犬の喧嘩・泥棒?

ハリーご挨拶ミニ


●Ⅰ● 犬の喧嘩も、人の喧嘩も、どんぐりの背比べ?
    (2001年11月)

●Ⅱ● 犬泥棒になりそこねた話。…犬と結婚と信念と、すべてにアイを!(笑)
    (2002年7月)


★★★★実家のシベリアン・ハスキー VS.でかいノラ犬★★★★2001年11月更新

かれこれ十年程前の話。

ある休日。
祖母の庭に侵入してきた、白く大きな雄犬。
どこか近所で飼っているのかも知れないが、呑気な田舎の住宅地で時折見掛ける。

車の通りも少なく、のんびりしている場所とはいえ、でかい犬だ。
そこらの道にそんな犬が歩いていたら、小さい子供やお年寄り等は怖いだろう。

そいつが、いつもはちゃんと道をゆうゆう通り過ぎるのに、庭へ入ってきたのだ!
祖母宅と我が家は敷地が繋がっており、
どうやら、奥の庭にいるうちのハスキー嬢と目でも合ったのだろう。
気に入ってかどうか知らぬが(笑)、興味を示したらしい。

うちのお嬢様、
シベリアン・ハスキーのメイさんは、普段とても温厚。
その犬種にしては顔付きも柔らかく、ナチュラル・アイ(茶色い瞳)である。
父が見つけていろいろ探して悩んで連れてきた、我が家のアイドル。
だいたいアイドルというのは、売り出しの頃に騒がれるものかも…(苦笑)。
そして、結構引っ込み思案。
犬橇(いぬぞり)同好会に連れて行かされても、人…イヤ、犬見知りだった。

そのメイさんが、
珍しく番犬魂が燃えたのか柵を越え、飛び掛かったのだ!!!!!!

↓↓↓ここからが、実際見たコト(笑)。

私は、唯事でない犬同士の鳴き声が聞こえたので、祖母の庭の方へ向かった。

縁側から祖母が、おろおろして様子を見ている。
そりゃ、ばーちゃんはおっかないだろう。
母が「こら、しっ!しっ!」とかなり離れて、叫んでいる。
かーちゃんも、同様だ。

大型犬同士の喧嘩は、大人の男同志の喧嘩を目の当たりにしたように、結構怖い。
(一応、ハスキーは、中型犬なのだが…。
 似たような犬でアラスカン・マラミュートという奴は、確か大型犬だ)

私は一瞬考えたが、今にも取っ組み合いになりそうに吠え立てる二匹に参戦を決意!
後ろで母が止める声がした。

「危ないから、やめなさい!」
「そんなこと言っても、放っておけんでしょーが!」
「ワンワン」「ぎゃんぎゃん」「ぐるるるる」
「でやーーーーッッ!」

…んで。

メイさんが暴れるので、首輪が掴みにくかったけれど、
勇気と力で(笑)、なんとか二匹を引き離す事ができた!
不法侵入の雄犬は、追っ払ったらすぐ出て行った。


本当は、ケンカなんかしたいワケじゃないのだろう。
でも、始まってしまったら、お互いに引けない…犬だから。
止めてくれるのを、待っていたのかも知れない。

世間知らずのお嬢さん 「なんで、他人ンち、入ってくンのよ!」
通りすがりの風来坊 「え、いいじゃん。固い事言うなヨ」
お嬢さん 「ツン。あんたなんか、お断りよ」
風来坊 「なんだよ、お高く止まんじゃねぇ!」

…とかなんとか、犬同士で会話したかどうか(笑)。

いや。
よく考えたら、犬じゃなくてもこーゆー事ってある。
ケンカなんかするつもりないのに、
タイミング良く(悪く?)二人してどんどん深みにハマッていく。

周りの人も、つい止めるキッカケを逃して、
なんとな~く「どっちにつくか」状態となり、派閥が生まれる。
中学校のグループ行動とか、パートのおばちゃん集団とか。

そう。
本当は、ケンカなんかしたいワケじゃないのだろう。
誰でも。
でも、始まってしまったら、お互いに引けない…人間は愚かだから。
止めてくれるのを、待っているのかも知れない。

止めてくれるのを、待っていたのかも知れない。

私に止められるのは、犬のケンカ迄。
無力だなぁ…。


★★★★深夜にあんまり騒ぐ犬達の声を聞いたらどうするか??★★★★2002年7月更新

去年の初夏の頃の話。

日が長くなったとは言え、とうに暗くなった夜の10時過ぎ。
近所の犬たちが、尋常でない声で吠え続け、いつになっても鳴き止まない。
住宅地の為、連鎖反応で遠吠えが広がっていく。

…もしや、泥棒???はたまた殺人?!火事??
玄関を出て、グルリと見回す。
少し静かになったか?…と、思ったらまた吠え出した。
犬たちが数匹、バタバタ騒いでいる様子も伺える。

私のアパートの隣の庭だ。
小型犬を、何匹も飼っている、うちのアパート一つ分くらいの(笑)でかい家。

あまりにウルサイ。
飼い主は何をしとるのだ?近所迷惑ではないか!
そう思いつつ、真っ暗なその庭をのぞき込んで見た。どうやら家の人は留守。
よく見えないが、毛の長いキャンキャン鳴くヤツ、
毛の短いオンオン鳴くヤツ、ぐるぐる走り周るチビ、
おろおろ壁をひっかくもっと小さいヤツ…総勢6匹くらいの犬が、騒いでいるのだ。

犬と言えど、ただワケもなく、こんなに体力消耗してわめく筈がナイ。

「どーした?!!」
とりあえず、自分は人間語で聞いてみた。
「ギャワンギャワン」「キュンキュン」「オンオン」
「なに?なんかあんの?」
「キュウゥン」「グルルルルゥ」「ウォンウォン」

くそー、犬語、わかんね~(笑)!

すると、いきなり窓が開く音がして
「なんなんですか?!」
人間語で、上から少々高齢で神経質なご婦人の声。
「アナタの犬なの?」
「いえ」
「アナタがそこにいるから、鳴くんじゃないの?!」
む。
何をおっしゃる。
「いえ、犬があんまり鳴いてるので、どうしたのかと思って…」
「そうなの?」
「飼い主の方、いないようですけど」

その家は、上の階の方がマンションになっているのだ。
そこの住人であれば、犬たちの飼い主はおそらく大家であろう。
ご婦人は、そのまま窓を閉めてしまった。

そのやりとり中も、小型犬たちは一向に落ち着かない。

…だんだん闇に目が慣れてきた。
どうやら、鎖が外れているその中で一番大きい柴犬の雑種みたいなヤツと、
鎖で繋がれている毛の長いポメラニアン風のヤツが喧嘩しているようだ。
他のチビ達は、怯えて鳴いている。

鎖が木に引っ掛かって、動けないのだろうか?
あの雑種は、もしかしてヨソから入り込んでしまった奴ではないか??
そのうち流血沙汰になる可能性も…??!

ここまできて、騒がしいまま家に戻る事もできまい。
意を決して、私は塀を乗り越えた。
門扉へ廻ったが、鍵が閉まっていて入れなかったのだ。
塀は下がブロック塀でその上にフェンスが立っているタイプで、登る事が出来た。

それにしても真っ暗、足元は庭の土なのだが、凸凹して歩きにくい。
侵入者の登場に、犬たちはさらにテンションが上がった。

頼むから静かにしてくれ~、あのご婦人がまた顔を出してしまう。
「どうしたのよ?からまってるの?」
「キャンキャンキャン」
「クンクンクン」
今度は犬語が読み取れた(笑)。
やはり原因はこの雑種一匹。
でも本人は、仲良く遊びたがっているような感じ。他の小型犬たちが、彼を受け入れない様子…。

…私は、その柴犬風のヤツを抱き上げ、フェンスを乗り越えて出た。
思惑通り、小型犬たちは静かになった。
連れてきたヤツも、実に大人しく私に抱えられている。
「あんた、ここの犬?違うの?」
キョトンとした目。
明らかに他のお座敷犬タイプと違い、育ちは粗雑そうだが利口そうでもある。

さて、どうしたものか…。
ずっと抱えていては腕がシビれる。泥だらけだし~。
仕方なく、我が家に連れてきて、タオルで拭いてやった。

ホッ、怪我はしてない。
30×45センチ程の狭い玄関に下ろしたが、じっとはしとらんだろう。
それにだいたい、どこの犬なのだ??
あの家で飼ってる犬かも知れんし。
野良犬かも…と、見たが、ちょっとまだ緊張してるものの穏やかな表情。

…ぺろ…。舐められた。
うひゃ~、かわいいじゃんか~。

しかし、このままじゃ犬泥棒になってしまうかも?!
「柴犬に似た黒茶色の犬、預かっております」そう書いた紙にセロテープをつけ、
例の家の玄関に貼りに行った。
もちろん、コイツも置いて行けない。…重~い。
家は薄暗く、車庫に車がない為まだ不在なのだろう。
けど念の為、と、チャイムを押してみた。

ピンポーン。「…はい」
おいおいおいおいおい!!いるのか~~~?!

「あの、向かいのアパートの者なんですけど、夜分遅くスミマセン」
かくかくしかじかで、犬を今抱えていると話した。

「あら、どんな犬?アナタ、どうやって??」
…ひぇぇ…。
「すみません。あの、塀を越えて。犬がもし怪我でもしたらと思って…
 本当にすみません、勝手なコトして」
「その犬を抱っこしたままで、塀を乗り越えたの?」
「え、ハイ、すみません(冷や汗)」
「…アナタ、勇気あるわねぇ?
 それ、預かってる犬だわ。鎖が取れちゃったのかしら。
 構いませんから、庭に離してやって」

インターホン越しに話していて、ハタと気付いた!
さっき、上から声をかけたオバサマ本人!!
自分の犬たちだったんじゃないか~~~!!!

「え?いいんですか??」
「構いませんよ。
 家の前を他の犬が散歩すると、うちのコたちが吠えるから、
 よその方も最近はあまりこの前を通らないのよ。
 困るのよねぇ。ワタシも外へ連れて行く時は気を使うしねぇ。
 そのコの飼い主、明日戻るから大丈夫でしょ」

なんだか、オバサマ特有の、超自己中おしゃべりに突入してしまった。

「アナタなんておっしゃるの?何号室?
 今日は遅いから、明日お礼に伺うようにするわ」
ひ~。コワ!!ま、ちゃんとお答えしましたが…。

柴犬風雑種君に別れを告げ、高い門扉の上から中に降ろして(落として?)やった。
チビッコ犬たちはまた少々甲高い声で迎えてくれたが、
さっき程の騒ぎにはならなかった。

…果たして、翌日。
午前中は家にいたのだが、訪問者はなかった。

内心ドキドキ?していた。
あのご婦人、ああは言ったものの、
不法侵入には違いないし、犬泥棒未遂にも違いないし、
あの調子ではどう出てくるか知れない。
逆に、万一、菓子折りなんぞ持参されても困る(笑)。

それにしても、自分で愛でてる犬たちの面倒くらいちゃんとして欲しいモノだ。
自分も犬も機嫌のいい時しか可愛がらないなんて、
まこと、人間のエゴ。

人に対する愛情も、疑ってしまうぞ?

「健やかな時も、病める時も、変わらぬ愛を誓いますか?」

そう。
結婚も、友情も、ペットも。いや、生き物だけでなく、
自分が大切にしている物、大切にしている信念、等々も。

心が元気な時も、
ちょっと沈んでいる時も、
本当の所は、ちゃんとわかってて、アイしてあげられるように…。


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