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2008年04月05日
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カテゴリ: 投資

ベアスターンズ買収の 巷のニュースをまとめておこう、


ドタバタ続くベアー救済劇
2008/04/05, 日本経済新聞 夕刊

 JPモルガン・チェースは三月十六日夜、資金繰り難に陥ったベアー・スターンズを買収すると発表した。だが、その後は買収価格を変更したり、契約の書面にミスが見つかったりでドタバタが続いている。買収条件などに不満を持つベアー株主が訴訟に乗り出しており、六月末がメドの買収完了に向けてベアー救済劇は波乱含みである。

 「本来ならば一カ月かかるのに、我々には文字通り四十八時間しかなかった」「(普通の)家を買うのと燃えている家を買うのは違う」

 四月三日の米上院銀行委員会。証言したJPモルガンのダイモン会長はこう強調した。ベアーが「このままなら二十四時間以内に破綻する」とJPモルガンにSOSを送ったのが三月十三日。投資ファンドのTPGやJCフラワーズも買い手候補に挙がったが、日々の資金調達力は銀行に劣る。「ベアーの負債全額を引き取ってほしい」というファンド側の条件がニューヨーク連銀にはねつけられ買い手はJPモルガン一社に絞られた。

 JPモルガンは三月十五日、弁護士など三百人を投入し資産査定を開始。ポールソン米財務省長官は「混乱を避けるため週明けのアジア市場開場までに決めて」と要請した。突貫工事だったため、買収価格はゼロに近い二ドルとなり、大株主やベアー社員が買収価格に不満を表明。一方、当初の契約書面では「株主の反対で買収が不成立でも(決済など)ベアーの市場取引をJPモルガンが保証する」と解釈できる法文が入っていたという。

 そこで契約書き直しと反対株主のガス抜きを目的として、三月二十四日に急きょ一株当たりの買収価格を十ドルに引き上げ、買収に先立ち三九・五%相当のベアーの新規株式をJPモルガンが引き受けると発表した。それでも株主からの訴訟が日増しに増えており、集団訴訟に発展する可能性も出てきた。
(ニューヨーク=松浦肇)

この記事を見ると、
JPMはFRBに頼まれてBSCを仕方なく引き受けた、と読める、

次、

WRAPUP1: 米金融監督当局者ら、議会公聴会でベアー救済の正当性を強調 2008年 04月 4日 09:03

 [ワシントン 3日 ロイター] 米金融監督当局者らは3日、上院銀行委員会の公聴会で、ベアー・スターンズ(BSC.N: 株価, 企業情報, レポート)が破たんすることは、金融市場のコンフィデンスを損ない、経済に長期的な打撃を与える恐れがあったため容認できなかったとし、ベアー買収を支援したことに対する正当性を強調した。

 バーナンキ連邦準備理事会(FRB)議長をはじめとする米金融監督当局者らは、当局が前月ベアー・スターンズを事実上救済したとの見方を否定した。FRB傘下のニューヨーク連銀は、JPモルガンによるベアー・スターンズ買収支援で、290億ドルの資金供給を決めた。

 JPモルガンのダイモン(CEO)は、公聴会で「ベアー・スターンズは、この買収への努力がなければ、破たんしていただろう。そうなっていたら、悲惨な結果をもたらしていただろう」と指摘。JPモルガンは、FRBの支援がなければ、ベアー・スターンズ買収に合意していなかっただろうと語った。

 米財務省と緊密な協議の上、FRBが行ったベアー・スターンズ救済劇をめぐっては、高いリスクをとった銀行救済に公的資金を使うことで、規制当局は危険な先例を示したことにならないか、との疑念の声が米議員らから上がっている。

 上院銀行委員会のドッド委員長は 「これは、金融市場のシステミックな崩壊を防ぐための理にかなった救済か、それとも一部の人が指摘する、米国民が住宅ローンの返済に苦しむなかで行われた300億ドルの公的資金を用いた1金融機関の救済だったのか」と疑問を投げかけた。

 これに対し、バーナンキ議長は「われわれが念頭に置いたのは、米国の金融システムと経済を守ることだ。守ろうとしたのは経済であり金融業界の誰かではないことを理解してもらえれば、なぜこうした措置を取ったのか国民はより正当に評価してくれると信じる」と説明した。

 議長は、ベアー・スターンズ問題に関してFRBは直ちに行動する必要があり、そうしなければ、世界の金融市場だけでなく広く経済にも深刻な打撃を与える恐れがあると判断したと語った。

 3月14日、FRBとJPモルガンは、ベアー・スターンズへの緊急資金供給を発表した。その2日後、JPモルガンはベアー・スターンズ買収で合意した。

 スティール米財務次官は、バーナンキ議長の発言内容を繰り返し、米政府が重点を置いたのは「特定の金融機関ではなく、破たんがもつ意味合いへのより戦略的な懸念」だったとし、「われわれの市場の隅々にまでつながりを持った1金融機関の破たんは、ウォールストリートを超えた金融危機を招いていただろう」と指摘した。

 また、コックス(SEC)委員長は、SECはベアー・スターンズが強力な担保資産を持っているにもかかわらず、資金繰り難に陥るという状況を想定していなかったと語った。

この記事も、音頭を取ったのはFRBであると読める、


もうひとつ、確認用の記事を、

UPDATE6: ベアー・スターンズ買収めぐる米上院公聴会での発言要旨  2008年 04月 4日 04:14  ロイター 抜粋
 ◎コックス米証券取引委員会(SEC)委員長
 <カラ売りに対する調査>=質疑応答
 SECとして、インサイダー取引や市場操縦、不正なカラ売りなど問題視されている行為について、非常に積極的に調査している。

これは詳細がないが、巷で言われているのは、
ある投機筋が、BSC株の大量の空売りを仕掛けた後、一気に資金をBSCから引き上げた、と言うもの、 破綻を誘発させるようなDealをしていたのでは、と言うこと、(空売りを仕掛けたのは調べればすぐにわかるのにSECはノラリクラリだ)


と、事前材料をそろえて、この買収劇の主役を推測する、
以下、Nakedcapitalismさんから、(抜粋、意訳でアシカラズ!)

Bear/JP Morgan: The Outrage Continues 
Apr 5, 2008 

What makes me even more keen for disclosure is that the de facto subsidies to JPM were even greater than previously disclosed. From " Fed Loosens Capital Rules for JPM ." in Alea (boldface his):
(私の興味を引いたのは、JPMへのFRBからの助成が思った以上に大きかったということです。 )

Up to $220 billion of Bear Stearns assets can be excluded from J.P.Morgan's risk-weighted assets.
(2200億ドルまでのベアスターンズ資産は、J.P.Morganの高リスク資産から除外されます。 )

Up to $400 billion of Bear Stearns assets can be excluded from the denominator of the tier 1 leverage capital ratio.
(4000億ドルまでのベアスターンズ資産は、tier1資本比率の分母から除外されます。)

JPM C also has requested that the Board provide JPMC with relief from the Board's risk-based and leverage capital guidelines for bank holding companies.
(JPMは又、FRB、監査局にJPMに銀行のリスクとレバレッジ資産ガイドラインの適用を免除するよう要求した。)


マッ、英文の本文はモットモット長いのだが、

大体の雰囲気はつかめるのではないだろうか、

要は、今回の主役は JPM である、

思い出していただきたい、 JPM のレバレッジ取引量を、
88.1Bil$の純資産に対し、84.8Tri$のデリバティブ額である、(2007年末、 OCC 通貨監査局 参照) ダントツの額だ、

そしてまもなく4/16(水)、彼らは運命の決算発表を迎える、
そのためのカムフラージュ作戦とも読める、

表面は、FRBに頼まれて、仕方なく買収に応じたようにして、様々な特典(特にBS上の負債記載免除、)を当局から得るーー、

しかし、空売りの餌食になったBSCはたまらん、(本文ではRapeと表現しているが) 又、FRB、財務長官も大変な役者揃いだ、(本文の情報によれば、財務長官は議会証言回避のため中国出張を作ったとかーー、)

しかしこれが果たして、どこまでもつのだろうか、 単に先延ばしに過ぎないのだが、 又株主の訴訟に耐えられるだろうか、 しかもこの実態がもしばれたらドーすんだろうか、

ナドナド興味は尽きない、


尚、この本文(英文)に、コメントされた方が今回のドタバタの状況をYoutubeで表してくれた、タイトルは Whirling Dervishes (踊り、法悦に浸るイスラム僧たち)

ナルホド、言い得て妙ですな、






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最終更新日  2008年04月06日 02時54分39秒
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