世界で一番愛する人と国際結婚

日本に住む外国人男性




結婚なんて、したい時に簡単にできるものだと思っていた。
ボーイフレンドは常に誰かしらいたからだろうか。
20代後半になってもまだまだやりたいことが一杯あって、
自分が一番大事で、毎日楽しくて楽しくて、結婚なんかしたら損だと
本気で思っていた。


だから、結婚したいなと思った時に付き合っている人とすればいい、
と考えていた。実際はそう簡単にはいかないものだ。
自分を好きになってくれる人なら誰でもいいわけでは、全くない。


『結婚するなら、私自身が心から愛する人。』


ずっとそう思っていた。おまけに私は、20代前半の時に比べて何倍も
ピッキーになっていた。


数人の友人に、自分の相手に対する条件を書いてメールしてみた。


・ 顔が私のタイプであること。
・ 身長180cm以上で筋肉質な人。
・ 年上が好き。8-10歳は年上が望ましい。
・ 離婚歴は問わないができれば子供のいない人。
・ できれば大卒以上で、職業は問わないが、
     できれば私と同じくらいか、年齢に応じた年収がある人。
・ 私と何か同じ趣味があること。


上記の条件に加えて、二人の相性が良くて、私を愛してくれる人。
そして何より、私が尊敬し、心から愛せる人。



「そんな人なかなかいないよ。
港区内の高級マンションに住む外国人は?」


真剣に誰かを紹介しようとしてくれていた友人に言われた。

確かに、私のターゲットは、おのずと外国人男性に絞られてきていた。


毎週金曜土曜の夜は、友人達と 六本木のバーを俳諧 していた。
よく International Party にも参加した。
当然色んな出会いが会った。
何人かの欧米人とデートをした。それはそれで楽しかったが、
心の底では、生涯のパートナーとなる人を探していた。



やがて、当時外資系証券会社でセールスをしている、広尾在住の
40歳近いイギリス人男性を好きになる。


彼とは 六本木の喫茶店アマンド に一人で友人を待っていたところ声を掛けられ
意気投合し、その後、何度かデートをした。


長身ですらっとした、濃く澄んだブルーの瞳をした魅力的な人。
バツイチ、子供なし。

ただし、彼は私に対してあまり誠実ではなかった。
日本に来てまだ数ヶ月だったが、女性の友人が大勢いた。
とにかくもてる人だった。


私とバーで飲んでいる時に、ウェイターから頼んでもいない
赤ワインが彼のグラスにだけ注がれ、
「あちらの女性のお客様からです。」と言われたこともあった。
週に2回は会っていたものの、私は常に不安や心配事につきまとわされた。


平日の夜中に急に呼び出されたり、週末の約束をドタキャン
されたりもした。そうかと思うと、出張帰りに成田から私の
マンションに直行してくれたりもした。
彼が何を考えているのかさっぱり分からなくなっていた。


そんな折、当時働いていた独系の会社の同僚が、 六本木の某バー
連れて行ってくれた。そこは日本人のほとんどいない、お客の
8割が外国人男性、しかも年齢層が高めというバーだった。


つづく



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