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2008.06.06
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テーマ: いい言葉(572)
カテゴリ: 文学・芸術
▼ユゴーの薔薇8(王女の薔薇4)


Morne en son noir pourpoint, la toison d'or au cou,
黒い胴衣を身にまとい、首には金羊毛勲章をぶら下げて、

On dirait du destin la froide sentinelle;
彼は運命の冷たい見張り番のようだ。

Son immobilite commande; sa prunelle
じっと動かずにいるだけで威圧感があり、彼の瞳は

Luit comme un soupirail de caverne; son doigt
洞窟の換気穴のように光る。彼の指は、


誰にも見えない、かすかな仕草をしながら、

Donner un ordre a l'ombre et vaguement l'ecrire.
闇に向かって命令を下し、おぼろげにその命令書を書いているように見える。

Chose inouie! il vient de grincer un sourire.
信じられないことが起きた! 彼は今しがた、歯軋りをしながらだが、微笑んだのだ。

Un sourire insondable, impenetrable, amer.
不可解で、底知れぬ、辛らつな微笑だった。

C'est que la vision de son armee en mer
彼が微笑んだのは、大海を進む彼の艦隊の姿が、

Grandit de plus en plus dans sa sombre pensee;
彼の暗い思考の中で、次第に大きくなってきたからだった。


入念な計画通りに艦隊が航行する姿を彼は見る。

Comme s'il etait la, planant sous le zenith;
まるで彼は実際にそこにいて、空を飛びながら俯瞰しているようだった。

Tout est bien; l'ocean docile s'aplanit,
すべてがうまく行っていた。海はおとなしく、波もなかった。


あの大洪水が箱舟を恐れたように、海は王の艦隊を恐れている。

La flotte se deploie en bon ordre de marche,
その艦隊は整然とした行進を続け、

Et, les vaisseaux gardant les espaces fixes,
すべての軍艦は隊列を乱すこともなかった。

Echiquier de tillacs, de ponts, de mats dresses,
上甲板、甲板、そびえ立つマストが織りなす幾何学模様は、

Ondule sur les eaux comme une immense claie.
巨大なすのこのように海の上を波打っている。

Ces vaisseaux sont sacres, les flots leur font la haie;
この艦隊は神聖であり、波が艦隊の周りに垣根をめぐらしている。

Les courants, pour aider les nefs a debarquer,
帆船の上陸作戦を手助けするために、海流も

Ont leur besogne a faire et n'y sauraient manquer;
なくてはならない、そこに欠かすことのできないものだ。

Autour d'elles la vague avec amour deferle,
艦隊を取り巻く波は、愛情を込めて砕け散る。

L'ecueil se change en port, l'ecume tombe en perle
暗礁は港に変わり、波しぶきは真珠になって落ちていく。

Voici chaque galere avec son gastadour;
こちらには看守を乗せたガリー船、

Voila ceux de l'Escaut, voila ceux de l'Adour;
あちらにはフランドルの軍勢やバスクの軍勢が応援に駆けつけた。

Les cent mestres de camp et les deux connetables;
数多くの連隊長と二人の司令官もいる。

L'Allemagne a donne ses ourques redoutables,
ドイツは恐ろしいウルク船を提供し、

Naples ses brigantins, Cadix ses galions,
ナポリは二本マストの小帆船、カディスはガレオン船、

Lisbonne ses marins, car il faut des lions.
リスボンは水夫を派遣した。勇猛な男たちが必要だったからだ。

Et Philippe se penche, et, qu'importe l'espace?
フェリペは身を乗り出す。物理的な距離など関係ないのだ。

Non seulement il voit, mais il entend. On passe,
彼は艦隊の様子を見るだけでなく、音まで聞くことができた。

On court, on va. Voici le cri des porte-voix,
兵士たちは艦上を歩き、走り、動き回る。メガホンで叫ぶ声、

Le pas des matelots courant sur les pavois,
舷しょうを走る水兵たちの足音も聞こえる。

Les mocos, l'amiral appuye sur son page,
見習い水兵たち、近習に寄りかかる提督の姿もある。

Les tambours, les sifflets des maitres d'equipage,
太鼓の音、乗組員の班長が鳴らす笛の音、

Les signaux pour la mer, l'appel pour les combats,
航海の信号、戦闘準備のラッパ、

Le fracas sepulcral et noir du branle-bas.
総員戦闘準備の合図で湧き上がる陰気で暗いすさまじい音。

Sont-ce des cormorans? sont-ce des citadelles?
まるで数多くの鵜? まるでいくつもの要塞?

Les voiles font un vaste et sourd battement d'ailes;
船の帆は、壮大かつ重々しく羽ばたいている。

L'eau gronde, et tout ce groupe enorme vogue, et fuit,
海鳴りが聞こえると、この巨大な艦隊は逃れるように進み、

Et s'enfle et roule avec un prodigieux bruit.
帆を膨らませ、異常な音を立てて走っていく。

Et le lugubre roi sourit de voir groupees
不気味な王は、400隻の船に集められた、

Sur quatre cents navires quatre-vingt mille epees.
8万人もの剣を持った兵士の姿を思い浮かべて微笑む。

O rictus du vampire assouvissant sa faim!
ああ、飢えを癒している吸血鬼のゆがんだ唇!

Cette pale Angleterre, il la tient donc enfin!
あの青ざめたイギリスを、彼はとうとう手中に収めたのだ!

Qui pourrait la sauver? Le feu va prendre aux poudres.
誰がイギリスを救えようか? イギリスの命運も風前の灯。

Philippe dans sa droite a la gerbe des foudres;
フェリペは右手に雷の束を持っている。

Qui pourrait delier ce faisceau dans son poing?
彼が握っている束を誰が解くことができようか?

N'est-il pas le seigneur qu'on ne contredit point?
この男には、誰も口答えすることができないのではないか?

N'est-il pas l'heritier de Cesar? le Philippe
彼はシーザーの後継者ではないか? ガンジス川から

Dont l'ombre immense va du Gange au Pausilippe?
オジッリポの丘まで巨大な影で覆いつくしているフェリペではないか?

Tout n'est-il pas fini quand il a dit: Je eux!
「俺はこうしたい!」と言えば、すべてに決着がついてしまう。

N'est-ce pas lui qui tient la victoire aux cheveux?
勝利の女神の髪を握っているのはその男ではないか?

N'est-ce pas lui qui lance en avant cette flotte,
あの艦隊を前に進ませているのも、

Ces vaisseaux effrayants dont il est le pilote
行く先を指示して、あの恐ろしい艦隊を動かしているのも、

Et que la mer charrie ainsi qu'elle le doit?
そして海が使命として艦隊を運んでいるのも、あの男ではないか?

Ne fait-il pas mouvoir avec son petit doigt
彼は小指一本で、あの翼を持った黒い竜ともいえる、

Toits ces dragons ailes et noirs, essaim sans nombre?
無数の軍艦の群れを動かしているのではないか?

N'est-il pas, lui, le roi? n'est-il pas l'homme sombre
彼こそが支配者ではないか? あの怪物のような竜巻も

A qui ce tourbillon de monstres obeit?
従うという、あの暗い男ではないか?

風前の灯というイギリスの命運はどうなるのでしょうね。明日のブログで決着します。
(続く)





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最終更新日  2008.06.06 12:59:46
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