○・。Mooncalfの絵本。・○

○・。Mooncalfの絵本。・○

2007年01月22日
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カテゴリ: 連載
 それは、本当に突然だった。
 この世に存在する全ての色を生み出してるような、そんなあの家が、その日、モノクロに染め上がっていた。

「花崎家
 告別式 ○○日 ○○時より」

 おじいさんは花崎といったのか。彼にとてもよく合う名前だ。混乱する頭の片隅で、私は考えていた。
 その日に限って、私はきれいな赤いワンピースを着ていた。これではだめだ。私もモノクロに溶け込まなくては。おじいさんに会いに行かなくては。
 私はもと来た道を走り出した。どこからともなくしてきた金木犀の香りが、ふらふらする私の背中を支えているような気がした。


                   * * *


 なんでそんなに好きになったのだろう。生まれた時から黒いラブラドールレトリーバーと一緒にいたから?クロアゲハの美しさに心奪われたから?こんなに大好きなのに、きっかけは覚えていない。気づいたら黒いものをたくさん集めていた。
 でも今は違う。私は今、黒という色が大嫌いだ。その理由ははっきり覚えてる。好きになった、始まりのきっかけは忘れたけれど、この終焉を迎える理由は頭の中に刻まれている。

「死神」
 小学校5年生の頃、同じクラスの少年の一人が言った。「あいつ、死神なんだぜ」
 きっかけは単純だった。当時、原因不明の病気で、学校で飼っていたうさぎが3匹死んだ。そして飼育委員は私だった。やはりその日も黒いスカートをはいていた、この私。
「あいつ、黒い服ばっか着てるだろ?それは死神だからなんだぜ。あいつが触ったからうさぎは死んだんだ」
 小学5年生の男の子はまだ幼い。男の子たちは、その小さな発言者に味方した。でも大人ぶりたい女の子たちは信じなかった。そして私も、ただ聞き流していた。そんなことよりも、うさぎが苦しまずに死ねたのか、今は苦しくないのか、それだけを考えていた。
 そんな力関係に変化が生じたのは、その1週間後だった。今度はクラスで飼っている金魚が、大漁に水面に浮かんでいたのだ。
「昨日最後にえさやったの、誰だよ・・・?」
その金魚たちのような、うつろな目を、私はクラスで見た。その目の先にうつるのは、私。誰も身動きをとらない。でも確実に気持ちは私からじわじわと離れていくのははっきりわかった。
「おまえ、どーしたんだよ、その足!」



続く。

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久しぶりに思いついたまま書いてみました。
なのでまだ全体図はできてません。最後までいけるかわかりませんが、ちょっとずつ連載(ってほどのものじゃありませんが)していこうと思います。
気長にお付き合いください。





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Last updated  2007年01月22日 17時29分31秒
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