Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2017年05月20日
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カテゴリ: 夢有無有
{思考と直覚」人間の霊魂を思考/スピノザ3
 スピノザはアムステルダムの富裕なユダヤ人の貿易商の家庭に育ちながらも、家業を手伝うために、幼少の頃より非凡な才能を顕(あらわ)し、律法学者ラビとなる訓練は受けたが、父親の家業が忙しく手伝わなければならず、所謂、高等教育は受けずじまいです。周囲の貿易商仲間も其れを気の毒に思ったのでしょう、医師ファン・デン・エンデンの学校への入学を薦め、ファン・デン・エンデンの学校ではラテン語、自然学、幾何学およびデカルトの新哲学を学び、西欧思想に目覚めます。ユダヤ教団からは異端とする思想は此処で培(つちか)われます。彼は旧教・新教、更にはイスラム教からも離れた立ち位置で、独自の宗教観、或いは哲学的理念に基づく世界観を構想します。1656年7月27日にアムステルダムのユダヤ人共同体から破門・追放(ヘーレム)されます。其の時には、狂信的なユダヤ人から暗殺されそうな憂き目にも遭遇しています。追放後はハーグに移住し、転居を繰り返しながら執筆活動を行う。興味深いことには1662年にはボイル (Robert Boyle/1627-1692) と硝石に関して論争したことです。ボイルの示した実験は「硝石 (硝酸カリ) を炭とともに蒸留することによって、硝石精 (硝酸) と固定硝石 (炭酸カリ) に分ける。次いで、得られた硝石精と固定硝石を再結合させることで、最初の硝石とほぼ同じ重さの硝石を再度得ることが出来るというものです。ボイルは、この実験から1には硝石が複合物体であるということ。2には分解して得られた硝石精と固定硝石は、硝石の揮発的部分と固定的部分ではなく、異なる化学実体であるということを主張しました。此れに対してスピノザは、硝石と硝石精は異なる実体ではない。将又(はたまた)、固定硝石は硝石の本質に何ら関与しない不純物であるに過ぎない。更に、硝石と硝石精の差は、機械的なもの、即ち、粒子が静止しているか運動しているかの差にすぎない旨の論争です。ボイルの伝記で注目すべきは、ボイルは一度も大学で学んだことはなく、また大学の教職を含め宣誓を必要とする地位に一度もついたことがないという点がスピノザにも共通しています。高等教育の意味を考えさせられます。
Robert-Boyle1

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最終更新日  2017年05月20日 06時35分39秒
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