やっぱり読書  おいのこぶみ

やっぱり読書 おいのこぶみ

2021年03月23日
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カテゴリ: 読書メモ
読み継がれている名作でありますから、いろいろの示唆があるんですね。

ある家族の生きざまを通して、人間社会の仕組みに翻弄され、艱難刻苦に向わせられ、なお襲い掛かる天災災害の非情なる仕打ちにどうするのか!というようなすごい物語のように思われるのだが、読めば読むほど、この家族それぞれの身勝手さは腹立たしいほどで、精神性の崇高さを感じれば感じるほど、人間の生態の愚かしさもくっきりと浮き上がってくるのが面白い。

まず、「お母」が家族集団13人の中心なのはわかる。しかし、殺人を犯し、刑務所から仮出所のトムという次男もしょうがないが、まあ骨がある。おじいさんおばあさんは旅の難儀さに死んでしまい。はかなげな長男は何考えてるのか、旅の途中で行方不明に(家族はあきらめてしまうのだ!)、長女(16)は若くして結婚、ふたりとも夢る夢子さんで妊娠中に夫に逃げられてしまう。三男は浮気性でふらふらしているし、次女(12)と四男(10)はいたずら盛りで手に負えない、「お父」は空威張りの他人ごと、「お父」の兄ジョンはアル中の役立たず、おまけに元「説教師」の他人も加わって、それぞれが勝手なことを言い、やってしまって艱難辛苦の旅を余計に複雑にさせる。「なんでそこでそれをやってしまうのぉ~!!」と「お母」の気持ちに感情移入してしまうが、「大丈夫だよ、なんとかするから」と、おおらかなのか!?偉大なのか!?その「お母」が何とかしてしまうのが、おかしいようなほっとする救いのような、そんな読み方もいいかなと。この頃の、いや、ずっとそうだったけど、我が家族集団でもそんなふうなんだよね。








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最終更新日  2021年03月24日 09時08分39秒
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Re:『怒りの葡萄 下』スタインベック(03/23)  
alex99  さん
 私、例によって、この作品は読んでいません


米国史で知ったのですが
この当時のオクラホマは、砂嵐による干ばつと農業機械の発達で
多くの農民が破産し、景気が良いと言われているカルフォルニアめがけて
トレイルしたわけで
そういうオクラホマからの夜逃げ(笑)農民は
当時、オーキー(Okie)とさげすまれて排斥されたそうです

スタインベックは、どうも旧約聖書にこだわって作品を書いていますね
かなり敬虔な聖書主義的キリスト教の会派に属していたのではないでしょうか?
「エデンの東」も、
エデンの園からカナンの地にカインが追放されるカインとアベルの話が基で
この「怒りの葡萄」も、モーゼに導かれたユダヤ人が奴隷状態のエジプト(オクラホマ)から乳と蜜の流れる楽園(カルフォルニア)目指してエクソダスした
その物語を下敷きにしているのでは?

ただ、この小説は、家族ロードムービーでもあって
長旅で死んでゆくものも出る
その点
ー 小津安二郎監督の「東京物語」や
ー 山田洋次監督の「家族」
は、この作品にヒントを得ているのではないかという気もします
まあ、これは、私だけの感じ方かもしれませんが

「家族」も、確か、不況の炭鉱に見切りをつけて
北海道の開拓を夢見て・・・
だったですよね




(2021年03月26日 17時59分00秒)

Re[1]:『怒りの葡萄 下』スタインベック(03/23)  
ばあチャル  さん
alex99さんへ

すごい!
お読みになっていなくても(映画はごらんになったとしても)このようなコメントを頂くともう読了済みと同じですね~

「旧約聖書」
物語最後、洪水の中でコンテナ車に家族が閉じ込められるのなどは「ノアの箱舟」です

若いときに読んだのは忘れ、再読して「ああそうだったのか!」とそんなことばかり、、、

残っている名作は文学でも映画でも要素は同じものがある、すなわち普遍ですね
(2021年03月27日 08時37分20秒)

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