今はコスト面 ・技術面において印刷所同士でそれほど大きな開きはなくなってきているということもあって、以前ほど見積り額に差が出てこなくなってきた感があります。 そのため、場合によっては依頼している仕事の割合 (A社、B社、C社にそれぞれ何冊の仕事をお願いしているか、 といったバランス) で判断するというときも出てきます。
本には、本文が縦組や横組のものがあります。 また、
・ 1ページ当りの字数や行数
・ ページ番号 (ノンブル) の位置や書体
・ 本文が書かれている領域 (版面) の上や下 (天や地) に小さな活字で書かれている、章や節のタイトル (これを柱と言います) の位置や書体
なども、 本によってそれぞれ違っています。 本文を読むに当っては読者があまり気にかけないようなちょっとしたところにも、編集者は割付の際に指定を行なっています。
編集者は、 どのようなスタイルの本に仕上げるかを考えて、 原稿を組版するときの基本スタイル (組規定書) を作り、印刷所のオペレーター (実際には、会社に毎日足を運んで下さる営業の方) に渡します。 組規定書には、上に挙げたようなスタイルの指定の他に、本のタイトル (入稿時は、まだ仮題という場合が多いですが) や刊行予定日、印刷予定部数なども記します。
手書きの原稿の場合は、オペレーターはそれこそ一つ一つ打ち込んでいかなければならないのですが、今はワードなどのソフトを使って原稿を執筆する著者が多くなりましたので、印刷所に原稿を入れる際にそのデータファイルも一緒に渡すことで、組版のスピードアップが可能となりました。
もちろん、このデータを渡しただけでは、オペレーターにはその原稿をどんなレイアウトに組んだらよいのかがわかりません。 そのため、編集者は原稿をプリントアウトしたもの (これをハードコピーといいます) に、前回述べたような割付を行なう必要があるわけです。
そして、すべての準備が整ったら、
原稿のデータファイル 割付したハードコピー (原稿) 組規定書
の3つを印刷所の営業担当者に渡して、 入稿が完了となります。 なお、 出版社の社内でDTP (デスクトップパブリッシング) を行なっている場合には、社内で完成させた組版のデータファイルを最後に印刷所に渡して、印刷のみをお願いするという流れになります。
終りなき編集者の仕事 2010.05.24 コメント(2)
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