薔薇とりぼん

薔薇とりぼん

2006、1、27、



 私は死を見つめてどん底に居ました。
 シコリが大きいこと、
 CT検査では胸腹部には転移を思わせる所見は見当たらないとあるが、造影剤を使っていないので、どこかに隠れているかもしれないと思ったこと、
 自分の病院でも乳癌治療をしているのにT病院を進められた事で、よほど重症なのではないかと思ったこと。
 一度も利用した事の無い病院へ行く事の不安、などで。

 どうなるんだろう? 落ち込んでいました。

 診察室からドアーが開いて名前を呼ばれた。
 ドアーの内側にカーテンがあり、急に誰かがドアーを開けても中が丸見えにならないようになっていた。
 広くて、天国かと思うくらい、採光が良いのか、照明が良いのか明るかった

 静かなB,G,M,が流れていた。素敵!と少し救われた気がした。
 安心できるかもしれないと思いました。

 まず、T医師は乳癌の病態から治療の現状、乳房温存療法、術前化学療法などを、写真やきれいなカラーの図や表を使って、視覚、聴覚にうったえながら丁寧に説明してくださった。
 そして「どうしますか?」とたずねた。私は
「病気の乳房は全摘したいです。」すると、
 始めから~乳癌の病態から~再度説明をしてくださいました。
 40歳を超えて、検診を受けないで居て、大きくなってから受診したバカたれに、時間をかけてくださった。
 40歳を過ぎたら2年ごとに検診が・・・と釘を刺されたりもしましたが。

 それでも全摘をお願いしたら・・・あきらめた様に
「診察をしてからね~」
 診察後、
「シコリが乳首の近くにあり、乳首を残す事ができません、リンパも採るので傷が2つになり、豊満でもないので、きれいに温存することが出来ませんから、全摘にしましょう。」





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