全2件 (2件中 1-2件目)
1
アリス・イン・腐敗惑星ー寂寥王の遺産ー第2回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 漫画の描き方manga_training動画腐敗惑星(2)《回収使ゲノン登場》遠い旅だった。回収使(かいしゅうし)の彼は思った。やっと恋人に会えるのだ。が、その恋人はもう過去のことは忘れている。なぜあの星に飛来してきたのか。そんなことすらも、ひょっとして昔の恋人である「ゲノン」のひとすら覚えていないのでは。ゲノンはぞくっと身震いした。そんなことはありえないはずだ。我々の種族は、記憶をよりどころに生きている種族なのだ。それゆえに、回収子「ゲノン」の役割は大変なのだ。このあたりの「宇宙の記憶を任務づけられた端子」、コードネーム“レムリア”が、連絡をしてこないばかりか。どうやらレムリアは、形態変化を起こしたらしい。そういう報告が、「ノド」のドームに連絡が入ってきていたのだ。急遽、回収使が派遣されることになった。それがゲノンだった。《回収使ゲノン》「何という汚らしい星だ」それがゲノンが腐敗惑星を見た印象だった。人間型(ヒューマノイド)肌色か、人間体の血色、その肉色、どすぐろく腐った色が地表の上で、ぐるぐるまわって移動していた。まるで惑星自体が生物で、腐った肉の海がたゆとうているようだった。臭い感覚はゲノンにはなかったが、もしゲノンにそれがあるとしたなら、嘔吐していたろう。それほど遠くから見ても、感覚的におぞましい星だった。(本当にレムリアは、まだこの星で生き残っているのか)絶望がゲノンの心を占めた。(2)そのとき、腐敗惑星の上で、一角獣は、長い時間、舞おうと思った。その舞踊行為が、償いにあるかもしれないと思ったからだ。その舞踊行為以外に感情を表す方法がなかつた。涙も、でない。はぎ取られてしまった人間としての感情。心の動きは決して戻ることはないだろう。一角獣の筋肉がはためく。血流が彼の体を巡る、波打つ。充分な酸素が必要だつた。(くそ、この星はあまりに寂しい)感情が爆発する。彼の体を充分に動かすにたるだけの酸素がなきに等しい。一角獣は、昔の元とうりの自分(他の生命体)の姿を思い起こそうとする。が、残念。記憶がないのだ。誰かに、はぎ取られた、そんな気がした。『僕は一体何者だったのだろう。今の僕は一角獣だ。悲しさを紛らわせるために踊るんだ、一角獣にすぎない事を忘れようとして。それもこの放棄された星の上でただ一匹だけだ。なぜなんだ。寂しいよう』 彼は興奮していた。顔には何かが濡らしている。『何、これ、生暖かい。いやだ。血だよ』いましがた、彼の鋭い角が、屠った相手の血だった、、事にきづく。『僕の踊りは死の舞踊だったんだ。任務はこの呪われた星の腐った生物を殺戮することだ』彼は急に自分の任務にきずく。『でも、一体だれが僕にこの役割を』いっそう疑問が深まる。 腐敗惑星の肉は、一角獣の足まで及んでいた。少し動くと足がずぶっと沈んだ。目の前で爆発が起こる。何やら、分からぬ生物の内蔵が膨れ上がり破裂したようだった。臭気が立ちのぼり地平線は真っすぐには見えない。歪んで見えた。彼の頭の中に、急にイメージが広がっていた。記憶がもどったのか。それとも。(禁断の実を発見し、彼女がそれを食べたなら、そう、王が発生するかもしれん)『一体、何だ、このイメージは。禁断の実だって、それに、彼女だって。何なの』この意識の流れは。彼は一層激しく体を動かす。目の前の腐敗物へ体ごと、身をぶつけるユニコーンだった。(続く)20090501改定(トリニテイ・イン・腐敗惑星・1975年作品)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 ●how to draw manga ●manga-training
2014.10.02
アリス・イン・腐敗惑星ー寂寥王の遺産ー第1回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 漫画の描き方manga_training動画ミラーは闇の中を飛んでいた。宇宙連邦の辺境、腐敗惑星の上空だ。その惑星は相もかわらずどろどろした色をしていた。そして、蠢いているのだ。しかし、生命体が一部分生息しているなどとは、想像もつかない。 ミラーはすでに腐敗惑星に降下してあったポッドを回収していた。このポッドから、この星の情報を得ているのだ。 時々、惑星表面の腐肉によってポッド内部が侵食され情報を発しなくなる。それを発見し、収容し補修するのが、ミラーの仕事だった。 他の仕事といえば、この星への侵入者を破壊する防衛機構、「ドリフィングゲート(浮遊機雷衛星発射衛星)」のメンテナンス。 ドリフィングゲートには光子ミサイルが装備されている。 ミラーの現在唯一の話し相手は、このメンテナンス用の小型宇宙船のコンピュータ、「ツラン」だけだった。このツランは女性のパ-ソナリティ設定にしてある。「この星に本当に宝があるのかな、信じられないね、ツラン」 コンピュータ、ツランは答える。「データがないんだららね。答えようがないじゃない。無理いうんじゃないよ。私はそれでなくても忙しいんだから。自分で考えなよ」コンピュータ、ツランは、世慣れた姉さん女房のように言う。「まあいいさ、独り言だよ。さあ、監視衛星、フライトデッキへ帰り、ラフラタの顔でも拝むか、あの不機嫌な顔をな」「よーく、言うよ。あなたも不機嫌な顔だよ、負けずおとらずね」かえす言葉はきついのである。しかしプログラムはミラーが書いたのだ。ミラーの好みの性格なのだ。 腐敗の風が、ミラーの小型宇宙船の外を吹き荒れている。 フライトデッキ012、は、降下ポッドを管理する惑星ステーション。監視衛星であり、惑星の周遊軌道に乗っている。このオートメーション化されたステーションは2名しか配属されていない。この星、腐敗惑星は重要視されていないのだ。 しかし、監視衛星の宇宙士たち以外にも。生命体は存在するのだ。姿は見えず、存材も気づかれず、彼らはいる。『我らは風民(フーミン)、歴史の表面にでることはない。我らは必ず、この星、腐敗惑星の歴史の変遷に居合わせる。宇宙連邦の監視機構の奴らは我らの存在すら、きずかぬ。が我らは生きている。存在している』形もなく、姿もみることのできぬ意識体が、この惑星上空部に人知れず生息している。(続く)20090501改定(トリニテイ・イン・腐敗惑星・1975年作品)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 ●how to draw manga ●manga-training
2014.10.01
全2件 (2件中 1-2件目)
1
![]()

