世界で一番愛する人と国際結婚

5時間だけの恋 in LA 1





日本で働いていた時に、休暇を取り、グアテマラとホンジュラスを
一人旅した。


マイアミ経由LAまで戻り、LAで一泊して、翌朝のフライトで日本に
帰ることになっていた。グアテマラとホンジュラスでは、ずっと一人
だったので、ちょっと寂しい気持ちになっていた。

また緊張をしていたのが、アメリカに入った途端にすっかり緊張の
紐がとけ、安心しきって誰かと話をしたい気分だった。



LAXの空港を降り立ち、タクシー乗り場で並んでいると、私の前に
並んでいた背の高い男性が

「どこまで行くの?」

と聞いてきた。

サンタモニカのホテルを予約してあったので、そのホテルの名前を
告げると、


「僕の家のすぐ側だ。よかったら一緒に乗っていく?」


と聞いてくれた。


もう少し薄暗くなってきていたし、普段なら同乗はしないが、
私は断れなかった。


何故ならば、彼は背が高くて日焼けしていて、白い歯を見せて笑って、


とにかく、つまり、


かっこよかったのだ。


タクシーに乗り込むと、


「僕はベール、よろしく。」


と右手を出してきた。


「私はプルメリア。」


握手したまま、私達は微笑あった。


横顔も素敵な人だ。なんだかドキドキしてきた。
このまま、ずっとタクシーに乗っていたいと思った。


つづく

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