ドクターイワタの認知症ブログ~東海エリア最高の治療実績~

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Dec 19, 2022
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長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト​

コロナ感染者増えていますが、軽症者が多いのが現実​

コロナ感染者が増えています。高齢者施設でもコロナ感染者が増えていますが、軽症であり、微熱と数日程度の食欲低下を認める以外は普段通りの生活を送っておられます。ラゲブリオ、ゾコーバなどの処方薬も出てきましたが、私は以前から用いているジスロマックおよびストロメクトール併用療法を続けています。重症化率が下がった理由はコロナワクチンが効いているとは考えにくく、コロナウイルス自身の変化による結果だと考えています。不顕性感染が増えて、集団免疫が出来つつあるのかもしれません。第2類相当から第5類への変更が望まれます。


​症例報告​


知り合いからの紹介である。既往歴:H24心筋梗塞、公立陶生病院。H26一過性脳虚血性発作、公立陶生病院。時期不明、鼻出血のため抗血小板剤中止。青山病院①オングリザ2.5mg②リピトール10mg③フェブリク10mg④ドグマチール150mg⑤ガスター20mg。物忘れ、寝言、易興奮、易転倒、食慾低下、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他  左淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:23.5/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にリピトール10mg/ガスター20mg中止、フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:23.5/30(+-)、近時記憶5/6(+2)と軽度改善した。甲状腺正常。一般採血:HbA1c7.0,Al3.8b,TCL150,TIBC185,Hb11.2,Zn65以外異状なし。VitB1=21,VitB12=366,葉酸=3.4。亜鉛欠乏症にプロマック75mgを開始した。ビタミンB12低下症にメコバラミン0.5mgを開始した。5か月後、改訂長谷川式:23.5/30(+-)、近時記憶6/6(+1)と軽度改善した。認知機能低下にリバスチグミンテープ4.5mgを開始した。6か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+4.5)、近時記憶6/6(+-)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。

​1.スタチン中止​
高齢者(65歳以上)に対する高脂血症治療薬の投与は認知症の原因になるという論文報告があります(Statin withdrawal in people with dementia. Cochrane Database Syst Rev. 2016 Sep 9;(9))。総コレステロール、HDL、LDLに関わらず、スタチンは全員中止すべきです。総コレステロール(TCL)200以下の場合、特に150以下の場合に高度認知症の頻度が増します。スタチンを投与してもプラークは増加すると論文報告されています(N Engl J Med 2008 Jul 31;359(5):529)。従ってコレステロールが下がっても動脈硬化は進んでいると言い換えることが出来ます。スタチンはミトコンドリア毒であるという報告もあります(Expert Rev Clin Pharmacol 2015; 8(2):189-99)。
​2.プロトンポンプ阻害薬(PPI)/H2レセプター阻害薬 (H2RAs)中止​
プロトンポンプ阻害薬(PPI)が認知症のリスクを1.44倍に高める(JAMA Neurol.2016 Apr;73(4):410-6)、PPIがコリンアセチルトランスフェラーゼを阻害し、結果としてアセチルコリンの生成が低下する(Alzheimers Dement.2020 Jul;16(7):1031-1042)という論文報告があります。状態が許せばPPI中止すべきです。一旦、PPI中止して嘔吐や食物逆流など逆流性食道炎の症状が出なければ中止のままとします。H2レセプター阻害薬(histamine-2 receptor antagonists (H2RAs))も認知症のリスクを高める(Am J Geriatr Psychiatry. 2018 Nov;26(11):1175-1183)という論文報告があります。
​3.フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒による認知症治療​
フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒は軽度認知障害(MCI)の状態で投与すると認知機能改善および認知症発症予防に有効です。フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒は前頭葉の活性を上げることで前頭側頭葉変性症に伴う脱抑制行為抑制および認知機能改善に有効です。興奮性があり抗認知症薬(ドネペジル/レミニール/リバスタッチ)を投与すべきでない場合に第一選択の選択肢です。金銭的にサプリメント購入不可の場合、フェルラ酸代替品としてガンマオリザノール50mgを処方します。




インターネット検索で来院された。既往歴:尾張旭クリニック①リバロ1mg②エンレスト200mg③カルブロック8mg④カルデナリン1mg⑤エビスタ60mg⑥エディロール0.75mg。愛知医科大学①アルサルミン2包②六君子湯7.5g③タケキャブ10mg。物忘れ、内服および金銭的不安を呈していた。独居。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:16/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバロ1mg/タケキャブ10mgを中止、フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にカルデナリン1mg中止、プレタール50mgとサアミオン5mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。14日後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+6)、近時記憶2/6(-1)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:TG178,Hb,Zn64以外異状なし。VitB1=27,VitB12=564,葉酸=5.6。


​治療のポイント​
​1.スタチン中止​
高齢者(65歳以上)に対する高脂血症治療薬の投与は認知症の原因になるという論文報告があります(Statin withdrawal in people with dementia. Cochrane Database Syst Rev. 2016 Sep 9;(9))。総コレステロール、HDL、LDLに関わらず、スタチンは全員中止すべきです。総コレステロール(TCL)200以下の場合、特に150以下の場合に高度認知症の頻度が増します。スタチンを投与してもプラークは増加すると論文報告されています(N Engl J Med 2008 Jul 31;359(5):529)。従ってコレステロールが下がっても動脈硬化は進んでいると言い換えることが出来ます。スタチンはミトコンドリア毒であるという報告もあります(Expert Rev Clin Pharmacol 2015; 8(2):189-99)。
​2.プロトンポンプ阻害薬(PPI)/H2レセプター阻害薬 (H2RAs)中止​
プロトンポンプ阻害薬(PPI)が認知症のリスクを1.44倍に高める(JAMA Neurol.2016 Apr;73(4):410-6)、PPIがコリンアセチルトランスフェラーゼを阻害し、結果としてアセチルコリンの生成が低下する(Alzheimers Dement.2020 Jul;16(7):1031-1042)という論文報告があります。状態が許せばPPI中止すべきです。一旦、PPI中止して嘔吐や食物逆流など逆流性食道炎の症状が出なければ中止のままとします。H2レセプター阻害薬(histamine-2 receptor antagonists (H2RAs))も認知症のリスクを高める(Am J Geriatr Psychiatry. 2018 Nov;26(11):1175-1183)という論文報告があります。
​3.プレタール先発品:認知症改善効果​
シロスタゾール製剤の先発医薬品(プレタール)と後発医薬品(シロスタゾール)におけるアルツハイマー型認知症に対する臨床効果の比較すると先発品プレタールのみ認知症改善効果が見られたと報告されています(PLoS One. 2014 Feb 26;9(2):e89516、認知症治療研究会会誌5(1)15-18)。プレタール(変更不可)で処方して頂ければと存じます。プレタールは心不全に伴う両下肢浮腫、頻脈がある場合には25-50mgの少量投与、心不全が悪化したらバイアスピリン100mgなどへの変更が必要です。
​4. 脳血管性認知症(VD)/妄想に対する治療​
高血圧治療薬を投与して収縮期血圧130mmHg以下、すなわち過降圧にすると脳血流低下による認知症/妄想の原因になるという論文報告がされています。 降圧剤投与する場合は、収縮期血圧(年齢+50 ) -(年齢+70 )mmHgを目標にするように指導しています。血圧は1年の中でも2月が最高、8月が最低になるため春から秋は降圧剤を減量する必要があります。 春先から初夏にかけての被害妄想の出現は過降圧が原因ですから、降圧剤を減量して脳血流低下を改善する必要があります。降圧剤を投与していない場合は、OS-1などのイオン飲料を飲むことで血管内圧を上げる必要があります。




インターネット検索で来院された。長風呂(入浴後0.6kg体重減少)後の立ちくらみおよび欠神発作を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし、⑥その他   両側淡蒼球石灰化。頭部CT:正常範囲内として治療を開始した。1か月前の健康診断で一般採血:HbA1c8.1,Fe49,Alb4.2,γGTP74,GOT129,GPT209,TCL265,TG628,Hb13.4,MCV78以外異状なし。糖尿病、脂肪肝、貧血が疑われた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。8日後、一般採血:HbA1c7.2,Fe45,Alb4.4,TCL268,TG121,TIBC507,Hb12.6,MCV76.6,Ferritin11.2以外異状なし。VitB1=31,VitB12=927,葉酸=9.6。鉄欠乏性貧血にフェロミア100mgを開始した。


​治療のポイント​
​1.鉄欠乏性貧血に対する治療​
TIBC(トランスフェリン、鉄結合性糖蛋白質=受容体を介して鉄の受け渡しを行う蛋白質)が正常範囲内(250-440μg/dL)で鉄備蓄フェリチン(Ferritin)が低下(50ng/mL未満、特に20ng/mL未満)している場合は、毎月フェジン80mg/生理食塩水100mL点滴静注、フェロミア100mgまたはフェルム100mg(吐気、便秘に注意)、ヘム鉄などを投与します。低アルブミン血症に伴うTIBC(トランスフェリン、鉄結合性糖蛋白質=受容体を介して鉄の受け渡しを行う蛋白質)低下で鉄備蓄フェリチン(Ferritin)が正常範囲内(50-100ng/mL程度)の場合は栄養補充のみでよい。




東海病院からの紹介である。既往歴:H28左膝および右股関節人工関節。東海病院①プラビックス75mg②トフラニール20mg③アムロジピン20mg④エクメットHD2錠⑤セルシン8mg⑥アマリール1mg⑦デパス0.5mg⑧酸化マグネシウム660mg。大隈病院①アロチノロール20mg。物忘れ、歩行不安定、語義失語、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮軽度を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。 以上から、レビースコア:5、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:24/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。脳血管性認知症(VD)にサアミオン10mgを開始した。歩行不安定にドパコール100mg、生理食塩水100mL/グルタチオン2000mg/シアノコバラミン1Ap/15minを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。14日後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+1)、近時記憶6/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN25.3,Alb4.0,Zn75,Ferritin20.3以外異状なし。VitB1=24,VitB12=495,葉酸=3.9。


​治療のポイント​
​1.グルタチオン点滴​
グルタチオンは元々脳内にある生理活性物質でこれが不足するとパーキンソン病やアルツハイマー型認知症の発病を促すとされています。日本では9年前に元杏林大学教授の柳澤厚生先生が始められて劇的な効果を報告されています。蕁麻疹に200-400mgが保険診療として認められていますが、変性疾患には600-2400mg必要です。ですから自費点滴になることをご了承下さい。15分の点滴が終わると6-7割の方が改善兆候を現します。効かなければ次回から400mgずつ増やします。柳澤先生は4000mgまで副作用の心配はないと仰っています(「グルタチオン点滴でパーキンソン病を治す」柳澤厚生著)。




親戚からの紹介である。既往歴:R2/1経尿道的腎結石破砕術、名古屋大学。上飯田第一病院①ワンアルファ②プラリア注射。名古屋大学病院①アミティーザ24㎎②酸化マグネシウム③ドネペジル3-5mg→R4/8中止。物忘れ、幻視、昼間傾眠、夜間せん妄、食欲低下、歩行不安定、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:9、ピックスコア:0、レビー小体型認知症(DLB)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:4.5/9、改訂長谷川式:15/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ50mg粒2錠を勧めた。るい痩のためプロマック75mgを開始した。歩行不安定に生理食塩水100mL/グルタチオン2000mg/シアノコバラミン1Ap/15minを開始した。B1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。8日後、中核症状は改訂長谷川式:14/30(-1)、近時記憶3/6(+-)と軽度低下した。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.8,Zn70以外異状なし。VitB1=26,VitB12=449,葉酸=2.6。ビタミンB12低下症にメコバラミン0.5mgを開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:16/30(+2)、近時記憶4/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。


​治療のポイント​
​1.フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒による認知症治療​
フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒は軽度認知障害(MCI)の状態で投与すると認知機能改善および認知症発症予防に有効です。フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒は前頭葉の活性を上げることで前頭側頭葉変性症に伴う脱抑制行為抑制および認知機能改善に有効です。興奮性があり抗認知症薬(ドネペジル/レミニール/リバスタッチ)を投与すべきでない場合に第一選択の選択肢です。金銭的にサプリメント購入不可の場合、フェルラ酸代替品としてガンマオリザノール50mgを処方します。
​2.グルタチオン点滴​
グルタチオンは元々脳内にある生理活性物質でこれが不足するとパーキンソン病やアルツハイマー型認知症の発病を促すとされています。日本では9年前に元杏林大学教授の柳澤厚生先生が始められて劇的な効果を報告されています。蕁麻疹に200-400mgが保険診療として認められていますが、変性疾患には600-2400mg必要です。ですから自費点滴になることをご了承下さい。15分の点滴が終わると6-7割の方が改善兆候を現します。効かなければ次回から400mgずつ増やします。柳澤先生は4000mgまで副作用の心配はないと仰っています(「グルタチオン点滴でパーキンソン病を治す」柳澤厚生著)。
​3.ビタミンB12低下症​
ビタミンB12欠乏症は栄養および薬物補充療法により認知機能改善が見込めます。ビタミンB12=500μg/dlを目標にメコバラミン0.5-1mgを開始します。胃癌に対する胃2/3-全切除術の既往がある場合は、ビタミンB12吸収障害のため毎週シアノコバラミン1Ap筋注を1ヶ月間、翌月からは毎月シアノコバラミン1Ap筋注とします。 ​​





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Last updated  Jun 18, 2023 04:03:12 PM
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