愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

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2023.09.18
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^-^◆ 『信じる』 とは?どういうことか [4]
         <Renewal Up>



「…………俊さん、私ね、私……絶対許せなかったもんね。
 あの子……子分のくせに……」

「子分?……ん?………角井田さんの事か……?」

「ウン、中学の時から、どれだけ私が助けてやったと思う?」

「………ウーーーーーン (ー_ー)!!」

「冗談じゃないわよ………全く!!!!」

「そんな間柄だったのか…?………お前たちふたり」

「いじめられてる時も助けてやったし。……勉強だって……」

「勉強……?」

「うん、彼女……遅れてたから、どれだけ教えてやったことか」





「へえー……そんな関係には、見えなかったな」

「落ち込んでるときだってよ…………」

「支えてやった……か」

「………ホント……冗談じゃないわよ……」

「んんーーーん……(-_-)」

「スカーフだって、手袋だって……色々あげたよ」

「フム……」

「あの子だけは、許せないよ。……絶対!!」

「でもさ、何も無かったって、さっきお前言ったじゃないか?」





「イヤ、あったか無かったかなんて、そんな事関係ない……」

「オイオイ光チャン、それって、法律屋らしくないぞ。
 だって、相手は無罪なんだろう?」

「イヤ、だってよ、だって彼女、私が消えるのを待ってたのよ」

「消える?おいおい穏やかじゃないな……冷静に冷静に………」

「………彼女、ずっとウチのダンナの事……想ってたのよ」

「知ってるよ。……でも、お前たちの結婚前のことだろう……」

「ううん、……ず~~っと、その後も、ず~~っと」

「ずっ~とって言ったって、彼は光チャンと結婚して……」





「もちろん、彼の方は……冷めてたわよ」

「…………だろう?」

「……元々熱くも無かったし……」

「それは、そのはずだよな……お前と結婚したんだもんな」

「ウン」

「それが何で、そんなことになるんだ………?」

「……あの二人ね、元々、プラトニック・ラブだったからね」

「そうだろう?それが、なんで、変な事になったんだ…?」

「彼女、よくウチに遊びに来てたのよ」





「えっ?……結婚後もか?……新居に……?…まさか」

「イヤ!その『まさか?』が事実なのよ………」

「……しかし」

「まぁ、彼女と私は、中学の時からの付き合いだったし……」

「それは知ってるさ。だからと言ったって………」

「何よ……?」

「一度は恋人同士だったんだろう?……ダンナと」

「……だから、学生のプラトニック・ラブだったって!」

「…………そんなもんかなぁ」





「クシャミしてる顔を見たとたんに冷めるってヤツ……あれ」

「ああ、そんなのあったよなぁ。そんなんだったのか……」

「……そうとしか思えなかったよ。ホントに………」

「…………?」

「だって、くったくない顔して、しょっちゅう家に来るし……」

「へぇー……珍しいケースだな。……で、彼の方は?」

「ダンナも、まったく平気な顔してたし…………」

「……という事は本当にプラトニックだったんだな。ふたり」

「ええ、少なくともダンナの方は……、妹みたいって言うか」





「妹っていったって、同じ年だろうが……?」

「あれっ、知らなかった?彼、年は二つ上よ」

「えっ、何?俺より上?……何だそれ……<`ヘ´>」

「彼、小学校三年の時に難病を患ってね。学校を2年休んだの。
 …………それで……」

「……知らなかったな。光チャンも呼び捨てにしてたし……」

「だって同級生だったし、
 付き合いだした後で知ったことだからね……歳のことは……」

「ふーん、そうか………知らなかった。……で、どうなった?
 ……それから……」





「10年近い歳月が流れたのよ………サラサラと」

「……10年……。……10年か。…………彼女は?」

「ずっと、来てた。遊びにね………月に1、2回かな」

「ずっと、独身か?……へえー、それもまた、珍しいな」

「娘のことも可愛がってくれたし……。なついてもいたし……。
 けっこう…楽しかったよ……」

「…………」

「………みんなで一緒に食事したりしてさ……」

「それじゃ、まるで、親戚付き合いみたいなもんだな……」

「学生時代の彼女と彼との関係なんて、すっかり忘れてたよ」





「そりゃーそうだろうな。10年も経てば……それに、
 元々プラトニックだし……」

「イヤ!結局は、私……試されたんだけどね……」

「何を……?」

「私の気持をよ。……彼への……」

「そんな事はお前、夫婦の間の問題であって、
 他人が、とやかく言う事じゃない……。
 大きなお世話だろうが………?」

「だって、スキがあれば取って代わろうって………」

「何だって!……まさか、まさかそこまでは無いだろうが?」

「イヤ、彼女が、自分でそう言ったんだから……」





「ほんとか?……………試されたって何よ?」

「3年前にね、告白したのよ、彼女が………」

「……………」

「ダンナと、又、付き合いだしてるって…………」

「彼女が、そう言ったのか?……光チャンに直接……」

「ウン、彼が出張で居ない時、ウチに泊りに来ててね……」

「………フーン、………で」

「ずっと好きだったって……待ってたって……」





「何を……?」

「彼が、一人になるのをよ……」

「なんだ?……それ」

「それって二人が別れるか私が死ぬかでしょう……?<`ヘ´>」

「………だな」

「ホント、頭にくるよね。そしてね、くれって言うのよ………」

「何を?」

「彼をよ。……私に言うのよ……俊さんどう思う?」





「メチャクチャな、話だな………」

「……でしょ」

「……しかし、凄い話だな」

「年を重ねてきて、……彼女、待てなくなったみたい」

「………ウーン。……人のダンナさんをずっと慕ってた?」

「お腹に、子供もいるって言うし…………」

「何だって?……穏やかじゃないな。オイ」

「もう、カーッとなってねぇ……。当たり前でしょう?」





「そりゃー、そうだ!」

「その辺にあったものを、全部投げつけてやった」

「…………ショックだもんな」

「彼女、何と言ったと思う?…………その時」

「ウン…?何て、言ったんだ?」

「『あなたは彼を愛していない』って………」

「……?」

「『愛していれば自分のこんな言葉を、信じるはずがない』って
 ……そう言うのよ」





「うーん………そんな事を……」

「私、愛してたけどなぁ……すごく……でも確かにすぐ疑った。
 ……それも事実……」

「あーあ………。しかし、光チャンじゃ仕方ないか………」

「何よ!その言い方………」

「ヘヘヘヘッ………まぁ、怒るな怒るな…………でっ?」

「『自分の方が、数段彼を愛しているから……、
 自分が一緒に住むべきだ』って……」

「そりゃー又、勝手な理屈だ……」


         <続く> 





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最終更新日  2023.09.18 14:06:22
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