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ハジメは交通センターというバス停留所で降りた。ホテルと百貨店と地下街が一つになっている、熊本の拠点らしき場所である。道を挟んだ所には公園があり、となりにやや大き目な派出所があった。ハジメはその扉を横に滑らせ、中に居た巡査の一人に話しかけようとしたが先に口を開いたのはその巡査の方だった。「どぎゃんしたとですか?」いきなりの方便に思わず顔を緩むのを堪えながらハジメはピンと背筋を伸ばしなおし問いただした「中甲斐警視正はどこにおられるのかな?」一瞬え?と顔を曇らせながらも思い出した目をして巡査は言った。「中甲斐署長は熊本北警察署ですが、オタクは?」「ん?これは失礼した。中甲斐署長とは東京で同期入庁だったのでネ。こちらに来たついでに逢おうと思ってるんだが」署長の同期という言葉が効いたようで巡査はピッと背筋に真っ直ぐな棒でも入れたように姿勢を正した「失礼致しました。こちらには事件か何かでご出張ですか?えっと…」「いや良いんだよ。休暇だから…あくまで個人旅行なんだ。ニノマエと言います。所で昨夜の橋からの転落した事件について何か知ってるかね?」「え?あっはい。ウチの管轄でもありましたので…事件といわれますが、事故と断定されております。ニノマエ警視、なぜその事を?」いつのまにか警視ということにされているが気にせず、手にしてた新聞を指し「いや、空港からくる途中で新聞を読んだんだが、事件らしい事はそれくらいしか載ってなかったんでネ」「この新聞でありますか?本官もここにいる佐藤巡査長も写真に載っているであります」誇らしげながらも恥ずかしげにその巡査は目を緩ませた。「こちらではこういった写真はいつも撮るのかね?」「いえ、この撮影は署長みずからがお越しになられた時に随行していた記者が撮ったものであります」巡査が訝しげな眼差しに変わった事は気にせず「良く撮れてるよ。新聞社と熊本北署の場所は近いのかね?」送りましょうか?という巡査を宥めながらもらった簡単な地図を片手にハジメは派出所を出た
2004年03月02日
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