5 おん えらんど  4 ちゃいるど

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March 15, 2005
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カテゴリ: TRPG
フレッドが道路標識を振るう。

重い道路標識をまるで枯れ枝のように軽々と振るう。

空邪の視界の横から道路標識が迫る。

空邪は、両手をアスファルトにこすりつけ急停止。

即座に両腕の力で後ろに飛ぶ。

目前を道路標識が耳をつく風きり音と共に通りすぎていく。

続けざまにフレッドは、道路標識を振り上げ空邪の頭めがけ振り下ろす。

空邪は、左腕と左足でアスファルトを蹴り横へ飛ぶ。

空邪のいた地点に道路標識が叩きつけられる。



休む間もなくフレッドは、道路標識を振り回す。

その様は、電車を片手に暴れまわる文明社会に迷い込んだキングコングを彷彿とさせる。

空邪は、両手、両足を使い巧みに動き回り道路標識が作り出す暴風圏内から逃げ続ける。

再び振り下ろされた道路標識を空邪は、間一髪後方に飛びのき避ける。

飛びのいた先で背に壁のようなものがぶつかった。

空邪が振り向くとそこには電信柱が立っていた。

電信柱を見た空邪の野生の勘がこの状況の打開策を告げる。

空邪は、電信柱を猿のようにするすると登っていく。

そして電信柱からフレッドの頭めがけて飛びかかった。

「甘いぜ。坊や!」

フレッドは、振り下ろした道路標識を持ち上げ野球の打者のように構える。



金属と金属がぶつかる鈍い音が響き空邪は、ボールのように弾き飛ばされた。

空邪を打った道路標識は、ぽっきりと真ん中から折れてしまった。

飛ばされた空邪は、閉店している商店のシャッターにライナーで激突。

シャッターに大きくめりこんだ。

空邪は、すぐにシャッターから自分の体を外すと元気にフレッドに向かって駆ける。



空邪の走りは両腕と両足を使っているがまったく不自然さを感じさせない。

まるで生まれた時からこうだったというような自然な動きだ。

「くっ、元気な坊やだぜ」

対するフレッドの顔と体には、玉のような汗が浮き上がっていた。

冷えた空気と熱い体がふれあい湯気が上がっているかのように見える。

フレッドは、向かってくる空邪に対して大きく両手を広げ構える。

そして威嚇するように雄たけびを上げる。

その声に空気がびりびりと震えた。

観客達が耳を抑える。

空邪は、フレッドの3メートル手前で立ち止まった。

野生の勘がそうさせたのだ。

アスファルトに両手、両足を広げ張り付いたような体勢でフレッドを見上げる。

フレッドの姿が最初に見た時より大きく見える。

まるで聳え立つ山脈のようだ。

「坊や、なかなかやるじゃねぇか」

感心した声でフレッドが言った。

「オレ、まだまだ元気。もっとやれるぞ」

空邪が自慢ありげにふんと鼻を鳴らす。

「いい子だ。坊や」

「空邪、いい子?」

空邪が自分を指差した。

無邪気に尋ねるその表情はどことなく憎めない愛嬌があった。

フレッドが微笑む。

「ああ、いい子だ。坊や。もっと楽しもうぜ」

「うん」

空邪はうれしそうに頷く。

そしてこれまでのように一直線に突っ込まずじりじりとフレッドの周りを回り始めた。

フレッドも空邪に合わせて動く。

空邪は、フレッドの周りで円を描くように動きつつじりじりと円の半径を縮めていく。

自分の最高速度に達した時、ちょうどフレッドの喉下に飛びつける距離までじりじ
りと縮めていく。

フレッドもその瞬間を捉えるべく空邪の一挙一動に注意を払う。

あと半歩、距離を縮めれば自分の距離になると空邪の野生の勘が告げる。

じりじりと半歩の距離を詰めると意を決して空邪が動く。

ゆっくりした今までの動きから一転して勢いよく右に飛ぶようなそぶりを見せる。

フレッドの体勢がその動きに対応するためわずかに右に傾く。

その隙を見逃さず空邪が一直線にフレッドの喉下に飛び込む。

狙いは、ただ一点、フレッドの喉。開いた口から鋭い犬歯が光る。

重心が右に傾いた分だけフレッドの対応が遅れた。

空邪に難なく懐に入りこまれた。

空邪の牙がフレッドの喉下に迫る。

フレッドの左腕が空邪を払いのけにいく。

だがわずかに間に合わず空邪の軌道を喉元から逸らしただけだった。

左腕が当たったことによって空邪は、喉ではなくフレッドの右の鎖骨に噛みついた。

それでも構わず空邪は、鎖骨を噛み砕いていく。

骨が少しずつ砕ける音が静まり返った通りに不気味に響く。

「ぬおおおお!」

フレッドが空邪を掴み引き剥がそうとする。

空邪は、肩にがっちりと噛みついたまま離れようとしない。

さらに両手の爪をフレッドの背中に突きたて引きがされないようにする。

フレッドの肩が血で赤く染まる。

出血と痛みからフレッドが崩れ落ちるように片膝をつく。

「おい・・・あのキングコングが・・・」

「キングコングが・・・負ける・・・・」

「まさか、あんなガキに・・・」

観客達の間にもどよめきが走る。

“キングコング”フレッド・バークに片膝をつかせた者などこれまでいなかった。

それがボクシングの元世界ランカーであっても柔術の達人であっても剣術の師範であってもだ。

“キングコング”の異名の通りその全てを圧倒的な力で葬りさってきた

その“キングコング”がいきなり現れた野生児に片膝をつかされた。

これは、バイパーズストリート始まって以来の前代未聞の事態なのだ。

「坊や。やるじゃねぇか」

荒い息の間からフレッドが空邪に語りかける。

肩に噛みついている空邪は、答えようがないが眼だけフレッドの顔に向けた。

「坊や、プロレスラーだけが持っている他の格闘技にない能力って知ってるか?」

空邪がわからないと言う様に眼をぱちくりさせる。

「わからないなら教えてやろう。その体に」

そう言うと“キングコング”フレッド・バーグは、その足で立ち上がった。

その異名の如く雄雄しく力強く。

―続く―
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Last updated  April 4, 2005 09:38:51 AM


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玄盲斎@ スポーツの試合アクト  子供の言ってるアクトか判らんけど、ス…
玄盲斎@ ゾロ 確かに気になるな、この映画w 見たいね…
MERU@ テニヌwww 心当たりが1人しかいません、本当にあり…
子供の御使い @ Re:TV版アストロ・・・(12/01) >ちゃん様さん キミの言葉によって彼が…
MERU@ すごいアクトですね ゲラッゲラ笑わせてもらいましたw そ…

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