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HIGH ON FIRE
『 De Vermis Mysteriis
』
(7th Album , 2012 , E1 Music)
・song-list:
01.Serums of Liao
02.Bloody Knuckles
03.Fertile Green
04.Madness of an Architect
05.Samsara
06.Spiritual Rites
07.King of Days
08.De Vermis Mysteriis
09.Romulus and Remus
10.Warhorn
11.Speak in Tongues (*Bonus Track)
・Members:
Matt Pike (Gt&Vo)
Jeff Matz (Ba)
Des Kensel (Dr)
自分がMost Favorite Doom & Stoner Bandはいまだに SLEEP
である。
なので、2009年に全盛期のメンバー3名であるマット・パイク(Gt)とアル・シスネロス(Ba,Vo)、それにクリス・ハキアス(Dr)で再結成したと聞いた時にはマジで興奮した。ほぼ同時期に SAINT VITUS
に再びスコット"ワイノー"ワインリッチ(Vo)が加入したと聞いたときはMarylandでのダブル・ヘッドライナーのライヴか、ドゥームの祭典である Roadburn Fes
を観に渡米しようか本気で検討してしまった。
1998年、SLEEP解散後にいち早くマットが始めたバンド、HIGH ON FIRE 『 The Art of Self Defense
』(2000/2001) はSLEEPのハッパ系のまったりしたDoomから、 BONGZILLA
に EYEHATEGOD
を混ぜて MOTORHEAD
を大さじ一杯加えたような疾走するSludgeに変化を遂げていた。これはこれでカッコよくSLEEPの影響下にあるサウンドではあったのでとても満足していたがアルバムを2nd 『 Surrounded by Thieves
』、3rd 『 Blessed Black Wings
』と重ねるごとに純粋なメタルへ起因するサウンドへの変化が見え始め、ギター誌において今注目すべきギタリスト10名の内の1人に選ばれるなど世間一般のROCKファンからも一目置かれるカリスマ・ギタリストとなりつつあった。そんな中リリースされた4th 『 Death Is This Communion
』では明らかにそれまでカテゴライズされてきた"モノ"とは違う"何か"を追求した新たなHIGH ON FIREというオリジナル・ブランドを意識したメタルの1ジャンルを築いたことを証明したサウンドだった。
♪HIGH ON FIRE - "Rumors of War"
⇒ http://www.youtube.com/watch?v=89h-X-tZa_w
そして前作である5th 『 Snakes for the Divine 』ではメジャーへの移籍という時期にもあったため、コマーシャルな方向へサウンドのシフトチェンジを心配されたが MACHINE HEAD の『 Blackening 』に近い意味での大作志向を感じさせる作風であるものの、サウンドそのものについては特に大きな音楽的変化は見られなかった。ただこれまでよりもPVにお金をかけられているぐらいか。w
♪High On Fire - "Frost Hammer"
⇒ http://www.youtube.com/watch?v=6mlsUVAbVcM
今作6th 『 De Vermis Mysteriis 』はどのような内容化というと、コンセプト・アルバムといってよいのか、オカルト文学好きなら避けて通れないH.P. ラヴクラフト著の「クトゥルフ神話」の一説のタイトルであり和訳すると「妖蛆の秘密」。内容はというとキリストには双子の兄弟いたというフィクションに基づいたものだそうです。ジャケからして聖痕が痛々しいキリストの目から怪光線が出てるのを見てもヤバそうな雰囲気が漂ってきますが。
サウンドはというと、ここ最近のドラマチックなイントロやメロディは引き継ぎながらも、1stの頃にあった荒々しさ、激しさが復活しているという風にとれるラフ&ワイルドなテイストでかなりいい感じです。
ちなみに彼らは前作リリース後のツアー中にMELVINSと共にニュージーランドのクライストチャート地震に遭ってしまい、その後に“Extreme The Dojo Vol.26”で来日中にも3.11の東日本大震災に遭うという酷い体験をしている。だがまた懲りずに日本でライヴをしてほしいと切に望む。