BRASILの独り言

さ行

『sideways』 *****


『シークレットウインドウ』

 シー・ビスケット   ****
 現像的できれいな映像、丁寧なつくり、映画らしい映画。
出てくる人も憎めず、最後に普通に感動できるお勧め映画。


七人の侍   *****

恥ずかしながらこの歳にて初めて鑑賞。おもしろかった!
はじめは百姓がかわいそうだったが、侍も いつもああ気張っているのも大変。日本ってやっぱり厳しい国だ。


 シテイ・オブ・ゴッド  *****

 最初のシーンから映像の迫力に引き込まれた。すごい映画!
友人の麻薬流通関係を担当している人に聞くところによると、現実はあれよりもっとひどいとのこと。映画では出ていないが、流通の闇の権力者(政治家・実業家)の存在が 一番恐ろしいとのこと。


『死ぬまでにしたい10のこと』

若くして結婚し、子供二人と失業中のダンナを養うため、夜間の大学の掃除をして、母親の住む家の裏庭のトレーラーに住む主人公。その彼女が末期ガンであることが発覚。残された時間は2、3ヶ月。その限られた時間に何をするか。彼女は10のするべきことをノートに書きとめた。その中には「旦那以外の男性と恋をすること」や「旦那にいい人を見つけてあげること」も含まれていた・・・。

とっても女流監督らしい、いかにも女性の感覚の映画だった。
ハンサムで優しい自分にベタぼれの旦那、そして可愛らしい二人の娘。貧乏だが幸せいっぱいの家庭。不満など何ひとつない。
しかし彼女は父親の刑務所入りという出来事や早い結婚&出産のため、ダッシュで人生を行き抜けてきた。ゆっくりと立ち止まって、何かを感じたり、考えたことなどなかった。そんな中での死の宣告であり、彼女は残りの家族の幸せと自分の人生に何かひとつ心のときめくような秘密の恋をしたいと願った。そういうところは いかにも女性の映画だと思う。最初に感じたのは 「なんだ。自分のことばかりしか考えてないじゃあないか。」なんて違和感を感じたけどよくよく考えてみると、自分がそういう立場だったとき やっぱり似たようなことを考えると思うから。「今後に残る何かを残したい」と考えるのは男性的なのではないだろうか。きっと男性が主人公の映画だと、歴史的な偉業をしたいだとか、目立ちたい、最後に何か注目を浴びたい!といった行動をとりそうだ。「自分の最後のときめきが欲しい」と願うとこなんて まさに女そのものではないか?


『 shall we dance?』




 ジャンダラ  *

 映画は妻にしなれた父親が悲しみのあまり、その原因となった息子をいじめ、だらしなく女と遊びほうける。その息子の父親への復習だが 後味悪かった。なんかしっくりしない。


 シュリ  (星なし)

 すまん。全然楽しさがわからんかった・・・。 



『Julie walking home』


『ジョゼと虎と魚たち』


 シリアル・ラバー   (星なし)

 この映画のブラック過ぎるユーモア、真面目な私にはちょっと・・・。わらえない。 

『真珠の耳飾の少女』

 春夏秋冬 (キム・キドク監督)  ****

一人の寺に住む男の人生を四季にみなして構成されている。

子供時代は春。のびのびと純粋だがその遊びの中に無邪気な残酷さがある。
思春期は夏。異性に目覚め、夢中になる。
青年期は秋。長年寄り添った妻に裏切られ、殺してしまう。行き場を失った彼は 寺に戻り自殺を試みるが・・・。
成人期は冬。厳しい冬を苦しく厳しい訓練で自分をきたえる。
これ以上書くとネタバレになるのでやめておく。

とにかく美しい湖の中にぽつんと浮かぶ寺。その周りを囲む高い山々。そして水上に浮かび、まるで人生のように向きを変える寺。季節と内容がぴったりと調和して、一つ一つのシーンがこころに響いてくる。涙さえあふれ出て止まらなくなった。

『人生は、時々晴れ』

 スイミング・プール   ****

イギリスミステリー作家のサラはスランプに突き当たっていた。そこで出版社社長は自分の南仏の別荘へ行くように薦める。そこで一人の規則正しい生活をしていたが、いきなり社長の奔放な娘がやってくる。はじめは戸惑うサラだったが ひとつの事件をきっかけに 二人はだんだん近づいていく・・・

 久々に見る、シャーロットランプリングの色味のない無表情な顔。ストレスいっぱい、不幸せの顔だ。
人を寄せ付けず孤独・個人主義の彼女も 少しは人恋しく感じている。
だが 社長の娘の出現で 彼女の中がかき乱され、変わっていく。その顔はとても満足そう。とても魅力的なさりげない演出で胸がいっぱいになった。


2003年|1時間42分|フランス、イギリス
監督:フランソワ・オゾン 出演:シャルロット・ランプリング、リュディヴィーヌ・サニエ



『THE STATION AGENT』  *****


Finbarは生まれつき異常に体が小さく、いつも周りの人々に興味の目で見られ、からかわれてきた。そのため、彼自身は 他の人の好奇の目にさらされないためにも、大勢に交わらず、孤独かつ寡黙に生きてきた。その彼の趣味は汽車。成り行きで、放置されたかつての駅に移り住むことになり、そこで以前と変わらぬ静かな生活を営もうとするが、その町の住民とかかわりあわざる羽目になってしまう・・・。



 小人のような体を持った主人公の硬く閉ざした心が 徐々にとき開かれる様子を ほのぼのとした田舎の風景とともに描かれている、よく出来た佳作です!
見た目が普通の人と違うために 始めは風変わりで興味を引くが、彼は普通の青年となんら変わりないということが分かってくる。しかし、周りの人々が同じ人間として接してくれないことに対して彼自身は悩んでいる。そして、すっかり諦めてしまっている。観ている方は 気の毒だなーと思ってしまうのだが、彼自身は長年のその経験からすっかり慣れてしまっていて、心を閉ざしてしまっているのが悲しい。その彼が 二人の人たちと親しくなり、少しずつ心をとき開いていく場面は見ているほうも嬉しくなっていくのだが、その心を許してしまったがために、痛い目にあってしまいまた再び傷ついている様子は 本当に痛々しい。そして、登場人物の2人もまた、それぞれ問題を抱えている。
その三人の心の交流が 本当にほのぼのしていて、誰が見ても楽しめる映画に出来上がっている。



ストレイト・ストーリー  **

 10年前に兄と仲たがいしてからずっと連絡を取っていなかった老人が 兄の病気の知らせを聞いて その兄に会いに行こうと決心する。
目も足も悪いので運転はできず、時速8キロのトラクターに食料と毛布を積んでの6週間の長旅のはなし。

 のんびりゆったりとした田舎での スローテンポなはなし。
シンプルだが、景色が壮大できれいで いっしょにいろいろな状況に巻き込まれながら旅行しているような気分になれて 楽しかった。
出会う人々は皆いい人で、おじいちゃんの瞳がぴかぴかできれいで、心がスカッとします。最後についた兄の家はあたりに何もない みすぼらしいもの。それでも 交わす数少ない言葉がジンとした。
こうかくと 胡散臭い印象だが、そうならないのは さすが巨匠 デビットリンチの力量!! 

『砂と霧の家』

  「スパイダーマン 2」 (星なし)

ピーターは両親がいず、叔父夫婦に育てられたが 叔父が死んでしまった今、未亡人で苦しい生活の叔母をときどき訪れている。ボロアパートの一人暮らしで 家賃滞納、バイトや勉強も突然の事件などでスパイダーマンとして人助けをしているせいで 中途半端。一方で幼なじみの憧れの女の子は 女優として着々とキャリアを積んでいる。

ピーターの境遇はかなり「かわいそう」。それを トビーがやると「かわいそうさ」倍増!!かなり悲惨で、こちらが思わず涙ぐんでしまう。
ピザ配達に失敗して、クビになる表情とか、彼女が婚約発表をしたときの見開いた目とか、「もう そんなに悲しまないでよ。」って こっちまで困っちゃうよー。

普通に楽しめたが納得いかないところもある。(ネタバレ)

あんなに顔を隠していたスパイダーマンが 一度マスクをとった素顔を見られたときから じゃんじゃん素顔見せまくりー。親友から敵から彼女まで!!そりゃないでしょ?

そして悪役が スパイダーマンの発した声で 「あ、そうか。俺が悪かったんだ。」とあまりにも簡単に反省してしまうところ。

憧れの君が 結婚をすっぽかして笑顔で街中を走りぬけるところ。・・・おまえ、人の気持ちを踏みにじる悪いやつじゃん!!



そして Dr.オクトパスとスパイダーマンの戦いのシーンが ウチの飼い猫キキとネオのけんかに そーっくりで 手に汗握る・・・ではなかった。
アクション見慣れてないからかなあ?そんな風に思った人って私だけ?




「スーパーサイズミー」  *
この実験を続けた監督は 身をもってどれほど脂と糖分に偏った食事が危険かを持って証明した。
その不健康極まりない食事を提供しているマクド、ビッグサイズのさらに上いくスーパーサイズを勧める。
値段の差が少ないためスーパーサイズを選ぶ消費者たちはだんだんとファーストフードに依存していく・・・。
そして社会も かつては女性と言うものは台所に立って 手作りの料理で家族の健康を維持していたものだったが、今や女性の自立が叫ばれるようになり、仕事する女性が増え 外食の比率もぐんと増えた。その結果 手軽で低価格なファーストフードを取る機会が多くなった。
今や「お手軽」が一番重要なポイントである。
学校の食堂でも売っているものはヘルシーとは程遠いものばかり。効率を優先して 一番重要な子供の健康などは後回しになってしまった。
恐るべし、この大国はどこへ行くのか?
この必要悪、ファーストフードの元祖、マクドナルドの社会的責任・・・を考えさせられる映画だった。




「スパニッシュ・アパートメント」 **

面白かった!外国の文化や人々に興味のある人なら、とっても楽しめると思う。自分探しをしている主人公はかかわりあう人々に興味を持ち、それぞれの生き方を見ることで、自分の人生を探っていく。アパートの中はぐちゃくちゃ。きれい好きな住人のイギリス人女性が悲鳴を上げるとこや、浮気現場を本国の恋人に見つかりそうになったトコをアパートの皆で必死に隠すとこ、レズビアンの友人に女の攻め方を教えてもらって実行するとこなど、笑えるエピソードもいっぱいだ。たった一年間の留学経験ががらっと人生観を変えて、最後の彼の選択につながっていく。すっきりとしてとても気持ちのよいラストだった。


『Sexo por Compasion』

セクレタリー  ****

おっもしろい。自虐気味の女が サドのオトコ弁護士の下で秘書となって働くのだが、弁護士のいじめに 快感を覚える女・・・。弁護士事務所のすごい趣味のインテリアにも脱帽!

『Cest le Bouquet! 』


 戦場のピアニスト  *****

大傑作!こんなに静かで悲しくリアルな戦争映画が かつてあっただろうか?敵と味方を公平に描いているから 話の焦点がはっきりしているし。ドイツ兵の前で弾くショパンは主人公の悲惨な格好とは対照的にどこまでも美しく切なかった。 




セントラル・ステーション   *****

 ブラジルの都会・リオと 北東地方の文化が対照的で 旅行した気分になれる。主人公の性格悪いおばさんと 口の悪い男の子。そっけない暖かさというものが感じられた。日本の人には わかりにくいかも。 


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