世界で一番愛する人と国際結婚

新たな出会いを求めて 




幸い、今までブランのために散々使っていた時間が少しだけあまった。
友人からの誘いには全てつきあった。
「誰かいい人がいたら紹介して。」が口癖になっていた。
その時期、私の友人達は『プルメリアの理想のタイプ』を箇条書きにした
メモ用紙を、スケジュール表にはさんでいつも持ち歩いてくれていた。



4年前、ブランに出会う前より、私は更にピッキーになっていた。


・ 顔が私の好みであること
更にできればブランのように碧目で、ブランのように
ブロンド交じりの茶色いサラサラストレートヘアだとなおいい。


・身長183cm-188cmの間
更にブランのように筋肉質で、体脂肪率9%以下が望ましい。


・ 学歴は院卒以上だとなおいい。


・ 年収は最低私の年収以上で、できれば社会的地位も高い人。


・ 国籍は問わないが、できればブランのようなアメリカ人がいい。


・スポーツや旅行の好きな人。
できればブランのように、私と一緒にスノボやテニスのできる人だとなおいい。



逆に年齢だけはこだわらなくなった。別にかなり年上でも、
年下でも同世代にも、幅広く目を向けてみようという気になった。


友人はそのメモを見て呆れつつも、同じ会社の外国人男性を紹介
してくれたりした。ほぼ毎週、金曜と土曜の夜は合コンとお見合い
パーティの予定でぎっしり埋まった。久しぶりの六本木のバーや
クラブにも行った。インターネットで検索もしてみた。合コンや
お見合いパーティでの出会いを入れると、2、3ヶ月の間に新しく出
会った男性の数は、100人近くにも及ぶはずだ。


1対1でデートをした人は、今覚えているだけで10数人くらい。
その国籍は、日、米、英、加、仏、独。


そんな中、自分を気にいってくれる男性が現れると少し安心した。


自分を気にいってくれた男性は、毎日熱心にメールや電話をくれる。
私のために一生懸命になってくれる。
誰かまだ、私を必要としてくれている男性がいると思うと、
やはり嬉しいものではある。


30代半ばくらいの結婚歴のない男性は、最初のデートから自分の結婚観を
語り、自分自身に結婚願望のあることを告げた。自分より結婚願望の
強い男性が大勢いることが新鮮だった。


だからと言って、そういう人達と2回会っても、3回会っても、
いい所を一杯発見しても、その男達の気持ちに応えることは
できなかった。


一人の男性の何か魅力的な部分に触れて、且つその男性からの
アプローチを受け、まるで何かのウィルスに感染するかのごとく、
私の中で、何かしらの化学反応が起こって。。。。


つまり恋に落ちない限り、3回会っても4回会っても
安心感をもらえるだけで、何も状況は変わらなかった。



私と結婚したい人とすれば、実は『結婚すること』自体は
簡単なことなのだと思った。


だが、いくら、そこそこに条件が良くて私を気にいってくれてプロポーズ
されたとしても、


『自分が、身がよじれるほど好きになった男性』


以外の人と、私は結婚はしたくないと思った。


長く独身でいたお陰で、人並み以上に恋愛はしてきている。
特に最後の恋愛は、精魂尽くして惚れこんだ。もう恋愛は十分ではないか。


私は、別の生き方を考えようともしていた。


仕事でも趣味でもボランティアでもいい。


『結婚していないからこそできる何か』


も探そうと、模索し始めた。


つづく


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