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2006年03月09日
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やっと「V」シリーズも最終巻です。
これで講談社文庫から出ている森作品も現時点ではコンプリートですので感無量ですよ♪
ただ、今月15日には「アイソパラメトリック」と「悪戯王子と猫の物語」の文庫版が出るので文字通りに5日天下ですねww

さて、今作は死体に塗装する連続殺人事件というシリアル・キラーが登場します。
何らかの見立てによる殺人という意味で「V」シリーズ1作目「黒猫の三角」を思い出させますし、事件の派手さという意味ではシリーズ屈指ではと思います。
謎解きシーンから始まる終盤の展開、そしてラストシーンも非常に印象深いですが、これでシリーズ最後と言うよりは正に「新たなる始動を告げる」幕切れになっていますね。

話的にも「黒猫の三角」と深く結びついており、懐かしのあの人物も登場したり「なぜ人は人を殺すのか」というテーマと向き合う作品でもあります。
動機もこの犯人ならと納得できるものでしたが、最後の殺人事件のトリックは微妙に感じました・・・。


最終巻まで読んで思ったのは「S&M」シリーズよりも「V」シリーズの方が読み易くて全体的に好感が持てるという点です。
保呂草や小鳥遊練無といった主要登場人物にも好きなキャラが多いですし、また彼らの活躍を短編や長編で読んでみたいものですね。
とりあえず、続けて手元にある「四季」を読み進めたいと思います♪

以下、完全ネタバレで「V」シリーズの設定について書こうと思います。






(以下「V」シリーズ全体についてネタバレを含みます。未読の方はご注意下さい)






何度か書いて来いましたが、へっくんの正体は犀川助教授で正解でした。
蛇足ながら追加しておくと、前作「朽ちる散る落ちる」でキャッチボールをするシーンでへっくんのグローブに「S・S」のイニシャルが書かれております。
という事は、自然に祖父江さんの娘は儀同世津子という結論になりますし、よく考えれば腹違いの兄妹だから喜多助教授が妹がいる事を知らなかったのでしょうね。

はっきりと分からなかった林の名前も今作のエピローグで語られていて「犀川林」がフルネームなのですね。
まさか、ここまでストレートだったとは逆に驚きでしたw
「黒猫の三角」を読み返してみたら「いいえ、彼、まだ独身よ。名前は林さん」という紅子の台詞がありましたが、これは苗字ではなく名前なのでしょうね。


それにしても、このシリーズにも真賀田四季の影響が間接的ながら色濃く現れているとは・・・。
ここら辺は「四季」で更に掘り下げられる事を期待したいですね。

今思い付く限りでは、こんな所ですね~。
ともかく、こうやって考えてみると「S&M」シリーズから多数の伏線を張っている事が分かります。
小説に限らず、後付で無理矢理に設定を追加される作品がありますが、それに比べると森作品は驚異的な広い視点を有していると言えますね。





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最終更新日  2006年03月09日 18時02分47秒
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