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2007/03/13
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カテゴリ: カテゴリ未分類




先々週の土曜日に新宿駅のホームで山手線の電車を待ちながら、本を読んでいました。
同じホームを、視覚障害者が一人歩いていました。

根拠は無いのですが、「何かが変だな」と感じました。
明らかにその方の動きが、他の人の動きに溶け込んでいない。たまに道で見かける「ありえないくらい運転が下手な人の車」と同じように、その方は(視覚障害者であるということを割り引いても)周りとは異質な動きをしていました。


「何か変だな」という感じを何となく頭にとどめたまま、本を読むでもなくその視覚障害者を眺めるでもなく、ぼーっと電車を待っていると、その視覚障害者は、ホームの端を白杖で確認した後、ホームの外に向かって一歩踏み出し、転落してしまいました。階段とホームの端を勘違いしたのだと思います。


ちょうど山手線の列車が入ってくる寸前で、あと1分転落するのが遅ければ、目の前で大きな事故になっていたかもしれません。
転落の瞬間を見たぼくは、とっさに駅の非常停止ボタンを探していました。


幸い、駅員や周囲の人の対応が早く(一人ホームから飛び降りた勇敢な青年がいました。拍手!)大事には到らず、まもなく山手線の運転も再開しました。





■山手線の電車から見る、新宿駅のホームは殺意を持っているように見えるということ
普段見慣れている光景もこのような事故の後では、「よくこれで事故が起こらないな」と関心してしまうほどでした。あれだけの密集した空間に、柵も何もなく、人々がものすごい勢いでぶつかりながら歩いている。
山手線のホームを全く知らない人(例えば外国の人)に、「何に似ているか?」説明しようと思っても、たとえられるものが見つかりませんでした。海底でひそかに気配を殺して獲物を狙っている巨大な深海魚? そんな不気味な殺意を感じました。


■「何か変だな」という予感は正しい(ことが多い)、ということ。
ぼぉっと眺めていたときの「何か変だな」と感じたのですが、「何が変なのか」が説明できない。それでも「予感・感覚は正しい」ということですね。その予感に沿って、すぐに行動を起こしていれば、もしかしたら転落は防げたかもしれません。この瞬間にとっさの行動が出ずに、運悪く大きな事故が起こったら、後味の悪さをずっと引きずらなければならないところでした。

日常生活や仕事でも「何か変だな」と思うときは、事故が起こる確率が高いですね。(結果的に何も起こらないとしても、それは「ラッキーだっただけ」と考えた方がよさそうです)「言語化できない予感」に従って行動を起こすことも重要です。仕事においても特に、前職のコンサル時代は「言語化できてはじめて相手にされる」というような仕事だったので、ともすると「言語化できないもの」を軽視していた点がありました。
メーカーに転職して「言語化できること」と「仕事ができること」が必ずしも一致しない世界にきて、「言語化できないけど、何か変だと思うんだよね」という感覚(現場の感覚といってもいいかもしれません)をうまく察知して、言語化する、ということも自分の重要な役割だと思うようになりました。


■(こういう形で抽象的に一般化したくはないのですが)社会のインフラは、障害者に対する配慮が殆どなされていない。
地下鉄で、ホームドアを設置するなど、少しずつ変わっては来ていると思いますが、(ぼくが子供の頃はもっとひどかったと思いますので)障害者にとって暮らしやすいインフラが十分に整備されているとはいいがたいように感じました。 なんだか、報道ステーション辺りが、世界を比較する特集を組んで「ドイツではこんなに…」「フランスでは…」「スウェーデンでは…」「それに対して日本は…」みたいな特集を組みそうな感じがします。(実際のところ日本のインフラ整備が遅れているのか、はわかりませんが。)







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Last updated  2007/03/13 10:30:58 PM コメント(6) | コメントを書く


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