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2007.10.31
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北京に住んでいると、最近とみに不動産に関する問題は頭が痛い。
来年がオリンピックということもあって、
その時期までに一儲けと思っている輩が多いせいか、
あっちでもこっちでも一挙に家賃が上がって、
今まで住んでいたところから動かざるを得ない人が後を絶たない。

2割3割は当たり前、中には倍にする と大家がいきなり乗り込んできて、
という話は全然珍しくない。

異常だ。

不動産投機に関心のない、お金持ちの大家を見つけて
住まわしてもらう好運を祈るしかない。


諸事情あって、急遽住んでいるマンションから 一時退去 することにした。

それほど住み続けていたい部屋でもなかったけれど、
NHKが見られて、浴槽に漬かれる一人用マンションなんてそうない。
そう考えたらなかなか離れられなかったが、
住んでて結局心地よくなかったから、
退去するのもいいきっかけかもしれないと思うことにしたのである。

ということで、荷物を箱詰めし、搬出当日。

折りしも私の中国人アシスタントのLさんも引越しだったので、
そのトラックをそのまま私のところに回してもらうことにした。
部屋から運び出されていくダンボールたち。


ところが。

いきなりフロントから電話が鳴る。
「あなたの荷物は運び出せません。
大家さんからあなたは夜8時に搬出すると聞いているので、
彼と話をしてから連絡してください」
とのこと。

は? 
ちょっと待ってよ、私、午後に出て行くって連絡したじゃん!


そう、3日前に大家にショートメッセージを送って、
31日の午後に荷物を出すと連絡しておいたのに。
8時って、8時って?




私は文面で
「31日の午後に荷物を運び出します。
そのときまでに敷金を返してもらうことはできますか?」
と送信したら、
即大家から電話がかかってきた。
「退去の連絡が遅くなったのに、敷金を返せるわけないだろう? 
契約書にもあったろう? 
あなた先月私のところにショートメッセージ送ってきて、
続けて住むっていったから借り手を捜さなかったのに、
30日切ってから言い出して、敷金返すわけないだろう」
との言い分。
確かにそうだけれど、今回は特殊な事情なので、
多少交渉の余地はあるかと思っていたのだが、彼はただひたすらまくし立てるだけ。
私が口を開くと、 「何言ってるかわからん」 のひと言。

さらにちょうどそのとき地下にもぐった状態で話をしていたので、
ところどころ電波が途切れて聞きづらい。
ひとまず夜私のところに来てくれとなった。
が、その日の晩、大家は来なかった。

ということは。
8時とは、今日のつもりだったのか?

大家に電話をかけて、午後に出て行くといったでしょ、と言う。
すると向こうは案の定「夜8時って言ったろう」と返してくる。
外国人の私が交渉するのは分が悪いと見て、
引越しを手伝いに来ていた私のアシスタントちゃんが
私から携帯をもぎ取って言い争いをはじめる。
「ともかく今運送業者が来ていて、
このまま彼らを拘束していたら料金がどんどん上がるのよ。
なんでもいいから早くここに来て! 
さもないとあなたに運搬料、払ってもらいますからね!!」


さすが、こういうときは 中国人に頼むに限る。
特に彼女は日本人の駐在員のマンション問題で場数を踏んでいるので、
この辺はお手の物である。


エレベータ前に積まれた荷物の間で、
私とLさん、運送業者の中国人が大家の来るのを待つ。

そして1時間後、大家登場。退去の確認を始める。
そのあとで満を持してLさんが 「敷金は返してもらえるんですよね?」 のひと言。
するとにこにこしていた 大家の顔が急にこわばった。
かと思うと、また契約書を楯にまくしたて始めた。

大:「彼女は先月、継続して住むって言ったんだぞ、
   契約書だと敷金を返すなんておかしいじゃないか!」

L:「確かに契約書はそうなっている。
   でも、彼女だっていきなりこんなことになるなんて
   そのときは考えもしなかったのよ!
   こんな状態なんだから少しは考えてもいいんじゃないの!」

大:「だいたい1ヶ月切ってから次の住人探せだなんて、
   自分だって損害なんだぞ。
   それも契約書にあるだろう!」

L:「そんな情のないことを中国人が言うとは思わなかったわ! 
   こんな特殊な状況なんだから、多少でも柔軟に対応したらどうなの!」

大:「私だってアメリカにいたとき、似たようなことになったぞ。
   でも契約は守ったんだからな」


激しく言い合う二人。
しかし、大家は本当に折れない。本当に折れない。
筋金入りのケチ。

私は傍で見ているだけだが、 ここで泣いた。泣いてみた。
言葉が出ないので、もう涙で訴えるしかない。
泣きながら、部屋に残っていた配線コードやら掃除道具やらを片付け始めた。
「荷物を運び出してからここに戻ってきて、
掃除をしてからちゃんと退去手続きしたかったのに~」
とさめざめと言っていたら、
隣からLさんが
「そんなこともうしなくていいわ、ささ、もう行きましょう!」と、
大家を無視して私の手を引いて連れて行く。

確かに。

大家は初めて接触したときから問題だった。
管理会社から、契約してなくても
一日前なら荷物の搬入はできるからと聞いていたので、
部屋の鍵を借りようとしたら、
「契約もしてないのに鍵が渡せるか。だったら今日契約しろ」となって、
即、豪雨の中ATMでお金を引き出しに行ったことがある。

それも当時は1日にATMから引き出せる金額に上限があったから準備できなくて、
クレジットカードを使ったのである。
大家は決して性格が悪いのではなかろうが、融通が利かなかった。
そしてケチだった。

すったもんだの末、荷物はトラックに積まれ、搬入先に到着する。

ここでも荷物の搬入前に、管理会社のチェックのため、入り口で足止め。
結局、運送業者には延長料金含め、300元支払った。
中国での引越しは、日本とは別の意味で疲れる。。。





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Last updated  2007.11.04 19:25:59
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