「こととなかれ主義」よりも核兵器を 11月23日
中国の毛沢東は、「外交は砲術から生まれる」といった。認めがたいことではあるが、これが、国際社会の、現実である。日本維新の会の石原慎太郎代表は20日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で講演し、外交政策について「軍事的な抑止力を強く持たない限り外交の発言力はない」と指摘した。
その上で「核兵器に関するシミュレーションぐらいはやったらいい。防衛費は増やさないといけない。防衛産業は裾野が広いので、日本の産業も、中小企業も助かる」と述べた。私は石原さんの言うことには、大賛成である。尖閣諸島問題も、竹島問題も、日本に、強力な武力がないからである。
日本に、核兵器があったならば、中国(以下、支那という)は、尖閣諸島を、連日のように、脅かし続けることは出来ないはずである。竹島も、とっくの昔に、武力により、取り戻しているはずである。日本のアメリカ頼みは、そろそろ、見切りをつけなければならない。
なぜならば、アメリカは、尖閣諸島は、日米同盟の範囲内といっておきながら、一方では、「アメリカは、二国間の領土問題には関与しない」とも言っている。果たして、いざとなったら、アメリカは、日本のために、尖閣諸島を守ってくれるかどうかは、明確ではない。
日本は、アメリカ軍のために、多額の資金を提供している。喫緊の事態が、発生した場合に、日米同盟が、発揮されなければ、日本は馬鹿を見たこととなりかねない。アメリカは今、限りなく支那に接近している。
争いを、話し合いにより、解決しようとする、姿勢には、賛成であるが、いざという場合には、アメリカは、どのような態度をとるかは、不明確である。やはり、日本は、核兵器を開発し、保持し、強力な軍事国家にならなければならない。
石原氏は支那は「日中が友好に進むことは両国にとって好ましい」としながらも「あのシナの覇権主義に侵され、日本が第二のチベットになることを絶対好まない。ノーというときはノーと言う」と強調した。
対中対策に関しては「米国との同盟は必要だが、領海が侵されつつあるフィリピンやベトナムと同盟のようなものを組むことが、積極的で強い、したたかな外交だ」と述べ、中国周辺諸国との連携を重視していくべきだと訴えた。
環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)については「賛成だが、何もかも自由化するのには反対だ」と語った。TPPは不平等条約であり、日本にとっては、不利な条約である。この条約を結んだら、日本は、ますます沈没の一途を辿るだけである。日本の、アメリカ頼みは、もう見切りを、つけるべきである。