努力しない無職の相場生活

2024.05.09
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まず驚いたのは著者がソンタグをカッコいいと思っていること。ソンタグはカッコいいから叩かれてきたそうだ。

私はソンタグが純粋な左翼じゃないから叩かれたのかなと思っている。カッコいいと思ったことは1度もない。

素人の私が勝手に抱くソンタグのイメージは、恐ろしく優秀なユダヤ系の女性コメディアンである。抜群に頭が良く偽悪的。ただそのことがカッコいいとは思わない。

面白かったのは内田樹氏が大江健三郎氏に反論したソンタグを「知性はかなり低いと断じてかまわないだろう」と罵倒したこと。本書とは別の話だが、辺見庸氏もソンタグを嫌っていたようだ。糞真面目な左翼の皆様には合わないのだろう。

著者はソンタグの脆さ(ヴァルネラビリティ)に注目している。実際気の毒な人だった。癌になった姿をパートナーのアニー・リーボヴィッツに撮影させることを許す。ソンタグの息子はそのことを快く思っていなかった。『全身小説家』を思い出した。ちなみに井上光晴氏は1992年、ソンタグは2004年に亡くなった。

私は脆さに全面降伏するしかない。この世は地獄。





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最終更新日  2024.05.09 23:15:46
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