季咲きだから春でなくてもいいようなとも思うけど、「長春」と「春」の字が入っているからだろう。
 また、「長春」とは長い春、永遠の春ということで、めでたい名前であるともいえそう。
 ただ、薔薇じたい四季咲きで季節感があまり感じられないものなのに、名前に「春」があるので春の上生として出してくるところが、一般的な上生の季節観とは異なった感じがして、面白い。
 だが、もう一つひねりをきかせて、中国では寒くなければ冬にも花をつけ北宋時代から愛でられていた(これもネット)、ということから、新年の菓子としても面白いかもしれない。新年を「新春」ともいうし、おめでたいその「春」が永遠に続く、ということで。

 種は白漉餡。
 もっちりういろうは、やっぱり、これがういろう?と思える食感。
 いわゆる、ういろうというものより、上生のういろうは口当たりが洗練されていて、いつも驚かされる。ういろう離れしている感じ。
 そして、やはり、ふっくら、滋味豊かな白餡。


   この世をば我が世とぞ思ふ 望月の欠けたることのなしと思へば

 ふと、道長のこんな歌を想った。
 しかし、もちろん、我が世の春が永遠に続くなんてことはない。


(でも、どことなく、かたつむり のようにも見えたり・・・)





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Last updated  2008/04/29 09:57:31 PM
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