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うさぎ仙人

うさぎ仙人

2006年01月08日
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・・・寒さが少し緩んできたのか、風が無いからなのか、暖かい気がする。

 この時期、各地の湖では風物詩となっている、ワカサギ釣りが盛んなことだろう。寒さにジッと耐えながら氷に穴を開け穴から釣上げる。

 そんな釣り師が三々五々集まり、純白の湖面上に艶やかな花を咲かせ、一時の氷上パーティを開く人間達の喧騒で、氷の下で水の寒さに耐えている魚達を眠らさない。

 釣りの世界も技術革新の連続で、昔のような太公望的釣りは古典の世界になってしまった。科学的フィッシングなどとノタマイ、魚群探知機・集漁機・電動リールを使った釣りがもて囃されている。

 流行にながされて文明の利器で釣果にとらわれ、もっとゆったりマッタリした気分で魚とのやりとりをする、そんな心の余裕も忘れたかのように釣果に拘る。

 釣り本来はどうだったのだろう・・・これも時代なのであろうか。

 いろいろな釣り方と釣り人がいるので、なんともいえないが長く後世にも釣りという愉しみを残そうと思うならば、釣上げれば、釣果が増えればよいというものではないはずだ。でないと太公望は、もう生まれない。

 しかし、釣りに出かけたときには釣らなければならない、それは釣り師の宿命だからしょうがない。釣らないために釣りに行くなんて釣り師はいないはずだから。たまにはいるかもしれないが稀だろう。

 人生も一瞬であるが、釣りも一瞬である。合わせが早く効かないことには魚は釣れない。一瞬の攻防で、その一瞬がすべてなのだ。虚無の穴の底から魚という己の心の瞬間のキラメキを釣上げることで自分を取り戻す。



 そんなわけで魚釣りは一瞬であるが、同時に一方、ゆったりとした気持ちでなければならない。極大と極小の心の振幅を悟ることになる。


 むかし、フランスの王様は、国家を治めてゆくに当り『フェスチナ・レンテ』というラテン語の諺を座右の銘にしていたという。これを訳すと“悠々と急げ”という意味になるそうで、釣り師の心境もフランスの王様と同様で、いつのまにか釣りをしながら自然も魚達も、己に係りあうすべてのバランスを無意識に魚釣りという行為でコントロールしているともいえる。

 “悠々として急げ”この至言の中には奥深い知恵が詰まっている。そして様々な至言を聞いたり見たりするが「サヨナラ香水」の如く一瞬で、右から左に抜けてゆく。なかなか留まってはくれないのが難なのだが・・・。

 安物の香水の代名詞「サヨナラ香水」は、つけたらすぐに散ってしまうという訳なんだが、けれど、つけてすぐに散ってしまう香水じゃなければ、浮気の時にはマズイ?のじゃないかと・・・思う。

 いつまでも、しつこくネバネバネチネチと絡み付いてくる匂いをつけて、家へ帰ったならたちまち爪から火花と血が飛び散るようなことになる。

 そういう事態は困るので、安物の香水だからといって遠ざけてはいけない。大事で珍重せねばならないのです。サヨナラ香水を選ぶことは、単に香水だけの問題ではなく、人と人の交わりについてもそう言えるんじゃないの。

 けっして高級だけが良いわけじゃない、「夜間飛行」「タブー」「白夜」など綺羅星の如くある。「シャネル」とか「マ・グリッフ」などもある。

 マ・グリッフは「私の爪」と訳すが、香水の匂いと爪の技で長い夜を愉しもうとする知恵が、この香水の命名の由来かもしれないと想像してみた。

 釣り師も爪を長くして釣り糸、釣り針をつかみ易くする。そして釣果を願い整髪料を頭に振り掛けたりしてゲンを担ぐ人もいる。釣り師も香水も別次元にあるように思うが結局どこかで通底しているみたいだネ。

 釣り師には高級な「マ・グリッフ」などがいいのかもしれないね、ゲン担ぎには。原始と格闘する釣りとパヒュームが合体するなんて不思議だが。

 でも、浮気にはダメみたいだけれど・・・ネ、残念でした。でも「サヨナラ香水」があるじゃないか、探せば人も香水もまだまだあるはずだョ。





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最終更新日  2006年01月08日 13時49分22秒
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