シュナ太太の『こんなんで台北生活してます』日記

シュナ太太の『こんなんで台北生活してます』日記

2005年01月11日
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明日から、シンガポール。今、パッキングが終わって、夫からの電話を待っています。晩御飯は、久々の外食。Chilisへ行きます。本日はネールアートを新しくしてもらって、そのまま友人達とランチをしました。楽しかった~。

台湾生活で私にとって大切な人物。今では私の台湾の父&母。この出会いが私にとって、とても大切なものだった。今回であらましは終わります。帰ってきたら、日記になります。長くて疲れたら、飛ばして読んで下さいね。

奇しくも夫の台湾転勤が決まる前年の3月に、私の母、叔母、従姉妹、私の女4人で台湾旅行をした。
何故台湾か、、、。
私の叔母が『5時間以上のフライトは駄目だ』ときっぱり、さっぱり言ったからだ。
そして、叔母はすでに香港、韓国を旅している。
私はすでに何回か訪れているサイパン、グアムを提案したが、母、叔母ははっきりしない。
『そりゃあ、若者向け旅行ならねえ~、日焼けもごめんだし』という目つきで私を見た。
『じゃあ、あとは台湾しかないでしょうよ、、、、』私は何の思いも無く言葉を発していた。

終日フリーの3泊4日という日程だった。
全て私が手配した。正直何にも感動は無かったのだ。
何故なら、台湾には何の興味もなかったから。

取りあえず、短期の旅行なので台北市内だけの観光。
フランスのルーブル、アメリカのメトロポリタン、ロシアのエルミタージュと並ぶ台湾の故宮博物館。
世界4大博物館と謳われているここは外せないだろう。展示物は何と70万点と言われている。
女4人、3月だというのに凄い炎天下の中、モノも言わず、ふうふうと息せき切りながら歩き回った。
『やっぱり沖縄より南に位置するだけある。まさしく南国の暑さだ、、、、、。でも、寒いより良いか、、、』

故宮博物館には大勢の観光客が所狭しと歩き回っていた。
何組かの日本人団体にも出会った。
日本語で、お宝の由来だの何だのを説明している団体専任のガイドさんの後についてちゃっかり説明を聞きながら廻った。

象牙やヒスイで出来た精巧な美術品。大そうな書。何かの頭蓋骨で出来ているチベットのお坊さんが使う太鼓や、足の骨で出来た笛など等。
しかし、私が思い出に残っているのは恥ずかしながら、博物館内にあった喫茶店で飲んだウーロン茶と甘いお菓子の味だった。

疲労がピークに達した所、4人のうちから、「もう帰ろうよ~」オーラがガンガン出ていた。
4人とも互いのオーラを察知して素早く出口へと向かった。

そこで私の運命の人、台湾の父となる黄さん(通称トニーさん)との出会いが待っていたのだった。


何かの本には、決して乗らないように、、とまで書いてあったと思う。
しかしその時分、下調べもせずに来ていた私達には全く知識がなかった。
炎天下の中、一人涼しげにニコニコしていたトニーさんの笑顔が不思議に何かをひきつけるような魅力があり、おまけに日本語が上手だったので早速乗せてもらう事にした。
取りあえず、女同士だけど4人も居るし、、という安心感もあった。

「お茶屋さんに行ってウーロン茶を買いたい」と話すと、「私、お茶のお店もしている。行きますか」と。
忠烈祠に寄り、ちょこちょこと寄り道してもらいながら彼のお茶屋さんへ行った。お菓子を振舞われ、しこたま食べて、お茶を飲んだ。
今までに飲んだ事のない甘いクリームの味がする極上のウーロン茶。
有機栽培だという。感動ものだった。
以前お茶のコンテストで賞も取っている。
100グラム800元(約2400円)なかなかのお値段。
話し上手、日本語上手な小姐達が、日本で販売している同じお茶の価格表を見せてくれた。そこには、何と!!!100グラム12000円の表示。
5倍の値段だ。
誰が買うんだろう、、、。キャッチウーロン茶売りじゃん。やりすぎだよ日本人!(台湾人かもしれないけど、、、)
しかし、余りの美味しさに結構な量を買い込む私達だった。

その後はトニーさんはまるで、プライヴェートドライバーのように終日お付き合いしてくれ、地元の人が行く、観光では行けないようなお店を案内してくれたり、おまけにご飯等もご馳走してくれた。
こんな時だけしっかり者の私は、調子に乗ってトニーさんに「はい、メータ倒して走って下さ~い」等のたまり、トニーさんは相変わらずの爽やか笑顔で「はい、はい」とメーターを倒して走ってくれたのでした。

そんなこんなで、台湾旅行はトニーさんのお陰で10倍、100倍楽しく過ごせた。

最後の日、朝早くから彼は私達のホテルの前に居た。車の中にちょこんと乗って。最後のお別れにちゃんと待っていてくれたのだ。
胸がキューンと締め付けられた。
「ここが私の仕事場だから、、、。別に気にしないで」
所詮私達は観光客。何処の世界でも観光客は言ってみればその場での人間関係で終わってしまう事も多い。
私の心の中には、どこか100%彼を信じていなかった部分があった。
「又来てね、気を付けて。連絡して下さい」彼からは何一つ打算的な感情を感じる事はなかった。

私達は、4人ともジーンとしてしまった。
頂いた名刺を大切にお財布にしまった。
「もう、会う事はないと思うけど、本当に良い人だったな。トニーさん、ありがとうございました」一人でそっとつぶやいた。
帰国後、トニーさんとはファックスや電話でやり取りをしていた。(あまりにお茶が美味しかったので、買って欲しいと頼まれる事が多かったから、おまけに1キロ以上買うと送料はただだった)

その時、意味もなく、私はトニーさんに運命を感じた。
人との出会い、日常起こる事は偶然でなく必然だ。
これは私のポリシーでもある。
気の合わない人、気の合う人、良い日もあれば、悪い日もある。
それが生きているって事だ。
とにかく自分の人生の中で出会う人達は、私にとって何か意味のある人だと思っている。
余り好意を持てない人に会っても、なるべく「この人からも何かを学ばなければいけないんだな、だからこうして出会ってるんだ」と思い直す。
嫌だ嫌だと思って付き合うより、幾分心が軽くなる。私のおまじないみたいなものかもしれない。
縁がなければ自然に糸は切れるだろうし、縁があれば続くものなのだろうし。
茶の湯からきた言葉で、『一期一会』という言葉がある。千利休の弟子、宗二が『山上宗二記』に記している
人との出会いは常に、一生に一度限り。だからどんな出会いも大切に。
言うは易しく行なうは難し。
でも、私はそういう心持を忘れずにいたいと思っている。

その気持ちとは裏腹に、私達の台湾旅行の感想は「まあ、1回行けば充分だね」であった。
とにかく、眩暈を起こしそうな暑さ、至る所から漂う匂い、街の汚さ。
おまけに食事も余り合わなかった。
ホテルも日本人向けの所だったが汚い、暗い、臭いの3kだったし。

だから私は翌年に、台湾に引っ越す等10000%考えても居なかった。
不思議な気がする。





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最終更新日  2005年02月28日 02時26分24秒
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