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2006.11.23
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カテゴリ: Premier League
ウェストハムの会長であるテレンス・ブラウンは、
クラブをアイスランド人実業家のエガート・マグヌソン氏に売却した、と発表した。
マグヌソン氏はクラブ発行株式の83%を約190億円で買い取り、
同時に約50億円の負債も引き受けるとのこと。
マグヌソン氏はアイスランド・サッカー協会会長とUEFAの理事を兼任し、
「クラブのピッチ内外で培った伝統を守り、
 サポーターや地元地域の利益の為に全力を尽くす」ことを確約した。


昨シーズンから噂に挙がっていた買収問題がようやく解決したようだ。
今シーズン調子の上がらない理由の1つに、この買収問題の影響があったと思う。

ピッチでのパフォーマンスに多少なりとも影響があったはずだ。
しかし問題が片付いたことで選手はピッチに集中出来、
チームの成績も徐々に上がっていくのではないだろうか。

と行きたい所だが、そうもいってられないのが今のウェストハムである。
昨シーズンからの問題と書いたが、
その買収先の1つに挙がっていたのがMSIという会社である。
イラン人実業家が運営するという以外は何も明らかではなく、
金の回りを知る者もほとんどいない。
一説にはチェルシーのオーナーであるアブラモビッチと裏で繋がっているだの、
それとはまた別のロシアン・オイルマネーが流れ込んでいるだの、
いずれにせよ、綺麗な会社であるとはいえそうにない。

MSIがパスを持つアルゼンチン代表のテベスとマスチェラーノである。

アブラモビッチがチェルシーを買収した影響かどうかは知らないが、
MSIもプレミアのクラブの買収を企んでいた。
そして目を付けたのがウェストハムであった。
一方でテベスとマスチェラーノのパスを持つMSIは2人を出来るだけ高く売ろうと考えていた。

ヨーロッパにおけるクラブレベルでの実績はなかった。
いくら実力があってもすぐにヨーロッパで成功を収めれるとは限らない。
失敗し2人の価値が下がることを恐れたMSIはウェストハムに2人の移籍を持ちかけた。
ウェストハムとしては良い選手が安く手に入れることができ戦力アップにつながる。
MSIとしても2人にヨーロッパの空気を味わあせることができ、
代償としてクラブ買収の話をスムースに進ませることもできるわけだ。

しかしである。
MSIはウェストハムを買収することができなかった。
ならば2人をウェストハムに置いておく理由はなくなり、冬に移籍させる可能性も出てくる。
調子が上がらない別の理由に2人が加入したことによる戦術面の混乱があったので、
2人がいなくなればまた元に戻るのではないか、ということも考えられるが、
それよりも心配なのはメンタルの問題である。
最低今年一杯はウェストハムにいなければいけない2人のモチベーションが下がらないとも言い切れない。
中途半端なプレーをすれば他の選手、ひいてはチームにも影響を及ぼす。
そうすると、先行きの不安がなくなった選手にとって、
今度はチームメイトとの確執が生まれてくるのだ。
チームの一体感が重要な団体競技であるサッカーにおいて、
小さな確執が命取りになる危険性を含んでいる。
今は見えなくても、気付いたときには降格へ後戻りが出来ない状況になっていたとしても不思議ではない。


マグヌソン氏は、クラブの伝統を守りながらサポーターの利益のために全力を尽くす、と述べた。
しかし一国のサッカー協会会長とUEFAの理事を兼任する人物が、
果たして1クラブの会長に就任することに何ら問題はないのだろうか。
例えば、サッカー界では強豪ではないアイスランド人選手をウェストハムへ移籍させるための裏工作を出来なくもないし、
ヨーロッパの舞台に立ったときのクラブの優遇も裏で糸を引くことが出来る。
マグヌソン氏は、現在のホームであるアップトン・パークから2012年のロンドン五輪のスタジアムへ移転することも視野に入れているらしい。
アーセナルの例もあるように、ホーム移転が必ずしもサポーターの総意というわけではない。

クラブとしてはとりあえず1つの問題は片付いた。
しかしアルゼンチン代表コンビの件といい、会長自身のクラブへの忠誠心といい、
新たな問題が噴出したことは間違いない。



ほな、また。





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Last updated  2006.11.24 01:14:24
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