座 禅 猫

座 禅 猫

ねことおやすみ

ねことおやすみ(2004年9月9日)



猫の個体差って大きいそうですが、うちの2匹は寝方もぜんぜん違う。

黒猫ハチくんは短毛なので、ひんやりする床には座ったり寝たりしません。座るときはいすの上の座布団にちんまりor人のひざの上にちんまり。

寝るときは、っていうと、人がベッドを暖めた後にやってくる。

鼻先を近づけてきて「いれて!」のサインを出し、毛布と掛け布団の間に隙間を見つけます。次に、ザッ、ザッと手で地ならしをしつつ、布団の奥に潜っていきます。

人を踏みつけ踏みつけ奥まで行くと、両足の間に割って入り、スペースを確保しつつ一回転。「やれやれ」というようなため息ひとつつき、座り込んで寝に入ります。

猫を湯たんぽ代わりにというのはよく聞きますが、こいつ、人を湯たんぽ代わりにしてる・・・。

反してナナは、休むところはひんやりしたアルミ板の上とか玄関。

障害物っていうのも彼女にとっては魅力あるアイテムのようで、ごわごわのスポーツバックの上をデレーンと乗り越えるように寝そべってる。だんな君の仕事かばんもお気に入り、乗って休んでは怒鳴られ、飛んで逃げるを2,3回繰り返すのは毎日です。

ナナは毛の長いメインクーン。

「メインクーンの本」なるものによると、「この種は、およそ気持よいとは思えない奇妙な場所で睡眠を取る」のだそうです。この点に関しては、ナナはばっちり当てはまるのですが、ほかのメインクーンもそうなのでしょうか?「奇妙な場所で寝る」ようになる遺伝子って、何なんでしょう?

ナナは、ハチみたいに人で暖を取ろうと足の間に入ったりはしません。夜になると行方知れずになり、数時間。(この間どこを探しても声も聞こえず、姿も見えず。きっとどこか障害物の多い奇妙な場所にいるのでしょう。)

でも時々人寂しくなっちゃうのがナナちゃん。みんなが寝静まったころ、突然、首がぐっと締め付けられ、「すわ!何事!」と目を覚ますと、ナナが大きな潤んだ目でこちらを見下ろしています。「ナ・デ・テ・・・♪」と。

かくて私は、この個性の違う2匹の猫に睡眠中苦しめられているわけです。

時に足元がぼっと熱くなり、燃え盛る炎に包まれる夢を見、あるときは、苦しい厚着を一枚一枚脱ぎ散らし、最後の一枚のTシャツを脱ごうにも首にからまり息絶える夢を見ます。

今日もハチがベッドルームから私を呼んでいる・・・。

猫見れば ちぢにものこそ 悲しけれ
  わが身ひとつの 床にはあらねど  


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