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2009年07月24日
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カテゴリ: 感ガエル会
「紅の豚」でいちばん感激したセリフは「ひねりこみを使いやがった」です。

これに賛成してくれる人は、極少数でしょう。

そして、その極少数は、ほぼ間違いなく飛行機マニア。

私も「ひねりこみ」を理解しているとは言いがたいですが、それでもムリして説明すると・・・

宙返りの頂点付近で、本来なら失速=墜落するような操作をすることで、ありえない急旋回をする技といったところ。

失速ぎりぎりの危険で高度な技術です。

その「ひねりこみ」を見抜くマンマユート団の親玉も、ポルコにその技を使わせたカーチスも、一流といえましょう。

他にもポルコが一流ぶりを示すシーンがあちこちにあります。

ひとたび空に上がれば、あちこちキョロキョロ見回すポルコ。



ステルス=レーダーにうつりにくい戦闘機が話題になるもの、敵に見つけられにくくなり、それが有利だから。

だからポルコは見張りをおこたらない。

キョロキョロは見た目はかっこよくありませんが、その重要性を知っているなら、彼がプロであることに感心するはず。

ポルコはほんの一瞬だけ機銃を撃ちます。

これも一流の証。

下手くそほど無駄弾をうつ。

すぐれた戦闘機乗りは、ぎりぎりまで近づいてほんの短時間だけ機銃を撃ち、確実にしとめる。

フィオがポルコの機体をピーキーに仕立てたのも、ポルコの腕を信じたから。

ピーキー=操縦が難しいとは、おそらく安定して飛びにくい機体ということでしょう。

安定しないということは、逆に言えば、すばやく動ける=機動性が高いということでもあります。(例外はもちろんありますが)

ラストのカーチスとの一騎打ちで、頭をとられたポルコがすぐに上昇しないのも、実はセオリーです。



戦闘機同士の戦いでは、特にプロペラ機は推力が低いから、一般には敵より高い位置にいるほうが有利です。
(死角である下から攻める戦法もありますが)

が、離陸直後の低空では必ずしもそうではありません。

海面ぎりぎりを飛んでいれば、上にいるカーチスは、下降しつつポルコを狙うしかありません。

カーチスは海面に激突しないために、ポルコに近づく前に上昇しないといけません。



下手にポルコは上昇せず、じゅうぶんなスピードがのるまで海面ぎりぎりを飛ぶのが正解です。

とにもかくにもあちこちのシーンで、ポルコが名パイロットであることが示されます。

それもまたポルコのかっこよさのひとつでしょう。

それにしても、マニアックな飛行機映画ですよねぇ。


参考文献
 零戦の秘術 著者:加藤寛一郎 講談社
       ひねりこみの詳しい解説があります。

 大空のサムライ 著者:坂井三郎 講談社
       零戦の秘術でインタビューを受けた
       坂井三郎の著書です。

 この2冊は、宮崎駿監督は絶対に読んでいると思います。






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最終更新日  2009年07月24日 23時08分58秒
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