やっぱり読書  おいのこぶみ

やっぱり読書 おいのこぶみ

2016年01月03日
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カテゴリ: 読書メモ

まえにいちど、古典(明治・大正・昭和初期)の男性作家の女性描写が
男性の願望的女性像・都合のいい女性像に見えるのでなんだかなあ、
と感想を言ったことがある。

ところが最近、吉田健一氏の文学エッセイ 『文学人生案内』 の冒頭
「文学に現われた男性像」 をよんで目をひらかされた。

その「文学に現われた男性像」冒頭部分(少し長いけど)

「文学に現われた女性像」という風な記事は今までにもあったが、
男性の登場人物を何人か取り上げたものはまだないようである。
例外もあるが、小説に出て来る人物と言うと、
大概は女性が頭に浮かんで、これは、やはりこれにも例外はあるが、
小説の実際の主人公は男性である場合が多くて、
そうするとその男性は寧ろ小説そのものを代表するからに違いない。
小説から切り離して印象に残るものは、小説にとって男の人物程は重要でない。
またそれだけ自由な立場に置かれている女性だということになるのではないかと思う。
日本の現代小説では、何故か殊にその感じが強い。
武男さんより浪子さんであり、貫一よりもお宮が我々の関心を惹く。
併し理由はどうだろうと、
偶にはそういう風に虐げられている小説の男の登場人物を取りあげて見るのも、
一般の習慣を破るということだけでも、何かの参考になるかも知れない。

と始まって森鴎外の『舞姫』では悲劇のエリスは名前を覚えられ同情されるが、
太田豊太郎という主人公はひどい男といわれ、エリスの可憐さはまし
太田は名前も忘れられがちになってしまう。

けれども太田だって本気で恋愛したのだ。

それでなぜ太田はすべてをささげずエリスを捨てたか
多くの男性のように太田は出世のためにそうしたというより
日本に連れ帰り、結婚するとしても学生の彼には養っていく手段がないからだと。

ただそれが悲劇的になったのは社会の支持がない恋愛は破綻するのだという。

吉田健一氏は書いていないが、そこには国際結婚の難しさもあったであろう。などとわたしは太田豊太郎にむしろ同情してしまったよ(笑

というように一見女性を描いて輝かしているような文学の男性像を紐解いていく、なかなか味のあるエッセイであった

森鴎外『雁』夏目漱石『坊ちゃん』志賀直哉『暗夜行路』武者小路実篤『友情』

川端康成『雪国』横光利一『旅愁』小林多喜二『蟹工船』(えっ、と思ったけど)

あと外国文学のシェイクスピア『ハムレット』モリエェル『守銭奴』スタンダール『赤と黒』

ドストエフスキイ『罪と罰』フローベル『ボヴァリー夫人』モオパッサン『女の一生』

ジイド『狭き門』ヘッセ『漂泊の人』ロレンス『チャタレイ夫人の恋人』

ほとんど読んでいるのでなおおもしろかった。というよりこれから読んだ本の読後感を書くのが大変になった。








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最終更新日  2016年01月03日 21時26分56秒
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Re:男性作家が女性を描く(01/03)  
オーキリ  さん
ばあチャルさんのように難しい本は読めません
娯楽本一辺倒な
激しいほどの事件性がある本が好きなワタシ
が年末から読んでた「銀座ブルース」

柴田哲孝さんという50代の作家さんなのですが
帝銀事件や下山事件などを(ホンマかウソか知らないけど)
こういうコトだったのかと一人のアウトローな刑事を
主人公に書かれてあるのだけどラストシーンも
昭和らしくって・・・泣けた(笑

柴田哲孝さん、お目にとまるようなコトがあったら
ちょっと開いてみてください
(2016年01月04日 16時45分34秒)

Re[1]:男性作家が女性を描く(01/03)  
ばあチャル  さん
オーキリさん

柴田哲孝さん、もちろん知りませんでした
急いでウイキとアマゾンを覗いてきました

事件性が濃いというと松本清張さんしか思い浮かばない
意外と狭い読書選択をしております(汗

このごろやっと大沢在昌さんに目覚めましたが...

『銀座ブルース』おもしろそう!

わたし、わりと古い銀座を知っているので
数寄屋橋の下の川が埋められたころの工事現場などね

なつかしいかもしれません
読んでみたくなったわ


(2016年01月04日 17時52分58秒)

Re:男性作家が女性を描く(01/03)  
alex99  さん
私、一時、吉田健一が好きで,数冊集めましたが(注 読んだとは言わない)(笑)
この所作作品、吉田さんが男性主人公を論じているのですか?

私は、横光利一『旅愁』の一部を読んだだけなのですが,すごく、私好みな小説で(笑)
読み直そうとしたが,所在不明
買ってでも読み直します

それから
これは以前にも書いたことだと思いますが
私は,女性作家の女性主人公というのが苦手で(笑)

□ 風と共に去りぬ スカーレット・オハラ
□ 源氏物語
男脳のせいか(笑)
まったく、女性の主人公や小説自体に,感情移入できず(笑)
スカーレット・オハラなんて、自分勝手で生意気なだけじゃありませんか(笑)
源氏物語は、モゴモゴと、いやらしいことをするだけで(笑)
現代なら,ストーカーで、モラル無しの異常性欲者
宮廷の女官達の欲求不満解消エロ本(笑)

枕草子は大好きですけれど

(2016年01月04日 20時48分09秒)

Re[1]:男性作家が女性を描く(01/03)  
ばあチャル  さん
alex99さん

>私、一時、吉田健一が好きで,数冊集めましたが(注 読んだとは言わない)(笑)
>この所作作品、吉田さんが男性主人公を論じているのですか?

>私は、横光利一『旅愁』の一部を読んだだけなのですが,すごく、私好みな小説で(笑)
>読み直そうとしたが,所在不明
>買ってでも読み直します

吉田健一氏が取りあげて文学論を述べてるいる作品は
男性作家が書いた小説で男性が主人公なのに
女性が作品の中で自由にふるまっているのにたいし
男性に光が当たっていないわけはという評論です

このとりあげである全作品がそうというわけでもないけど

吉田健一氏独特の文化論(西欧との比較)もあります

横光利一『旅愁』は結構最近読みましたが
(若い時読み切れなかった)
なかなかの西欧との比較文化論の小説ですね


そう、alexさんの
「女性の気に入りそうな作品を書く女性作家嫌い」
は大いに知ってます
おもしろいなあ~~

源氏物語
これを話すと誤解されそうですが
女性はエロティックなものも好きなのです
とくに想像力をかき立てられるようなものにね

証拠に
映画「ラマン」とか、観る女性も多いのでは
いわゆるポルノ映画ではないものの、きわどい芸術(笑



(2016年01月05日 11時57分12秒)

Re:男性作家が女性を描く(01/03)  
alex99  さん
ラ・マン
大好きです
ただし、映画しか、知らない

これも、私の過去と,ラップする
サイゴンにいましたからね

(2016年01月05日 14時37分03秒)

Re[1]:男性作家が女性を描く(01/03)  
ばあチャル  さん
alex99さん

>ラ・マン
>大好きです
>ただし、映画しか、知らない

>これも、私の過去と,ラップする
>サイゴンにいましたからね

alexsさんは
いろいろ艶っぽいブログがございましたからねえ
ずいぶん読ませていただきました


わたしは「ラマン」映画は観ていません
デュラスの小説だけ
(2016年01月05日 17時35分31秒)

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