ビジネス便利屋兼ライター 永嶋信晴のブログ

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2020年09月28日
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 こんにちは。

 ついに、今年最大の注目を集めたドラマ「半沢直樹」が終わってしまいましたね。

 私は、 NHK の大河ドラマ以外は、あまりドラマを見ないのです。しかし、久しぶりに、次の回をわくわくしながら待つ興奮を味わうことかできました。

日頃まったくドラマを見ない人間が楽しみに見ていたのだから、最終回の視聴率 30 %越えも納得です。

雲の上の政治家や頭取はじめ銀行の幹部たちに対して、半沢の歯に衣着せぬ物言いは実に爽快でした。

 ただ、これらは、銀行員として絶対と言っていいほど、ありえない行為です。前にも書いたように、銀行は、このような異端の行員が出現しないようなシステムが至るところに張り巡らされているのですよ。

 だからこそ、銀行員たちが日頃言いたくても言えないことを、半沢直樹が代弁してくれたとことで拍手を贈りたくなるのかもしれません。

 フィクションとして見たら、これほど面白いドラマは、最近にはないような。ある程度経験のある社会人が半沢直樹を見たら、一級のエンタテイメントとして楽しめることは間違いないでしょう。

 ただ、半沢直樹で描かれる銀行が、リアル銀行とダブって見えてしまったら要注意ですよ。

 もちろん、そんなことはないと思われる方も多いと思います。

 しかし、前回 2013 年に放映された半沢直樹のとき、銀行で少なからず騒動が発生したそうなのですよ。

 半沢直樹にあこがれて銀行員になった若者が、いざ出社してみると、ドラマの銀行との違いに呆然として数か月で辞めてしまったとか。

 上司に、「倍返しだ」と暴言を吐いた若手行員が、周りから危険人物として敬遠されたとか。

 ここまで行かなくても、半沢直樹になれない自分に対する嫌悪感を持った行員が少なからずいたらしい。

 私も若いときは影響されやすかったので、半沢直樹みたいに、銀行を改革したいと思って行動したかもしれませぬ。

 前回のブログでご紹介したように、そういった気持ちは、銀行で長く勤めているうちに変化してくるのですが…。

 それでは、元銀行員から見て、ドラマの「半沢直樹」とリアル銀行との一番の違いはどこなのかという点。

 銀行員によって、いろいろな意見があると思いますが、個人的には、ドラマ「半沢直樹」が銀行のノルマについてほとんど触れていないところだと思います。

 支店の課長や本店の次長など、ある程度偉い立場なので、半沢直樹に個人的なノルマは課されていないかもしれません。

 しかし、融資課にも、本店の営業第二部にも、課や部としての数字的な目標は割り振られているはず。課長や次長は、目標達成に向けて、部下を統率する立場といっていいでしょうね。

 ちなみに、銀行員に与えられるノルマ・目標はかなりシビアです。簡単に達成できる目標ではなく、自分の持ちうる能力を最大限に発揮して、ギリギリ到達できるかどうかというところに設定されるのですよ。

 最近では、無理を承知の上で、ノルマを課す銀行もあるのだとか。

 昔は、一日ごとに厳しいノルマが設定され、達成できない行員は、皆の前で腕立て伏せをさせる銀行もあったと聞きました。

 もちろん、パワハラ防止が叫ばれる今はないと思いますが、精神的なプレッシャーはあまり変わらないはず。

 元銀行員としては、目標達成が最優先課題で、営業第二部次長のポジションにいたら帝国航空の債務放棄問題だけにかかわっていられないのではないか、と…。

 どこの会社もそうですが、仕事のできる人に仕事が集中します。特に、半沢直樹のように、指示された仕事を必ず達成させる銀行員には、多くの難しい仕事を押し付けられるはず。

 通常の次長のルーティンワークのほか、頭取からの指名案件、その他もろもろの案件を、ほとんど分単位でこなさなければいけないほど忙しいでしょうね。

 半沢直樹が、毎日のノルマに 汲々とし、仕事帰りに渡真利たちと飲む時間もないほど、仕事に追いまくられる。

 半沢がリアル銀行にいたら、きっとこんな感じなのでは。

 本来は、営業第二部の部長の頭越しに、これらの命令がされるのも、リアル銀行ではあまりないと言えます。

 半沢に直接プレッシャーをかける前に、直属の上司である部長に、厳しい指示をしたほうが効果的だからです。

 前回のシリーズで登場した吉田鋼太郎部長は、「麒麟が来る」に出向中なのかもしれませんが…。

 それはともかく、リアル銀行員は、半沢直樹のように華々しく活躍するのは難しい。

 最初は、基本に忠実をモットーに、地味な仕事が延々と続きます。黒崎のような検査官にタメ口をきくのはもってのほか。出世をしたかったら、あまり目立ち過ぎるのも禁物。

 それがわかっていても、半沢直樹が最後に述べた「銀行員のあるべき姿」には心動かされるものがありました。

 銀行を志望する人は、心の中に半沢直樹を持って、少しずつでも、銀行を変えていって欲しいと思います。

 半沢直樹最終回を持って、元銀行員が見た「半沢直樹」考シリーズもお終いデス。

 興味のある方は、これまで書いたブログをご覧ください。

元銀行員が見た「半沢直樹」考

https://plaza.rakuten.co.jp/bijiben/diary/201308100000/

元銀行員が見た「半沢直樹」考 2 出向編

https://plaza.rakuten.co.jp/bijiben/diary/201309230000/

リアル銀行に半沢直樹は存在するか 元銀行員が見た「半沢直樹」考3

https://plaza.rakuten.co.jp/bijiben/diary/202009140000/

前回同様、ドラマの「半沢直樹」に倣って、ここで、番宣?です。

前述のブログ「元銀行員が見た『半沢直樹』考」の中で登場する作品が、以下の本です。

『​ ライバル銀行員 元銀行員が書いた、銀行を舞台にしたホラーミステリー ​』 永嶋信晴著


今を時めく「半沢直樹」シリーズの後追い本と思われがちですが、本作は、銀行ミステリーの大家・池井戸潤氏や江上剛氏がデビューする前に書かれました。

バブル崩壊前後に、日本橋兜町周辺で融資を担当していた作者だから書けるリアルな描写。

 「半沢直樹シリーズ」の対極をなす、救いようのないラストのどんでん返し!

 賛否両論必至の問題作です。

ご興味のある方は是非。






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最終更新日  2020年09月28日 14時20分48秒コメント(0) | コメントを書く


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