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紙芝居には、思い入れはある。平長屋で間口、一間(六尺)の玄関先に缶詰の空き缶に、美しく放射状に並べられた筆、怖いモノ見たさの感情に拍車がかかり、玄関戸の隙間から頭部を突っ込み、様子を伺う・・・、かすかないびき声が聞こえ、玄関先から見えるモノには特に目新しいこともなくその場を後にするが、距離が遠のくにつれイメージよりも臭いが突き上げる。 泥絵の具、酢昆布、水飴、絶対に混じり合わない臭いが、ちゃんと、その場には、あった。 「お粗末!」
2004年12月29日
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大阪北浜の先物取引で儲けた「旦那衆」逹で長屋を建てるのが流行になり競って街並みが出来上がった。そんな一つの長屋の一軒に生まれて育った記憶は基盤のように残っている。 棟続きのお隣は、駄菓子屋さん、車屋さん、テキ屋さん、我が家と言えば棟梁、向かえには、後家さん、畳屋さん、旋盤工場、それぞれのなりわいで、臭いが当然違うのが、殊の外おもしろい。 改築は別として、表向きは何も変わっていないのだが、なりわいが無いので勿論、臭いも無い。 「お粗末!」
2004年12月24日
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そもそも臭いには、言葉には出来ない繊細な感覚があった。妖しい「おとな」の臭いの中には欲望と銭の臭いがしいた。父親の枕は「丹頂チック」の臭いで、その臭いがもの凄い未来が自分にも待っているのだと思えた。 家を出れば目を閉じても何処に居るのか臭いで解っていた。今は何処に居ても臭いは無い、脱臭剤と抗菌剤をばらまかれた日本には臭いと一緒に沢山の優れた感覚が消えてしまった。そんな頃から、問題は転化し続け行き場所見失い暴走する!問題は自分自身の中にあり・・・。「お粗末!」
2004年12月12日
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