犬・イヌ・いぬ(と、愛すべき動物たち) 0
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最近、車の中で聴き直していたCDの中に、「おぉ!これはいい!」な一言を発見。「私にとっての『良い人(a good person)』とは、【自分の中にネガティブな面があることを知りつつも、あえてポジティブな面を出そう、と選択する人】です。『選択する』、ですよ。ネガティブな部分を否定するのとは違います。自分の中の、最上の部分から人と向き合うことを『選択する』、ということです。」(Judith Orloff, M.D., CD"Emotional Freedom Now!" GAIAM, 2009)既にこちらで何度も紹介している、アメリカ人精神科医・ジュディス・オルロフ先生の言葉です。先生が講義するテレビの特別番組を収録したCD "Emotional Freedom Now!" の冒頭部から引用しました。ジュディス・オルロフ博士については、過去記事でその経歴・人となりをご紹介していますので、ぜひご参照ください。(日本語訳付きの動画、いつの間にかYouTube上に復活していました!)「エナジーバンパイア」という言葉、去年の春以降、日本語メディアで目にする機会が増えたような気がします。この言葉、2004年に出版されたジュディス・オルロフ先生のベストセラー・「ポジティブ・エネルギー」(原著:Positive Energy)で既に大々的に取り上げられているのですよ。そうした背景、日本では完全にスルーされているみたいですね。残念です。誰が最初に広めたか、ぐらいきちんと取り上げて欲しいものだと思います。それが物を書く人としての礼儀ってものでしょう。もっとも、こちらの邦訳自体が絶版・入手困難とあっては、話題にしたくてもできないのかもしれません。ポジティブ・エ...著者:ジュディス・オルロフ価格:1,890円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る(*オルロフ先生は次の著書"Emotional Freedom"からは、エモーショナル・ヴァンパイアEmotional Vampire"の表現を使われています。このブログもそれに従います。)さ、本題に戻して。なぜ「おぉ!これはいい!」と冒頭の引用部分にピンと来たか、と言いますとですね、オンライン版CYZO(サイゾー)で今年初めに読んだ、大槻ケンヂさんの言葉と通じ合うものを見つけてしまったから、なのですよ。∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽http://www.cyzo.com/2011/12/post_9249.html2011.12.05 【第30回】小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談大槻ケンヂさんの至言 「ネガティブを売りにすると自家中毒に陥るんです」(中編)大槻 う~ん、そうだよな~。でもね、結局、小明ちゃんの性格は僕も似たところがあるからよく分かるんですけど、最初に不幸を前提とするんだよね。それによって、自分がいざ不幸な目にあったときのために、心にセーフティをかけてるんだよね。──あっ、そうです! 痛いのが嫌だから、転ぶ前にまず先に受身を取ってるんですよ!大槻 それは、ある程度効果はあるんですよ。でも、本当に困った状況でそれをやってると、どうにもならなくなるんですよ。──どういうことですか?大槻 結局、ポジティブシンキングで生きていかないと、人間は不幸を乗り越えられないんですよ。僕もまったくそうだったんだけど、サブカルの子にショートストーリーの四コマ漫画を描かせると分かるんです。みんなでわーいってピクニックやドライブに行きました。そしたらバーン! 事故で死にましたって漫画を描くの。──それしか浮かばないですよ。大槻 でしょ? それは、深層心理が出ていて、あらかじめ不幸を想定することによって、起こるべき不幸を防御してるんだけど、それで防げることは限られてるの。本当に、もう生きるか死ぬかみたいな、それこそ東北の震災みたいのが来たら、絶対乗り越えられない。そういう人から折れていくの。やっぱり、ネガティブなものを自分のセールスポイントにすると、自家中毒に陥ってミイラ取りがミイラになるんですよ。そういうのを僕は26、7歳のノイローゼ時代に痛感してやめたんです、そういうの。だから、小明ちゃんは、まず不幸を前提としないで、いつも幸せが前にあると思って生きていく!――お、おお......難しそうだけど、やってみます! ちなみに、なんでノイローゼになったんですか?大槻 ネガティブシンキング。物事をネガティブに考えることから発生する、オタクサブカル者特有の思考が悪い方向に向いちゃったから......それを逆転したの。いいことないよ!∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽...もう、ひたすら脱帽です。ケンヂさんの言う通りだと思います。そんじょそこいらの「心理学者」「先生」と名乗る人達よりも、断然説得力あります。しかも、わかりやすい。ネガティブシンキングは、自家中毒に陥る。それを変えようとしないと、いざという時に踏ん張りが利かず、心が折れる。誰かの役に立つどころか、逆に自分が誰かのお荷物となってしまう。それじゃダメなんだ。辛い、厳しい時代だからこそ、力強く大地を踏みしめて、自力で歩いていかなきゃ。そして、すれ違った誰かが助けを求めていたら、さりげなく手を差し伸べて、笑顔で助けてあげればいい。そうやって難局を乗り切った人は、きっとあなたと同じようにまた他の誰かに笑顔で手を差し伸べてあげるだろう。...震災後の日本社会全体へと向けたメッセージ、しかと受け取めました。ありがとう、大槻ケンヂさん。前回のおやじロッカー達がさまざまな嗜癖を克服した、っていう流れの延長線上でネガティブシンキングっていうのも、アルコールやドラッグのような【嗜癖(addiction)】の一種。できれば縁を切った方が幸せなのかもしれないなー。と、自然に思えるようになってきました。そもそも、目の前の現実に背を向け、楽だからそっちへ流れる~、逃げる~っていうのが、嗜癖(addiction)の第一段階、ですよね?だとしたら、歪んだ幼少期や、数々の失敗体験によってすっかり凹んでしまった自尊感情ゆえに、「ネガティブ状態が初期設定」な人間は、当然の流れとして「ネガティブシンキング」の方が楽だからそっちに行く...ようになるでしょう。これは立派な「嗜癖(addiction)」ですよね。たとえ法に触れていないとしても、確実に自分の内側を蝕んでいきます。正直言いまして、ネガティブ状態がデフォルト、っていう人々(私を含む)にとって、「ポジティブ」って、気持ち悪いんですよ。何かこう、ぬるっと生あったかい感じ。慣れるには相当の努力を要します。それでも、陰(ネガティブ)は徐々に減らして、陽(ポジティブ)を増やす方がいいんです。流れに逆らって、あえて不自然な方向へ進まないと、心の平和は実現しません。そうした努力を怠って、自家中毒に苦しむのは、結局、自分。不幸スパイラルへの転落を止めるのも、やはり自分なんです。他の人にはどうすることもできません。でも、ネガティブとは真逆のポジティブシンキングに徹すればいいのか、そうすれば全ての問題が片付くのでしょうか?勿論、答えは「No!」ですよね。良い子の皆さん、合ってましたか。ポジティブシンキングって、冒頭のジュディス・オルロフ先生も言っているように、「ネガティブ部分を打ち消してしまうこと」へと単純化されやすいんですよ。「ネガティブを全部消したから、後はめでたしめでたしのポジティブパラダイス。イェ~~~~イ!」そうした一面的な発想の危うさは、既にこちらの本などで指摘されているので、もう繰り返しません。以前にも取り上げましたが、再度「いいね!」させてもらいます。【送料無料】ポジティブ病の国、アメリカ [ バーバラ・エーレンライク ]もう小学生じゃないんだし、いい加減に「白黒付けすぎる」の、やめませんか。白とも黒とも決められない、灰色の人間世界と折り合い付けて生きていくしかないんですから、我々は。全部白、なんていう現実世界は無いんです。全部黒、なんて現実世界も、また、無いんです。黒が存在することを意識しながらも、どうしたら白の割合を広げていけるか。そうした絶え間ない自問自答や自己との格闘を経た後に、ようやく【充足感】というごほうびがもらえるのではないでしょうか。陰陽大極図の描き方でも見ながら、古代人の叡智に思いを馳せるとしましょう。
2013.04.23
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ジュディス・オルロフ博士による英語版WikiHowの拙訳・「脱・感情スポンジな私!~他人のネガティブな気持ちをブロックする~」の第一回目を掲載してから、早くも1ヶ月以上が経過してしまいました。http://plaza.rakuten.co.jp/BacktotheEssence/diary/201204070000/">04.07.2012の日記書き上げた後、「日本では『エンパス』って、どのくらい通じる言葉なんだろう?」と、気になりまして、サーチしてみました。すると、出てくるわ出てくるわ。なーんだ、日本のスピリチュアル業界ではすっかり定着していた言葉だったのですね。久々に「今、故郷で何が起きているのか、知らないのは僕一人だけ。」の、帰って来た浦島太郎さん気分ですなぁ。なぜ、日本のスピ系の人々の間では、「エンパス」という言葉がここまで普及したのでしょうか。それは、ローズ・ローズトゥリーさん(Rose Rosetree)という、アメリカ人のヒーラー&指導者がその道の人達の間で有名になった、から。そして、ローズトゥリーさんを度々日本に招聘してセミナーや講演を企画する、いわゆる「呼び屋」さんを務めてきたのが、VOICEだったから。(一連の「バシャール」チャネリング本で有名な、ニューエイジ系が得意な会社ですよね。バシャール、本の帯で見かけた「ワクワク」の文字がどうも苦手で、読んだこと無いのですが...。)...この二点でしょうね。いやー、VOICEという一企業の影響力というか、情報発信力。すごいな~、と改めて感心してしまいました。というのも、ローズさんって、アメリカではそれ程メジャーなお方ではないのです。(自分が知らなかったから負け惜しみを言うわけではありませんョ、ええ...。)まず、彼女の著作の全ては「自費出版」です。Amazon.comや、Barnes & Nobleなど、大手オンライン書店での取り扱いはあるものの、街の本屋さんの店頭には決して並びません。流通の仕組み上、無理なんだそうです。彼女自身はっきりとインタビューで語っていました。そういった事情もあって、基本的にローズさんの本は彼女自身のサイト(http://www.rose-rosetree.com/)か、ネットの本屋さんでしか買えません。また、アメリカ国内での講習会やセミナーは、ほとんどがワシントンDC郊外にあるご自宅近くのホテルの会議室を借りて行っているようです。(地元密着型なんですね。)普段は電話やオンラインでの個人セッションを中心に活動されています。ところが、日本では彼女の11冊ある著作のうち、既に2作が翻訳済みで、いずれもVOICEから発売中。(11冊、と言っても、元々彼女は観相学 face reading の専門家としてキャリアをスタートした人なので、エンパスやオーラリーディングの領域を扱っているのは、そのうち7冊です。)で、こちらが目下の代表作。 エンパシ-著者:ロ-ズ・ロ-ズトゥリ-価格:2,100円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見るVOICE(出版元)による本の紹介ページは、こちら。http://www.voice-inc.co.jp/store/book_last.php?genre1_code=01&genre2_code=001&genre3_code=002&genre4_code=0000000006021陽気で可愛らしいおばさま、といった感じの方ですね、ローズさん。これで60過ぎとは!私がジュディス・オルロフ先生の本で初めて知った「エンパス」という言葉。日本でその第一人者と目されるローズトゥリーさんを、アメリカ在住の私が知らぬ存ぜぬでは話にならんだろ~、と思いまして、一週間前、上記の「エンパシー」英語版を(中古で)入手しました。で、感想。「つ、辛い...。5分以上連続して読むに堪えない。」ローズさん、読み手を楽しませよう!おカタい話題も柔らかく読ませてあげよう!という気持ちがとっても、とっても強い方なんでしょう。それだけは120%こちらに伝わってきました。ただですねぇ、彼女が本書中で用いる「たとえ話」「比喩」「具体例」の数々。それらの意図するところが全くこちらに伝わらないんですよ。実にわかりにくい。しかも、そうした「イラッ。」な瞬間が各ページごとに、と言っても嘘じゃない程、頻繁に登場するのです。「何でこの話がここで!?(=もっとズバリ核心を突いた、まともな例は無いの!?)」「...一体このエピソードはどんな事を伝えたくってここにあるわけ!? 文脈上どうしても必要なの!?」「この比喩って、...面白い...んですかぃ!?」...とまぁ、こういった調子です。買ったからには元取らねば、と、途中までは1ページ1ページ丁寧に粘ってみました。が、半分辺りまで来て、遂に限界が。これ以上逐語読みしていったら、ストレスで脳味噌溶解する!...で、ギブアップです。残念ながら、ローズ・ローズトゥリーさんの文章、私とは相性が良くなかったみたいです。陳腐な言い方ではありますが、「まるで砂漠に水がしみ込むように...」言葉が自分の中にすんなりと入ってくるジュディス・オルロフ先生の著作とは全く正反対。次々と登場する「はぁ???」の思考停止ストレスポイントをいちいち乗り越えてまで読破したいとは、とても思えませんでした。ローズトゥリーさんファンの方、気分を害されたらごめんなさい。でも、Amazon.comや、日本のアマゾン、楽天ブックスなど、いくつかの代表的なオンライン書店を覗いてみれば、私と同様の感想を抱いた読者は他にもいるとすぐにわかりますよ。少数派の意見であることは間違いありませんけれど。業界大手の会社(VOICE)が強力にプッシュしているからといって、自分に合うかどうかは実際読んでみなければわからないものだな~、とも感じましたね。皆がいい!と絶賛していても、自分の中に入って来ないのでは全く意味がありません。他を当たった方が精神衛生上良いです。決してローズ・ローズトゥリーというヒーラー&指導者を全否定しているわけではないですよ。それはご理解くださいね。ただ、「物書き」としての彼女は、うぅ~ん...。自分には合わなかったです。実際、ローズさんがゲストで出演されたポッドキャスト番組をいくつかダウンロードして聴いてみましたが、こちらの方は大いに楽しめました。英語ですけれど、興味を抱かれた方はこちらをどうぞ。「引き寄せの法則」関連の話題も登場します。http://www.blogtalkradio.com/isisparanormal/2011/02/13/isis-paranormal-radio-and-rose-rosetreehttp://www.blogtalkradio.com/isisparanormal/2011/03/27/isis-paranormal-radio-and-rose-rosetree中でも、2月13日の放送(ハイパーリンクの方です)で、 「スピリチュアル依存症(Spiritual Addiction)」 について語っていたのが特に印象に残りました。要約しますと、 「精神世界やニューエイジといった分野に触れるのは一日30分以内、と限度を設けること。読書も30分だけ。瞑想も30分だけ。だらだら長引かせない。さもないと、地に足の付いた人生からどんどん遠ざかって、現実生活が危うくなる。そうなると、ますますスピリチュアルな世界に依存し、現実逃避をするという悪循環が定着してしまう。これではお金や物質を【引き寄せる】ことは難しい。」 いやはや、参りました(笑)。耳、痛い~。ヘタすると何時間でもこの手の話題にどっぷり浸かれる、そして、たとえ一時であっても、引き寄せの法則(=エイブラハム&ヒックス夫妻)にかぶれた前科を持つ私のような人間には、非常に有益なアドバイスでした。このトピックについて解説してくれたことについては、ローズさんに感謝します。きっと、ローズさんと私とは、物を書いたり考えたりするときに用いている知性(前回取り上げた「多重知性」Multiple Intelligences)の組み合わせが大きく違うのでしょう。そういうことにしておきましょう。インタビュアーや司会進行役がいて、流れを仕切ってくれたり、不明確なところを聞きなおしたりしてくれるようなラジオ、あるいは雑誌のように肩のこらないタイプの媒体を介して接する分にはいいのですよ、ローズさんのような語り手って。ただ、書き言葉となると相性の悪さがモロに表面化するようです。著者と私が真っ向から閉じた空間内で一対一でぶつかるから、なんでしょうか。次回からは再びジュディス・オルロフ博士のWikiHowに戻ります。ホッとするんですよね、オルロフ先生の文章は。その感じをどうにかお伝えできればいいのですが。
2012.05.21
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またまた英語版WikiHowからの著作権・翻訳権フリー♪な記事を何回かに分けて翻訳・掲載していこうと思います。【2012.04.07 14:00 JST 訂正...「著作権フリー」なわけないですよね!失礼しました。非商用目的での使用・引用・シェア・加工(翻訳含む)がOK、ということです。】 今回はすっごく嬉しいんですよ。窓の外に広がる4月の青空のように、澄み切った心持ちで取り組んでおります!だって、私の大好きな著者の一人である、精神科医ジュディス・オルロフ先生の手による記事をご紹介できるのですから!ジュディス・オルロフ博士についての詳しい紹介は、過去記事をご参照くださいね。http://plaza.rakuten.co.jp/BacktotheEssence/diary/201105230000/「エモーショナル・ヴァンパイア」についての啓蒙活動を本ブログの一つの柱としたい私としては、今後も先生を積極的に応援していくつもりです。心理学者・アルバート・バーンスタイン博士と並ぶ、「心の吸血鬼」業界の世界的権威(笑)ですからね。現在はUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の医学部で臨床准教授を務める傍ら、患者さんの診療、執筆、講演・ワークショップ...など、ますますお忙しい毎日を過ごしていらっしゃいます。Facebook情報によると、この数ヶ月は次のご本に取り組んでいらっしゃるようです。楽しみ!最新刊の"Emotional Freedom"の翻訳は残念ながら未刊です。出てくれれば嬉しいのですがね...。過去の著作が次々と絶版になっていくような現状(翻訳書全般に共通する傾向ですが。)では、なかなか難しいかもしれません。なので、できる限り、このような翻訳権フリーの良質記事を探し出して、少しでも多くご紹介できるよう頑張ります!ご意見・ご指摘その他ありましたら、気軽にメール/コメントをお寄せくださいね。では、新シリーズ、始めるとしますか。 【脱・感情スポンジな私!~他人のネガティブな気持ちをブロックする~】 (How to Stop Absorbing Other People's Emotions) http://www.wikihow.com/Stop-Absorbing-Other-People%27s-Emotions (...すみません。英語オンリーです。)~前書き~ 感情とは、エネルギーである。恐れ、怒り、いらだち、無気力。これらもまた、エネルギーである。ひょっとしたら、あなたは知らず知らずのうちに他人からこうした負のエネルギーを「受け取って」しまっているかもしれない。他人の気持ちを吸い取って、自分の中に取り入れてしまう。あなたには、そんな【感情スポンジ】の傾向は無いだろうか。ある、と気付いたからには、ぜひとも適切な防御策を学んでもらいたい。そうすれば、誰かがネガティブな感情を抱いたとしても、うまく避けられるし、また、人が大勢集まる場所にウヨウヨと漂う、あのイヤ~な感じにも影響されることなく、無事でいられるのだ。また、これとは別に、慢性的な疲労、抑うつ状態、ストレスにより防衛機能が低下していき、その結果【感情スポンジ】と化してしまう人もいる。ある時を境にして、他人の気持ち、特に自分と似たような苦しみを抱えている人の気持ちに寄り添い、同調し過ぎる、という状態になってしまうのだ。これが「感情移入」である。自分の中でまだ未解決の、触れられると痛いような事柄に思わずズーム・イン!してしまう、そういう心のはたらきである。エネルギーの観点からこうした現象を見ると、ネガティブな感情は、その起源により三つのタイプに分類される。まず、元々自分の中にあった、という自分起源の感情。次に、他の人からもらってしまった、他人起源の感情。そして、その両者が混ざり合った感情。今回は、そうした異なる感情の見分け方をご紹介しよう。また、元々自分のものでも何でもない、あのイヤ~な気持ちを一人抱えて悩まなくて済むように、ポジティブな感情をがっちりと強化していくための戦術もお教えしよう。【脱!感情スポンジ】を目指すための8か条 1.他人の感情に影響されやすいか、自己判定しよう。 まず、自分が他人の気持ちに影響されやすいかどうかを見極めよう。周囲のネガティブなエネルギーに影響されて、最も圧倒されてしまいがちなタイプの代表格が「エンパス」と呼ばれる人々だ。(*注1)【感情スポンジ】を地で行く人々、それがこの「エンパス」タイプである。下の記述が自分に当てはまると感じたら、あなたも「エンパス」かもしれない。☆ 人から「敏感過ぎる」「繊細過ぎる」と言われる。褒め言葉ではなく。☆ 自分以外の人が感じている恐れ、不安、ストレスをキャッチし、それを自分の身体に取り込み、「これは私自身の肉体的苦痛や症状なんだな。」とみなす。取り込み先は、知らない人や好きでない人ばかりとは限らない。友達、家族、職場の同僚の感じていることから影響を受ける場合もある。☆ 人混みの中では、すぐに疲れて気分が悪くなる。☆ 騒音、臭い、絶え間ないおしゃべりに接すると、不安な気持ちがかき立てられる。☆ エネルギーを充電するためには、一人の時間が必要だ。☆ 自分の気持ちを理性でもって説明するようなことは、あまりやらない。傷付きやすい心の持ち主だ。☆ 生まれつき気前が良く、寛大で、スピリチュアルな分野に関心が深い。聞き上手である。☆ 集まりやイベントの時には、脱け出すための「足」を確保しておく方だ。帰りたくなった時にいつでもサッと消えることができるよう、会場には自分の車で行く、など。 【黒犬べーやん記す:誰かに乗っけてってもらったりすると、 その車の持ち主が「帰ろう」と言うまでは、ひたすら「忍」の一字 で待ち続けなければいけませんよね...。】☆ 一対一の親密な関係には、息が詰まるような感じを覚える。もしくは、自分が無くなってしまうかのような感じがする。 (この項、続く)This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-ShareAlike 3.0 Unported License. 【*注1:「エンパス(empath)」は、ジュディス・オルロフ博士の著作の中でも最も重要なキーワードの一つです。簡単に言うと「共感能力の高い人」ですね。でも、「相手の気持ちに優しく寄り添う」と、もっぱら良い意味で使われる日本語の「共感」では、「善も悪もまとめて全部吸い込んじゃうスポンジ=エンパス」の語感は表し尽くせません。訳者の方が敢えてカタカナで「エンパス」と表記したのも、そうした事情を踏まえてのことなのでしょう。以下、「ポジティブ・エネルギー」から引用します。「私は子どもの頃、ポジティブであれネガティブであれ他人の感情に同調しすぎ、いつの間にかそれを取り込んでしまうのが常だった。苦しんでいる人に心を寄せるというのは通常の共感だ。しかし、相手の苦しみを文字通り自分の中に取り込んでしまう人たちがいる。それが「エンパス」である。友人が不安に駆られていたり肉体的な苦痛を感じていると、相手の不快感が伝わり、体に取り付いてしまうのだ。」(ジュディス・オルロフ「ポジティブ・エネルギー」矢鋪紀子 訳、サンマーク出版、2006、p.32)オルロフ先生は、ビートルズの活動後期(長髪・TM瞑想・ドラッグ...)にあたる、1960年代後半に多感な十代を過ごされました。あまりにも吸引力抜群なご自身の「感情スポンジ」を持て余し、医者である母親に相談したものの、「面の皮が薄すぎるのよ(笑)」と、軽くあしらわれる始末。ジュディスは悩みに悩みます。週末の混雑したモールをぶらつくのが大好きな同級生とは逆に、喧騒や人ごみを避けて引きこもってみたり、ドラッグで感覚を麻痺させてみたり、と、過敏過ぎる自分との折り合いを付けたくって、色々と試行錯誤されたんですね。結局、治療を受けていたセラピストに勧められ、オルロフ先生はUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で超能力や直観を研究するグループと接触する機会を得て、その後しばらく被験者として出入りするようになります。これがきっかけとなって、先生は新たな活路を見出します。誰にも理解してもらえず、生き辛いことばかりの「エンパス」であった自分が嫌でたまらなかった彼女。ところが、UCLAの心理学者によると、「エンパス」は卓越した直観力の持ち主として、高く評価されてしかるべき存在でした。この啓示により、どん底レベルにまで落ちていた自尊心を取り戻したオルロフ先生は、その後ゆっくりと精神医学の領域へと導かれていきます。もっとも、彼女の場合、「直観」というよりはむしろ、「霊能力」と呼ぶのが正しいかもしれませんね。オルロフ先生の背後には、表向きは薬屋のおばさん、実は心霊治療者(サイキックヒーラー)として、地元フィラデルフィアのユダヤ系住民の間ではちょっとした有名人であった祖母、その血を徹底的に嫌って西洋医学の道を選んだ母、そして叔母や姪たち、といった母系親族の女性達が遺伝的にサイキックだった---という隠された家族の歴史もありました。そう。これは、彼女が後に一人前の精神科医として独立開業した頃、病に倒れた医師の母親が死の床でようやく娘に明かした「一族の秘密」だったのです。ここの場面、そしてそれに続く母親の最期を描いた場面は、ジュディス・オルロフ先生自らが朗読するオーディオ版で何度も聞いていますが、その度に心揺さぶられ、じぃ~ん...と目がうるんでしまいます。オルロフ先生の半生記でもある「スピリチュアル・パワーアップ・レッスン」(原題:Second Sight...第二の視力...)、ヘタな小説(フィクション)よりもはるかに面白いです。息つく隙も無く、ページを次々とめくってしまいます。もちろん、直観や霊能力と精神医療との融合、という、オルロフ先生のライフワークに興味がある方にも、必ずや満足していただけること請け合いです!幸せになる第六感の磨き方 スピリチュアル・パワーアップ・レッスン
2012.04.07
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「あんた、ちょっと今日の放課後、顔貸しな!3時半に校舎裏の焼却炉前来いよっ。いいかゴラァ、黙って消えんじゃねーぞ!」...いきなりのスケバン(← 死 語 )口調での汚言葉、まことに失礼いたしました。はるか昔、「なめ猫」が最初にブームになった頃の80年代初頭、首都圏の片隅にあった筆者が通う公立中学校では、毎日これと同レベル、もしくはそれ以下の低劣な言葉が頭上を飛び交っていたものです。文化も、情緒も、教養も、まるで存在しない、そんな荒んだ世界でした...。前回、そして6月6日付の日記にブルーシャ西村さんが寄せてくださったコメントで、「相手を必ず食事に誘ってきては、『あなたは私よりも上?下?』と探りを入れる」タイプの日本人女性達の話が出ましたよね。たった今、ふと気が付きました。「これ、言い方や状況設定は、いかにも今時のオットナ~♪の女っぽく『お食事』って無難なシチュエーションに置き換わっているけれど、もし、これがフレネミータイプの女性から来た場合、その裏に隠された敵意を考えれば、1980年代初頭のスケバンがよく使う『校舎裏の焼却炉前に来い』っていう呼び出しと、何一つ変わらないんじゃないか...???」って。※フレネミー:Friend(フレンド)+ Enemy(エネミー・敵)から出来た造語。友達の振りして近付いてくる敵、を意味するという。2011年4月30日の日記でも、7.「急所をブスリ!の刺客」のカテゴリ中でちょこっとだけ触れました。雑誌ananの特集記事へのリンクも、そちらの記事からどうぞ。フレネミータイプの女性は、ほぼ間違いなく【自己愛性ヴァンパイア】、それも「私が一番」上、他はみんな私より下じゃないと許せない」と、競争心を燃やす【スーパースタータイプ】に含まれると言ってよいかと、私自身は思います。「友達のふりして実は意地悪」なフレネミータイプと比べれば、スケバンの方が単純明快、とは言えるでしょう。嘘が入ってないですからね。「焼却炉前に呼び出して、他に目撃者がいないところで、はっきりと自分の方が上、お前が下、と相手に思い知らせてやる。わかるまでボコボコにとっちめてやる。」と、初めから大っぴらに宣言しちゃうのですから。敵意はオブラートにくるまず、堂々と相手に見せちゃう、と。正直って言っちゃぁ、まぁ、正直なのかも。(とは言っても、脅しは脅しですからね。決してほめられた行為じゃないですよ、コレ。)それに比べて、「お食事」っていうお誘いは取り扱いが難しいですね。というのも、多くの人にとって、この「お食事行きましょう」という言葉は、「私、あなたと仲良くなりたいの!」という相手からの100%フレンドリーなお誘い、と受け取られがちだからです。一種のラブコール、ですよ。もらってうれしくないわけがありません。でも...その人が純粋に自分と親しくなりたいと思っているのか、それとも友達面してターゲットの至近距離に監視場所をゲットし、「いつかあんたがボロを出す現場を押さえてやるっ!」と、虎視眈々と狙っているのか...。多くの人にはその辺の意図がよく見抜けません。まだ知り合って間もない相手なら、なおさらです。「多くの」人にとって、であって、全ての人にとって分類不可能、と言っているのではありませんよ。中には、ブルーシャ西村さんのように、直観力でもって相手の意図を素早く見抜いて「サッと避ける、逃げる」ことに成功する方達もいらっしゃいます。しかし、現実には「せっかく誘ってくれたのだから、断わるのも何だし...」と、遣わなくても良い気を遣って(つまり、「いい人」やり過ぎちゃって。)、もしくは、純粋に相手が自分を見出してくれたことが嬉しくって、そのまま誘いに応じる人の方が多いのではないでしょうか。というのも、後者のように「嬉しくってホイホイ誘いに乗る」ような人の脳内では、相手からの「食事に行きましょう」という一言が、次のように★誤変換★されている可能性が大いにあります。「私のお友達候補と見込んだ素敵なあなたと、美味しいもの食べながら語り合いたいの!そして、もっとあなたのお話を聞かせて欲しいの!」...あ~あ。自分のプライドをアゲ♂アゲ♂できるよう、事を拡大解釈し過ぎています。随分都合の良い【脳内変換】ですね。飛んで火に入る夏の虫~♪になるのは、まさにこの手の人たちです。で、たちまち相手に身ぐるみはがされ、プライドへこまされ、全身大火傷...と。(どのヴァンパイアにも共通することですが、自己愛性ヴァンパイア=フレネミータイプの女性は特に、われわれから奪うことばかりですから!他者に与えるのはきわめて稀です。)今更言うまでもありませんが、一年前までの私は間違いなく後者の【脳内変換組】に入っていました。...貧乏性だったんですね。心がとことん貧乏性だったのです。きっと、顔中に極太ゴシック文字で【只今お友達大募集中!】【3割4割引は当たり前、爆安セール開催中!!!】と、遠くからでも目立つように書いてあったに違いありません。とほほ...。次回は、再びジュディス・オルロフ博士の「エモーショナル・ヴァンパイア」に話を戻し、オルロフ博士が定義する、「カモ」として狙われやすい人々の特徴について紹介します。ところで...あの~、皆さん、「なめ猫」ってご存知ないですか?平成生まれ、もしくは限りなく平成寄りの昭和最後の世代の方でしたらそれも無理ありませんね。まずはこちらをご覧ください。http://www.nameneko.com/(なめ猫キャラクター生みの親・津田覚氏のHPです。なめ猫撮影時の様子なども写真や図版を織り交ぜながら、細かく説明されていますよ。「猫の背中に竹の定規をあてて背筋ピンと伸ばしたように見せている」などという心無い噂話は完全に【都市伝説】である、と、30年を経た今、はじめて知りました。関係者の皆様、ずっと誤解していてごめんなさい...。)20円 なめんなよカードコレクション 30付↑ これ、先日日本から持ってきてもらいました。親子でめちゃくちゃ気に入っています。上のYouTube、「又吉&なめんなよ」のビデオですが、80年代初頭の典型的不良(当時は「ツッパリ」と呼ぶのがお約束)ファッション、不良好みの小道具が散りばめられていて、これはこれで貴重な歴史的資料かもしれません。自民党の参議院議員となった三原じゅん子は「スケバン/ツッパリ」のキャラで売り出したものですが...今は昔、ですねぇ。私にとって「元祖・TVのスケバン」と言えば、やはり三原じゅん子(当時は「順子」)さんが真っ先に思い浮かびます。スケバン刑事よりも断然迫力ありましたもん!唯一惜しまれる点はですねぇ...じゅん子さん、お顔の作りが少々美人過ぎるんですよ(笑)昔のスケバンは、チリチリパーマの痛んだ茶髪にヤニで黄ばんだ歯(時々シンナー中毒による欠けっ歯あり)、ズルリンチョといっただらしない風情の超ロングスカート制服、黒とか紫の、ある意味ゴシックな色合いのリップスティック...等々、あまり「美女」のイメージとは結びつかなかったような気がするんですが。それとも他所にはいたのかな、美女スケバンって。乞う目撃情報!
2011.06.17
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アントワーヌ・ド・サンテグジュペリの「星の王子さま」です。オリジナルのフランス語版表紙をどうぞ。【送料無料】PETIT PRINCE,LE(FRENCH)(B)太古の昔、大学一年のフランス語の授業で、私はこの物語とはじめて出会いました。年月と共に乏しいフランス語の知識はあっという間に崩壊し、今じゃ惨憺たる状態です。でも、「大切なものは目に見えないんだよ」という王子さまのメッセージだけは、私がこの世を去るその日まで、瑞々しい状態で心の中にしまっておきたい...です。前回に引き続き「自己愛性ヴァンパイア」を追っかけます。「あの人はなぜあなたを疲れさせるのか」(アルバート・J・バーンスタイン著、実川元子訳、角川書店、2001)の「自己愛性ヴァンパイア」には、微妙に性質を異にする二種類のヴァンパイアがいる、とされています。で、本日の主役はこちら。★自分が大好き、だから努力して人一倍輝いて人よりも抜きん出ている自分が大好き。 → 「だから誰もが私のことを『すごい人!』と賞賛と羨望のまなざしで見つめる。当然ね!」の、タイプ。もう一つのタイプと違い、「出来る人・すごい人」の印象をキープし続けるためにそれなりの努力もするし、頭も使います。こちらの「☆スーパースターは宇宙の中心」が、「星の王子さま」の「うぬぼれ屋」の姿で実に見事に描かれていますので、まずはお読みになってみてください。なお、翻訳本が手元に無いので、ネット上の英語版テキスト (http://home.pacific.net.hk/~rebylee/text/prince/contents.html)を日本語にしてみました。(〇大仏文科の先生達、恩知らずな教え子でごめんなさい...。)第11章二番目の星に住んでいたのは、うぬぼれ屋の男でした。「ほう、ほうっ!あちらからファンが私を目がけてやって来るではないか!」王子さまが近づいてくるのを見ると、男は遠くから声高らかに言いました。うぬぼれ屋にかかれば、他の人は誰でも自分のファンとされてしまうのです。「おはようございます。」王子さまは言いました。「おもしろい帽子をかぶっていますね。」「あいさつに使うんだよ。」うぬぼれ屋は答えました。「誰かが私のことをやんやの大喝采でほめたたえてくれたときに、この帽子をひょいと持ち上げるのさ。残念ながら、この辺りを通る人なんて、全くいやしないんだがね。」「は、はぁ...。」このうぬぼれ屋、いったい何のこと言っているんだろう。王子さまには、話が飲み込めませんでした。「君、こっちの手とこっちの手を合わせて、パチパチしてみたまえ。」うぬぼれ屋は王子さまに命じました。王子さまは、パチパチ拍手をしました。うぬぼれ屋は、ちょいと帽子を持ち上げて、拍手に応えました。「王さまの所に行くよりも、こっちの方がおもしろいな。」王子さまは、そう思いました。そして、また、手と手を合わせてパチパチと拍手をし始めました。うぬぼれ屋も、帽子を持ち上げて応えました。5分も同じことが続きました。王子さまは何の変わり映えもしないこのやり取りに、だんだん飽き飽きしてきました。「ねぇ、どうすればその帽子を脱いでくれるの?」と、王子さまはたずねてみました。でも、うぬぼれ屋にその声は届きませんでした。うぬぼれ屋にとっては、「すごい!」という言葉の他は耳に入ることなんてないのです。「君、私のことを本当にすごいと思っているかね?」男が王子さまにたずねました。「すごいと思っている、って、どういうこと?」「すごいと思っている、というのはだな、つまり、この星では、私こそが誰よりも美男子で、誰よりもおしゃれで、誰よりも金持ちで、そして、誰よりも頭がいい、と君が見てくれているってことだよ。」「でも、おじさん、この星ではひとりぽっちじゃないですか。」「まあ、君、頼むよ。それでもやっぱり、私のことをすごいって思ってくれたまえ。」「すごいって思います。」王子様は、ちょっと肩をすくめて言いました。「でも、それほどにまで気にして、いったい何になるんですか。」そうして、王子さまは立ち去りました。「大人っていうのは、まったくもって、ほんとに変わってるよ。」旅を続けながら、王子様はそう思いました。人間界の自己愛ヴァンパイアにはあって、上のうぬぼれ屋に無いもの、それは、【ナンバーワンへの異常な執念】ではないでしょうか。何度も書いてきたように、自己愛ヴァンパイアは「ナンバーワン」になるためには努力も惜しみません。事業仕分けの時の蓮舫議員のように「二位じゃだめなんでしょうか?」と聞いてみますか?ええ、ダメなんです。絶対。だから、「星の王子さま」のうぬぼれ屋は、たった一人で小さな星に住んでいるという設定なんですよ。大体、うぬぼれ屋のプライドのためだけに、初対面の、しかもまだ子どもである王子さまを拍手喝采ゲームに延々と付き合わせるだなんて、ひどくありません?(この手のおじさん、世に掃いて捨てるほどいますよね...。)5分間も拍手→帽子をひょい、の繰り返しに耐えた王子さまは、立派でしたよ。言葉を交わす前から、勝手に「ファン」だと決め付けられたのも、何だかなぁ~。そりゃ、誰も来ないでしょうよ。賞賛ばっかり要求されて、その見返りが「帽子をひょいと持ち上げる」だけなんて、馬鹿馬鹿しい。割に合わないっ!避けられているんですよ!(笑)知らぬはご本人のみです。でも、まさにこれこそが、自己愛性ヴァンパイアにありがちな他人との関係なんですね。「みんな、私のことをすごいと思って当たり前。だって、私はほんとうにすごい人なんだから。」「自分が一番。雑魚が何を思おうと、どう言おうと、知るもんか。」ざっと、こんなところが典型的な自己愛性ヴァンパイアの脳内会話なのです。皆さんの周りの推定自己愛ヴァンパイアさん、周囲との関係はいかがですか?【対等】な関係、つまり、上ー下無く、ギブ&テイクが率直に行なわれているような関係を築けていますか?平たく言えば、「損得無しで付き合いができる、仲良しの友達はいますか?」というのも、自己愛性ヴァンパイアさんは、「絶対に一位じゃなきゃダメ」が人生の基本スタンス。対等な友情なんてあり得ません。だって、心の中では「自分以外は、みんな【小物(コモノ)】」なんですから。「あの人はなぜあなたを疲れさせるのか」にはその辺あまり言及されていないのですが、このナンバーワンの座への異常な執念は、日本人、特に自己愛ヴァンパイア女性と、他の女性の間柄では実に厄介な問題だと私は強く感じています。経験上、アメリカ人って、必要以上に相手のプライベートを詮索しないのですが、時と場合によっては「だんなさん、どこに勤めているの?」「あなたの家、いくらで買った?」と、単刀直入に尋ねてきます。その聞き方が、あまりにも率直で、後ろ暗いところが微塵も感じられないため...そうですね、例えば、「おたくの家、築何年?」と同じくらいの「事実を教えてよ」って感じの聞き方なので、「××社ですよ」「Xドルですよ。冬だから安めでした。」と、こちらも素直に相手が望む情報をポン、とそのまま渡したくなります。で、情報交換をしたら、それでおしまい。イヤ~な後味はありません。ところが、日本人の推定自己愛ヴァンパイア女性の場合【あなたは私よりも上?それとも、下?】(もちろん、下よね!)という、腹黒い意図が背後に見え隠れしていて、ただ一方的にヴァンパイアがこちらのことを探りまくる、という展開になりがちです。70代半ばの義母は、こういう探りを入れてくる女性のことを「身上調査型」と呼んでいますね。そりゃーいっぱいいるそうですよ。特に、新学期の父母会に行くと。私も、数年前、日本で子供を幼稚園に入れた時、そんな【身上調査】に見事に引っかかってしまいました。彼女はまるで雑誌VERYから脱け出してきたようなママさん。ご主人の仕事は?なぜ、アメリカから日本に?どのくらい住んでいたの?日本では一体どんなことをするおつもり?...立て続けに十問程一方的に聞かれて、段々不公平感を覚えた私は、とうとう相手に反撃してみました。一応、相手が答えやすいよう言葉を選んで。「で、〇〇さんは、いままでどんなところにお住まいだったんですか」すると彼女、「まぁ、いろいろとねぇ~。」開いた口がふさがらないとはこのことです。さんざん人から情報むしり取っておいて、そんなふざけた返答って、一体なんなのよぉっ!あまりにも人を小馬鹿にしたこのはぐらかしに、私は即、この人とはあいさつと天気の話以外は金輪際しない、一対一で話す機会は作らない、と堅く決意しました。後日、私が再渡米することになり、最後にその人の近くに居合わせた時、「実は自分は昔、〇国(ヨーロッパの某国)に住んでいて、日常生活が大変だった。でも、〇国に住んでいたことは、絶対誰にも言わないで」と、こっそり打ち明けられました。...可哀相な人なんだな、と、思いましたよ。仲間として、対等に気持ちよくお付き合いするためには、一方的に搾取したりされたりっていうエネルギーの一方通行は禁物、という、小さい子でも知っているような基本ルールを知らないまま大人になっちゃった人なんだな、って。「私が一番」「あなたは私より下」「誰かが上にいるのが許せない」ばかり考えているんですね、ずっと。最初の会話で〇国でのエピソードなんか話してくれたら、印象もガラリと変わっていたのに。まぁ、そうはいっても、日本人女性で、あまりにも隙の無いパーフェクトな外見をしていて、自分が「一流」「ナンバーワン」だと信じて疑わないオーラを出しまくっているようなタイプの人は、言葉を交わす前によ~く観察した方が良い、という私の信念は変わりません。過去の苦い体験から、一対一で身上調査に持ち込まれてしまうのだけは、もう勘弁です。あなたより上だろうが下だろうが、あなたの小さな小さな宇宙の中でランク付けされるのは真っ平御免ですよ。だって、星の王子さまが教えてくれましたもの。「大切なものは、目には見えないんだよ。」って。ダンナの会社とか、年収だとか、学歴だとか、子供の進学先とか。そんなもので人を判断したら、結局自分が貧乏くじ引くんです。損か得か、上か下か、じゃないでしょう?人間って。世界は広い!です。どんなにNo.1に固執したって、あなたも私も軽く超えるような、本当に「すごいっ!」と呼びたくなる人は、わんさかいるのです。人生って、自分こそが【小物(コモノ)】だということに気付いた後から、本編が始まるんじゃないでしょうかね。
2011.06.06
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【2012.4.07...段落間のスペースを空け、レイアウトを変更しました。文章は変えていません。】これまでにこちらのブログ上で何度も名前を挙げてきた、「エネルギー精神医学」のパイオニア的存在である、ジュディス・オルロフ博士。私達の安らかな日々に暗雲を落とす厄介な心の吸血鬼・「エモーショナル・ヴァンパイア」への対処法についても、さまざまなメディアで啓蒙活動を行なっていらっしゃいます。英語のみのサイトですが、博士の公式ウェブサイトはこちら。エモーショナル・ヴァンパイア対策のオンライン講座もありますよ。http://www.drjudithorloff.com/UCLA(University of California, Los Angeles校)の臨床准教授(精神医学)として後進の育成にあたる傍ら、1990年代後半からは「第二の視力」「ポジティブ・エネルギー」(いずれも邦訳あり・「ポジティブ~」については4月7日の商品リンクを参照してください。)、そして最新刊"Emotional Freedom"(2009)など、数々の一般読者向け書籍を世に送り出してきました。現在は、最新刊"Emotional Freedom"のペーパーバック版が刊行されたことに伴い、診療や執筆の間を縫って全米各地や世界主要都市での講演・セミナー活動に東奔西走する...という、極めて多忙な毎日を送っていらっしゃいます。オフの日には、ロサンジェルス近郊の太平洋に面した町、マリナ・デル・レイのご自宅で静かなひとときを楽しまれているようです。一族内には医者ばかりゴロゴロ二十数人(ヮォ!)、という、超・エリートな家庭環境の中育った彼女。両親ともにユダヤ系(お名前から想像するに、ロシア系ユダヤ移民でしょうかね?)で、敬虔なユダヤ教の信者でありましたが、ご本人はそうしたエリート&コンサバな親への反抗からか、60年代西海岸でまさに花開いていたヒッピームーブメントに乗っかり、親が嫌がるような、きったない穴あきジーンズを頑としてはき続けたのでした。周囲の期待をよそに、高校を出た後も大学には行かず、デパートのタオル売り場のアルバイトで食い扶持を稼ぎつつ、気ままな日々を過ごすことになります。(...なので、タオルや寝具選びにはちょいとうるさい、のだそうデスヨ。)その後、一向に薬物(なんせヒッピーですからねぇ~)と手を切る様子の無い一人娘を心配した両親に「だまされて」、彼女は精神病院の閉鎖病棟(鉄格子が窓にガッチリはまっているタイプの建物ですね)へ強制入院させられます。ジュディスの怒りといったら...そりゃぁもう、ここでは書けないような罵り言葉の連続だったことでしょうね。でも、人生何が幸いするかわからないものです。若きジュディスは、そこで出会った精神科医や医療スタッフ、それから患者仲間との出会いをきっかけに、一念発起して再び学校へ戻ることを決意。「まずはクラス1個だけ...」と、軽い気持ちで近所のコミュニティカレッジ(短大)の授業1コマだけを履修したのですが、その1コマが2コマに、2コマがさらに4コマに...と、次々と彼女は学ぶことの面白さに目覚めていきました。そして、とうとう正式に四年制大学(University of Southern California)へと進み、両親と同じ医師への道を歩み始めます。【送料無料】Emotional Freedom: Liberate Yourself from Negative Emotions and Transform Your Life...ところで、「エネルギー精神医学」って、一体どういう医学なのでしょう?オルロフ博士によると、これは★直観(intuition)...眼球では捉えられないようなもの/考えを、一瞬にして<内側の目>で捉えること。オルロフ博士の場合、インスピレーション(霊感)とほぼ同義の言葉として使っているフシもあります。幼い頃からほとんど「サイキック」と言ってもいい程の霊視・予知能力を身に付けていた彼女にとって、家族から忌み嫌われていたこの特殊能力との折り合いを付けることは、青年期までの大きな課題でした。しかし、ある女性患者の突発的な自殺未遂事件がきっかけで、彼女は長年にわたり封印し続けてきたこの特殊能力をこれ以上ないがしろにしてはならない、と悟ります。そして、薬の処方イコール治療、という嘆かわしい状態に堕ちていた精神医療のあり方を変えていこう、と、一人未知の領域に踏み込む覚悟を決めたのです。以後、患者と接する際には、まず、自分の直観が何を伝えようとしているかに耳を傾け、治療に役立てていくよう常に心がけている、そうです。★エネルギー(energy)...彼女の著作でエネルギー、と言えば、チャクラやオーラに相当するような、生体エネルギーのこと。ヨガや気功、太極拳など東洋系の心身調整技法や、マッサージ、指圧、鍼・灸、リフレクソロジー等のボディーワークやヒーリングには、もはや「あって当然、無いわけがない」存在ですよね、こうした「気(エネルギー)の流れ」って。東洋人には馴染みやすい考えではないでしょうか。昔から、心身の不調を治すため、そうした生体エネルギーに直接はたらきかける治療行為っていうのは、洋の東西を問わず、行なわれてきましたよね。西洋の医学界からは長いこと無視され続けてきました。その生体エネルギーという切り口を、データや薬物でゴリゴリに凝り固まった石頭な医者が支配する精神医療の現場に取り入れたい!それが彼女の願いです。...そう。オルロフ博士は、患者さんを苦しめる精神疾患や心の問題だけでなく、そんな石頭でメチャメチャ否定的なドクター達の偏見や中傷とも日々、闘っているのです。★夢(dreams)...著書を読む限り、特にフロイト派・ユング派(両派とも、治療には患者の夢の分析が大きな役割を果たす。)の指導者について基礎訓練を受けた、とは明記していないオルロフ博士。それでも、患者とのやりとりの中、やはり「無意識からのメッセージ」として、夢が治療上果たす役割は非常に重要視している模様です。前著「ポジティブ・エネルギー」、そして最新刊"Emotional Freedom"でも、夢については多くのページを割いて解説しています。以上、彼女が愛してやまない三つの「柱」、それと、伝統的に教えられてきた精神医学とを統合したもの---それが、オルロフ博士にとっての「エネルギー精神医学」(Energy Psychiatry)なのだそうです。Facebookで先生(...って呼んじゃいます。だってファンなんだもん)のページを「いいね!(Like it!)」登録しているのですが、数日おきぐらいにご自宅の窓から写したゴージャスな夕日と水平線のスナップショット、近所の緑豊かな散歩道風景、など、心なごむ写真が「近況報告」として飛び込んできます。また、テレビ出演のビデオクリップや、雑誌掲載インタビューの抜粋記事、それから「元気が出る今日の一言」的メッセージなど、ファンだったら是非追っかけたい類の情報をこまめにアップデートしてくださいます。アメリカ人にしておくのが勿体無い(!?)程、実に細やかな心配りのできる方なんですね。それでいて、全くご自分を飾ったり、偽ったりしようとするところが無い。先生の本の行間からは「正直さ」という香気が自然とにじみ出ているんですよ。まるで温泉から立ち上るあたたかな湯気のように、ほんわ~り...と、ね。ご自分の過去の失敗、性格的な弱点、それから医師としての能力の限界などについても、実に率直に、さらりと自然体で読者に打ち明けてくれています。例えば、境界型人格障害borderline personality<*注>の患者が来たら、この手の症例が苦手でない他の医師、つまり自分程共感能力が過敏でないタイプの医師に担当を代わってもらうよう頼んでしまう。共感能力のきわめて高い自分には、境界型の患者はどうしても扱いきれない、自分の限界はよくわかっているから、最初から引き受けない...といった具合に。(大切ですよね、能力の見極めって!私達も見習いたい姿勢です。)<*注>境界型人格障害:「自己像があいまいで混乱している。対人関係と気分は激しくかつ不安定、感情危機を招き自殺の脅しや自傷を伴う。」(「こころの辞典」山内昭雄 他共著、丸善、1997、p.93)ウィキペディアでの解説はこちら。きっと、お会いしても、TVやビデオクリップで見た時の印象と少しもズレが無い方なんじゃないかなぁ、って、そんな気がしますね。http://suprememastertv.com/jp/bbs/board.php?bo_table=healthy_jp&wr_id=137&url=link2_0&page=0#v(2011.8.6記す・・・残念ながら、YouTube上からビデオは削除されていました。Supreme Master TVのサイトから直接どうぞ。) こちらのビデオクリップは、最新刊"Emotional Freedom"の発売に合わせて、本の内容をダイジェスト的に紹介したものです。各国語の字幕でゴチャゴチャしていますけど、でも、シンプルでよくまとまった日本語訳だと思います。「スプリームマスターテレビジョン」(Supreme Master TV)という、ビーガン(=卵、乳製品、魚も含めた動物由来の食材は一切使わない。)菜食主義を説くベトナム系の宗教団体が運営している放送局が製作しました。だからと言って、この宗教団体とオルロフ博士の主義主張とは何の関係もありませんので、ご心配なく。...私自身はお肉もお魚も普通の日本人並みに食べますし、特に今すぐ菜食主義になりたいって願望はないのです。この先ヨガを極めていくと、少しずつ変わるかもしれませんが...。無理かな...???実はですね、我が家の近所にこの宗教団体に関係したレストランがあるんですね。さっぱりとした内装の店内には教祖様の写真(つまり、上のテレビ局の人達があがめる「スプリームマスター様」。ちなみに女性です。)や、教祖様が菜食主義の効用について説いた著書が飾られていて、"Go Veg!"のスローガンでわかる通り、ベトナム&タイ折衷風料理を出すビーガンレストランなのです。で、この店がまた、うまいっ!んですね。ちょいと甘辛のパッタイ味が好き、なんて人にはもう、たまらないっ!って感じの味付けです。時々無性に恋しくなるんですよ、あれが。ベト・タイ系統の味って、子供のいる家じゃなかなか作らないですしねぇ。生春巻ももちろん二重丸ですし、なんてったってコリアンダー(パクチー)乗せた、野菜たっぷりのおこげスープがたまらなく美味なんですよ~。Sweet Lemonさん、つぶれないでね~!ビデオはパート2へと続きます。最新刊"Emotional Freedom"についての話も、やっぱり続きます。
2011.05.23
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「あなたが歩む道には、何一つ欠けたとこは無いのです。他の誰とも比べないでください。」"Your path is perfect. Don't compare yourself with anyone."("Dr. Judith Orloff's Guide to Intuitive Healing", Judith Orloff, New York, Three Rivers Press, 2000) 英語のことわざで、Misery loves company.というフレーズがあるのを聞いたことありますか?惨めな人々っていうのは、一人でも同じような惨めな人のお仲間が増えるのがだぁ~い好き。日本語だと、「同病相哀れむ」が大体近い意味だと言われていますが、私は今回、敢えてもう少し底意地の悪い感じに取ります。「他人の不幸は蜜の味、だからみんな一緒にナメナメしましょ~。(あの子だけヌケガケして一人幸せになるなんて、絶対に許さないワ!また引きずり下ろしてやるっ!)←これってちょっとお局様っぽい口調かな…?」…どうも女性語尾になっちゃいますね。ことわざとして普遍化されるっていうことは、女性にも男性にも、このような心理が多かれ少なかれ存在しているはず…なんですがね。でも、私の経験では、こういう「ミジメクラブ」の精神にどっぷり頭のてっぺんまで漬かっちゃって、なかなか抜けられない人には、やはり女性が圧倒的に多いように思えます。想像してみましょう。古くからの友人・知人が、仕事やプライベートで素晴らしい幸運を手にした。目標を達成した。はたまた、そうした形のはっきりした幸運ではないが、毎日平和で満たされた日々を送っているという便りを受け取った。あるいは、その幸せな様子を目の当たりにした。このような状況で、「うわ~!そりゃ、めでたい!嬉しいニュースだわ!」と、心から純粋に喜べるのって、実はかなり心の健全度が高い人にしかできないことですよね。自己メンテナンスが上手く出来ていて、心に錆や汚れや不純物が少ない状態、と言えます。いい感じですね。とはいえ、我々だってごくごく普通の、まだまだ修行の足りない人間です。ツイてない日も、クサクサする日も、それなりにありますから、常時心を健全な状態に保っておけるわけではありません。「はぁ…。そっか。良かったね。…しかし、それに比べて、この自分は…(相手を上回るようなこと、何もやってないじゃないか。)…鬱。」という、しょぼくれた反応になってしまう日だって、時にはあります。ここのポイントは、「それに比べて」の「比べて」と、「上回る」の「上」という部分ですよね。そんな反応が自分の中に生じたら、落ち着いて自分に問いかけてみます。なぜ、人と自分を比べるの?「あっちが上」「こっちが下」だなんて、本当に自分で決めつけていいの?心を健全な状態にキープしておきたいのなら、自分と他人を比べるとか、上とか下とか格付けするっていう悪い癖とは、今すぐサヨナラしてみませんか。これは、幼少時からこの悪癖に全人格を蝕まれ、少なからぬ人々に嫌な思いをさせてしまった(…と、思います。ゴメンナサイ…。)ことを、今になって悔やんでいる私からのお節介アドバイスです。…その友人とはたとえ人生の一時期を共有したことがあったとはいえ、両親、生まれ育った環境、社会に出てからの体験、恋愛・結婚の相手、ほとんど今、現在の自分との共通点はありません。果ては身長、体重、足のサイズ、ケータイ電話の機種、音楽の好み…云々、云々、とにかく、あらゆることが自分とは【別】の存在。そんな「私」と「あの友人」とを比べてみたって、ぜ~んぜん意味がない、でしょう?「回転寿司のネタでは、イカとタコとどっちが上?」と、いい年した大人に面と向かって聞かれたら、「そんなのどーでもいいじゃん、アホらしい…。」と内心では思うはず。それなのに、あなたは今、ここに立つ自分と、また一つ幸せを掴んだ他人の人生とを、「どっちが上?」と、比べている。…何か、おかしいですよね。私は私のために自分が作る道を、一歩一歩前に向かって歩むしかないのだ。その道がもし気に入らなかったら、自分がどうにかして気に入るように変えてしまえば良いだけの話。路肩にちょっとお花を植えてみるとか、余分な石を取り除いて、足元が危なくないようにするとか。…脳味噌持ってるんだから、工夫することなんていくらでもあるはず。はたまた、その幸せを掴んだ友人を妬んで、「またアイツを自分と同レベルのパッとしない人生に引き戻してやりたい。」と、汚れた気持ちを抱いたりすると、ハイ、おめでとうございます。あなたも栄えある「ミジメクラブ」会員の仲間入りです。ミジメクラブ、なんて、社交団体のような名前とは裏腹に、その実情は悪質なカルト教団のようなものです。一度引き込まれたら、なかなか脱け出すことができません。そこにどっぷり漬かっている会員が、徹底的にあなたを引き留めようとするからです。以下、典型的なミジメクラブ会員の特徴をまとめます。★ "Misery loves company."のことわざ通り、基本的に常に新会員(要するに、「いいカモ」)を引き込みたくって、集団の中に潜入してはキョロキョロと物欲しげにしている。新しく引っ越してきた人、あまりその土地に知り合いがいない人、でもって、ちょい不安げだとか、寂しげに見えるような人なんかが大好物である。★ いろいろなバリエーションがあるので、一口にこういう外見だとくくることは難しい。ぶっちゃけ系にせよ、物腰柔らか「癒し」系(に、最初は見える)にせよ、いずれの場合も、狙いをつけたカモさんがぼやぼやしている間に、あっという間に接近し、距離を縮めてしまうという特技を持つ。それはまさに、電光石火の早業。話好きで、よくこちらの話を聞いてくれるため、カモさんはつい心を許し、普段の慎重さを忘れ、言わなくてもいいようなプライベートなことまでミジメクラブの人に打ち明けてしまう。ただし、ミジメクラブ会員が本当に生き生きと聞き耳立ててくるのは、こちらの「ちょい不幸話」。不平、不満、家族間のいざこざ…そんな話をすると、相手がますます親身になってくれるような気がするので、カモさんはすっかり相手を信頼して、話のわかる人だ、と、勘違いする。★ 普通、前向きに生きる人というのは、「かっこ悪くったって、失敗したって、とにかく自分の力で挑戦してみる。」という姿勢を何歳になっても持ち続けているもの。それに対し、ミジメクラブの会員は、「どうせ…だし。」「他の人は恵まれているけど、私は何やったって…」のように、ハナっから自分の可能性なんて信じていない。だから、人生は全てにおいて他力本願が基本。夫次第。子供次第。孫次第。幸せはこうした人達の出来不出来で決まる、と信じて疑わない。★ 自分の可能性を信じていない、ということは、実は自己評価が極端に低いことを意味する。はっきり言って、自分が好きではない。そんな自分を直視したくないので、心とか魂とかいった内面の話題からは、ずっと逃げ続けている。だから、一人の時間が長く続くのは耐えられない。心の中を覗かずに済むには、自分と同じようなミジメクラブ会員とつるんで、誰かのプライベート情報をサカナに、噂話で盛り上がるのが一番。(ミジメクラブ会員に流した個人情報の流出には、歯止めが利かないのであります…。)★ 他人が幸せになったとか、努力が身を結んだとかいった朗報を耳にして、素直に喜んであげられない。実は、そんなニュースを聞くたび、心の奥深くに隠してきた【私なんて、何の価値も無い。】という古傷がチクチクと痛むからである。そんな時浮かぶのはは、「一刻も早く自分の痛みを何とかしたい!」「この辛さから逃げたい!」だけ。他人の吉報を一緒に祝ってあげるなんて余裕も、気配りも、そんな切羽詰った状態では生まれるはずもないのである。(かな~り鈍感でお人よしの「カモさん」ですが、この時点で「あ、実はこのミジメクラブさんって、それ程人間愛にあふれてもいないし、親切そのものの人でもなかったんだな…。」と、今後の交際を考え直すようになるかもしれません。迷ったら、心の声に従った方がいいですよ!余程強力なしがらみでもない限り、誰と時間を過ごすか、どの程度まで自分をさらけ出すか、といった事柄は、自分の意思で選んで構わないのですから。)★ ミジメクラブさんを内側から苦しめる痛みを瞬間的に消す一番の特効薬、それは「幸せを掴んだ相手を、もう一度自分と同じレベルのミジメ度にまで引き摺り下ろすこと」。本人のいないところでの悪口、陰口はまだましな方。(これだって決して褒められた振る舞いではありませんけどね!)ミジメクラブのメンバーがいよいよ精神的に追い詰められ、まっとうな人としての理性を失ってくると、相手に面と向かって「あなたのここが悪い・おかしい・間違っている」と、イチャモンを付けてくる。ちょっと前まで心満たされて、笑顔を浮かべていた相手が、自分の一突きでグサリと傷つき、プシュ~....と穴の開いた風船のようにしぼむ姿を見るのが、やぶれかぶれになったミジメクラブ会員に残された最後の快楽。ほらね、やっぱり「他人の不幸は蜜の味」って本当でしょ。昔の人はうまいことを言ったわよね…。…ミジメクラブにはくれぐれもご用心ですよ!そんなクラブに入るくらいなら、自分一人で勝手に「シアワセクラブ」結成して、一人で堂々と活動しちゃいましょうよ。たとえ、毎日100%絶好調じゃなくたっていいんです。クラブ活動なんて、結成して、好きな名称を名乗ったもの勝ちなんですから。自分から「シアワセクラブ」の一員と高らかに宣言することで、身の回りにまとわりついた「ちょい不幸」「ちょい寂しい」「ちょい不安」のオーラを撲滅していくのです。そうすれば、「ミジメクラブ」に目を付けられてスカウトされるなんて機会も少しずつ減らしていけますからね。上向いて、前向いて、歩いていきましょう!
2011.04.17
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ここ、アメリカ北西部の某州では、春休みもとっくに終わり、日々何事もなく普段通りの生活が続いています。隣の家のでっかい梅(プラム、と英語で呼んだ方がしっくり来る枝ぶりの元気さ!)もほとんど散ってしまって、赤紫蘇色の葉っぱだらけの姿になりました。後は本格的な太陽の季節を待つばかりです。突然寒くなったり、急にカーッと日差しが強くなったり。しばらくは気まぐれな天気の連続ですね。あまりしょっちゅうは更新できないことだけ、最初にお断りしておきます。このブログでは、普段の生活圏内ではなかなか人間相手にしゃべることができない、きわめて趣味性の高い話ををボチボチ記録していこうかな、と。心のガス抜き用ってでも言うんですかね。ガスはガスでも、一応公共の場ってことで、悪臭はできるだけ放たないよう、気を引き締めていかねば!であります。(←ケロロ調)最近、一番凝っているのが、こちらのDr.Judith Orloff(ジュディス・オルロフ博士)というロサンゼルスの精神科の女医さんが書いている著作の数々。自分の体験を包み隠さず語ってくれるその正直さ、そして文章のうまさで、グイグイと引き込まれてしまうこと請け合いです。日本語版も(おぉ!さすが日本の出版界はアクションが早い!)数冊出ているので、入手できるうちにぜひ一読してみてください。ポジティブ・エネルギー価格:1,890円(税込、送料別)彼女は、生まれながらにして他人のエネルギーレベルや、体調などを直感的に読み取れる能力を持った、一種の「サイキック」。若いときは色々親(両親のみならず、親戚一同医者だらけの、すごいエリート家系!)への反発etc.ゆえ、穴あきジーンズのヒッピーファッションに身を包み、大学にも進まず、デパートの寝具売り場など、あまり高給とは言えないバイトで食いつなぐ、行き当たりばったりに近い生活を送っていたそうです。この辺が、最初っからエリート人生まっしぐら!という典型的なお医者様像と違って、実に親近感わきますね~。…あ、確か、Van Halenの初代ヴォーカリスト・David Lee Rothも、オルロフ博士と同じく、LAエリアに住むロシア系移民+一族医者だらけ…という家の出身じゃなかったかしらん?(※訂正します。Dave Lee Rothは元々中西部のインディアナ出身で、十代の時一家でLA近郊のパサディナに移り住んだそうです。医者一族っていうのは、もしかするとユダヤ系の血筋と関係しているのかもしれませんね。いやはや、あまりいい加減なこと書いちゃダメですな。…まぁそれはさておき。)ある時、娘の行く末を心配した親が彼女を強制的に精神科に連れ込み、監禁状態にして薬物治療に専念させたのです。最初は親をひどく恨んだり、なじったりしたジュディスでしたが、しかし、その病院での体験をきっかけに、自らも医者への道を歩むことを決意。無事退院できた彼女は学校に戻り、医師となるという夢・実現へのステップを、ゆっくり、かつ着実に一歩一歩踏んでいきます。ただでさえコチコチの薬物・データ至上主義に陥りがちな医者の世界。直感が最大の武器で、なおかつ豊かな共感能力を併せ持つ人(オルロフ博士は「エンパス」empathと定義)であった彼女が、頭の固い医学界で相当の異端児であったことは、想像に難くありません。でも、精神医療に自分の直感を組み合わせて、患者さんの力となりたい!と願うオルロフ博士のスタイルは、数々の反対意見や偏見を乗り越え、徐々にではありますが幅広い層から支持を得られるようになったのです。個々の著書の紹介はまた次の機会に!Ciao!
2011.04.07
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