犬・イヌ・いぬ(と、愛すべき動物たち) 0
全19件 (19件中 1-19件目)
1
小学校に入った時から「体育」「スポーツ」「運動」と名のつくもの全てが嫌いだったひと、手、挙げて。はいっ。私は間違いなくそういう子供でした。ほんとうに、ハンパじゃなく、鈍かったんですよ。マラソン大会があるとか、球技大会が近付いたとか、そういう時には、一体どうやってうまいタイミングで病気になれるだろーか、と、真剣に考えたことも一度や二度ではありません。仮病なんて高等技術は使えませんでしたし。(←余計なことしゃべり過ぎて自滅するタイプなもんで。)今、こうして毎週喜んでヨガのクラスに行き、週に4~5日は自主練習の時間を取っていることが未だに信じられないくらい。ヨガのみならず、最近ではツボやお灸などといった東洋医学/中医学、そして前回お話ししたような整体といった【カラダ】に関する分野の本ばかり読んでおります。あ、もちろん、エネルギー医学、代替療法といった分野も。これも立派な【カラダ】についての学びですよね。あそこまで体育大嫌い!運動憎むは我にあり!だった人間が、こうも変われるとは...。なかなか感慨深いものがあります。ま、要するに「日本の学校教育が推奨する、忍耐&ド根性系『運動』『体育』『スポーツ』が大嫌いだった」、ってことなんですね。別にカラダのこと全てが嫌い、ってわけじゃなかったんです。単に「楽しい!」と感じたことが無かっただけ。今日も一本、こちらのDVDで体温上げて、ひと汗かきました。ひゅー。気分爽快!この女性、アメリカのフィットネス業界ではちょっとした有名人の、レスリー・サンソン(Leslie Sansone)というお方。ヨガやピラティスのDVDも出していらっしゃいますが、本業(?)はフィットネス・ウォーキングの指導です。"Walk and Kick"というタイトル通り、基本は室内でのウォーキング。そうですねー、だいたい畳2枚分ぐらいのスペースがあればOKでしょう。動画をご覧になればおわかりかと思いますが、所々でキックやパンチといったキックボクシング風の動き、横歩き(サイドステップ)や腕の上げ下げといったアドオンをうまく織り込み、何とか飽きずに30分間体を動かし続けられるようなプログラムとなっています。1962年生まれ、ということは、私より少し年上ですね、レスリーさん。彼女のどこまで行っても陽気で明るいアメリカ~ン!な指導スタイル、私は好きです。時々飛び出す「ギャハハハッ」的な特大の笑い声を聞いていると、些細なことでクヨクヨしているのがアホらしくなります。なぜ、レスリーさんのウォーキングがいいのか。「簡単だから」。その一言に尽きます。基本的に、複雑な動きはゼロ。動きの変わり目にはちゃんとレスリーさんが絶妙のタイミングで必ず合図してくれます。「次に○○○が来るわよ~、4、3、2、1、それっ!」「外側に軽くつま先をタップ、タップ、タップ...これを8回やりましょう。さぁ、ここから。8、7、6、5、...」ってな具合に。後は、ひたすらWalk, walk, walk。"Come on, feet!"の掛け声も威勢良く。英語に自信が無い人でも、心配ご無用。画面の中の動きを見て、真似してりゃ、絶対できるようになりますよ。盆踊りと、ピンクレディー以外の「振り付け」には身体が拒絶反応起こす私だってついていけるんですから。大丈夫。昔、何を血迷ったか、うっかり取ってしまったベリーダンスのクラスのように、手の動きと足の動きはバラバラ、しかも先生からは次から次へと別の指令が...なんて事態を処理しきれなくって、とうとう脳味噌がショートしてしまった...なんて大惨事。(あれは悪夢だった...。ベリーダンスは見るに限る。)レスリーさんのDVDに限っては、まず、起こりません。たま~に「次、反対側でキック~!」と言い放っちゃってから、「あ~らいやだ、間違えちゃった!他のみんながちゃんと腿上げ(knee lift)やっててくれたから助かったわ!ヒャハハハッ!!!」なんて、サザエさん的うっかりをやることもありますけどね。そんなNGな場面も修整せずにそのままDVD化しちゃっているところが、また、ご愛嬌。自宅のリビングに居ながらにして、本当のフィットネスクラブに行って、生身のインストラクターと一緒に運動しているって気にさせられます。今年に入ってから、「やはりヨガだけでは汗をかく機会が足りなさ過ぎる。年取ってから一発転倒→骨折寝たきりにならないためにも、もうちょっと歩かねば!」と、痛感しましてね。自然療法医(ナチュロパス)の先生にも「一日30分歩くように。」と、昨秋の健康診断で言われたこともありますし。残念ながら当地の冬は雨が多く(今年はおまけにドカ雪まで!)、野外を歩くのにはあまり適していないんですよ。それに、湿気の多い、冷えた屋外を歩くと、膝や足首の調子がどうも思わしくない、ってこともだんだんわかってきました。後で「イタタタ...」ってなるんですよね...。情けないですが。で、レスリーさんのDVDを久々に始めてみたところ、今回は見事、ツボにはまりました。長く続けていけそうです。一回あたり2、30分のものが多いので、「あっという間に終わるんだからエクササイズする時間が無い、っていう言い訳は通用しない!」(レスリーさん談)...ですよね。はい。日本のアマゾンでは輸入版DVDが簡単に買えます。定番の"Walk Away the Pounds"シリーズならまず外れは無い、と思いますが。http://www.amazon.co.jp/Walk-Pounds-Ultimate-Collection-Import/dp/B00265T7O2/ref=pd_cp_d_0以前、この"Walk Away..."シリーズのDVD(上のリンクの品とは別物。こちらの2枚組セット。)を日本製のDVDプレーヤーでかけてみたら、難なく再生できたので、実はリージョンフリーディスクだったんだと思います。ただ、アマゾンの表記だと、「リージョン1(北米向け)」ってあるんですよね。どうなんでしょう。まずはYouTube動画でご自分に合うか、合わないか、お試しになってみてはいかがでしょう?初心者向きの、1マイル(約1.6km)ウォーク。21分。ちょっとスピード上がりますよ。2マイルウォーク。約33分。こちらは先日試しましたよ。中盤でウォーキングから離れてスクワット等の筋力トレーニングを取り入れている点が、私としてはイマイチかな~、と思ったのですが。でも、こういう方が好きって方もいるでしょうね。22分程で有酸素系も筋力もどっちもやりたい、って欲張りな声に応えたのかもしれません。こちらは3マイル。46分、と長めです。まだ「完歩」しきれる自信が無くって挑戦していませんが...。こういうハンドル付きのチューブを使うんですね。レスリーさん、時々こういう小道具使った筋力トレーニングを組み入れたウォーキングDVDを出しています。【期間限定】ポイント7倍☆3,150円以上ご購入で送料無料ギアマックス ハンドルチューブ 841GMT33HT-Pバンド状のでもOKかな。たたむとぺったんこになる点はいいですね。ヨガマットと一緒にしまうのも良し。お家で簡単シェイプアップ&ストレッチ!【1個までメール便可!】Salofix(サロフィックス)ストレッチバンド F7076(シェイプアップ/ヨガ/運動/腹筋/背筋)[M便 1/1]DVD版の1マイルウォーク、2マイルウォークにも登場しているこちらのお仲間たち。最後列の黒一点・ほっこり系おじ様がひそかにお気に入りだったりします。(クマさん系の人、好きなんです...)毎回見ながら「ん~、この前後に腰を揺さぶるような動きのアフリカ系の彼女は、やはり体癖五種、か?」「おぉ~、この人もねじりにねじってる動きしてるな~。」「首が長く、上下にスーッと伸びている感じが強くてあまり横揺れが見られないこの人は、やはり上下型体癖?」...などと、初心者の勝手さでいろいろと推測するのも楽しいものですよ。(そんな事でもしなきゃ、毎回同じ映像&せりふなんだし、すぐに飽きが来るって!)でも、こちらの本には飽きることはしばらく無さそうです。野口整体、まだまだ知らないことが多過ぎる...。【送料無料】体癖 [ 野口晴哉 ]自分の身体の声を聞くことができるような、そんな【カラダの達人】になりたいものです。レスリー姐さんと一緒に身体動かして、いい汗流して、んでもってヨガもしっかり練習して。で、ご飯もおいしくいただいて。さ、そろそろ立ち上がって、2匹の犬たちと一緒に森へ散歩に行くとしますか。
2014.02.28
コメント(0)
先月から通い始めた、「元・アヌサラヨガ → 現・ハタヨガ」の看板掲げる、Hヨガ教室。本教室のオーナーであり、主任講師でもあるL先生は、ヨガ歴30年以上の大ベテラン。お年は50代後半で、本格的にヨガを指導される前は、作業療法士occupational therapistをなさっていたそうです。作業療法士って、何?理学療法士physical therapistとの違いは?って疑問に思った方、こちらをクリック。専門学校・久留米リハビリテーション学院のHPです。http://kurumereha.ac.jp/subject/difference.htmlなるほど〜。よくわかりました。毎週水曜日、L先生のレギュラークラスへ出始めて、2ヶ月近くが経過。先月の「身体部位別ワークショップ/足・足首の回」では、L先生が、実に豊富な知識と経験の持ち主、ということがわかりました。参加者のあらゆる質問にテキパキと答えていくそのお姿、頼もしかったです。普段はふんわりと穏やかで、人を和ませる語り口の方なんですけどね。身体の機能回復を目指すお仕事をされていただけあって、ヨガに必要な解剖学や、各種代替療法についての知識をしっかりと身に付けていらっしゃるなぁ、という印象です。L先生、お見事。あっぱれ。脱帽です。それを認めた瞬間、この先生にしばらくついていってみよう、って、決心が固まりました。昨日、ふと気付いたんですね。あぁそうか。自分は、何を教わるにしても、この人にはかなわない、完敗だ、と実感し、一度おのれの鼻っ柱をへし折られるような経験をしない限り、他の誰かを【師匠】とは呼びたくないんだ。...ってことに。先生にしてみれば、一番イヤなタイプの生徒でしょう。一言で言えば、「生意気」。人を見れば「あなたは私より上ですか、それとも下ですか」と、つい本能的に問いかけてしまう、困った性癖。これまでにママ友絡みの話のなかで「けしからん!」と幾度も攻撃しておきながら、当の自分がちっともそこから抜け切れていない、という、この大いなる矛盾...。人の振りみて我が振り直せ。日本語にはいい言葉がありますね。...全くその通り(恥)。ま、生意気で挑戦的で、いけ好かない類の生徒(しかも万年初級者。)、との自覚はしております。でも、「はい先生、あなたの勝ちです。おみそれしました。」と、一度白旗を掲げてしまうと、後はおとなしく言うことを聞き、アドバイスをしっかり守り、とびっきりの模範生となるべく【気張る】(頑張っちゃう。)。そういう一面、確かに自分にあります。だからこそ、「可も無く不可も無く。」程度の指導者ではダメなのですよ。「これぞ!」と心から納得できる実力を備えた先生を、草の根分けても探さなくっちゃいかんのです、私の場合特に。そういう先生につかないと、いつか不平不満が爆発し、せっかくの習い事も途中で投げ出しかねないですからね。となると、時間も、お金も、無駄になってしまいます。野口整体の創始者であり、伝説的な治療家として知られる故・野口晴哉(はるちか)氏が提唱した体癖という心身類型論によると、こうした【強きに弱く、弱きに強い】という陰のいじめっ子気質。(うわ、「ドラえもん」のスネ夫みたいな性格〜。)「八種」の体癖に相当するようです。【送料無料】体癖 [ 野口晴哉 ]「...『立志伝』などを読んで発奮するなどというのは人間共通のものです。誰でもそういう中に特定の相手があると、その気張りが持続できるのです。特定の相手に対していつも気張っているとか、特定の相手の欠点が出た場合に、みるみるうちにペショペショとなってしまうとかいうようなことは八種体癖の特徴でありまして、それは逆に言うと、強い人には弱く、弱い人には強い、そういう性質が出てくるもとで、その強い人に対する自分の弱さを非常に強く感じるために気張りが出、捻(ねじ)れが出てくるのです。」(「体癖」 野口晴哉、ちくま文庫、2013、p.217)この、体癖という人間分別法。実に面白いですね~。私が長年凝っている性格分類の学・エニアグラムとはまた違った切り口から【人間】という生き物を徹底解剖していて、一度足を踏み入れるとずぶずぶと深みにはまります。野口さんという方は、いろいろな人が「天才型」と評しています。天才の呼び名にふさわしく、パッとひらめいて、物凄く真実を突いたことを言うのですが、残念ながらそれを誰も彼もが真似したり、奥義を伝授してもらったり、というわけにはいきません。「天才」というのはそういうもの。秀才や凡才が「なろう」と思ってもなれない存在なのです。一応、人前で講義や講演の形をとって野口先生が話す、教える、という形は取っているものの、それは先生が治療中にひらめいたこと、観察から導き出したことをパッ、パッ、とどんどん喋っていく、という感じ。変な言い方ですが、野口晴哉という人物が「ハイヤー野口先生(野口先生のハイヤーセルフ、ってことですよ。)」にあたる背後の存在から、チャネリングメッセージを受け取って、それを聴衆や、読者の前へと次から次へと差し出す...。読んでいて、そのような印象を受けました。待てよ。「ハイヤー先生」からのチャネリングメッセージの集大成...ってスタイル、どこかで見たような気が...。そう、この方!【1000円以上送料無料】自然現象と心の構造 非因果的連関の原理/カール・グスタフ・ユング/W.パウリ/河合隼雄今、シンクロニシティー(共時性:意味のある偶然の一致)について学びたくって、ユングのこの本を手に取る初心者はまずいない、と思います。研究者や論文書かなきゃいけない学生さんでもない限り。本家本元/元祖/家元だからといって、必ずしも説明が懇切丁寧でわかりやすい、とは限りません。野口晴哉さんの文章からも、ユングを読んだ時と同じ印象を受けました。基礎知識を仕入れてから読むと、実に優れた、人間性への洞察が見られる良書なのが、この「体癖」。でも、一読しただけでは「結局、何が言いたいの?」と、煙に巻かれた感が残ります。自分の体癖が知りたくて、この「体癖」を読んだのに、はて、自分の体癖はいったいどれか...?と、消化不良のまま終わるのです。で、こちらの電子書籍を購入。【送料無料】身体にきく 「体癖」を活かす整体法 [ 片山洋次郎 ]片山洋次郎さんの体癖は、必ずしも純粋な野口式とは言えないのかもしれません。ただ、こちらの本、体癖の判定法以外の部分も非常に読み応えある内容となっていまして、「読んで心が豊かになった!」という大満足の一冊でした。人間の心や身体、特にセルフケアに興味のある方でしたら、どなたにもお勧めできます。野口晴哉さん流の天才のひらめき集大成が【C.G.ユングご本人による著作集】だとすれば、片山洋次郎さんの本は、現代の日本に生きる私たちの状況に合わせて、わかりやすく噛み砕いてくれた【故・河合隼雄氏の手によるユング心理学入門書】...的な位置づけ、になるでしょうか。出版から50年近くになりますが、これを超える日本語のユング入門書はもう出ないでしょうね。 【1000円以上送料無料】ユング心理学入門/河合隼雄「わかる人にはわかる。わからない人は...好きにすればぁ?(←クレヨンしんちゃん調)」的な強引な喩えですけど。これ、八種体癖特有の「ねじり」「ヒネクレ」かなあ。人に伝える努力もせず、居直る、という。←体癖がひとつしか無い、っていう人はほとんどいないらしいので、他にも何種か混じっているはずです。さて、何?あ、そういえばヨガのポーズでも一番好きなのはねじり系の動きだったっけ。恐るべし、体癖。
2014.02.21
コメント(0)
2014年。どうやら、【変化】を真正面からドーンと受け入れよ!っていうのが、今年の課題みたいです。変わらないことばかり選択していては、新しい発見もできないし、人間としての成長も無い。動かなきゃ。動いて、内側から外側から少しずつ変わらなきゃ。その衝動に素直に従わないと、澱(よど)んで、腐ってしまいそうです。美輪明宏さんもおっしゃっています。「変化は世の常」と。何一つ、恐れることはありません。なるようになるんです。元気出して前に歩き始めましょう。これ、「2014」という新しい年の数字に隠されたパワーの成せる業なのでしょうか。今年は「7」という数字の性質に支配される1年なのだそうです。7という数は、神や霊的な世界と深い関わりを持ちます。一人静かに内面世界と向き合い、人智を超えた神秘的な世界を探索するのにはぴったりな一年ですね。また、社会的にもスピリチュアルな事柄が大きくクローズアップされる、と言われています。☆数秘術の仕組みについては、占術・精神世界研究家の伊泉龍一さんのHPをオススメします。☆http://www.unmeinosekai.com/numerology/index.html年が明けてから、またもや自分の中での【ギアチェンジ】が静かに起こったみたいです。2013から2014へ、数のエネルギーが変化したからなのか。(私自身の年運は8のエネルギーなので、昨年の7とは打って変わって、「動く」「現実世界に出ていく」という要素が強いんですがね。)それとも西洋占星術で言う、惑星の運行状況が、地上の我々に影響を及ぼしているからなのか。...ざっと調べてみたものの、よくわかりませんでした。ただ、自分を取り囲むエネルギーの質が変わった。それだけは間違いなく感じます。まず、一番わかりやすい形での現れ方をしたのが、音楽の好み。昨年までの数年間は関心が薄れていたクラシック音楽への興味が、新年早々、再燃しました。昔から一貫して好きなのは、バロック音楽。明るく清涼感にあふれていながら、同時にざわめく感情を鎮めてくれるのがいいんですね。現実世界での激変に備え、音楽ぐらいは心安らぐジャンルを選んで聴けよ、ってことなんでしょうかね。ここ数年はスピリチュアル/精神世界系のポッドキャスト番組や、オーディオブックばかり聴きまくっていたのですが(憚りながら、白状...。)、この分野って本当に【玉石混交】なんですよ。基本的に、口さえうまければ誰にでも簡単に参入できちゃう。(ただし、成功するかどうかはまた別の話。)要は、「何でもアリ」「名乗った者勝ち」な業界ですからね〜。法的規制なんてあってなきが如し。その人が「玉」か「石」かの判定は、完全に受け止める側の私達の鑑識眼に委ねられてしまいます。残念ながら、相当数の「石」が、ごくごく少数の「玉」を圧倒している。それが現状のようです。(「悪貨は良貨を駆逐する」って、世界史で習いましたよね。「グレシャムの法則」っていうんでしたっけ。)みなさ〜ん! これから私、素晴らしいことを話しますよ~、話しますからね~、私、素晴らしいネタ持ってるんですよ~...と、さんざんこちらの期待を煽ったところで、「詳しくは、HPに来てくださーい♪」 と、落とす。(翻訳:ワタシに直接、お金をたんまり払ってくださーい♪♪♪積もる話は、その後に)...と、単なる自己PRが目的のインフォマーシャルでお茶濁すだけな人の、あまりにも多いこと、多いこと...。(←オイオイ、君!何を寝ぼけたことを...今に始まったことじゃないでしょ。)もう、いいです。そういう「玉」のフリした「石」の、必死な売り込みトーク聞かされるの、疲れちゃいました。「玉」が欲しけりゃ、少しずつ集めてきた書籍や、オーディオファイル、CDの中に、自信持って「これは本物だよ!」と言えるだけの珠玉のコレクションが手元にあります。既にここにあるものだけで、必要にして十分なんですよ。数増やせばいい、ってもんじゃないです。大事なのは量でも、数でもありません。質ですよ。数日前、思い切っていくつかのポッドキャストを購読解除しました。「もう、今の自分には不要なものだよ」とうすうす気付いていながらも、具体的な行動に出ていなかったんですね。解除したことで、気分がスッキリしました。面白いもので、無駄を削るという行動に出て、生活の中に隙間を作ってみると、そこにはまた別の、より価値あるものがちゃ〜んと新たに浮上してきます。(何だか話が妙に断捨離めいて来ましたな...。)今回浮上してきてくれたのは、クラシック音楽。古今東西の名人・達人が精魂傾けて作り出した音楽ともっと関わりたい!との気持ちが、最近また膨らんできましたのですよ。人間臭く、血が通った、それでいて天界の高みにまでも到達するような音の芸術。...そんな【ホンモノ】級のクラシック音楽を、もっと日々の生活に取り入れたくなりました。今も昔も変わらぬ「お気に入り」を3曲だけ選ぶならば...。言わずと知れた、J.S.バッハの代表作。若き日のグレン・グールドによる、1955年録音の「ゴールドベルク変奏曲」、冒頭部分だけどうぞ。ヨハン・セバスチャン父さんの次男坊、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハも好きなんですよねー。チェロ協奏曲イ長調Wq.172。2012年、惜しまれつつこの世を去ったベルギーの鍵盤楽器奏者で、古楽研究者として世界的に著名だったグスタフ・レオンハルト率いるOrchestra of Age of Enlightenmentによる演奏です。14:20からの第三楽章の、心弾むような開放感が、これまた最高なんですよっ。そして、バロックの作曲家ではないのですが、大好きなメンデルスゾーンのこの曲。20世紀を代表するバイオリンの巨匠・ヤッシャ・ハイフェッツほかの、熱のこもった演奏で。16歳の少年が書いたなんて...信じられます?完成し尽くされていますよね。フェリックス坊ちゃん、モーツァルトの陰に隠れてかすんじゃっていますけど、あなたも真の天才です。どうも、今はこうした心を落ち着かせるような極上クラシック音楽を心と身体が要求している時期のようです。そういう、音楽の好みの周期的な変化って、皆さんにもあるでしょう?ロックやポップスを嫌いになったわけじゃないです。でも...今は、「必要じゃない」って気がします。(ラジオで80年代懐メロを聴く程度でいいや~って感じ。)同様の変化は、ヨガの分野にも訪れました。教室を変えてみよう、と、年開け早々に思いついたのです。以前のアヌサラヨガ内紛に関する2013.09.20付の記事で、ほんのちょっとだけ触れた、現在は「ハタヨガ」とだけ看板を掲げたスタジオに突然、興味が湧いてきました。いえ、別にアイアンガーヨガが嫌いになったとか、うんざりしたとか、そういうわけじゃありません。ただ...ちょっとワクワク感(帯津良一先生流に言うならば、「ときめき」)が減ってきたかな、と。【送料無料】ときめき養生訓 [ 帯津良一 ]基本的にアイアンガーのクラスにはハズレは少ない、と思います。品質管理は行き届いていますからね。行けばそれなりに満足して帰って来ることは来るんです。が、昨年終わり頃から「よし!行くぞっ!」と、行く前に浮き立つ気分になることが徐々に減ってきたようにも感じていました。そういう時は、四の五の言わず、思い切って自分からアクションを起こした方がいいんですよね。嫌いになる前に。ピアノのレッスンにたとえましょうか。「ツェルニー30番」「ハノン」といった、カチッ☆と構成・順番が決まった練習曲集ばかりやっていると、たまには軽いジャズ系だとか、今時の流行り歌ピアノアレンジ版だとか、そういう物(邪道系)にも、手を伸ばしたくなるものです。「自由にやりたい、だなんてワガママは、もっと上達してから言え!十年早い!!!」真面目なアイアンガーヨガ一筋の方にはお叱り、受けちゃうかな。えーとですね、別に私、ヨガの専門家になろうとか、教師資格目指そうとか、分不相応な望みは持っておりません。生涯一ビギナー&一愛好家、という、自由に泳ぎまわれる気楽な身分のままでいるのが一番心地良いみたいです。よって、絶対にアイアンガーヨガじゃなきゃだめ、といった宗教的な忠誠心も無いです世にごまんとあるヨガの諸流派の中では、私のような身体の硬い万年ビギナーには向いている流派だとは思いますけどね。いくら頭の中で「ぴったり」「正しい」と納得したって、ハートが喜びを感じられないようでは、ヨガでも何でも、長くは続かない。続かなければ、身体や心にポジティブに作用することもできない。一日でも長く、ヨガを続けていこうと思うのであれば、たまにはときめき求めて違う流派・違う教室へと浮気してみるのは悪くないんじゃないでしょうか?(←人間のパートナー相手にそれをやるのは、絶対にオススメしませんけど。)またいつか、アイアンガーの生真面目なストイックさと、系統だった指導メソッドが恋しくなったら、戻って行きます。少し距離を置くことで、見えてくる良さってものもあるでしょうし。昨日、3回目のクラスを旧アヌサラヨガ・現ハタヨガのH教室で受けて来ました。行ってみて正解でした。また一人、良い先生に巡り会えたからです。「ときめきを求めよ」との直観の声に従って、良かった。教室オーナーであり、ベテランの指導者でいらっしゃるL先生。ご自身の指導スタイルを「heart centered(ハート中心主義)」と謳われるあって、あたたかみがあって、初めて参加したにもかかわらず大変くつろいだ気分になれました。教室の常連さんたち(おば様率高し)も、気さくで皆さんいい感じ。クラス終了前に、瞑想の時間を長めに取っている点もボーナスポイント!ですね。「おぉ、これはいいぞ!」とプチ感動したような場面もぼちぼち出てきています。その辺りは、また日を改めて書くとしましょう。
2014.01.17
コメント(2)
前回、flowergreen8さんからいただいたコメントに関連して、ひとつピン!と来た文章を思い出しましたので、お返事をこちらで書かせていただくことにしました。>>無理強いをしない のが日本。>>テキトーさというか、自由さを許してくれる。>>「何でもあり」>>あぁ、日本ってそうでした。。。>首をかしげてしまう昨今の日本現状に>幻滅している箇所ばかりを見ていました、いえいえ、私だって、一介の生徒という立場でしかないのに、随分ボロクソ書き連ねましたもんね。巷にあふれている、商業化されたヨガ。決して日本だけの話ではないものの、否定的なことばかり並べ立ててしまいました。>そうですね、争いが必要ないよようにするためには>なぁなぁ的に過ごすのが適策なのかもしれないですね>yes.noハッキリさせていては争いが起こりますものね。>↑私はハッキリさせたい派です。。、わかります。私も、宙ぶらりんな、どっちつかずの立場が苦手なので。(短気だった若い頃に比べれば、少しは我慢できるようになったかも...。年を取るのは悪くないです。)>>最近のヨガ関連HPや情報サイトからも、>>この「何でもあり。境界線が曖昧。」>>という日本的なごった煮的性質は見事に伝わってきますね。>>ほんとにそうですね~>何でもアリな感じが敷居が低く、>生徒さんを取り込みやすいのかな。と感じました取り込まないと、ですよね。まずはできるだけ大勢の生徒さんが入って来易いような形で「おいでおいで」をし、収入源を確保。でないと、ヨガを教えるどころか、ビルの賃料すらも払うことができない。そんな苦しい事情があるんでしょう。結局、我々がどっぷりと浸かってきた現代の資本主義社会って、精神性/霊性にまつわる教えを純粋な形で広めるのにはあまり適していないのでしょうね。flowergreen8さんからのコメントを読んだ瞬間、突然思い出したんですよ。本山博先生のご本の、とある一節を。2013.02.01の記事で陰ヨガ(インヨガ)について書いた際、この「陰ヨガ」のシステム自体はアメリカ人のヨガ教師・ポール・グリレィ(Paul Grilley)氏の考案だそうですが、その彼に大きな影響を与えたのは日本人の超心理学者であり、宗教家でもある本山博氏だそうです。そっか、インドというよりはむしろ、東アジア系ヨガなんですね、「陰ヨガ」というのは。本山博先生のお名前を知ったのは、この時が最初、でした。理屈よりも先に、陰ヨガ/インヨガを実際に試してみたい!という初心者の方には、こちらをお勧めします。(初心者でなくとも、静かな雰囲気のリラクゼーションヨガがお好きな方だったら、どなたでも楽しめると思いますよ!)【送料無料】今日から始めるインヨガ [ Gori宮下 ]アメリカ人考案による陰ヨガ(インヨガ)を気に入ったというのに、日本人である自分がその「ゴッドファーザー」的存在である日本人の本山先生を知らないのは、いかがなもんだろう...と思いましてね。夏の里帰りに合わせて、先生のご本を何冊か買ってみました。その中の一冊がこちら。目下、愛読書のひとつとして大事に読み返しています。横文字の、一神教文化(キリスト教文化)を前提にして書かれた精神世界モノばかりだと、ちょっと物足りなくなる時があるんですよね。やはり日本人なので、日本の歴史や文化を踏まえた上で書かれた本が、時々、無性に恋しくなります。スピリチュアリティの真実著者:本山博価格:1,575円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る(すみません。またもや絶版・品切れ本です...。PHPさん、何とか文庫本の形で復刊してもらえないもんでしょうか。)「今、テレビをはじめとして、さまざまなメディアにスピリチュアル・カウンセリングをする人が出ています。こうした現象への批判的な声は聞こえてきますが、霊的成長を促すきっかけになるという点では、どんなレベルの霊能者でも意味があります。人間は霊性を持っている、魂を持っているということは、仮にレベルの低い人、お金儲けに興味があるような霊能者でも、みんなに霊の世界を知らせているのですから、何らかの役に立っています。もちろん、テレビに出ている人はみなレベルが低い、と言っているわけではありません。」(「スピリチュアリティの真実」、本山博、PHP研究所、2008、p.145)どんなレベルの霊能者でも意味がある...。ならば、ヨガという、素晴らしい世界の存在に気付くきっかけになるという点では、上の引用部の「霊能者」を「ヨガ教室/指導者」に置き換えて、どんなレベルのヨガ教室/指導者でも意味がある。...とも言えますね。そっか。何事も、ケチつけてばかりいないで、そういう大きなとらえ方をしなきゃいけないんだなぁ、って、本山先生の言葉にはっと気付かされました。身の引き締まる思いです。本山先生の詳しい経歴や著作目録については、こちらをご覧くださいね。http://www.iarp.or.jp/moto.html>反対に、何でもアリな感じを好んでいない私にとっては>物足りない教室となってしまい、>またも先生を探す旅に出たのでありました、、>そして、良い先生がなかなか居ないので探し疲れて>DVDストレッチで済ませてしまっています。>教室は、ごまんとありますけれど>自分に合った所を探すのは難しいですね。これが「出会い」「縁」の難しさなんですよね。無理して手元に引き寄せよう!と、しゃかりきになっても、なかなかそううまくはいかない...。人間関係では、誰もがさんざん経験して、悩んでいる問題ですよね。学校や習い事の先生や師匠、気の合う友人、人生のパートナー、自分を引き立ててくれる上司...。欲しいよ~欲しいよ~と焦ってみたところで、なかなか現れる気配が無い。厄介なものです。あ!でも!今はとりあえずDVDヨガから入って、身体をやわらかくしておくという下準備に徹し(flowergreen8さんはピラティスもやっていらっしゃいますもんね。)、そのうち特に気に入った1枚/2枚が絞れてきたら、その先生に近い流派(指導法)に属する先生に当たってみる、もしくはその先生ご本人のクラスやワークショップに出てみる、というのもアリかもしれませんよ。かく言う私自身、自分の過去を振り返ってみると、最初の頃に好きになったYoga Zoneという今は亡きニューヨークのスタジオが出していたDVDと、今続けているヨガのスタイルは結構似ているような気がします。(解説が懇切丁寧、余計な小道具とかチャラチャラした雰囲気とは無縁でシンプルなスタジオ風景、終わった後には心も身体も洗い流されたようなさわやかな気分になれる...。と、書くと、今習っているアイアンガーヨガの説明そのまんまですね!今日も90分クラスでいい気分になって帰ってきました~!)こちらなんですけど。指導しているアラン・フィンガーは、現在、日本でも指導者が増えてきているイシュタヨガ(ISHTA)という流派の創始者です。(※↑上の動画に興味を持たれた方へ~アマゾンでなら、この一枚Conditioning and Stress Releaseを含む4枚組初心者用DVDセットがヨガクラス2回分程度のお値段で買えますよ。英語オンリーですが、わかりやすい映像ですので、心配要らないと思います。http://www.amazon.co.jp/Yoga-Zone-DVD-Import/dp/B00006G8HE/ref=sr_1_22?ie=UTF8&qid=1383173442&sr=8-22&keywords=yoga+zoneこちらはリージョンフリーDVDのはずです。以前、私がアメリカから持ち帰った時も、日本のパナソニック製家庭用DVDプレーヤーで問題なく再生できましたから。ただ、その後の製造分の仕様が変更されていたらスミマセンなのですが...。)flowergreen8さん。そして、ヨガに興味を抱いているすべての方。良いヒント、良い先生とのご縁がありますように。身体も、心も、すっきりさわやかになれるヨガの奥深さ、ぜひ堪能していただきたいです。今日もお読みくださりましてありがとうございました!
2013.10.30
コメント(2)
前回の記事、そしてflowergreen8さんからのコメントにお返事を書きながら、あぁ、日本っていうのは、「八百万の神様」という表現でも明らかなように、世界的に見ても稀な、宗教ゆるゆる国家なんだ~。と、改めて実感。無理強いをしないのが日本。テキトーさというか、自由さを許してくれる。「何でもあり」です。これは日本の素晴らしいところですね。だから、「西洋が良くって、日本がダメ」という結論は出したくありません。「ゆるゆる」だから悪い、ってわけではないのですよ。確かに、「もう少しシャキッとしなよ」と、歯がゆくなる時もあります。でも、それは自由でしなやか、という長所の裏返しですからね。揚げ足ばかり取っちゃいけません。一方、アメリカには、「こうでなければならない」「掟に背いたら、罪人として地獄行き確定!」という、星一徹(巨人の星)のようなガンコ親父の価値観が根強くあります。建国に大きく貢献した清教徒(ピューリタン)の、真っ直ぐで、正論言ってるんだけど、融通は利かない...という価値観です。例えば、私が暮らすアメリカ西海岸の某中規模都市。民主党支持者や、アジア系の移民が多い、リベラルな地域ではあります。それでも、キリスト教の世界観を守り続けている人々は、コミュニティの半数以上を占めます。もちろん、主流派に馴染めず、はみ出していく人々だって、います。無神論者になるとか、ヨガを通じて知った、ヒンドゥー系の哲学・宗教に走っていくとか。そういう「はみ出しっ子」を認めるだけの度量はある土地なんですよ。若い頃にヒッピーだった(元・不良)中年・熟年が結構いるから、「はみ出し」への理解はあるんですよね。お父さん的な、「まぁ、見守るか」的な理解は。とはいえ。やはり大本はキリスト教、というのがアメリカです。伝統的なプロテスタントの価値観で結び付いた(白人中心の)コミュニティの結束、ちょっとやそっとじゃ揺るぎません。一つの社会で多数派を占める「教え」。賛成するのも(礼拝行ったり、献金したり。)反対するのも(周囲を敵に回さねばならない。)どちらもそれなりに大変です。関わり続けるには、それなりの量のエネルギーを必要としますよね。伝統宗教(ここでは、プロテスタント系のキリスト教諸派)の価値観から来る無言の圧力が相当強いと、それに反発する力だって、自然と強くならざるを得ません。日本の「ゆるゆる~&何でもあり」は通用しないんですよ。 *PCだと無料で見られます。スマホだと有料みたいですね。「イエスは何を買うだろう?」ビリー牧師と無買聖歌隊の「買い物やめろ」伝道いや~、特定の教会に所属することはこの先も無いかな、という気がするものの、「買い物止めろ教(The Church of Stop Shopping)」には興味津々ですね。この、アホだか真面目だかよくわからない大真面目さって、最高ですね!町山智浩さんと小西克哉さんのおっしゃる通り、本物の牧師よりもよっぽどスピリチュアルなこと言ってますよ、このビリー(ニセ)牧師。(この回の「コラムの花道」のスクリプト、こちら↓に収録されています。大笑いしたい方、絶版・入手困難になる前にぜひどうぞ。)【送料無料】コラムの花道2007傑作選 [ 東京放送 ]フィットネスクラブのヨガクラスではなく、わざわざ専門のヨガスタジオに来てまでヨガを習う客層っていうのは、カジュアルそうに見えて、実は芯の強い人ばかり。それだけに、先生方はクラス内で使う言葉には細心の注意を払っています。無神論者や女神信仰の人、擬人化された存在を拝むなんて真っ平ご免、という人々は、「神(God)」という単語を聞いただけで「カチン!」と来ちゃいますから。霊的(スピリチュアル)な芯が各人の中にしっかりと、太く一本通っている。先生方にはちゃんと見えているんですね。言葉の選び方一つで、反感を買ってしまうこともある...と。逆もまた、真なりです。自分の霊的な芯(=主義・信条)は、誰にも傷つけさせません。攻撃してくる者がいれば、ためらうことなく立ち上がって、戦います。(←だから銃が無くならないのか、アメリカは。)この、【自分の霊的な芯を守ろう】という覚悟。個の尊厳を大事にする、一神教社会に育った人ならではの強さでしょうね。そうした芯の強さを感じさせる人、日本には少ないです。そもそも「これぞ、ザ・スタンダード」という宗教的価値観が存在しませんから。賛同するエネルギーも、反発するエネルギーも、必要無いんですよ。日本では、先生の方にも「ここから先は、宗教的に不可侵な領域だから、踏み入ってはならない。」という区別が希薄ですよね。キリスト教が多数派の父権的一神教社会に比べて、タブーと非タブーの境界線は曖昧になりがちです。最近のヨガ関連HPや情報サイトからも、この「何でもあり。境界線が曖昧。」という日本的なごった煮的性質は見事に伝わってきますね。自由で楽しそうな反面、ハズレも入り込みやすいんですよ。良心的で、質の高い教えも、金儲けonlyの腹黒な教えも、ぜ~んぶ「ヨガ」の名前の下、ごちゃまぜになってしまう。そうした危うさと背中合わせなのが、今の日本におけるヨガであり、スピリチュアリズムだと思います。この辺は、前回紹介した櫻井義秀先生(北海道大学大学院)の「霊と金」をぜひお読みください。今みたいに教室が乱立する状態では、ヨガは簡単に「金儲け主義」の餌食になってしまいますよね。お金を持っていて、パッパと気前良く払ってくれて、割高なウェアやグッズまでバンバン買ってくれるような若い独身の女性は、儲け第一主義のヨガ教室にとっては最高のカモ。そういう所に限って、見た目や小道具での演出ばかり重視しているでしょう?「仏作って魂入れず」を地で行くような教室で妥協しちゃって、本当にいいんですか?そして、【前編】で取り上げた、「自分を持ち上げたくって、生徒さんから尊敬してもらうことを欲する」タイプの指導者にとっても、今のような「何でもありヨガ」状態は、簡単に新規参入ができて、ビジネスを拡大し易いんですよね。金儲けが目的。先生のエゴ・マッサージ+自尊心アゲアゲが目的。本質的には同じです。生徒さんから、一方的にエネルギーを吸い取ろうっていうのが真の狙いですよ。結局は【エネルギーが欲しい!】だけのクレクレタコラが、「教室」「指導者」の皮を被っているだけです。歯止めが利かなくなると、生徒さん、癒されるどころか、逆にエネルギーを奪われて弱っていきます。...ヨガって、そんなものなんでしょうか?*参考:【ヨガマガジン】本に勝るものは口伝の教え~前編~ in India 【ヨガマガジン】本に勝るものは口伝の教え~後編~ in India ...ややもすると、ファッション&スポーツの一つとしてヨガをとらえがちな、今の日本人が忘れがちなこと、インドの人々が語る言葉で改めて考えさせられます。素晴らしい記事です。安らぎが欲しくって教室を訪れた生徒さんから、ヴァンパイアの如くチュルルル~っとエネルギーを吸い取り、先生だけ一方的に気持ち良くなる。わざわざ電車代払って教室へと出向いて、受講費払って、エネルギーまで吸われちゃって、「何だかあまり得る所が無かったな。」だなんて。生徒さんは踏んだり蹴ったりです。どうしたらこの、「スッキリしないヨガ」をうまく避けられるのでしょうか。それは、ひとえに自分自身の霊性面のメンテナンスができていて、人間を超えた、高い領域からエネルギーを補給できる指導者。を探せるかどうか、にかかっていると思いますエナジー・ヴァンパイアに化けないよう、霊性面で自分を高めようと日々努力しているような先生に習え、ってことですね。霊性の面で人間を超える、【大いなる存在】(「神」「宇宙」「ソース」「聖なる光」「サムシング・グレート」by 村上和雄先生...など、何でもいいんですけど。お好きなものをどーぞ。)...そうした【大いなる存在】を意識し、必要に応じてアクセスし、高品質のエネルギーをダウンロードして自らを充たす、ということを自然に行っているような指導者、です。自分というちっぽけな人間を大きく超える偉大な存在の力を知っている人。それを世間では「宗教的な人」と見なしますが、別に特定の宗教組織に入る必要はありません。他の人に公言する必要だって、一切ありません。自分の中に「霊的な芯棒」が、一本通っていれば、それで十分なのですから。そういう【大いなる存在】から充電する術を持たない指導者だと、教室に集まった生徒さんやら、取り巻きさんやらの「尊敬」という代替エネルギーでもって自分自身を充たすしか無いんですよね。尊敬されるのも悪くはないですが、所詮、出所が人間ですし、長持ちはしません。せっかくヨガという、霊性を磨くための優れた道具に出会ったのですから、霊性から切り離された単なるストレッチ体操ばかりでは、時間もお金も勿体無いですよね。どうせなら、「本物」をとことん探してみませんか?ヨガに限らず、良い先生を見つけ出すのって、手間もひまもかかるし、大変です。時間はかかっても、きっと「いろいろ回り道して、苦労しただけのことはあった。」と喜べる日が来ますよ。ぜひ素晴らしい先生に出会ってくださいね。簡単に妥協したりしないで。個人的には、指導者資格の基準審査が厳しく、真の実力と指導力とが要求されるアイアンガー流を名乗るヨガ教室は信頼できると思います。(まぁ、こればかりは相性の問題なので、ゴリ押しはできませんね。もっと動的なヨガが好きだ、って方もたくさんいらっしゃいますから...。)いかにもアイアンガーヨガ、って感じの、シンプルな無駄の無いスタジオです。日本に永住帰国した暁には、柳生先生のクラスにぜひ出てみたいなぁ。
2013.10.29
コメント(2)
前々回の記事にflowergreen8さんが寄せてくださったコメントから、どんどん妄想...じゃなかった、発想が膨らんでしまいました。「ヨガ教室の共依存関係」というお題をつけまして、「救われたい!」という生徒さんと、「救ってやって、尊敬されたい!」先生とが醸し出す、あまりよろしくないクラスの雰囲気について、考えております。まずは【前編】からお読みになってください。先生一人が教室の王様になって「仕切る」タイプの、ヨガクラス。「計画通りに進み、時間通りにピッタリ終わる」という、先生側の都合ばかりが重視されるあまり、生徒さんの身体的ニーズとか、一人ひとりが内観するための余裕とかは、二の次となっていそうです。生徒さんたちのマットでフローリングの床も見えなくなってしまった満員御礼の教室では、先生が全員の前で声張り上げながら、模範演技を見せるのが精一杯。一人ひとりの間を動き回って指導する、なんて無理でしょう。(↑これ、今年の夏至の日にニューヨークのタイムズスクエアで行われた「夏至ヨガ」だそうです。すごいですね~、この混雑ぶり。模範演技を見るどころか、「音声ガイドのみ」でセッションが進行しています。ま、みんなで一緒にヨガを楽しもうっ!というお祭りですから、先生にポーズを直してもらうとか、そういううるさい事言う人は来ないんでしょうがね。...でも、お金払って受けたクラスがここまで混み合っていたら、やだなあ。大都市ではそれも仕方無いことなんでしょうかね。)結局、満足して帰ったのは「今日の私、よかった!」「今日もつつがなく終了!」ってな先生と、その熱烈なる取り巻き生徒だけ...かもしれません。静かな不満を抱きつつ教室を出て行った多くの生徒さん達の存在に気付かない限り、この先生はどんどん「裸の王様化」していきかねません。コワイコワイ...。でも。「自分が」「自分が」とグイグイ突っ走る、体育会系(?)な、仕切りタイプのヨガの先生。実は、この手の先生こそ、心の奥底では「救われたい」のかもしれません。この前ご紹介した加藤諦三さんの言葉を借りるならば、未だ【安心】へと到達していない...のでしょう。【安心】へ。だから、自分の中にある不安を必死に鎮めたくって、他の人よりも優位に立つことばかり考える。人の上に立ち、尊敬の眼差しで見られていないと、たちまち不安が襲ってくる。《そこまでがむしゃらにやらなくてもいいんだよ。安心しなさい。君は君なりのペースで、リラックスしてやればいい。》そんな言葉でもって安心へと導いてくれる「誰か」を待っているのですが、残念ながらそこまで広い心の持ち主がおいそれと現実の世界に現れるはずはなく...。この手の先生、一見すると、周りを「救われたい」願望の強い生徒さんで固めて、相手を自分に依存させることで「救って」やって、その見返りに尊敬をもらっている」かのよう。残念ながらそうした共依存的な、不純物の多く混じったエネルギーのやり取りでは、真の《安心》は得られません。所詮、その場しのぎですからねー。空腹をごまかすために、水や清涼飲料水をがぶ飲みして、満腹になった気分だけ味わっているようなものです。長続きするはずがないんです。批判めいたことばかりってのも何ですので、今日は一つ提案するとしましょう。万年初級者の私が提案、っていうのも、僭越なんですけど...。一応、ヨガを始めてから10年以上は経ってますけどねー。日本の全てのヨガを愛するみなさんに呼びかけます。「ナマステ」の言葉に込められた、ヨガの基本精神。そして、その向こうにある、【聖なる光】/【神】と、自分との関係。決して簡単なテーマではありません。でも、今後もヨガと真剣に付き合っていきたいのであれば、ここいらでじっくりと見直してみませんか?ご自分の精神生活を振り返ってみませんか?...と。そう。ヨガの始めや終わりでほとんどの先生が使っている「ナマステ」という、あの挨拶です。 「ナマステ(Namasté )」は、人に会った時、別れの時に交わす、 インドにおける口語表現、および仕草のこと。 発音は「ナ・マ・ステイ」。 サンスクリット語由来の言葉であり、字義通りの意味は「私はあなたに敬礼する」。 通常、「私の中の聖なる光は、あなたの中の聖なる光を尊びます。」 「私の中の神は、あなたの中の神に挨拶をします。」 などの翻訳が当てられることが多い。 我々の誰もが平等な存在であり、共通の神性を分かち合う存在である、 と認める言葉。 それが、「ナマステ」である。【アーユルヴェーダの入門書以外に、神や宗教の分野でも数々のベストセラーを出している、インド人医師・ディーパック・チョプラ博士の「チョプラセンター」のHPから引用・和訳してみました。カリフォルニア州サンディエゴ近郊・カールスバッドにあるんですね。2年前に訪れたレゴランドの近くです。海も近いし、気候も最高だし、いいところですよ~。】【送料無料】スピリチュアル・ヨーガ [ ディーパック・チョプラ ]「ナマステ」に込められた意味を探る。それは、日本という国を故郷とする我々が、自分にとっての【神】とは何か、【宗教】とは何か、という、今まで考えたこともなかった問題へと向き合うこと、であります。たいていの日本人は、自分の中の「聖なる光」のことなんて、気にもかけちゃいません。神様なんて、願い事だけ叶えてくれりゃ、後は放って置いても平気、と考える人がほとんどでしょう。宗教なんて、冠婚葬祭の時だけ金払って呼ぶ、「ちょっとお金のかかる、サービス業の一種」としか見なされない国、それが日本です。「私の中の神」「あなたの中の神」なんて、ヘンな宗教にかぶれた人達に任せておけばよい、と多くの人が信じています。赤ちゃんのお宮参りや七五三は神社。結婚式はキリスト教の教会。週末アルバイトのガイジン牧師さんに「チカイマスカ」と言われて、最高に幸せ。死んだらお坊さん呼んでもらい、お手頃値段の戒名買って、葬式して、四十九日経ったら寺の境内にある墓へとGo!...。実に無節操で、中身がスカスカな、単なる「生活を彩るイベント」にまで成り下がってしまった、日本人の宗教生活。宗教が人々の精神生活に占める位置がここまで減ってしまった先進国って、他に無いんじゃないんでしょうか。(お隣の人口過多な超大国が唯一の良きライバル、って感じかな。)その辺の事情、こちらの本に詳しいです。統一教会などのカルト宗教から、神社や寺に代表される伝統宗教、果てはスピリチュアルの見本市・「すぴこん」に至るまで(櫻井先生のツッコミ、この章で冴えに冴えまくっています。一体何度吹いてしまったことか!)、様々な実例を取り上げながら、現代日本における宗教の姿をわかりやすく伝えている良書です。買って大正解!の一冊でしたよ。仏教寺院や、神社など、日本人の生活とは切っても切り離せない伝統宗教が抱える、苦しい台所事情など、「そう言われてみれば、確かに苦しいのは当たり前だよね...。」と納得できる部分も、多々ありました。「もっとしっかりしろよっ!」と檄を飛ばすだけでは解決できない、深刻な問題が山積しているんですよ。仏教自体にそれ程関心は無いものの、昔からお寺の建築や、お線香の匂いは大好きなもので、読んでいてしんみりしてしまいました。日本のお寺さん、何とか頑張ってもうひと花咲かせてくださいな。悩める人達の力になって欲しいものです。【送料無料】霊と金 [ 櫻井義秀 ](この本を知ったのは、こちらにも遊びに来てくださっているayafuyaさんが、Naverのまとめ記事で最初に紹介してくださったおかげです。ありがとうございます!さる信頼できる筋からの情報によりますと、著者の櫻井先生、穏やかな中にもピリリとユーモアが効いた文章から受ける印象通り、誠実な学者さんだとのことです。無知ゆえにコロリと騙される若い学生さんたちを、カルトや悪徳商法の魔の手から守りたい、という櫻井先生のまっすぐな思い、私もしっかと受け止めました!)...この話、なんと、まだ続くのです。
2013.10.25
コメント(6)
前回、flowergreen8さんからいただいたコメントの後半部分。またまた良い刺激をいただきました!>ピラティスの先生がおっしゃっていたのですが>ヨガを始める人って何かの壁にぶつかって>ヨガを始める人が多いよ~壁にぶつかって、ヨガを始める。そうした人々は、もしかしたらヨガに対して、一種の擬似宗教のようなはたらきを期待しているのかもしれませんね。「これをやれば、活路が開ける。救われる。」と、ヨガに期待しているのでしょう。どちらかと言えば、「身体オンリー」な要素の強いピラティスでは、あまりそういった話は聞きませんよね。(前回のクンダリーニヨガの動きと違って、実にゆっくりなんですね!これなら怪我の危険もかなり抑えられそうだし。思い切って、近くのピラティス教室に個人セッションの予約してみようかな?)「救われたい」といった期待を抱いて生徒がヨガ教室へやって来たとしても、先生が毅然とした態度で接してくれれば、それ以上に事は複雑にならない、という気がします。「自分は今、この場でヨガを教える役目を果たすだけの人間。それ以上でも、それ以下でも、ない。」このように、自らの職分をわきまえ、それを越える期待に対してはきちんとNoが言えるような先生だったら、生徒さんを自分に依存させるような過ちは犯さないはずです。心ある先生ならば、そうした「No」という線引きも上手。私はそれを経験から学びました。「チャクラについてもっと知りたいんですけど」と言った数年前の私に、M先生(元々アイアンガーヨガの訓練を受けた方です。地元のNBAチームに呼ばれて、現役のプロバスケットボール選手にヨガを指導した経験もある、ベテランです。)はこうおっしゃいました。「私が教えられるのは、身体面にフォーカスするハタヨガの部分だけ。そういった領域までは、とても教えられない。」先生はあの時、安易に私を喜ばせる方向へと走らず、ご自分にできること・できないことをはっきりさせるというプロ意識を見せてくださいました。おかげで、私も、時間かけて自分の力で一歩一歩学ぼう、との覚悟が決まりました。M先生には今でも本当に感謝しています。普段はジョーク連発の愉快なおばちゃんなんですけどね。でも、残念ながら、世のヨガ教室の先生方全員が、そうした高いプロ意識の持ち主だとは限りません。(別にヨガに限ったことじゃありませんけどね☆)往々にして、「人を導きたい!」「先生/グル(導師)と呼ばれて、尊敬されたい!」ってな欲望に突き動かされている人は、「教師」という肩書をGETすることにこだわるんですよ。(私自身にもこうした「教え好き」な傾向、大いにあります。ここは自戒の念を込めて書いています。)あれだけヨガを教える人の数が膨れ上がってしまうと、まぁ、いろいろな人がヨガ業界に参入してきますよね。玉石混交状態です。中には、こんなことを考えながらヨガ教師を目指す人もいそうです。ご本人が意識しているかどうかは、わかりませんけれど。 「スピリチュアル本を書いて、一発当てる」とか、 いきなり自己啓発セミナーを開くのはちょっと無理そう。 でも、カリスマヨガティーチャーとして、 小集団の導師(グル)的役割からスタートし、 徐々に知名度を上げていくのだったら自分にもできそうだ。 うん。やれる。 よし、まずはティーチャートレーニングだ! 「ベーシックからアドバンスまで、全部参加してお値段100万円ちょっと、か。 海外トレーニングの費用も入れると、150万は飛ぶな。 ま、初期投資と考えれば、しょーがないかっ。 どんなビジネスにも開業資金は要るものだから。...「人から見上げられたい。ただの無名ヨガマニアで終わりたくない。」という名誉欲・自己顕示欲の強い人。この手の指導者って、内心では「先生~」と生徒さんたちから頼られ、依存されることを望んでいたりします。 【共依存】(Wikipediaより) 共依存(きょういそん、きょういぞん)とは、 自分と特定の相手がその関係性に過剰に依存する、 その人間関係に囚われている状態を指す。 一般的に「共依存」と言うと、病的な人間関係などを指すことが多い。 共依存者は自己愛・自尊心が低いため、 相手から依存されることに無意識のうちに自己の存在価値を見出し、 共依存関係を形成し続けることが多いと言われる。客の付かない不人気占い師が、「あなた、このままだと彼氏に別の女が近付いてくるよ。今のうちに対処しておかないとね...でも、それについては30分鑑定では無理だから、延長料金払ってもらわないと...。」と、相手の不安感を巧みに操って自分の稼ぎを増やすのと、基本的には同じメカニズムですよね。(同じじゃないって!? ま、たとえ話ですから、あまり深く考えないように...。)そうです。「先生、私、ヨガに救われたいんです~...。」と、「すがる」タイプの生徒さんは、依存されるのってまんざらでもないな、とほくそ笑むタイプの先生とは相性抜群。ソウルメイト決定~!です。両方揃って、はじめてドラマが成立します。片方が欠けては幕が開きません。ヨガ教室における「救われたいチャン」と、「救ってやって尊敬されたいチャン」の共依存関係。また一件、成立しちゃいました。【送料無料】共依存かもしれない [ ケイ・マリー・ポーターフィールド ]この共依存関係がエスカレートして、行き着くところまで行き着くと、先日取り上げた【堕ちたカリスマ教師】アヌサラヨガ創始者のジョン・フレンドにまつわるゴタゴタのような、醜聞劇が展開されるんですね。軽々しく加わってはヤケドしますよ。共依存的な、生徒―教師間の不健全な力関係がはびこるヨガ教室。エネルギーの質に敏感な人にとっては、きっと居心地の悪い、説明はできないけれど、薄気味悪い場所と感じられるのではないでしょうか。...そりゃ、行きたくなくなりますよね。スッキリしないヨガなんて、誰だってイヤですよ。>〇〇の精神を整えましょうとか、>そこから入っていくみたい、>それが苦手な人は止めた~! と言ってるよ~>とおっしゃってました。ひょっとしたらそのお話の生徒さん、「見上げられたい」「導師(グル)になりたい。」願望が先走った、自説押し付けタイプの先生に当たってしまって「な、何、これ!(キモッ!)」と、違和感を感じたのかもしれませんね。身体面の指導に専念するはずのヨガ教師が、うっかりとスピリチュアル臭の強い話を教室内で漏らしてしまった。それに違和感や反発を感じるのは自然だと思います。普段、ピラティスのニュートラルさに慣れている方であれば、特に。「散髪してもらおうと床屋に来たのに、椅子に座ったらなぜか口をこじ開けられて、歯周病予防についての説教をされてしまった。」...そんな違和感/不快感ではなかったか、と、推察いたします。そういう状況でしたら、生徒さんのお気持ちはとてもよく理解できます。「安易なスピリチュアルトーク」を連発するようなヨガのクラス、私もやはり気が進まないですねぇ。ヨガというのは、(こちらのブログでも既に何度か書いていますが)自分の身体と一対一の密な対話をするために行うもの。一応、教室の中で、他の十数名の参加者と共に行うという形はとっていますが、実はきわめて個人的な内観体験をしている、と、私は考えています。誰もが自分にしか分からないその時々の課題と静かに向き合う、”Moving meditation”(動く瞑想)を続けているのですよ。「せーのっ!」ってな音頭取りとは相容れないと思いますよ。小学校の運動会の初めに全校一斉にするラジオ体操じゃないんですからね。一人ひとりがそれぞれ違った自分の課題と取り組んでいるというのに、心の中身までああしろ、こうしろだなんて、それはもう「余計なお世話」の域に突入、って言えるんじゃないでしょうか。☆長くなったので、 【後編】【中編】へと続きます☆
2013.10.23
コメント(2)
Too much of a good thingという表現が英語にあります。どんな良いものでも、取りすぎてはかえって害になる。日本のことわざで言うと、過ぎたるは及ばざるがごとし...に近いでしょうか。今回、それを地で行くような経験をしてしまいました。クンダリーニヨガを始めて、そろそろ10ヶ月近くになります。このスタイルのヨガについては、以前、こちらでも書きました。http://plaza.rakuten.co.jp/backtotheessence/diary/201305090000/http://plaza.rakuten.co.jp/backtotheessence/diary/201305100000/「うーん、これは精神面まで巻き込まれ過ぎないよう、警戒を続けた方がいいかな...。」と、もやもや感が依然として付きまとうクンダリーニヨガであります。ただ、上の記事に書いた通り、猫背矯正に抜群の効果を上げていることは確かなんですよ。この夏、一年ぶりで再会した義母にも、「背筋がすっと伸びてる!これ、続けた方がいいわよ!」と、励ましの言葉をもらいました。改善されてきているのは、姿勢だけではないのです。既に幾度もご紹介した、医療直観能力者(medical intuitive)・ヒーラーのマリー・マヌチェリさんが著書やHPで公開されている、「各チャクラを強化するためのエクササイズ」(こちらにあります。英語ですが)のうち、いくつかの動きはクンダリーニヨガの基本ポーズと似ているんですね。そのせいか、身体だけでなく、精神面にも少しずつではありますが、「シャキッ!」とエネルギーが戻ってきたような気がしております。自分を大切にする心=自尊心や、意思の強さに関わる第三チャクラには、特に効いている模様。私のような「人に好かれたい病」患者には、ここが弱い人が多いですよね。元気にしておきたいところです。ま、効き目が実感できれば、やる気だって当然湧きます。日本から帰って来てからは、こちらのYouTubeビデオや、購入したDVDに合わせて週に2、3回は練習していました。時間も40分弱、と、手頃でしたし。この中で、姿勢矯正に一番効いたのが15:32頃から始まる、上体ねじり(ツイスト)のポーズ。手元にある"Acu-Yoga"という本には、こんな画像で説明されています。(図版はアメリカ人指圧師である著者・Michael Reed Gach氏が運営するサイトAcupressure.comより拝借しました。acupressure=指圧、ですね。)手を写真のように両肩の上に置き、上体を左に回転させる時に息を吸いこむ。右に回転させながら、息を吐き出す。その連続です。以前、クンダリーニヨガについて書いた時にも引用したマヤ・ファインズさんのDVDでは、こんな動きです。これ、慣れると、抜群に気持ちいいですよ。やり終わった後の背筋というか、体幹なのかな?とにかく身体の中に「ビーン!」と芯が一本下から上まで通ったような、そんな感覚になれます。筋肉でコルセットを作るっていうのは、多分こういう事を指すのでしょうね。ただし、気持ちいいからどんどん行け~!もっとスピード上げて~!...なんて、自制心まで吹き飛ばしてしまうと、身体っていうのはきつーいしっぺ返しで答えるものです。この前の首の痛みのように。そして、今回のように...。9月に入った頃だったと思います。この、クンダリーニの中でも一番お気に入りの、上体ねじりのポーズ。調子に乗って、動画の中の人と同じくらいに、いや、ひょっとしたらそれ以上にブンブンと動きを速めていくことが当たり前となっていたところ、おへその右上、約7~8cmのところに「突っ張り感」といいますか、「筋肉が『イテッ!』と小さく悲鳴を上げた」ような違和感を感じることが多くなってきていたんですよ。急いでスピードを下げましたが、本来ならばここで「上体ひねりは一切禁止!」という強硬手段に出るべきだったのです。10月に入ったあたりから、その突っ張り感を感じる頻度が増してきたんですよ。場所が場所だけに、陰に内臓疾患が隠れていては大変です。意を決して、去年からお世話になっている自然療法のお医者様(naturopath)に診てもらったところ、3週間、ねじり(ツイスト)の類は、座位・仰臥(あお向け)の別を問わず、一切禁止。という、厳しい宣告が...。このショック、ねじりポーズ愛好家の方(結構多いと思うんですが。)にならば、理解していただけると信じています。ま、でも、これといって心配すべき病気が見つかった、というわけではないので、ここは純粋に喜ばなくっちゃいけませんね。ねじり運動で無理がたたって、単に外腹斜筋を傷めた。それだけのようです。(お腹の筋肉の名称なんて、今まで"ab muscle" と"six pack"以外の言葉、聞いたことありませんでしたよ...。勉強になりました。外腹斜筋。内腹斜筋。腹直筋。腹横筋...。こういう語彙を全部覚えて、その機能や場所にも通じていなきゃいけないんですから、医療職やマッサージセラピストといったお仕事の方はすごいですね。尊敬です。)幸い、週一回通っているアイアンガー流のヨガ教室では直線的な動きが多く、先生に「今、ねじりはNGなんです」と一言断っておけば、「じゃ、代わりにこっちを。」と、その場で別メニューを提案してくれるので、ヨガ自体は続けることができます。動きのスローなインヨガ(陰ヨガ)もありますしね。自然療法医の先生はインド系の女医さん。だんな様は頭にターバンが目印のシク教徒、という方なので、クンダリーニヨガには大変理解があります。「インドでは軍隊のトレーニングにも導入されているのよ」と、おっしゃっていました。(厳密に言うと、クンダリーニヨガはシク教とは分けて考えるべきなのだそうですが、創設者であり、カルト教祖化した指導者故・ヨギ・バジャンがシク教の伝統に基づいてクンダリーニヨガの体系を作り出したことは事実です。)参考記事:「クンダリーニヨガが生まれた町」先生:「本当はクンダリーニ専門の先生について習うのがいいんだろうけど...でも、いないのよね、この辺には。」私:「いくら好きでも、車で片道1時間近くかけてヨガに、なんて無理ですよー。」そうなんです。きちんとしたクラスか、個人指導の形で、先生から直接教わるのがベストっていうのはよ~くわかっています。でも...ひとつだけ問題が。それもとびきりの大物が。私の住む街で、クンダリーニヨガを教えている人っていうのは、十中八九、ヨギ・バジャンが作った宗教団体3HO(Healthy, Happy, Holy Organization)の信者なんですよね。ヨガ教室のHPを見れば、独特の名前といでたちで簡単にわかります。しかも、この街には特に比較的階層の上位にいる、要するに金と力とを握った教団の幹部たち(ヨギ・バジャンの遺族含む)が集まっているらしいです。そうしたハードコアな信者達でがっちり固められたようなヨガ道場/教室にふらりと迷い込み、「クンダリーニヨガ、いいですよね~♪」なんて腑抜けな態度でいては、資金集めと勧誘にかけてはプロ中のプロといった凄腕信者にあっという間に取り囲まれ、洗脳されて、有り金次々と差し出してしまうかも...。ここまで極端なことにはならないとしても、それでも、「これはイイ!!! ---> 信じやすい」という行動パターンに陥りやすい、のぼせ屋な自分は普通の人の二倍は警戒した方が良さそうです。触らぬ神にたたりなし。...多少の怪我のリスクはあるにせよ、クンダリーニヨガに関しては、YouTubeとDVDだけで自学自習することにします。初級者なんだから、スローで行けよスローで!!!と、常に心しながら行けば大丈夫でしょう。そうそう、上に挙げた「Acu-Yoga」の本もあったっけ。本屋さんでクンダリーニヨガの理解に役立ちそうな本をいろいろ探した結果、唯一、これだけがターバン頭&白装束に身を包んだ、わかりにくい名を名乗る西洋人の写真を乗っけていない教則本でした。他のクンダリーニヨガ本と違い、ここにはヨギ・バジャンへの「教祖愛」も、宗教臭さも、一切無し。題名の通り、ツボ・経絡といった指圧の考え方とヨガとを組み合わせた、期待を大きく上回る良書でした。(※おことわり:特定の宗教を信仰し、その宗教に特有な服装をする人々に対しての上の書き方、失礼極まりない表現だってことは百も承知しております。個人の主義信条や宗教を理由に、差別し、蔑もうとする意図は全くありませんので、どうかご理解ください。ただ、申し訳ないのですが、上で書いたような、ターバン&白装束で固めた非インド系信者の皆さんの姿、エネルギー的にどうしても受け入れ難いものを感じてしまいます。自分の身体にとっての「異物」という反応しか出て来ないんです。お一人お一人と接してみれば、きっと、優しくて人間的に好感の持てる3HOの信者の方だって大勢いらっしゃるのでしょうが。「うわっ、ダメ!」というこの強烈な違和感は、「そっちへ絶対行っちゃダメだよ!」という一種の危険信号なんだと思います。無視するわけにはいきません。)う~ん。宗教色100%フリーで、懇切丁寧にクンダリーニヨガを教えてくれる先生、どなたかいませんかね。うちの近くに。ちなみに、一番上のYouTube動画で行われているクンダリーニヨガのウォームアップ部分は、ほぼこちらに紹介されている一連の流れを踏襲しているようです。独習される際の参考となさってください。【送料無料】クンダリーニヨーガ [ シャクタ・カー・カルサ ]
2013.10.18
コメント(2)
その3からお読みになってくださいね。「フレンドは、教師養成マニュアルの中で長々と哲学について述べた上で、ヨガがスピリチュアルな側面に及ぼす影響は、身体面に及ぼす影響よりも重要だと主張している。デイル・カーネギーの著作や、いかにもアメリカ発の自己啓発本が元ネタ、という感じの言い回しと、ヒンドゥー哲学からの言葉とを同等に使いながら、読者に向けて自分の意図するところを訴える。」「全てのハートが自然と開き、みんなが元気になり、自己愛で満たされる、あの魔法の場所へと生徒を導いていかねば。それが指導者たる我々の務めだ。」(Yoga Mogul, by Mimi Swartz, New York Times Sunday Magazine, July 25, 2010)あらら...。「自己愛で満たされる(filled with self love)」と来ましたね。魔法...自己愛...どーも、最近どこかで聞いたような...。誤解があっちゃいけませんので、大急ぎで言いますよ。健全な、節度ある自己愛 は、生きていく上でとても大切です。必要です。私自身、この数年間で大いにそれを痛感してきました。それは、【自分にYes!しか言わない】、そして、自分が見たくない、嫌な物/人には【No!しか言わない】タイプの、【自己愛人間】に付き物の幼稚で不健全な自己愛とは、違います。その区別すらわかっていないのに、生徒に「自己愛で自らを満たせ~」なんて説教するヨガ指導者は、実に困った存在だ、百害あって一利なし、と、私は考えます。ヨガをやっている方、こんな思いを巡らしたことはありませんか。《今日よりも明日、明日よりも明後日...ってな具合に、少しずつでもいいから善い人間になりたい。だから、少しでも邪心を減らせるよう、ヨガで心と身体を浄化させよう。でも、自分の中には、どこか人と自分とを比べては優越感を持ったり、はたまた逆に持たなくても良い劣等感を不要に長引かせたりするところがやっぱり残っている。ひょっとしたら、永遠に消えることは無い...のかもしれない。う~ん...自分、まだまだダメだなぁ。No、だ。でも、ダメダメダメ...って、自分の至らないところを責め過ぎるのもどうかな。だって、自分の中に「ダメなところ」がひとつも無くなったら、次に取り組むべき目標も無くなってしまうから。ダメだと感じるところにもそれなりに意味があって、役に立ってくれているのかもしれない...うん、やっぱりYesにしとこう。》Yesに揺れ、Noに揺れる。いつまでも、ウダウダと。でも、やっぱりYesだよ!そうだ、Yes!で行くしかないんだ!ネガティブとポジティブが二つあったら、意識してポジティブを目指すしかないんだ!...と再度、決意も新たに一歩前進したたところ、何者かの力によってふわっと存在のレベルが更に一段高い所へと運ばれた。そして、よりはっきりと、美しく全体の景色が見えた...。という体験、したことあります?ヨガをやっていると、そういう瞬間って、割とちょくちょく訪れるんですけど。人生もヨガと同じです。「学ぶ」ってこと、「生きる」ってことは、こっちかあっちかで、ウダウダ足踏みーーー>勇気出して前進--->いつのまにか段階が上がって、視野が広くなっていることに気付く--->ちょっとだけ、生き易くなる--->また新たな悩みにぶつかり、またもやウダウダ足踏み...。まるで、永遠に続く螺旋階段のようです。だから、無理に何かを「引き寄せ」ようとしゃかりきになったり、「ネガティブは全て抹殺しなきゃダメ!」なんてポジティブ過剰の、頑張り過ぎてる人になったりする必要もないんです。潮の満ち干と同じで、寄せては返し、また寄せては返す...。慌てず騒がず、ただそんな自分の揺れ動くさまを見ていればいいかな、と。最近はそう思います。(そして、遠くの津波が見えたら、ガッとギア切り替えて、全力で丘の方へ走って逃げる!と。ただボーっとしているように見えて、実はそうじゃないってのがミソ。)Noがあるから、Yesもやって来るのです。光があるから、闇も生まれる。同じことですね。だから、100%【Yes!】しか言わない、自分を甘えさせてくれるような美辞麗句しか言わない精神的(スピリチュアル)指導者や、スピリチュアルな教えには、もう興味ありません。だって、そんな100%Yes!な世界なんて、魔法が全てを支配するようなファンタジー世界にしか存在しませんから。現実の世界には、No!もあるし、BIG NO-NO!だって、掃いて捨てるほど、ある。あって当たり前です。無くせっこないんですよ。そんな有り得ない世界を実在するかの如くに語る「師」なんて、私に言わせりゃ「嘘つき」ですね。ま、2012年初頭のアヌサラ問題の発覚は、「来るべくして来た」結末ではなかったか、と、個人的に思う次第であります。さて。ジョン・フレンドは若い頃アイアンガーヨガを学ぶため、インドまで修行に行っています。難関と言われる講師資格を取得し、一時は北米側でもアイアンガー講師として名の知れた存在となっていたそうです。指導の上手さには定評があるのも納得ですね。基礎はみっちりと学んできているわけですから。私がアイアンガーヨガ専門のSヨガスタジオに行き始めてかれこれ4年。(相変わらずレベルI=初級クラスでのんびり~です。)正直言って、「めっちゃ楽しい!」といった感じのヨガではないです。マジメですしね。それでも、個人的には大変満足しています。おばーちゃんになっても、ショルダースタンド(肩立ち)ができない身体になっても、末永く続けるつもりです。アイアンガーって、アヌサラの【Yes!のヨガ】とは逆で、簡単に【Yes!】って言わない、つまり、大変だとか、厳しいだとか、要するに上でジョン・フレンドが批判しているような「しんどい~。つまらん~。」な要素を排除していない、ある意味、とても現実的で、地に足が着いたヨガのスタイル、だと思うんですね。アイアンガーは、「あんなこともできます。こんな素晴らしいこともあります。」という、約束を連発しない。余計なことは言わない、寡黙でストイックなタイプのヨガなんですね。生徒を過度におだてていい気分にさせたり、なんてこともほとんどしません。したとしても、せいぜい、”Good job!”の一言程度。生徒のエゴを無駄に増長させるようなことも無いです。だから、【素晴らしい私/俺様をめいっぱい賞賛してもらいたい!】という欲求が人一倍強いジョン・フレンドには、さぞや面白くなかったことでしょう。アイアンガーの指導者資格を取得しながら、結局、自分の流派・アヌサラヨガを立ち上げたのも、アイアンガーヨガの一指導者ではどうしても満たされない部分(金銭欲、名誉欲...etc.)があったから、なのでしょう。それもうなずける話です。ヨガ講師と一口に言っても、いろんな人がいます。勿論、いていいんです...生徒さんの害にならない範囲内でなら。アイアンガーのストイックさを「つまらない」と感じる人もいるでしょう。でも、音楽も、キャンドルライトも、お香も一切無い、学校の体育館みたいに無駄を一切排除したスタジオで、ひとつひとつのポーズに取り組む、アイアンガーヨガならではの時間。私にとっては何にも代え難い、自分との身体とサシで対話する、濃密な時間であります。家で練習するのとはまた違った独特の魅力があるんですよね。それは、「うわー、これもできない、あれもできない。」という、自分の身体の限界を嫌と言うほど思い知らされる時間でもあります。そんな時、人はどうしたって謙虚にならざるを得ないんですよ。(家で練習する時って、どうしても好みのポーズを含むシークエンスに偏りがちなんですよ。苦手を避けて、楽な方、気分いい方、へと流れがちになります。)限界を発見し、真正面から向き合わねばならないあの時間が、もう、嬉しくって、楽しくって。スポーツ・体育系と無縁の人生を送ってきた人間にとっては、これが実に新鮮です。だって、限界があればある程、それをひょいと超えた瞬間に喜びも生まれますから。Yes/Noの間を行ったり来たり...ウジウジしていたら、ある時ひょいっと持ち上げられて、レベルがひとつ上がって、「うわっ、できる!」へ到達した...まさにその喜びなんですよね。人生と同じです。そう。「きつい...」の先に喜びが待っているかも~?と思うことで、練習も楽しくなります。いつ喜びがやってくるかはわかりません。ひょっとしたら、来ないかもしれない。でも、いつの日にかきっと私のところにやってきてくれるはず...。その瞬間が来ることを信じていられるから、続けられます。というか、続けたいのです。ヨガを。先生が「あれもできる!これもできる!君はやれる!」といくら横から叫んだって、そんなの単なる雑音でしかありません。先生の願望を、こっちに勝手に投影しないでよ、って反論したいです。黙っててくれた方がはるかに親切というものです。自分の身体の声を聞きたいのに、うるさくしないでよ、って思います。ヨガも、人生も、【No】にぶち当たるからこそ、小さな【Yes!】を得られた時の喜びをたくさん体験できるんです。【No!】の部分に蓋して、「なかったことにしちゃう」ヨガなんて、考えられませんよ。そんなの、ヨガじゃない...と思います。「ヨガ風味を加えた、お手軽スピ系☆ポジティブセラピー」に近いんじゃないですかね。...うーん、要らないなぁ、そういうの。先週末開催されたヨガフェスタ2013の講師陣の中に、GORI宮下先生の名前を発見。「あ~、一度取り上げなくっちゃ!」と思ったので、今日、ヨガ話のどさくさに紛れて、おすすめの一枚(+一冊)をご紹介しましょう。「なんちゃってヨガ」ではない、正真正銘の「ホンモノ」です。【送料無料】今日から始めるインヨガ [ Gori宮下 ]夏に日本に里帰りした時に買ってきたインヨガ(陰ヨガ)の教則本+DVDなんですが、も~、こんな優れた教材が1500円出してお釣りが来ちゃうだなんて、日本は何て素晴らしい国なんでしょうっ!間違いなく「買い」です。ハァハァ。(鼻息相当荒し...)1ヵ月半のブランクの後、バッリバリに硬くなっていた私の身体と、重度の時差ぼけをゆ~っくり、心地良~くほぐしてくれたGORI宮下先生。ありがとうございました!ずっと目をつぶったままでも次の動きがしっかりとわかる、懇切丁寧な指示が素晴らしいです。ヨガ初心者・インヨガ初心者でも安心して取り組めますよ。ぜひお試しあれ!
2013.09.28
コメント(0)
前回の記事 を受けまして、アヌサラヨガというヨガの一流派に昨年降りかかった一大スキャンダルの話を続けます。事情を詳しく知らない人には「コップの中の嵐」にしか見えないような、このアヌサラヨガの内紛劇ですが...誰を 人生の師として 《信頼》 すればよいのか。その人生の師への 《信頼》が裏切られた時、どう行動すればよいのか。といった、「師匠」への《信頼》についての、重大な問題を提起してくれました。精神世界/スピリチュアルな分野に関心を持ち、「師匠」として仰ぐ人物を一人や二人持つ人であれば、決して見過ごせない問題です。明日は我が身、かもしれませんよ。私自身、一応ヨガを学ぶ者の端くれです。十年やっても大して上達していないですが。そして、エニアグラムなどのスピリチュアルな学びの分野において「師」と呼べる人々を持つ者でもあります。また、一時期「引き寄せの法則」でおなじみ、ヒックス夫妻による「エイブラハムの"教え"」なんて〜のにハマり、そして深い幻滅を味わったという黒歴史を持つ人間でもあります。だから、弟子達がこのジョン・フレンドという師匠に対し抱いていた《信頼》が、一気に砕け散ったこのアヌサラスキャンダル、とても他人事とは思えないんですよ。「この人はホンモノ!」と見込んで信頼し、忠誠心を捧げた相手に裏切られた時のショックがいかに辛いかってこと、よくわかっていますから。ヨガ指導者に全くふさわしくない行いを重ねたジョン・フレンドご本人に対しては少しも同情しません。自業自得です。でも、師匠として仰いできた彼に深く失望し、長年親しんだアヌサラヨガに背を向けざるを得なかった弟子の皆さん、そしてそんな流派内の激変に翻弄されたヨガ学習者の皆さん。本当に気の毒でなりません。一番の被害者は彼らでしょう。では、簡単にこのジョン・フレンドという人物の歩みをおさらいしてみましょうか。元々、大学では会計学やビジネスを学んだ彼。金融アナリストとして働く傍ら、様々な流派のヨガを学び、そのエッセンスを吸収。アイアンガーヨガの指導者として活動した後の1997年、彼はアヌサラヨガを立ち上げました。ちょうど、若い女性を中心とした世界的なヨガブームが幕を開けるところ、という、絶妙なタイミングでしたね。時代の追い風にうまく乗りました。ピーク時には「ヨガ界のロックスター」と称される程の人気を博した人物でした。カリスマ指導者の呼び名にふさわしく、集客力も抜群。正にアメリカのヨガ界をリードしていました。...2012年初頭、匿名の告発により秘密が明るみになるまでは。(詳しくは前回記事を参照してください。)英文ですが、全盛期のジョン・フレンドとアヌサラヨガの姿をよく伝えている文章ですので、リンク、貼っておきます。2010年7月25日付・New York Times日曜版に掲載された記事です。“The Yoga Mogul”, by Mimi Swartz 例のスキャンダルに先立つこと約2年前。記事では、「カリスマヨガ指導者」というよりはむしろ、「世界各地を飛び回り、一大ヨガ・ビジネスを率いる経営者」としてのジョン・フレンドが描かれています。「これ、ビジネスマン向け自己啓発セミナーの講師だよ」と言われても、わかりません。記事によると、ジョンさん、目の前の相手が自分の話に引き込まれているな、と判断するや否や、「スイッチON」状態となって、その後は「独演会」よろしく喋りまくっていたそうです。【自己愛人間】の可能性が大、ですね。顕示型というよりはむしろ、自分を超えた何者かに吸い付いて、そこからエネルギーを得て、【やっぱり俺はすごいんだ】と、回りくどいやり方で自己愛を満足させる【隠れ自己愛】っぽいかな、という気がします。きっと、彼にとっては「スピリチュアルなヨガ指導者」の顔が隠れ蓑、なんでしょう。(今度から、【隠れ自己愛】を、【コバンザメ型】って呼ぶことにします。自分よりもでかくて、立派な「何か」に貼り付いて、「どーだ、俺はすごいんだ!」と思い込む、っていうあたりが、コバンザメ的だと思いませんか?)しかしねぇ。ヨガよりもビジネスプランを語っている時の方が熱いだなんて...。いやはや。その辺りから、彼の目指す「ヨガ」は、私達素人愛好家の予想を超えた方向へと進み始めていたのでしょう。騒動の後も、彼は「ヨガ指導者」の顔を捨てませんでした。今なお現役でバリバリ活動中です。事件から1年半程経った今、彼は「アヌサラヨガ」のブランドこそ捨てはしましたが、Sridaivaという 新たなヨガブランドを女弟子と共に立ち上げ、精力的に北米大陸をツアー中です。ううむ。あまり懲りてないみたいですね、この方...。この、New York Times紙の記事を書いたミミ・スワルツさん(Mimi Swartz)という方、Texas Monthly誌で今も編集主幹を務めていらっしゃいます。ジョン・フレンドがまだ無名だった頃、地元・テキサス州ヒューストンの公立短大を会場に行ったヨガのクラスに、筆者のミミさんは一生徒として参加していたんですね。当時、彼女は「どちらかといえば、厳しいとされる流派」(←アイアンガー流でしょう。)のヨガを習っていたのですが、ジョン・フレンドの教え方に接し、大きな衝撃を受けたそうです。(ジョン・)フレンドがジョークを連発しつつ、こちらの度肝を抜くような離れ業をやってのけるあの姿は、私にとってある種の啓示体験だった。あれ、ヨガって...楽しくやっても、いいんだ?当時、フレンドの助手を務めていたのは、元・教え子の、郊外に住む中年女性といった感じの人々が大半だった。ヨガ自体は私が実践していたスタイルと難易度に関しては似たり寄ったりと言ったところだったが、助手の女性たちが身体にタッチしてくれたり、励ましの言葉をかけてくれたりすることで、私の心は落ち着き、やる気も出てきた。あるポーズができなくたって、それはそれ。次はうまくいくかもね、ってことに過ぎないのだ。フレンドは我々受講者をポーズからポーズへと導きながら、やさしい口調で話した。「誰もが心の奥底には神のような性質を隠し持っています。私たちは、内面の善良さを発見し、外へ向かって表現していかなければなりません。そうすることで、世界をより良い場所へと変えていくという、私たちの責務を果たすことができるのです。」じゃあ、どうやったらそれを実現できるのか。その点に明確に言及されることはなかった...ヨガの練習に励め。もちろん、その程度の事ならば言っていたけれど...。ともかく、身体も、頭も、心も全てすっきりさわやかになり、私は晴れ晴れとワークショップの会場を後にしたのであった。("The Yoga Mogul", Mimi Swartz)この記事が掲載されて以来、ジョン・フレンドの教え子(当時)を名乗るヨガ講師や生徒から、「これはジョンを不当に貶める、悪意ある記事だ!」と、彼を擁護する意見がネット上のあちこちに出回りました。(ちょっとカルト宗教っぽいかも...。)筆者は、実際のクラス体験を正直に書くことで、「ヨガは楽しくても構わない!」ってことを初めて自分に教えてくれた、指導者としては卓越した存在であるジョン・フレンド像も、きちんと提示していますよ。細かい仕組みはわからない。でも、終わった後は、身体も心もスッキリ爽やかになった!と、確かに効果があったことをはっきり書いているのです。これ、ヨガ指導者に対しては「ほめ言葉」になるのでは、と思うんですけどね。どうなんでしょう。ただ、「どうやって、我々の内側にある神のような性質を表に出していくか」という疑問に対し、明快な説明を与えてもらえなかった、と引っ掛かりを感じたのは、敏腕ジャーナリストならではの鋭さですね。目の付け所がいいなぁ、と唸らざるを得ません。さすが。「(アヌサラヨガは)同じポーズを何度も何度も、毎回のクラスごとに繰り返せ、と要求してばかりいるような堅苦しい流派とは全然違うよ。生徒が天狗になるから、教える立場の人間はあまりほめ過ぎないように、なんてことも言わない。アヌサラはポジティブなんだ。」フレンドはそう言って、椅子の背もたれに頭を乗せ、心ここにあらずといった感じで、脇のテーブルの上にあった、ピカピカに磨き上げられた球状の置物を撫で回していた。『〔アヌサラは〕入りやすいんだよ。発展させるのだって簡単だ。その上、深くて、洗練されていると来てる。』一部の宗教には、罪と罰、そして規律ばかりに注目し、喜びはないがしろにするという傾向があるが...「あの手の連中は、”No”と言うのが基本だ。だけど、アヌサラはね、”Yes”なんだよね。(...中略...)我々がやっているのは、【Yesヨガ】だよ。」 フレンドは顔を輝かせた。(同上、Mimi Swartz)これ、2011年に公開・発売された「アヌサラヨガ」のドキュメンタリーDVDの予告編だそうです。インド風音楽をバックに、マンハッタンの喧騒が写され、「疲れきった現代人、癒しと救いを求めてヨガへ...(←思いっきり意訳)」といった、ベタベタな演出で始まります。後はお約束通り、「アヌサラヨガで私は幸せになりました!」といった体験者の声がずら~り。「ポジティブで、楽観的で...」とご本人が言うだけでなく、参加者にまで「楽しくって、身体に優しい」」「血圧やコレステロールを下げ...」と語らせるなど、とことんいいことづくめなんですね。ここまで行くと、カルト宗教の勧誘ビデオ級の「やらせ感」すら漂います。締めが、「アヌサラヨガへいらっしゃい」という男性の声、ですからね。おいおい、ヨガと一口に言っても、体質や既往症や、過去の怪我とか、人によって合うヨガ・合わないヨガは違うのだから、そんなに無理してアヌサラに引き入れようとするんじゃないよ。つい、突っ込みたくなります。そう。耳障りは抜群にいいんです。「耳にも、心にも、Yes!しか入れない」タイプのヨガ、ってわけですね。いわゆる「お手軽スピ系」と一括りされるような、「あなたはあなたのままでいい」「いまここに注目するだけで全てが変わる」...といった「教え」と非常に近いものがあります。だから、「癒しが欲しい~!」という人、「旦那との別れ話がこじれまくって、毎日ヘトヘト。元気が欲しい~!」という人、「厳しいこと、難しいこと、いらな~い。楽しくって気持ち良いヨガだけ欲しい~!」という人。そういった人達には、まずウケるでしょうね。(つまり、平均的なアメリカ人にはまずウケる、ってこと。)こうした【Yesヨガ】がパッと目の前に出されて、拒否する人なんてそうそういないでしょ。「気持ち良い」を却下して、わざわざ「しんどくて厳しくてつまんない」を選ぶ、なんてMな(マゾヒスティックな)人、ごく少数派...でしょう?でも、「...それだけ?本当に、"Yes"だけでいいの?」という疑問は、どうしても拭い去れません。本当はきちんと向き合わなければいけない、「暗い部分」「キツイ部分」「しんどい部分」に無理やり蓋をして、全てをポジティブであるかのように信じ込み、現実否認をしている...そういう胡散臭さ、感じませんか?私は感じました。思いっきり。...以下、その4へと続きます。
2013.09.26
コメント(0)
(2013.09.28...ジョン・フレンドの経歴や事実にいくつか誤りがありましたので、削除・訂正しました。)前回取り上げました、ドクター・ハラスメント(ドクハラ)。Wikipediaにちゃんと項目として載っている ほど、日本では広く知られた言葉だったのですね。ネット上で見つかるいろいろな方の体験記にざっと目を通しましたが、読めば読むほど気が滅入ってきます...。こちらは、「ドクター・ハラスメント」の呼称を最初に世に広めた外科医・土屋繁裕先生の本。残念ながら、入手困難です。 ストップザドクハラ著者:土屋繁裕価格:1,400円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る2005年、50歳という若さで急逝されたそうです。福島県郡山市のお医者さんだったんですね。今の福島にこそ、放射線の被害におびえながら子供達やその親達が毎日を過ごしている福島にこそ、業界の悪しき現状に異議を唱えてくれる土屋先生のようなお医者様が必要なのに...。残念でなりません。ドクハラに限らず、「私(隠れ自己愛人間)が上、あなたが下。」と、最初っから上下関係がはっきりしていて、ちょっとやそっとでは立場がひっくり返らない業界って、多いですよね。医療以外には、宗教や、教育。そういう業界にこうしたパワーハラスメント(パワハラ)がはびこりやすいのは当然なのかもしれません。自浄作用もあまり期待できなさそうですし。「私はすごいんだ!」「先生なんだ!」という自己像を、日々の仕事で何度も確認できちゃう業界って、【顕示型(overt)】(=誰が見ても自己愛性格だとはっきりわかる)、【隠れ型】を問わず、自己愛人間の要素を多分に持った人々を引き寄せやすいみたいですね。一部の心無いドクターによって医療界全体の評判が損われるのは、何とも残念です。患者さんの幸せを第一に考える立派な先生方もたくさんいるのに。ドクハラタイプの先生や、次に挙げる3番目の【隠れ自己愛】は特定の人に憑くというよりはむしろ、他人よりも一段上の「社会的ステイタス」にとり憑き、そこで得られる人々のエネルギーを奪い取って生きているタイプではないか、と、思います。2・「献身的な親」タイプのように、一見「人に憑く」ように映るタイプでも、実際はその相手が持っている社会的ステイタスとか、華麗なる人脈とか、財力とか、とにかく自分にとっての損得勘定で「得!」と判断した何かを持っている人にしか憑きません。結局、「人」の内面は見ていないのです。見るのは、外側の包装紙だけ。要は、「私、すごい!」と、自己愛を気持ちよ~く愛撫してもらう機会をできるだけ多く作り出すことだけを目指して生きているんですよ。【自己愛人間】の方々は。そのために必要な仕事を選ぶとか、配偶者を選ぶとか(エリート幹部候補生に早々と目を付けるとかね)、天才児を育てるとか、己の野望実現に必要な条件を作り出すダンドリ力だけは、天才的にうまいですよね。特に、他力本願が基本の【隠れ自己愛】タイプは。いいですか。あなたの「人間性」「人柄」「個性」なんぞは、見ちゃいないんですよ。【自己愛人間】は。そういう人と親しくなりたいですか?生涯を共にしたいですか?喜びや悲しみをシェアしたいですか?次も、この「私はすごい!」との自己暗示に酔いながらも、普段は謙虚で控えめな仮面(ペルソナ)で巧妙に隠している【隠れ自己愛】です。【隠れ自己愛人間ファイルその3・ヨガ・ディーヴァと、愉快なスピ系仲間たち】これはですね、以前にリンクを載せましたアメリカ人臨床心理学者のLinda Martinez-Lewi 博士のブログの記事に基づく人物例です。英語ですが、興味ある方は原文ものぞいてみてくださいね。http://thenarcissistinyourlife.com/covert-narcissists-hiding-in-holiness-yoga-divas-spiritual-gurus/http://thenarcissistinyourlife.com/covert-narcissists-holier-than-thou-kind-3/私も相変わらず細々と続けておりますが、それにしても最近のヨガ人気はすごいです。何でも、今週末はパシフィコ横浜にて恒例の「ヨガフェスタ」が開催されるとか...。一昔前の、怪しげなアシュラムに集まっては、奇妙なサンスクリット語の文言を唱える、という、新興宗教のようなヨガはすっかり陰をひそめました。例のオウム真理教事件が残していった「ヨガ=あやしい」というイメージを払拭するために、何が一番有効だったかというと、きれいなおねーさんたちを大量に誘い込み、「これが次のトレンドだ!」と既成事実化。おねーさん達は、渋谷109ギャル系ショップのカリスマ店員のようにヨガの広告塔として大活躍。「あ~、私もあんな風になりた~い 」「やっぱLOHASだよね~」と、いとも簡単に流行に踊らされる客層は、ドドーッとヨガ教室へとなだれ込む...。という、昔からよくあるトレンド操作によるマーケティング戦術、でした。ま、単にアメリカの流行が数年遅れでやって来た、というのがホントのところなんでしょうけどね。ただ、LOHAS云々のところにだけは、裏操作めいたものを感じます。街のフィットネスクラブや、おしゃれなビルの一角にオープンしたヨガスタジオでのクラスが増えていくにつれて、いろいろな人がヨガの先生としてこの業界に入ってきました。男性もいれば、女性もいます。でも、全体としては圧倒的に女性の業界ですよね。私が地元のヨガ教室数ヶ所を観察した限り、生徒の8~9割は女性。先生となると、9割5分が女性、との印象です。「この[ヨガ・ディーヴァという]人種は、ヨガを教え、ヨガを利用するだけの自己愛人間だ。弟子の指導やトレーニングの時には、謙虚で、純粋で、徳高いヨガの先生/トレーナーという顔を前面に出している。ヨガの歴史やその目指す境地、個々のポーズ(アーサナ)に関する知識は身に付けているだろうし、技術的なことを理解した上でそれなりにクラスを指導することはできる。だが、彼女らの関心はヨガ本来の目的とは全く別のところにある。真の狙いは、ビジネス。それ以外はどうでもいいのだ。」ヨガ・ディーヴァと言いながら男性の話というのも何ですが...去年、「アヌサラ」というアメリカ発・ヨガの一流派内で大問題が勃発しました。創始者のジョン・フレンドという男性指導者。彼が多数の既婚者を含む弟子の女性達とふしだらな関係を持ち、自らの教えと全くかけ離れた不品行を重ね(大麻の使用など)、自ら率いる「Anusara Inc.」(←株式会社...。やっぱり「ビジネス」ですか。)の従業員達が積み立てていた企業内年金を凍結した、との事実が発覚したのです。これが内部告発の形で明るみに出て以来、米国内ではアヌサラヨガの看板を返上し、師弟関係を絶ったヨガ講師が多数出ました。雑誌やメディアでも取り上げられ、信頼を裏切られた弟子達の痛々しいコメントがあちこちで見られたものです。うちの近くにも(行った事は無いのですが)アヌサラスタイルのヨガ教室が一軒ありました。現在では米国内の他の多くの教室の流れに合わせ、特定の流派との関連を感じさせない、ジェネリックな「ハタヨガ」の教室、と名乗っています。ま、このジョン・フレンドさんという人、昔から「グル願望」が強烈に強かった方みたいですね。教師としては大変優れていた、と評価する声もある一方で、アイアンガーやアシュタンガといった、既存のスタイルをはしごしてはいいとこ取りをし、1997年に「アヌサラ」というブランド名で売り出しただけ、という批判も少なくありませんでした。こういう方です。アメリカ人にいかにも好まれそうな、「気さくで、謙虚なnice guy」アピールを感じます。彼が【自己愛人間】かどうか。それはわかりません。私は精神医学や心理の専門家ではありませんので。ただ、その可能性は高そうだ...という、素人の勘は働きます。ニオイます。だって、あれだけ多くの、世界中の弟子達の信頼を裏切り、「ごめんなさい。過ちがあったこと、認めます。」の懺悔文を発表してからわずか半年かそこらの2012年9月。涼しい顔して、全米の各都市を「ハタヨガ講師」としてツアーして回っているのですよ。どうも「恥」に対しての感度が常人とはいささか違うようです。日本でもアヌサラヨガのティーチャートレーニングを経て「アヌサラヨガ」の看板を掲げて教えている先生方はいますので、(上の動画でも日本人、たくさん映ってましたね...。)、あまり大声上げて語る話ではないのかもしれません。でも、一年以上経ったことですし、「アヌサラ」「問題」でGoogle検索すればすぐに情報は得られますので、後はご自分で確かめてください。そして、ヨガ・ディーヴァから一歩進んだところにいるのが、一部の「スピ系」の先生達。...と来たところで、スペースが足りなくなったようです。続きは次回に。
2013.09.20
コメント(6)
(2013.08.26 リンクを修正。)前編はこちらです。まぁ、ヨガはヨガでも、かなり個性的ですよね、このクンダリーニヨガって流派は。身体には大いにプラスになっているみたい。心にも、多分、何らかの効果が出ている...みたい...です。ただ、クンダリーニヨガ関係者による「潜在意識の中にあるネガティブな考えや思い込みを取り除き」(クンダリーニヨガセンターJAPANのHP 「クンダリーニヨガとは」の項より。)といった素晴らしい効能の数々、どうも額面通りに信じる気にはなれないのですよ。以前の私だったら無条件で丸呑みしたのでしょうが(苦笑)。ここはひとつ、健全な批判精神をフルに働かせて慎重に近付かなきゃ~...と、(頼りになる)我が直観が再三再四、警告を発しているからです。なぜ、そこまで慎重に?その問いに対する答えとして、クンダリーニヨガの指導者養成団体としては最大の規模を誇る3HO=Healthy, Happy, Holy Organizationについての事実をご紹介しましょう。この3HOという団体、アメリカでは「カルト宗教」と見なされています。以前、エイブラハム&ヒックス夫妻について書いた際、リック・ロス研究所(Rick Ross Institute)の掲示板には大変お世話になりました。「カルト問題といえばここ!」と言われる程有名なこのリック・ロス研究所が、西側世界におけるクンダリーニヨガの主な元締め団体である3HOについて、こんなに膨大な資料を用意して 「立派なカルト宗教である」と断定しているんですね。教祖であるヨギ・バジャンの私生活や、腐敗しきった内部の権力構造、脱会した人々の声...など、よくもまぁ出るわ、出るわ...。興味を抱かれた方は、どうぞご自分の目でお確かめください。あと、米西海岸・オレゴン州ポートランドで発行されている無料の週刊情報誌"Willamette Week"の2011年7月6日付の記事も、具体的なエピソードが豊富で、大変価値ある資料だと思います。The Death of a Yogi (by Corey Pein)Kettle Chipsという銘柄のポテトチップス、ご存知ですか?うちの子供が「おいしいよ~」と言うので、ごくたま~に小袋で買っているのですが、確かに売れるのも納得の味です。日本のコストコでも扱っているんですね。COSTCO(コストコ)税込み5,250円以上のお買い上げで送料無料!![5月限定!!レビューを書いて現金1万円をプレゼント?!]COSTCO KETTLE POTATO CHIPS SEA SALT[ケトル ポテトチップス シーソルト] MULTI 289-000017-019x【新品】このKettle Chipsの製造元、元々はヨギ・バジャンとその弟子たち、つまり3HOという宗教団体が活動資金と信者の雇用創出のため設立した会社(オレゴン州セーラムにあるんですが)だった、なんて。全く知りませんでした。2006年に他社へと売却されたために、今Kettle Chipsを買っても3HOには1ドルたりとも行かないんですけどね。でも、その譲渡額、驚きの3.2億ドル(推定)ですよ。3.2億ドル!数字に弱い右脳文系人間の私は、もはや日本円に換算する気力さえ無く...。(100倍してください。今日のUS$1=およそ99円ですから。)それだけではありません。去年、自然療法医(naturopath)の先生から、「銘柄は何でもいいから、デトックスティーで気に入るものがあれば飲み続けてみては?」と勧められ、初めて買ってみたハーブティーのシリーズ。あまり熱心に飲んでいないので(笑。オイシクナイ...。)封を開けていない箱がいくつかあるんですが、その中の一つがYogi Teaというブランドのもの。YOGI TEA レモンジンジャーティー 16袋/YOGI TEA(ヨギティー)/ハーブティー★特価★税込\1980以上送料無料YOGI TEA レモンジンジャーティー 16袋[YOGI TEA(ヨギティー) ハーブティー ケンコーコム]この会社もヨギ・バジャンの関係者が経営しており、3HOの資金源の一つとなっているそうです。3HOはこの他にも警備会社の経営にも乗り出し、あっという間に顧客を全米各地にまで広げ、大成功を収めました。当然、その儲けは全て教団の活動資金源となりますよね。ヨギ・バジャンは生前、このような潤沢な資金を意のままにし、高級車だの不動産投資だのにじゃんじゃん(バジャンバジャンではなく...し、失礼!)注ぎ込んでいた、と内部事情に詳しい人が証言しています。...どこかで聞いたことある話だと思いません?そうです。オウム真理教の活動パターンと似ていますよね。(*ただし、3HOはオウムと違って殺人などの犯罪事件は起こしていませんので、くれぐれも誤解されませんよう。)サリン事件勃発時に十代後半以上だった方ならば、すぐにピンと来たかもしれません。ここはオウム側がクンダリーニヨガと3HOのやり方を真似た、とすべきかもしれませんがね。時期的にはアメリカ側の方が先行していますから。1995年3月のオウム真理教によるサリン事件は、日本の、東京近郊(やや田舎)で平穏無事な暮らしを送っていた二十代にとって、心の深層をえぐるような、それ程衝撃的な事件でした。宗教に帰依する人々が、あそこまで冷酷非情な犯罪に走り、しかも逮捕されてもなお、罪の意識など少しも抱いていない、という驚愕の事実。強烈な洗脳ぶりに、テレビの前の我々は震え上がったものです。犯罪に加担した信者達は、皆、ひょっとしたら高校や大学の同級生として同じ教室で座っていたかもしれない、ごく普通の大学を出た、普通の若者たち。そんな彼らが完全に魂を乗っ取られ、想像を絶するような残虐行為へと走った。...しかも、「宗教」の名の下に。「宗教者」を自認する者が、人の道に真っ向から歯向かうようなことをしたのですよ。「人殺し=我々の日常とはあまり関係無い、別世界の人達」という図式を完全に打ち砕いた、という意味で、オウム真理教の事件は日本人、特に犯人達と近しい世代であった我々の心に、大きな傷跡を残しました。【集合的トラウマ】、ですね。何よりも、【宗教】というものに対して日本人が持っていた基本的信頼感に、回復不可能な程の大きなダメージを与えてしまった。...「オウム事件」最大の罪はそこにある、と、私は思います。今もなお、あの日比谷線地下鉄での惨劇の一報を耳にした時のショックは忘れられません。最後まで逃走し続けていた容疑者のカバンには、オウム真理教関係の書籍が何冊も入っていたそうです。...何という、呪縛の凄まじさ。あれだけの長い年月と、巷にあふれるさまざまな報道や言論の力をもってしても、彼ら信者の魂を教祖から引き離せなかったなんて。道理で、白ターバン&白装束&インド系のヨガネーム...で固めた「ヨギ・バジャン万歳!」のクンダリーニの方々に違和感を覚えたわけです。オウム事件の嫌な記憶が呼び起こされるから、だったのですね。クンダリーニヨガ、確かに身体にも心にもいいみたい。それについては、異論ありません。今程度の「付かず離れず」の距離でなら、今後も続けるつもりです。きっと、クンダリーニヨガの世界にも、カルト宗教的な要素は一旦脇に置いといて、本当に良いものだから皆に広めたい!という純粋な気持ちで普及に取り組んでいらっしゃる講師の方々、大勢いらっしゃると思うんですよ。日本にも、世界にも。そのような講師の方々、志を高く掲げたクンダリーニヨガ教室の営業妨害をするつもりは毛頭ありません。どうか誤解なさらないでくださいね。「他人の鰯(いわし)を笑うな。」(←「鰯の頭も信心から」より。)を座右の銘とする者として、他人様の主義信条や信仰をけなしたり、貶めたりするつもりは全く無いんです。だって、自分がそうされたら嫌ですもん。ただ、「いいこと尽くし!」「クンダリーニヨガ最高っ!」と高らかに謳うだけでは、何も知らない初心者や、宗教問題にそれ程詳しくない人、特に若い世代には不親切なんじゃないかなぁ、と、思ったまでです。事実は事実として知っておかないと。賢い消費者となるため、我々には知る権利があります。教えや指導者を受け入れるか否かは、知った後で決めればいいんですよね。前編にもリンクを貼りましたが、正直、この方の本からは「教祖マンセー!」の気持ち悪いエネルギーしか感じられませんでした。教え子にはハリウッドセレブも多数いて有名な先生なんですけど。一週間程手元に置いて、古本として売っちゃいました。ヨギ・バジャンの言葉(それなりにいい事言ってるんだけど、特別に太字で強調する程オリジナリティあふれる名言だとも思えない)を各所に散りばめているのがもう、「魂明け渡しちゃった」カルトの人臭くってねぇ...。こちらのマヤ・ファインズ(Maya Fiennes)さんのDVDは、アナ・ブレット&ラヴィ・シング夫妻同様、宗教色は控えめなので取っ付きやすいと思いますね。マケドニア(旧ユーゴスラビア)出身で、本職はピアニストです。ロンドン在住。まぁ、途中で「Har! Har! Har!」と数分間にわたってマントラを連呼する、普通の人々にとっては不気味極まりない場面もありますので、家族が家にいる時には間違ってもやっちゃいけません(笑)。クンダリーニヨガ。今、私の日常における、最大最強の「グレーゾーン」です。簡単に白黒で割り切れない、このもどかしさといったら...。厄介なもんですね。
2013.05.10
コメント(2)
【クンダリーニヨガ】...と聞いて、「うん、あれね。」と一発で通じる方。恐らく、相当熱心にヨガをやっていらっしゃるお方か、もしくは、生体エネルギーや神秘現象などに精通されている学識豊かな方か、いずれかでしょう。ハタヨガが主流の日本では、あまり耳にすることのない言葉だと思います。ヨガにもいろいろと流派がありますが(さすが独立精神旺盛な国・アメリカ。名乗ったもん勝ち!はここの文化の特徴でしょう。)、クンダリーニヨガはその中でもちょっと別扱い、といった存在です。アメリカの書店に行くと、必ず目立つところにディスプレイされている定番入門書・"...For Dummies"シリーズ。Windows8から株式投資、家庭菜園から認知行動療法まで...と、もはや「網羅していない領域など無い!」とまで言える程、幅広いトピックを扱っているんですよ。ユーモアたっぷりで読みやすく、しかも情報量が多い。非常に優れたガイドブックです。その中のひとつ、"Yoga For Dummies"(改定前の旧版)がたまたま手元にありましたので、開いてみました。【送料無料】Yoga for Dummies [ Georg Feuerstein ]【クンダリーニヨガ は、ヨガの一系統であるとともに、シク(シーク)教指導者であるヨギ・バジャン(Yogi Bhajan)により創始されたハタヨガの一流派の名称。姿勢、呼吸のコントロール、チャンティング(詠唱)、瞑想などの手段を用いて、「クンダリーニ」と呼ばれる眠れる蛇のパワーを呼び覚ますことを目指している。ヨギ・バジャンは1969年に米国へ移り住み、その後Healthy, Happy, Holy Organization(3HO)という宗教法人の創始者および統率者となった。[黒犬べーやん注:2004年に死去。]現在、3HOはロサンゼルスにその本部を置き、世界各地に数多くの支部を有している。】("Yoga For Dummies" Georg Feuerstein, Ph.D. & Larry Payne, Ph.D., IDG Books, 1999.)ううむ、さすがですな。これだけの情報量を簡潔にまとめつつも、公平・中立の立場を貫いている点、ヨガ研究者として著名なGeorg Feuerstein氏の配慮が行き届いているなぁ、って感じます。前回、自分という人間を構成する「部品」の組み換え作業が起こった、という感覚を味わっていることについて書きました。「なぜ、今?」という疑問に対しては、「正直言ってわかりません。」と、曖昧なままで放置しておきました。でも、その後はた!と気付いたんですよ。ひょっとして、クンダリーニヨガをやり始めたことが、今回の【部品組み換え作業】にも何らかの影響を与えているんじゃないか、って。3月22日付の記事「他人の霊能力に頼る人は、自分の直観に気付いていない。(後編)」の一番最後に動画を貼り付けましたよね。あの時点で、既に「うわ、はまった!」を実感しておりました。ここ1~2年の間、瞑想やマントラなど、ヨガの宗教的な側面への抵抗がかなり薄れまして「陰ヨガ(Yin Yoga)」「シャドウヨガ」といった、ちょっとエキゾチックなタイプのヨガでも「ドンと来い!」と受け入れられるようになっていたんですよね。「シャドウヨガ」は日本でも教室が増えているようです。太極拳+カンフー+ヨガといった印象の、非常に東アジアチックなヨガです。実際、そのルーツを辿ると中国にまで行き着くらしい...とは、私が2000年から細々とつながりを保っているヨガ講師・M先生の弁。そのM先生がこのシャドウヨガにとことん惚れ込んでしまったもので(1ヶ月間クラスを休んでインドに講習を受けに行く程に。)、教室の常連である我々もそのおこぼれにあずかった、という次第です。こちら↓は、シャドウヨガ。手の動きが特に太極拳っぽいですね。そんな経緯もありまして、一番上の「クンダリーニヨガ」のYouTube動画を見た時も、「あー、これ、良さそう~!」と、先入観ゼロで素直に試してみる気になったのです。どちらかというと直線的な動き・ポーズ(アサナ)から成るハタヨガ系の諸流派とは異なり、ぐるぐると回転したり、マントラを唱えながら一定の動作を繰り返したり...その辺はシャドウヨガっぽいなー、なんて思いましてね。実際にやってみました。気分爽快なこと、この上なし。終わった後、瞑想へも実にスムーズに入れます。怠け者で三日坊主のこの自分が、週に3回は練習しないと気が済まない!という程気に入るなんて、ちょっと異例の事態です。というのも、身体にも、心にも大いにプラスになっているって、ひしひしと感じるんですよ。理屈抜きで、身体が「クンダリーニヨガを必要としている」んです。何が、どのように身体の、そして心の奥底にまで作用しているか、仕組みやからくりはわからないんですけどね。まぁ、ハタヨガと交替でゆるゆると続けてみて、ネガティブな反応が出たらその時点で止めればいいや。今はこのように考えています。元々、ハタヨガ系の「宗教色フリー」なヨガを好んできた私にとって、クンダリーニヨガは正直言いまして「危ない(=カルトっぽい)」感じがして、近寄り難い存在でした。その結果、「クンダリーニヨガとは何ぞや」という勝手な思い込みだけが暴走していたりして。今、こうして書き出してみると笑えます。【思い込みNo.1:クンダリーニヨガは、「未成年者お断り!」の、エロエロエナジーがムンムン...な、ちょいと人前では語れないタイプのヨガである。】←いえ、別に「エロエロ」は強調されていないと思いますよ。それって、クンダリーニというよりはむしろ「タントリックヨガ/タントラヨガ」の著しく歪んだ解釈、なんじゃないかな、と。そっち方面は全然詳しくないんで、自信無いです。詳しい方、教えてください。【思い込みNo.2:シャドウヨガみたいにグルグルと回転する運動が多い。あと、ハフハフとホロトロピック・ブレスワークのような過呼吸状態を作り出すことで、意識の変容を目指す。】これはそれ程間違っていないんじゃないかなー、と思いますよ。ただ、必ず指導者付きの安全な環境で、しかもある程度の時間をかけてじっくりと行われるホロトロピック・ブレスワークと違い、クンダリーニヨガの火の呼吸(breath of fire)はあくまでもヨガのセッション全体の一部分を占めているに過ぎません。一回に付きせいぜい数分間といったところ。しかも、ヨガ教室に行ったからと言って、先生に直接指導してもらえるとは限りませんし。大体、「目を閉じてやる」動きが多いので、先生が生徒の間違った動きを直しにわざわざ来てくれるのかどうか。その辺も謎です。こればかりはDVDの二次元先生だけを相手にしていてはわかりません。(ホロトロピック・ブレスワークに興味を抱かれた方は、2013.04.27の記事 でご紹介した、ティム・マクリーンさんと高岡よし子さんが主宰するC+F研究所(シープラスエフ研究所)のように、信頼できる指導者がいる場所を慎重に選んでくださいね!)火の呼吸、こんな感じです。美木良介さんの「ロングブレス」の逆を行っているのかな。上の女性は、アメリカで「クンダリーニヨガのDVD」と言えばこの人!とも言うべき、アナ・ブレット(Ana Brett)さん。だんな様のラヴィ・シング(Ravi Singh)さんとの共作で世に送り出したdvdの数は軽く25枚を超えています。(2013年5月現在)こちらがお二人のHP。【思い込みNo.3:「クンダリーニヨガをやっている人はみんなシク(シーク)教徒なんでしょ?だって、男の人も女の人も、皆、頭にターバン巻いているもの。」】確かに、シク教徒に見られる頭ターバン、白装束、おまけに人種・出身国に関係なくインド系の言語と思われる「ヨガネーム」を名乗られている方々、クンダリーニヨガの情報サイトや教室HPでよく目にします。こんな感じで。【送料無料】The Eight Human Talents: Restore the Balance and Serenity Within You with Kundalini Yoga [ Gurmukh ]ただ、クンダリーニヨガをやっている人 イコール シク教徒、あるいはシク教徒風のいでたちをした人、というわけでもないのです。例えば、上のYouTubeに出ているSalimahさん。カナダのトロントでヨガ教室を開いている方ですが、コメント欄で「シク教徒ではありません」と明言されています。また、上のビデオのアナ・ブレットさんにしても、ごくフツーのヨガ講師風...というか、イマドキのギャル系(笑)な格好ですよね。だんな様の名字(Singh)は、シク教徒に多い名前だと聞いていますが、夫婦ともに「ターバン&白装束」で固めるつもりは全く無いようです。それどころか、最近のアナさん、髪の毛を鮮やかな金髪に染めまして、ますますギャル☆ギャル度を増しています。加齢が完全にストップしている...すごい。これがクンダリーニヨガの威力なのでしょうか?(後編へと続きます。)
2013.05.09
コメント(0)
昨日、久々に近所のヨガスタジオを訪れました。約2年半ぶりです。前回はオープン間もなかったこともあって、残念ながら先生の質も、「うーん...。」という印象が拭えませんでした。その時の様子は、2011.05.21の「さらば!なんちゃってヨガ」をご参照ください。)それから後はずっと、アイアンガースタイル(現在のヨガブームの祖と言ってもよい、インドのヨガマスター・B.K.S.アイガンガー氏を頂点とする流派。)専門の、Sヨガスタジオ一筋です。(最近は予算の関係で、Sヨガではバランスボールでの体幹トレーニングに徹し、ヨガの方は自宅練習が増えましたが...。)昨日も、元々はSヨガへと行くつもりでした。車に乗ろうとしていた時のこと。突然、「そうだ!あのご近所ヨガスタジオに、もう一度だけ敗者復活のチャンスをやろうかな。」と、自分でも驚くような発想が浮かんだのです。先々週、先週、そして今週土曜日の3回にわたって、直観養成講座(初級)に通っている私としては、このひらめきを無視するわけにはいきません。早速、ネットでスケジュールを見ると、ちょうどあと20分後に始まるクラスがあります。ほぉ。「Yin Yoga (陰ヨガ)」、ねぇ。名前だけは耳にしたことありますが、一体どんな感じなんだろう。少なくとも、パワーヨガとか、暖房ガンガンにかけて汗だくになるよなホットヨガとか、いわゆる「体育会系好み」のヨガではなさそう。そもそも、名前からして【Yin 陰】だしなぁ。ゆる~り、のた~りのリラクゼーション系ヨガだったら相性は悪くないかも...。内容的には期待できそうなものの、以前、同スタジオでことごとく体験させられた「なんちゃってヨガ」の哀しい記憶が邪魔をして、即決することができません。(たかが15ドル、されど15ドル...。←ケチ?)こうしたウダウダ、ぐじぐじな時こそが、タロットの出番です。カード一枚を使ったYes/Noクエスチョンで、きっぱりと行ってみましょう(こちらのサイトhttp://www.tarotgoddess.com/ を使いました。)はい。「イェーイ!」のカードと勝手に私が呼ぶ、「カップの3」、出ました。ということで、今日はご近所で「陰ヨガ」を体験することにしました。これ、身体にも心にも深い安らぎを与えてくれる、最高にデリシャス~~~!な食感のヨガですね。とっても気に入りました!よく、ヨガは「動く瞑想(moving meditation)」だ、と言われます。この「陰ヨガ」ではむしろ、「瞑想が主。ヨガが従。」かもしれません。それくらい、時間をかけて一つのポーズを極めるのですよ。最近、瞑想が苦にならなくなった(というか、好きになった)自分にとっては、これこそまさに求めていたタイプのヨガでした。いや、何と言うか、改めて、ヨガの新たな側面を発見し、惚れ直した...って感じでしょうか。アイアンガーヨガも好きですが、こういうディ~~~プな、「静」の側面を強調した陰ヨガには一発で惚れてしまいました。直観(と、タロットのお告げ)には、きちんと耳を傾けてみるものですね。陰ヨガの背景については、上のビデオの日本語版元である東京のヨガスクール、「アンダー・ザ・ライト」さんが「陰ヨガ教育委員会」というサイトでわかりやすくまとめていらっしゃいますので、そちらをどうぞご参照ください。この「陰ヨガ」のシステム自体はアメリカ人のヨガ教師・ポール・グリレィ(Paul Grilley)氏の考案だそうですが、その彼に大きな影響を与えたのは日本人の超心理学者であり、宗教家でもある本山博氏だそうです。そっか、インドというよりはむしろ、東アジア系ヨガなんですね、「陰ヨガ」というのは。上のサラ・パワーズさんも、「気を調整し...」「経絡のバランスを...」と、動画中でさらりとおっしゃっていますが、よくよく考えてみると、これは漢方(中医学)の用語/考え方。「大体、インド生まれのヨガに中国語(yin=陰)をくっつけて商品化するなんて、おかしいよ。」(←アメリカの某ヨガ掲示板で上がった意見。)...まぁ、その批判、わからなくもない、かな。確かに、この「陰ヨガ」という名称には違和感を覚える人もいるでしょう。流行モノ狙いのミーハーな客層にアピールするために考案したヨガの「新商品」と受け取られる可能性はありますよね。特に、アメリカだと、先行する人気流派/スクールとの差別化をはかるために、何でもかんでも突飛な名前を付けて商標化しがちです。普段からヨガの行き過ぎた商業化を快く思っていない【ヨガ・ピューリスト(yoga purist:純正主義者)】だったら、「中国語のYinなんて言葉をくっつけたヨガなど、ヨガとは呼べない!」などと言って、攻撃してくるかもしれません。今回、そうした外野からの野次や、否定論者からの意見を聞いてしまう前に、自分の身体で実際に「陰ヨガ」を試し、そして「これはいい!」との確かな感触を得られて、実にラッキーでした。(ますます直観至上主義にのめりこみそうこちらのEkhartYogaさんのYin Yogaクラスも、今日試してみました。とっても良かったです。前屈(forward bend)、後屈(back bend)を中心に構成したアサナ(ポーズ)でもって、背骨/脊椎(spine)の緊張をほぐしてくれますよ。60分と少々長いですが、ぜひお試しあれ!英語に自信が無くても、何とか画面を見て真似していけば、大丈夫!動きがゆっくりですからね。...で、来週、そのご近所ヨガスタジオに、再び陰ヨガのクラスを受けに行くかって?行きません。当面の間は。そもそも、私たちは何のためにわざわざ教室まで足を運んで、ヨガを習うのでしょうか。厳しい修行や、数々の試験をクリアし、初級者の自分なんぞをはるかにしのぐ力量と、深い知識とを身に付けた先生方から、ポーズの良し悪しをチェックしてもらう。そして、「もっとこうしたら良くなる」という指針をいただく。私なら、この基準を満たさないヨガ教室は「教室」とは呼びません。単なる「有料の合同ヨガサークル+貸し会場」です。「先生が部屋の前方中央で動きを説明。後は模範演技に終始。」というのが、こうした「教えてくれない」教室、じゃなかった、有料ヨガサークルに共通するスタイル。「見て真似しなさい、聞いて真似しなさい。」が唯一の指導メソッド...なんて言ってはちと辛辣過ぎるでしょうか。そういえば、先の掲示板では「最近はどいつもこいつもスクエアダンスを教える講師みたいなヨガ"教師"ばかり。」との名言も出ていました。う、うまいっ!(拍手喝采)下の動画、舞台の上であーしろ、こーしろ、とひたすらしゃべくっているおじさん(スクエアダンスの指導中。)そうそう、まさにこういう【追いまくられるような感じ】ですよ!それが「フツー」となりつつあるのが、イマドキのヨガ事情のようです。特に、大都市の、勤め帰りの人でごった返しているような定員ギリギリ・ギュー詰めのグループクラスでは、先生が一人ひとりの間を縫うように歩き回ってポーズを修正してくれる...なんて理想は、もう実現不可能なのかもしれません。個人レッスンでも頼まない限りは。まぁ、昨日行ったご近所ヨガにも、それなりに良かったところはありました。ドアを開けて中に入ると、薄暗くした部屋のあちこちにぼうっと浮かぶ、キャンドルライト。部屋には控えめなお香の香りが漂い、最後のシャバサナ(死体のポーズ)の時には、先生が持参した特大のチベタンボウルを「ゴォォォォ....ン」と鳴らしてくれる。シンギングボウル(チベタンボウル)700gネパール/チベット/手打ち/アンティークル/チベット/法具/ヒーリング/ストレス解消/疲労回復/パワーストーンの浄化/空間の浄化ネパール手打ちアンティークシンギングボウル(チベタンボウル)700g【fsp2124-5i】【fsp2124-5i】Marathon10P02feb13舞台演出はもう、満点に近いです。自宅で、それも、真昼間にこうした雰囲気を再現するのは無理ですからね。(一般住宅の場合、部屋を明るくすることはできても、「薄暗くする」っていうのは難しい~。)生活感ゼロの、すてきなヨガ環境を提供してくれたことに関しては、「さすがプロ。ビジネスとしてやるだけのことはある。」と、素直に敬意を表したいと思います。それに、今回の先生は、瞑想への誘導がとってもお上手。終わった後はとても晴れやかな気分になりました。でも、やっぱり「リピートは無い」かなぁ。あのヨガスタジオと私とは、「ヨガスタジオとは、かくあるべき」という理想像が全くかみ合わないみたいで...。これから先もそれは変わらないでしょう。きっと。残念です。車で5分、スーパーのすぐそば、と、とっても便利なのに。先生が前で「見せるだけ、しゃべるだけ。」(スクエアダンス型...笑。)のヨガ教室なんて、インテリアや機材だけが豪華なカラオケボックスで一人で歌い続けて、プロの演歌歌手になりたい~と夢見るようなもの。YouTubeの教則動画や、市販のDVD見ながら練習するのと同じです。確かに、元々才能に恵まれている人だったら、夜な夜なカラオケボックスに一人通いつめるうちに、いつのまにか歌が上達していた、ってこともたまにはあるでしょう。ただ、大部分の人は、やはり一度はプロ(もしくは、「元プロ」)が指導してくれる歌謡教室に通うとか、有名な作曲家の先生に弟子入りするとかした方が、短期間で効率よく「プロならではのコツ」のようなものをつかめるのではないかと思います。こぶしの効かせかたとか、サビ部分での盛り上げ方とか、それから、例の五木サンの如く、聴衆の心にグググッと迫れる手の動かし方とか(笑)...。すみません。脱線し過ぎました。まぁ、今回は「陰ヨガ」という、この自分にピッタリのヨガスタイルを思いがけず発見できましたしね。しかも、改めてSヨガスタジオのきめ細やかな指導の素晴らしさを確認できたのですから、結果オーライ、でしょうか。オーライどころか、受講料の15ドル払って、逆に予想外のキャッシュバックキャンペーンで25ドルが返ってきた、そんな「得した!」一日となりました。直観の声に耳を傾けて、実行へと移してみる。それだけで、暮らしの中の「うれしいこと」は増やせるのかもしれませんね。
2013.02.01
コメント(2)
相変わらず初級者レベルをのたりのたりと徘徊中...ではありますが、それでも、私、ヨガが大好きです。週に数回、思い出したようにチョロリと10分、20分ずつしかやらないもんで、上達はしてませんけどね。劣化を必死に食い止めるだけで精一杯です。だから、脚の裏側の筋肉はちっとも柔らかくならないし、腕や肩もめちゃくちゃカタいまま。背中で両手をガッチリ握手~なんて、夢のまた夢...です。要するに、練習量が少なすぎるんですよ。ヨガに注ぎ込む時間と熱意が。朝、家族の誰よりも早く起きて、オレンジ色の太陽を見ながら心静かにひとり身体を動かす...。本気でヨガが上手くなりたいと思ったら、そのくらいはやらなくっちゃ、ね。(あ~、すいませんねー。そこまでやる気は無いです。朝は弁当作りに間に合うギリギリの時間まで寝ていたいので。)この秋からはちょっと趣向を変えまして、ヨガの代わりにバランスボールを使った「コアスタビリティ」のクラスに乗り換えてしまいました。こんな感じの動きを習うんですよ。前々から通っているSヨガスタジオが、この秋から新企画として「コアスタビリティ(体幹部安定性)」のクラスを導入しましてね。内容説明を読んだ瞬間、「おぉ、今の自分に必要なのはこれだっ!」と、確信しました。ヨガは大好きで、今後も絶対にやめるつもりは無いです。ば~ちゃんになっても。でも、「背筋シャン!」とした姿勢を手に入れたい、という積年の悲願を達成するには、アイアンガーヨガの初級クラスだけではどうも何かが足りない気がするのです。今のペースで初級ヨガクラスを続けているだけでは、ど~~~もおぼつかない、という気がしてなりません。習い始めて一応十年近くは経っているというのに、疲れてくるとすぐにフニャラ~と姿勢が崩れるのは、一体なぜなんだろう。全然上達してないじゃん!そこで来ました。新クラス「コアスタビリティ」のお知らせが。そうだ!自分に足りないのは、この「コアスタビリティ」だ!ということで、秋学期は一旦ヨガを離れて、新企画の「コアスタビリティ」に賭けてみることに決めました。予算の都合上、ヨガの方はDVDやYouTube見てチープな自主練で乗り切るってことに...。(近い将来、自力で$お金さん$を稼ぐようになったら、その時には遠慮なくガンガンクラス取りまくってやるぞーっ!宣言したるわっ!!!)さて。「コア」「体幹」って何でしょう?(私もクラスに出るまで何一つ知りませんでした。)簡単に言うと、胴体の奥深く、横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群といった「外からは直接見えない・さわれない」けれど、重要な役目を担う筋肉です。姿勢の安定、腰痛の改善、運動能力全般の向上...など、これらの筋肉群に適切に働きかけることで、さまざまなメリットが得られるそうです。(以上の記述は、パーソナルトレーナー機能改善の現場より、「コアの重要性」http://soulpower315.blog49.fc2.com/blog-entry-21.html の説明を参考にさせていただきました。ありがとうございます。)上のサイトに加えて、こちらのAllAboutエクササイズの記事も参考になりますので、どうぞ。「体幹トレーニングで痩せ体質に大変身?!」http://allabout.co.jp/gm/gc/389899/ 「体幹トレーニングでコアを鍛える」http://allabout.co.jp/gm/gc/389700/「痩せ体質を作る」なんて夢のような話、ホントだったら最高なんですけれどね...。(←ちゃんと真面目に練習しない人には縁の無い話だってば!甘えるのもいい加減におしっ!)講師は、以前Sヨガでレギュラークラスを受け持たれていた、ジュリー先生。アイアンガーヨガ認定指導員の資格をお持ちで、ヨガの指導歴も長い方なのですが、現在は理学療法士として多忙な毎日を送っていらっしゃる、とのこと。今回は週2回、計2時間だけ、という「プチ復帰」の形で、Sヨガに戻っていらっしゃいました。参加者全員に先生の目が行き届くよう、12人限定と小さめのクラスです。ただ、直径70cm近いおっきなバランスボール、そしてヨガマットを全員分並べてしまうと、いつものスタジオが妙に混雑したように見えてしまいます。真昼間のクラスということもあって、昭和43年生まれの私が「...ひょっとして、最年少???」と思えてしまう程、年上のおばさま...おっと失礼、おねえさまたちばかりでした。明らかに70代という方もいらっしゃいますね。この高い年齢層にはちょっと驚きました。今回、ジュリー先生がこの「コアスタビリティ」のクラスを始めようと決意なさったのは、ヨガを習う多くの人がしっかりと「コア」を安定させていないために、様々なアサナ(ポーズ)の効能が十分に発揮されないまま、残念な形に終わっている、と気付かれたからだそうです。「コア(体幹)がしっかりと安定していないと、例えばプランク(板)のポーズを完璧にやろうと思っても、『うーん、何かが違う...』という形にしかならない。(↑これは模範的な例。きれいですね~)ヨガだけでなく、ウォーキングなどの有酸素運動でも同じことが言えます。まずは、コアを安定させる(=コアスタビリティの確立)ことが正しいフォームにつながる。コアが不安定な状態でやみくもに長い距離を歩いても、はっきり言ってあまり運動効果は上がらない。無駄だ、ってことですね。まぁ、すっきりさわやかな気分になることはなるだろうけど。」アイアンガーヨガだけでなく、ピラティスやその他あらゆるボディーワークを一通り試されたというジュリー先生。怪我や事故の後遺症により身体の自由が制限された患者さんたちのリハビリを助けていらっしゃるだけに、言葉の一つ一つにすっごく重みがあります。「私がいつも一緒に仕事している人たちは、ちょっとのことでも『痛い、痛い』『だめ、これ以上は無理っ!』となってしまう症状の人がほとんど。それに比べれば、こちらの皆さん、とっても優秀ですよ~!大変よくできていますね!」...なんて、嬉しいヨイショも忘れません。(理学療法士って、人の数倍は忍耐強くて、しかもホメ上手な人じゃないと勤まらないのでしょうね...。事故や怪我で身体を痛めた人たちは、出口の見えない長い、辛い、トンネルを潜り抜けているようなもの。粘り強く、希望を持ってがんばりましょう!と励ますのが、理学療法士のお仕事ですよね。お疲れさまです。)先生のおだてにほいほい乗せられ、気分は上々。深めの呼吸と手足の動きをシンクロさせながら、ボールところころ戯れます。おっきなボール、というのがミソですね。童心に返ったような気分です。まずは、両足一緒に。続いて、片足だけでころころ、ボールを遠くに押しやり、そしてまた引き戻してくる。右も、左も、同じ回数行います。呼吸も、動きも、どちらかが早すぎてはいけません。シンクロ、つまり、同調させなければ狙った効果は出ないのだそうです。この辺は先生の本来のご専門であるヨガの知識が上手に取り入れられているな~、と感じます。単なるエクササイズ・フィットネス筋トレの人たちとは、一味違ったアプローチです。ボールを使った腹筋運動や、体側運動を済ませた後は、ヨガマットの上にうつ伏せに寝転び、きつ過ぎない程度にお尻の筋肉をギュギュギュっと引き締め。(この動きが特に重要らしく、最初と最後に2回繰り返しています。)最後には深々と口から息を吐きながらの腹式呼吸でもって身体も心もリラックス。あっという間に60分間のクラスは終了です。「本当に身体が壊れてしまう前に、今、出来ることをやりましょう!後できっと良かったと思える日が来ます!」はい、先生のメッセージ、しかと受け止めました。1回あたり60分という短い時間ですので、自宅での「復習」は絶対に欠かせません。最低でも週4回はやって欲しい、とのこと。1日30分程度、先生手描きのプリントで動きの一つ一つを思い出しながら、今日も足先でボールをあっちにころころ、手前にころころ、寝っ転がりながらのゆるゆる筋トレ、どうにかこうにか続けております。というのも、このボールころころ、お尻をギュギュッ!を始めて以来、「ひょっとしたら背筋がシャンッ!と伸びてきたかもしれない...」と、少しずつ自分の身体の奥が変化してきたのを感じているからなのです。これは効いているぞ...そんな気がします。もうしばらく続けないと、はっきりした事は言えませんけれど。「少なくとも数ヶ月は見ないと。」と、先生もおっしゃっていますし。こんな具合にバランスボールに一日あたり30分を費やしてしまうと、ヨガの方に割くことのできる時間がかなり減ってしまいますよね。(そこで「朝、30分早く起きる」という発想ができるくらいなら、ここまで身体ガチガチにはなっていないはず...。)時間の捻出。これは忙しい現代人、特にお仕事で活躍中の世代、子育て真っ最中の世代なら誰もが直面する問題だと思います。そんな時、救世主のように私の前に現れたのが、こちらYogaVidyaというドイツのヨガスタジオが作成したYouTubeの動画でした。まず、最初にご紹介するのは「全くの初心者でもOK」な、20分間ヨガ。英語でのレッスンですが、Breathe deeply(深呼吸して)、Inhale(息を吸って)、Exhale(息を吐いて)の3つだけ覚えておけば、後は画面のチャーミングな女性の動きを真似するだけでOKですよ。インドっぽいBGMが何とも夢心地~♪にさせてくれます。大好きなねじり系ポーズが前半、後半の1回ずつに投入されていて、最高にリラックスできる一本です。初心者向きとありますけれど、要するに「どなたでも気軽に試せるヨガ」ってことですね。そして、本当に切羽詰った時のためのクイックヨガもありますよ。ショルダースタンドが入って来る分、先の動画よりも少し難易度は上がりますがね。でも、わずか10分ですよー。太陽礼拝(Sun Salutation)を主としていますが、脚の裏側を伸ばす前屈ポーズなど、肝心なところは上手に押さえています。なのに、たった10分。ヨガって、身体が、そして心が幸せになっていく不思議な力を秘めていると思います。そんなヨガぢから【力】を自分の味方に付けていくためには、細々、ゆるゆる、お気楽~ってなペースでも構わないので、続けることが大切ですね。休んでも、また戻る。戻ったら、また楽しくなる。好きになる。私は、これでいいです。そうしているうちに、いつの日か、本気スイッチがON!となって、練習量倍増!習得スピード大幅アップ!!!...となることがあるかもしれないですし。(←あ、そりゃないない。)こんな記事もあることですし、まっ、気長に付き合っていくとしましょう。励みになりますね!「何歳からだって遅すぎない。運動が秘めている驚き効果」(「秒刊SUNDAY」より。)http://www.yukawanet.com/archives/4296307.html
2012.10.01
コメント(5)
こちら米西海岸やや上の方は、ようやく薄ら寒い気候を脱したようで、今日は実にさわやかな青い空が広がっています。今日行ったのは、Sヨガスタジオでの「Back Care Yoga」のクラス。読んで字の如く、背中~腰に重点的に働きかける内容です。名前が名前だけに、受講者のほとんどは私よりも上の世代でしたね。(ひょっとすると私が最年少だったかも...?いやはや珍しい、こんなことって。)クラスが始まる直前には、「うちの2歳の孫が、嫁が朝御飯用にカウンターの上に用意していたホットケーキミックスの粉を、家中にぶちまけて歩いて、そりゃー朝から大騒ぎで...」なんてほほえましい話も飛び出し、すっかり場が和んだところで先生が登場しました。指導してくれたのは、下の↓本・"Cool Yoga Tricks"にモデルとしてご登場!のNuvana先生。南インドの生まれ育ちで、幼少期からアイアンガーヨガの本部に通い、B.K.S.アイアンガー師とその直弟子から教えを受ける、という、とても恵まれた修行時代を経たのちアメリカに移住された先生です。【送料無料】Cool Yoga TricksGoogleプレビューで本の中身が見られるのですが、Nuvana先生は最初の方から登場する、ロングヘアーにTシャツ&三分丈スパッツといういでたちの、若いインド系女性です。(2003年の本なのに、今日お会いした時の姿と全くお変わりが無いのには驚きデス!!!これって、ヨガのアンチエイジングマジックなのでしょうか!?ゼヒトモアヤカリタイ...。)インド料理がお好きで、レストランにもよく行くよ~という方にならわかっていただけると思いますが、Nuvana先生の声は、ああした店でBGMによく流れているインド人女性歌手の、高音部分でコロリコロリ~♪と半分夢見ながら、異次元空間を漂っているような、そんな感じの歌声を思い出させます。インド版矢野顕子みたい、って書けばイメージが伝わるでしょうか。そんなコロリコロリ~♪と歌うようなお声で、次々とアサナ(ポーズ)を指導し、笑い、生徒とのやり取りにまた笑い...と、とにかく明るいのです、彼女のクラスは。南インドの大きな青空に輝く太陽のようですね!それでいて、「こ、こりゃ、しんどいよぉ~」というポーズを長時間キープさせたり、壁に固定されたロープから半・宙吊りになった我々の背中グイグイと押したり(勿論、危険の無い範囲内で、ですが。)、と、やってることはプチ鬼軍曹だったりします。明日はきっと太ももの内側がビンビン筋肉痛になるだろうなぁ...。(先生自身もそう予言していたことだし。)とはいえ。最高っ!!!に気持ち良いクラスでした。良質の温泉にゆっくりつかって、サウナに入って、〆に60分マッサージしてもらったような、そんな気分で教室を後にしました。きれいさっぱり、清々しいこと最上級っ...。(ほら、これを読んでいるあなたも、ヨガを試してみたくなったでしょう?前にも書きましたが、ヘタに妥協して「近くの教室でいいかー」なんてこと言わず、自分の身体でもって体験し、ベストな先生や教室を納得行くまで探し続けてくださいね。体質は十人十色なんですから、人のお勧めも当てになるようで、当てになりませんヨ。お医者さん選びと同じくらいのエネルギーを注いでもおかしくないと思います。)いつもヨガ教室で感じることがあります。「普段、惰性で動かしている身体のパーツを、ほんのちょっとだけ動かしたり、固定したりするだけで、どうしてこんなに【効くぅ~~~~っ!】と感じられるのだろう???」インドの長い歴史の中で少しずつ培われていった、知恵の集大成とも言うべきヨガ。近代医学や解剖学とは全く別のところで発展していったにもかかわらず、あれ程までに人間の身体を極め尽くしていることに、改めて敬服するばかりです。帰り道、車を運転しながら、考えました。(私にとって、車のハンドルを握る時間は、ちょっとした瞑想タイムです。前回書いたように、よく運転中に「天の声」じゃないですけど、心の奥底から誰かがメッセージを送ってくれることに気が付くんですよ。心が無に近付いているからなのかな。・・・皆さんにとっての「天界メール・受信タイム」は、いつですか?)「聖人、そして神の域へと到達するできるように自分の心を上向きに持っていくのは、難しい。(あまりにも高邁な目標過ぎて、どこから手をつけていいかわからないし...。)でも、今、こうして、ヨガをしたおかげで、スッキリ・爽やか・伸び伸び!の気分へたどり着くことができた。その気分から落っこちないよう、できるだけゴミや汚れを持ち込まないよう努力する、っていうことならば、少しはできそうかも!」今いる普段の自分というポジションから、自力のみで上へ向かって這い上がるよりも、何か外部の道具(ツール)の力を上手~く利用し、自分の心を高いところへグググーッと高い所へと引き上げてしまう。たとえ話を使いますね。富士山に登るのに、ふもとから徒歩で登る人はごく少数ではないかと思います。(山登りにはあまり詳しくないので、間違っていたらゴメンナサイです。)青木ヶ原樹海の高さからえっちらおっちら頂上まで登る、なんて、考えただけでも気が遠くなりそうですよね。確かに、5合目以降、頂上までの道は、一歩一歩自分の足で行かねばなりません。でも、5合目(標高2400メートル地点)までは、富士山スカイラインを使えばあっという間に車やバスで到達できます。普通の素人登山者だったら、まず間違いなくこのような「楽な方法」を使いますよね。この【富士山スカイライン+車やバス】に相当するものが、私の言う【引き上げ道具(ツール)】です。「そんなの邪道だ、ずるい!」「登るならふもとから一歩一歩登れ!」と、外野から野次られようが、そんなの気にしない、気にしない。五合目まで楽して行きたい人はそうすれば良いし(現に皆さんそうしてますよね)、また、「登山での苦労は買ってでもしろ」(←そんな人、ほんとにいるんですか・・・???)主義の人は、車もバスも使わず、一番下から地道に歩けば良いだけの話です。他人がどうしようと、口出しは無用に願いますね。私の場合、その引き上げ道具(ツール)となってくれているのが、ヨガのクラスであったり、心から愛する良書の数々であったり、家族や親しい人たちとのひと時であったり、はたまた、まじり気の無い愛情を150%捧げてくれる2匹の愛犬たちであったりします。誰にでも必ずあるはずなんです。使うだけで、自分の心を「スッキリ・爽やか・伸び伸び」の状態にまで高めてくれる、あなただけの秘密兵器が。ある人にとって、自分をグググーッと引き上げてくれるのは、特定の宗教の教えなのかもしれません。またある人にとっては、時間を忘れて没頭できる趣味かもしれません。別の人にとっては、ひたすら走ったり、スポーツで汗を流すことかもしれません。で、無事、心を高い所へ引き上げることに成功したら、後は、そのスッキリ・爽やか・伸び伸び!の心持ちから極力落っこちないよう、細心の注意をはらう。バランスを崩す原因となりそうなものは、出来るだけ最初から遠ざける。これが大事、かと。ジュディス・オルロフ(Judith Orloff)博士が説く、「心の自由」(Emotional Freedom)って、きっと私が今日ヨガのクラスの後に垣間見た「スッキリ・爽やか・伸び伸び~!」の境地に近い状態ではないかと思います。「心の自由、とは何を意味するのでしょう?それは、今よりも多くの愛を人に与え、人からもらえるようになることを可能とする力です。その境地に至るには、ポジティブな感情を積み重ねていく傍らで、ネガティブな感情と真っ向から対決し、そして手放す、という作業を経なければなりません。(...)心の自由を手に入れるには、人格面だけでなく、霊的な面でも成長しなければなりません。ネガティブな感情に陥ったままでいてはいけません。ネガティブな感情と向き合い、それに取り組むことで、人は霊的に成長し、一人ひとりの中にあるちっぽけな自分といったものを、乗り越えていけるようになるのです。」("Emotional Freedom", Judith Orloff, New York, Three Rivers Press, 2009)そうは言っても、ちょっとしたきっかけで、た易く凹んだり、落ち込んだりで、心というのはなかなか「高め安定」というわけにいかないものです。長続きさせるのって、なかなか難しいものですよね。ハイ、家族につい怒鳴り声出したりして、この私も日々実感しております。世の中はエモーショナル・ヴァンパイア(心の吸血鬼)が至るところに潜んでいて、あなたの善意やまじめさを食い物にしてやろう、と待ち構えています。その人たちと接触したばかりに、つい先程まではいい感じ♪だったはずの心が、罪深さ、嫉妬、怒り、不安、恐怖...といったネガティブな感情でたちまちいっぱいになってしまう。さっきの「伸び伸び~」はどこへやら、気が付いたら、ウジウジ、イジイジ...心はすっかりカビ臭くなってしまいました。そんなの、真っ平ごめんだと思いませんか?私だったら、キッパリとお断りです。自分の心の中にあるゴミなら、自分で作ったものだから、しっかり責任は取るつもりですけど、何も他所からどっちゃりゴミもらわなくたって...ねぇ。心のゴミ=ネガティブな感情は、自分で生産した分だけでも処理能力手一杯なんですよ。これ以上、要りません。だから私は、引き続き今後も「エモーショナル・ヴァンパイア」についての記事を、しつこく書き続けます。自分が「スッキリ・爽やか・伸び伸び~」を、出来るだけ長くキープしたいから。また、ここを訪れてくださるみなさんにも、そうしていただきたいから。ヴァンパイアについては、行動パターンがある程度固定しているので、まずはその生態を知り、被害が拡大する前にサッと身をかわすことが最大の自衛策になると思います。知識は力なり(Knowledge is power.)」ですね。心に暗い影を落とすエモーショナル・ヴァンパイア(心の吸血鬼)の手口にまんまと引っ掛かって、泣きをみるよりも、相手の手口を事前に把握し、うま~く身をかわして「その手には乗らないよ~!あばよーっ!(柳沢慎吾調で読んでください)」と、明るく逃げ去ることができれば、闘いの半分は制したも同然です。後は自分とじっくり膝詰めで語りあい、説得し、改心へと持っていく...わけですが、まぁ、それはまた別の課題ということで、いずれエニアグラムの項で取り上げることにいたしましょう。(一体いつになることやら...。)みなさんも、平和でスッキリ・さわやか・伸び伸び~な週末をお過ごしくださいね。
2011.06.12
コメント(0)
YouTubeでアイアンガーヨガ関連のビデオを探していたら、いい物見つけました。オーストラリア人のアイアンガーヨガ教師 グレン・セレソリさんという方が、2008年にニュージーランドのオークランドで開催された、ヒンドゥー系のイベントにて披露した一連のポーズです。続きはこちら。コピペでご覧ください。http://youtu.be/a6TW0ITfOPk何と滑らかで、静謐さに満ちていて、無駄の無い動き...!こういう模範演技を見ると、「ヨガとは、動く瞑想(moving meditation)である」という昔から伝えられてきた言葉にも深くうなずけるというものです。「次はどう動いたらいいだろう?」「間違っていないかな?」「腕、この角度でいい?」などといった雑念が無いから、心にはぽっかりと空きスペースが生まれる。そうした空きスペースがあって初めて、人は【神】【大いなる存在】【天界】といったところから届く、かすかなメッセージを受信できるようになるのだと思います。セレソリさん、日本にも来てらっしゃるんですね。こちらの日本語字幕付きのインタビューも興味深く見ました。http://youtu.be/DtbzdF4O-Lg(画面左後方に見えるリラックマティッシュペーパーがお茶目ですぅ。ほ、欲しいぞ!アメリカでは入手大困難だからこそ、余計に輝いて見えマス!)こちらもコピペでどうぞ。昨今のヨガブームのおかげで、胡散臭さが取れてきたのは喜ばしいことだ、と語るセレソリさん。日本でも、1995年のオウム真理教による一連の事件の直後には、誠実にヨガと関わっていらっしゃった方々でさえ随分肩身の狭い思いをされたと聞いています。今のようなもてはやされ方が果たしてベストなのかは分かりかねますが、若い人が気軽にヨガ教室の敷居をまたいで、単に健康とかスタイルのためだけではない、もっともっと奥深いヨガの魅力を知ることができたのは、とても素晴らしいことです。指導者さえ選べば、ですけど...ね。なんちゃってヨガならまだ可愛いですが、ヨガ教室の顔した「カルト宗教」も未だに増え続けているそうです。一年ほど前、まだSヨガスタジオに通い始めてなかった頃、よく行くレストランで「〇〇〇Yoga」とあるパンフレットが目に付いたもので、家へ持って帰ってきて調べたところ、アメリカ国内で何件も訴訟沙汰が起こされている、きわめて怪しい団体だということがわかりました。生徒さんから日本円にして何百万円という金を巻き上げた挙句、次々と新たなカモを引きずり込んでいるようです。この団体は、日本でも各地でヨガ教室をチェーン展開しているようなので(オウム真理教とは別組織です)、これから教室を選ぶという方、充分に注意してくださいね。名前は出しませんが、検索エンジンで「ヨガ」「カルト」と入れると、色々情報が出てきますよ。...また脱線しました。今は絶好調!のヨガではありますが、いいことばかりではないようです。どんなブームにも、負の側面は必ずつきまといます。昨日の日記でも触れましたけど、「これ、ヨガって呼べないでしょう?」といったような「なんちゃってヨガ」が堂々とヨガの看板をかかげてまかり通る、というのがその一例ですね。金儲け主義に毒されたり、名声を手に入れるための道具にされてしまったり。セレソリさんは、これらをまとめて「ヨガの産業化」と呼んでいました。「産業ヨガ」!ほんとに、そんな感じです。こんなヨガブームも、そのうち沈静化する日が来るんでしょうか?たとえジャンクな部分は行き詰って滅びていくにしても、願わくば【本物】だけは生き残って欲しいです。そのためには、消費者側が【本物】をかしこく選び、応援していかないと、ね。ヨガとは全然関係無いのですが、この話を聞いて、久々に「産業ロック」という言葉、思い出しました。...1980年代に差し掛かった頃でしたねぇ。ジャーニー、(後期)スティクス、REOスピードワゴン、TOTO(IV以降、かな)、AORっぽくなってしまったフォリナー...大体こんなところでしょうか?アラフォー世代の元・洋楽ラジオ好き人間としては、懐かしい名前ばかり...。「大衆の好みに迎合した、ヒットチャート狙いの売れ線ロック」として軽蔑された音楽の一ジャンル(?)、それを総称して巷では「産業ロック」と呼んでいました。特にヘビメタ、ハードロック好きの音楽ファンや一部の評論家(伊藤政則さんとか)からのバッシングは激しかったですねぇ。その後、MTVがレコード売り上げを左右するようになると、ヴィジュアル面がいまいち弱いこれら「産業ロック」の各バンド(おっさん臭いんです、皆さん...。)はたちまちその勢力を失っていきました。時代って残酷です。一時の間最大公約数に受け入れられたからって、時の試練を乗り越えていけるとは限りませんね。西側社会で今、大流行りしているヨガがこれからどんな変容を遂げていくのか、楽しみに見守っていきましょう。
2011.05.20
コメント(0)
今日もSヨガスタジオで初級者クラスでした。気分はまるで五月の真っ青な大空のように爽快です。こんな澄み切った心持ちになって帰ってこれたのは、やはりアイアンガーヨガの厳しい審査基準をクリアするだけの力量と経験とをあわせ持つ、優秀な先生の指導のたまものなんだろうな、って、毎週思います。Jen先生、今日も充実したクラスをありがとう!私が勝手に「おねーちゃん先生」と呼ぶ人達...つまり、「普段はエアロビ教えているんだけど、去年、週末2泊3日の短期講習受けてからは、ヨガクラスもやってますぅ~」って感じで、格好だけはばっちり決めてるような先生は、こちらのSヨガスタジオとは★無縁★です!逆にフィットネスクラブにはこの手の促成栽培先生が多いかな。「とにかく頭数揃えないとクラスが開講できない」という、大人の事情があるので、ヨガの経験が浅くても雇われやすいんですってよ。(日本ではその辺り、どうなんでしょうねぇ。)いや、本当にいるんですよ。月々$20そこそこの大手フィットネスクラブのみならず、「ヨガスタジオ」を名乗る専門の教室に行っても、その手のなんちゃってヨガ先生に会っちゃうんですから、もうガックリです。それもこれも、90年代からアメリカでのヨガ人気は上がる一方だというのに、しっかりした指導力を備えた先生の育成が全然追いついていってない、ということなのでしょうねぇ。人を育てるのって、一朝一夕にはできないものですから...。人の健康や身体のことを扱う専門家なのに、粗製乱造だなんて、困ったものです。私のエニアグラムの師匠であるドン・リチャード・リソ(Don Richard Riso)が以前苦々しく言っていました。アメリカというのは良くも悪くも「インスタント・エキスパートinstant expertの国」。(*わかる方のために書きますと、これはタイプ7の性質です。多方面に関心があって器用にこなしてしまう反面、地道にコツコツ、極めつくすということは苦手なタイプとされます。)何かを習い始めて、おおよそのコツをつかんでしまうと、即、「専門家」の名乗りを上げてしまう。そういう傾向が強いのだそうです、アメリカ人は。一つの分野を忍耐強く、長期間かけて習得するという地道な努力をバイパスして、「先生」の肩書きをさっさと手に入れ、手っ取り早く稼いじゃおう!という「自称プロ」が多いんですって。米企業に勤める私のダンナさんに尋ねても、「そうそう、その通り。」と同意していました。そうした「インスタート・エキスパート」なヨガ先生のクラスは、ざっとこんな感じです。(BGMにはなぜか低音がズムズム響く音楽が大音量でかかっている。)「インヘ~ィル(吸って)、エックスヘ~ィル(吐いて)、インヘ~ィル、次は猫のポーズで背中を丸めて~、エックスヘ~ィル...。」先生ったら、ご自分の「振り付け」と、終わるまでの時間ばっかり気になさっていて、生徒が辛そうにしていようが、全く見当違いの動きをしていようが意に介さずといった感じですねぇ。こちらは、「次は何やらさられるんだろう」が気になって、先生の動きをチラ見してばかりいるため、どうしても個々のアサナ(ポーズ)に集中できません。何でこんなにちょこちょこ首と目玉とを動かさなきゃいけないの...。最後のシャバサナ(死体のポーズ、と称される。仰向けに横たわって深~くリラックス。)だけは、「やれやれ、やっと解放されるよ...。」との安心感から気持ち良くごろりんできるのが救いです。でも、それにしたって、「癒しぃ~~~...」って堂々と自己主張しているようなニューエイジ系の音楽を流されてしまうと、興ざめもいいところ。シャバサナには静けさだろうがっ!と、突っ込み入れたくなります。これって、ヨガ風味を加えただけのストレッチ体操でしょう?ぶっちゃけ、これだったら家でヨガDVDやっている方がお金かからない分まだマシじゃないのぉ?【送料無料】Yoga Zone Yoga for Life: An Intermediate Guide to Health, Fitness, and Relaxation↑こちらは書籍ですが、著者・アラン・フィンガー師が90年代に主宰していたニューヨークのヨガスタジオ・Yoga Zone(今ではBe Yogaと改称)が出しているDVDのシリーズは、どれもおススメです。特に、初心者向けの4枚セットhttp://www.amazon.com/Yoga-Zone-Premiere-Collection-Beginners/dp/B00006G8HE/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1305840521&sr=8-2は、どれも五つ星!って、太鼓判押せます。(アイアンガーとは別の、イシュタヨガという流派ですよ、念のため。)英語版オンリーなのが本当に残念ですが、アラン・フィンガーの直弟子のマック久美子さんという方が日本語でヨガ教則DVDを出していらっしゃいますので、その教えのエッセンスはきっと受け継がれていることと思います。(残念ながら私はまだ見たことがありません。今度日本に帰ったときにはぜひ。)【送料無料】ヨガ・ベーシックス 初級編話を元に戻しましょう。私も、ヨガを始めて日が浅いうちは、「なんちゃってヨガクラス(実はただのストレッチ)」に随分とお金も時間も無駄に費やしてしまいました。吉田兼好が徒然草の「仁和寺にある法師」の逸話でいみじくも言っていましたっけ。。「少しのことにも、先達はあらまほしき事なり」って。(これ、中学か高校の古文で習いましたよね?ある年取ったお坊さんが石清水八幡宮にわざわざ参詣に行ったものの、山の上の方にあるメインの建物を訪れることなく、下の方だけお参りして「人が上の方に向かっていたけど、あれ、何だったのかな。」と疑問に思いながらも、そのまま帰ってきてしまった、あ~もったいない、という話。)ヨガに関しては、私、長いこと「仁和寺の法師」をやっちゃっていました(苦笑)。でも、そんな期待外れのクラス体験が積もり積もっていくうちに、ある時から「せっかく習うからには、絶対【本物】じゃないと嫌だ!【本物】の手応えをくれるような先生に習いたい!」と強く願うようになったのです。安易に妥協するのはやめよう、と決めました。まぁ、遠回りしたけれど、今こうして大満足のクラスに通えているのですから、結果オーライ、だったのでしょう。...「欲しくないもの」を最初にたくさん見てしまったことで、本当に自分が欲しいものがくっきりと浮かび上がってきたんですね。この世を動かしている基本公式、またひとつ体得しました!(白いクレヨンで自分の欲しいものを白い画用紙の上に描いてもよくわからないけれど、真っ黒な紙の上だったら、形も細部もはっきりと浮かび上がってきますよね。)Sスタジオの先生方は全員、アイアンガーヨガの有資格者です。定期的にインドへ渡って、90歳を超えたメソッドの創始者・B.K.S.アイアンガー師や、彼に近しい弟子の指導を受けるなど、常に研鑽を怠らない先生方ばかりです。そうした姿勢が、日頃のクラスの質の高さとなって自然ににじみ出てくるのかもしれません。時々、振り替え受講で別の先生が担当するクラスに飛び入りで参加することがありましたが、これまでに一度も期待を裏切られたことはありません。どの先生方も非常に知識が豊富で、生徒のあらゆる質問に即座にパシッ!と答を出してくれます。正式な教師資格を取るには、ヨガのポーズだけでなく、人体の構造や解剖学といった分野にまで通じることが要求されているに違いない、そんな印象を受けます。難関を突破するために必要な努力・知力・人間力を備えた先生方だからこそ、【本物】ならではの旨味をかもし出しているのでしょうね。「この人(たち)は本物っ!」と思えるような人を至近距離で観察できる、というのは幸せなことです。さっきの白いクレヨンと黒い色紙のたとえのように、「本物」を地で行く生身の人間をしっかり、何人も目にしていると、「ニセモノ」(...は、言い過ぎですね、「非・本物」程度の方がいいかな)を短時間で見分けて、上手にパスすることができるようになるように思います。それが、目が肥える、ということなのでしょう。骨董品や美術品と同じです!(昔、斜め読みした白洲正子さんの文章には、確かそうした骨董の目利きの話がたくさん出てきたような気がします。また読んでみようかな。)この先、「なんちゃってヨガ」にうっかり引っかかることは、もう無いでしょう。万が一、間違って足を踏み入れたとしても、ささささっとその場を離れればいいのです。簡単に自分のお金や時間を差し出さないこと。お金も時間も、エネルギーの一つのかたちです。上手に使わなくっちゃ。限られた時間を有効に使いたいなら、できるだけ【本物】とのお付き合いができるよう、かしこく選びましょう。そうすれば、より多くの喜びが自分に返って来ます。時には、即答しない勇気も必要。「少し見学して、様子を見させてください。」そう冷静に言えるだけの、そんな心の余裕と落ち着きをいつも持ちたいですね。...あれれ?上の決意表明、「ヨガのクラス」を、「人間付き合い」に置き換えてみても、そのまま意味通じますね。たった今、気付きました。最初はとびっきり魅力的に見えても、後からじわじわと毒が回ってくる、そんな【フェイク】なお友達=エモーショナル・ヴァンパイアに振り回されるのは、もうこりごりね!...エモーショナル・ヴァンパイアの件については、一両日中に続きを書きます。Sヨガのスタジオに通う生徒さん、特に初級者クラスの皆さんは老若男女、身体のコンディションや柔軟性も千差万別。「交通事故の後遺症で、背中がどうしてもこれ以上は曲がらないんだけど...」そんな声にも、「それなら、毛布をあと2枚足元に敷いて、それから向こうから椅子を持ってきて、その上に...」と、決して身体に無理をさせないよう、今ある症状を悪化させないよう、適切な対応策をその場で打ち出してくれます。頼もしい限りです。こういう先生方が見守ってくれるのならば、これから年を重ねるにつれてきっと出て来るであろう様々な体調不良や、節々の不具合などが待ち構えていようとも、何とか乗り切れそうだっ!...そう思わせてくれます。「ばーちゃんになっても続けるぞ~!」と、誓いを新たにするのでした。
2011.05.20
コメント(2)
前に通っていたSヨガスタジオでのクラスを再開しました。この3、4ヶ月程は、家を買ったり、新しい犬を家族に迎え入れたり、と、何かと物入りな、且つ、落ち着かない毎日が続いていました。(先住犬のやきもち、そしてそれに伴い、赤ちゃん返りとも言えるトイレの失敗の数々...。カーペットのしみ抜き・臭い消しに連日追われましたョ!...やはり、クレートトレーニングって大事ですよね。無知な飼い主も、やっと一つ賢くなりました。)そんな時期でしたので、大好きなヨガも週1度のM先生のクラス(地域のレクリエーションセンターなので、費用はお手頃。)だけ取って、ちょぴっとだけ値の張るSスタジオの方はしばらくご無沙汰していました。経費節約のため、DVDに合わせての自宅練習で何とか乗り切るしかありませんでした。…で、ようやく久々に顔を出すことができた、Sスタジオでの生クラス。たった1時間半のヨガではありましたが、今日は実に気分充実で、いい感じの日を過ごせています。こちらのスタジオでは、アイアンガーヨガに特化したクラスを開いています。詳しくは、日本アイアンガーヨガ協会さんのHPをご参照ください!www.iyengar-yoga.jpアイアンガーヨガというのは、90歳を超えてますますお元気な、インドのヨガマスター・B.K.S.アイアンガー師が創設した流派でして、比較的カッチリとした練習プログラム構成と、身体の細かな動きにまで気を配る点が特徴とされます。BGMもなければ、薄暗い中でのキャンドルライトといった、演出もありません。白昼の、もしくは明るい照明の光の中で、淡々と一つ一つの動きに取り組んでいきます。毛布やブロック(コルクや木製が主流)、壁、ロープなど、数々の小道具(プロップ)を多用することで、一人ひとりの身体的ニーズや特徴に合わせたアサナ(ポーズ)実現の手助けをする点が、他の流派と一線を画している、と言ってもいいですね。ですので、怪我や病気からの回復途上にある生徒さんでも、それぞれの身体に応じた小道具の組み合わせでもって、辛さや痛みを最小限に抑えつつも、各ポーズの効能を充分に享受することができるのです。言ってみれば、「オーダーメイド」のヨガ練習メニューを可能にしてくれる、ということです。「お堅い」どころか、実はとても柔軟性がある流派なんですね。ますます高齢化していく社会においては、今後も着実に人気と需要が高まっていくのではないでしょうか。正直言うと、私、アイアンガー流のヨガは長いこと避けていました。...身体の細かい角度や動き、向きなどを、まるで「アルプスの少女ハイジ」のロッテンマイヤーさんのような口うるささでもって矯正し、「これが正しいやり方だ!」と、直るまで合格点を出さない石頭なヨガ。...何冊かのヨガ本で説明を読んだだけですのに、そんな「偽アイアンガーヨガ像」を勝手に頭の中に作り上げては、長いこと頑固に信じ続けていました。...アイアンガー先生、ゴメンナサイ。思い込みってほんとに怖いものデスネ...。ただし、ただしですよ。本当にその効果を実感したいのであれば、本やDVD(もちろん、あればプラスですが。)のみに頼る自学自習では難しいと思います。アイアンガーメソッドの正式なプログラムで長期間にわたり訓練を積み、難関の資格試験にパスした程の優秀な教師に直接自分のポーズを見てもらい、その場で直してもらう、あるいは自分の段階に応じて小道具などで調整するやり方を教えてもらう。怪我したくなかったら、この二つは絶対に必要だと思います。まぁ、これは、どんな習い事でも一緒だと思いますけどね。…と、こんなエラソーに書いていると、まるで私が中・上級レベルのヨガ(ほぼ)マスター!!!みたいに聞こえますが、十年目にしてまだ初級レベルを徘徊中です。(←かなり性質の悪い開き直り。)…教室には一応通っているものの(途中育児だの何だのに追われてかなりのブランクあり)、クラスの無い日にもちゃんと家で練習してるかっていうと、…まぁ、かなり怪しいと言わざるをえません。そんなへっぽこヨギーニの私なのに、何故続ける気だけは満々なのか?というと、それは、ひとえに「終わった後の、心と身体の清浄感が最高に気持ちいい~!」からです。世間のヨガ愛好者の皆様も、これにはきっと賛成してくださると思いますよ。ついつい本やネットでの情報収集ばかりに走り、頭でっかちになりがちな自分には、週数回のヨガではありますが、【身体とじっくり語り合う】ひと時が、精神のバランスを保つ上でもとても役立っているみたいです。追々書いていきますが、私が20年程付き合っている性格の学・エニアグラムの理論に照らし合わせてみても、これはまっとうな結論なんですね。感情・知性・身体の三つそれぞれの状態を高め、足りないところを補っていく...ってことです。若い頃はそんな「頭/心でっかちの、身体ネグレクト」でも、勢いがついていたため何とか突っ走っていけました。(ハイ。重度の運動音痴/運動嫌いなんです、わたくし。)車の片輪が欠けたような状態で突き進んでいては、いつかはバランスを崩してぶっ倒れてしまいますもんねー。年取りすぎる前に気が付いて良かったです。健全な精神は健全な肉体に宿る、と、昔の人はよく言ったもんですね。深いっ。【送料無料】アイアンガー/ヨガ基本と実践
2011.04.29
コメント(0)
全19件 (19件中 1-19件目)
1