Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2021年07月29日
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カテゴリ: 絶対存在論
神の存否-122
 スピノザは定理二五の神を物の存在の起成原因、且つ、物の本質の起成原因としての証明を用意しますが、人間が物理科学的に表象する限りにしても、目にすることが出来得る証拠は望めない以上、神を物の存在の起成原因、且つ、物の本質の起成原因を証明するには、否定する論法で否定の否定は肯定だろうと逆説的に証拠を指し示します。
 証明 此れ(神を物の存在の起成原因、且つ、物の本質の起成原因)を否定するなら、神は物の本質の原因でないことになる。したがって(公理四 結果の認識は原因の認識に依存しかつこれを含む。)により、物の本質は神なしに考えられ得ることになる。しかしこれは(定理一五 すべて在るものは神のうちに在る、そして神なしには何物も在りえずまた考えられえない。)により不条理である。ゆえに神はまた物の本質の原因でもある。Q・E・D・=此れが証明されるべきことだったと結びます。
 更には、自己原因たるものの存在、即ち、永遠の「有」を「備考」にて説きます。
 備考 この定理二五は(定理一六 神の本性の必然性から無限に多くのものが無限に多くの仕方で、言いかえれば無限の知性によって把握されうるすべてのものが生じなければならぬ)からいっそう明瞭に帰結される。というのは、神の本性が与えられると、それから物の本質ならびに存在が必然的に結論されなければならぬということが定理一六、言い換えれば神の絶対存在・絶対意思・絶低意識から帰結されるからである。一言で言えば、神が自己原因と言われるその意味において、神はまたすべてのものの原因であると言われなければならぬ。このことはなお次の系からいっそう明白になるであろう。と更に「系」なるもの、ある定理を導く段階で,証明などのため必要な定理の補助定理として、
 系 個物は神の属性の変状(アフエクテイオ)、あるいは神の属性を一定の仕方で表現する様態(モードス)にほかならぬ。この証明は定理一五(すべて在るものは神のうちに在る、そして神なしには何物も在りえずまた考えられえない。)および定義五(様態とは実体の変状、すなわち他のもののうちに在りかつ他のものによって考えられるものと解する。)から明らかである。と締め括ります。
 神を物の存在の起成原因、且つ、物の本質の起成原因とするスピノザの定理二五は神の絶対「存在・意思・意識」を物質物理科学的なものとは捉えず、神の見得ざる情報因子と捉えているのかも知れません。此のことを肯定すれば、最先端の量子重力理論に置ける質量ゼロに対する対応が見極められるかも知れません。



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最終更新日  2021年07月29日 06時10分04秒
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