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2009年1月11日 朝刊
【北京=新貝憲弘】中国が南極内陸部初の観測拠点となる「崑崙(こんろん)基地」を建設している。南極大陸でも最も氷が厚く、自然条件が厳しい場所で今月末にも完成する見通し。新基地建設は南極の資源獲得をめぐる既得権確保の狙いもありそうだ。
崑崙山脈から名付けられた新基地は南極でも標高が最も高い「ドームA」(海抜四、〇八七メートル)と呼ばれる場所に建設。平均気温は氷点下五八度、氷層は最も厚い場所で三千メートルに達するという。ここで二十-二十五人が夏季のみ滞在、数十万年から百万年前とみられる氷層の掘削調査や地磁気観測、天体観測などを行う予定だ。
中国は一九八五年に最初の観測拠点「長城基地」、八九年に「中山基地」を設置。今回の基地設置について中国紙は「南極点は米国、磁極はフランス、最寒地はロシアが率先して基地を造った。四つ目(最高地点)は中国だ」と伝える。
南極での領土権主張の凍結などを定めた南極条約は今年で採択五十周年。原油などの資源をめぐり条約の見直し論議も出ている。新基地建設を担当する中国の第二十五次調査隊の楊恵根隊長は、中国紙の取材に「各国が次々と南極内陸地区に展開するなか、中国も内陸に基地を造る必要がある」と話している。
それにつれ環境破壊もかつて無い早さで・・・
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