世界で一番愛する人と国際結婚

キューバの暑い夜 2





LAを深夜に発つ、メキシコシティ行きの小さな飛行機、
メキシカーナ航空は、濃い顔の人達で埋め尽されていた。
アジア人は私一人。


メキシコシティには、明け方あっという間に到着したが、
キューバの首都ハバナ行きのフライトまでは5時間もある。


とても疲れていたので、早くロビーで寝たかったのだが、
チェックインに今までの最長、2時間半も要した。


ホリデイシーズンで人が多いのもわかるけど、信じられないくらい
空港係員の手際が悪いのだ。チェックインカウンターが見えない
くらい長蛇の列で、どこが最後尾なのかも分からない。


仕方なくラテン式に適当に割り込んでみる。だが列は全く動かない。


激しい疲労と眠気に頭痛がしてきた。近くで子供がぐずって泣き出す。
頭痛が激しくなる。そのうち、子供は叫びだした。
イライラ・・・・キリキリ・・・・


イライラと共に、私の疲労も絶頂を迎え、その激しい疲労に押されて
頭痛が消え、ふっと立ったままカックンと一瞬眠ってしまった。


はっと気がついて顔を上げると、ようやく私の番がきていた。
ところが、エアポートTaxを払っていないので、シール買って
再度並べ直せという。まさかまた、この列にもう一度?


青ざめていると、隣の係員がやってきて、トランジット客は
Taxがいらないと言ってくれ、ようやくチェックイン終了。


フライトまでの2時間の間、ロビーで丸太のように眠り
こけてしまった。



機内で、フランシスコと名乗るメキシコ人男性が隣の席に座った。
非常によく喋る。うるさい。Estoy cansada(疲れている)を
数回連発して、ようやく静かにしてもらう。


私は、眼下に青い海を眺めながら再び眠りについた。


その後メキシカーナ航空には、復路、LAに帰る際にも
泣かされるはめになる。



つづく


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