良さんの読書日記

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2017.11.30
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カテゴリ: ミステリー小説

『黄昏』 薬丸岳 『所轄 警察アンソロジー』ハルキ文庫に収録  、初版2016年10月18日、第70回日本推理作家協会賞

<あらすじ>
 女性の声で「幸田二美枝 (88) さんが亡くなっているのではないか」と区役所に通報があった。行ってみると、スーツケースの中に彼女の白骨死体があった。二美枝は娘の華子と二人暮らしだった。華子は署に連行され、事情聴取を受けた。
 華子は警察の取り調べに、3年前に買い物から帰ったら、母が死んでいた、と答えた。なぜ、区役所に届け出なかったのか、という問いには、年金の不正受給といわれても仕方がない、と言った。
 所轄の夏目刑事は、彼女は何か隠している、とにらんだ。そして、捜査をすすめた。

<良さんの解説>
 薬丸岳のミステリーは、最後にどんでん返しがあるストーリーが多い。しかし、本書『黄昏』はそうではない。
 最近、親が死んでも役所にとどけ出ない人が増えている。年金の受給がストップするからだ。華子が親の死を隠したのは、不正受給がからんでいる、と読者は最初そう思う。しかし、違った。
 なぜ華子が母の死を隠していたのか、その本当の理由は何か。夏目は、ここに事件の謎を解くカギがあると見た。そして、幸田親子をよく知るため、親子が以前住んでいた厚木のアパートにいった。ここで、すべてがわかった。
 二美枝は俳句サークルに入っていて、ある男性と恋をしていた。
 娘の華子は49歳になる。親離れできない娘が犯した事件だった。

ホーム・ぺージ『これがミステリーの名作だ』も御覧ください。

http://bestbook. ife.coocan.jp








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Last updated  2017.11.30 08:39:26
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