ちゃと屋の本棚

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2009年01月27日
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カテゴリ: ☆本の感想
久しぶりに―というか十何年ぶりに 方舟さくら丸 を再読しました
さすがに内容なんてすっかり忘れていたのですごく新鮮

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
地下採石場跡の巨大な洞窟に、核シェルターの設備を造り上げた〈ぼく〉。「生きのびるための切符」を手に入れた三人の男女と〈ぼく〉との奇妙な共同生活が始まった。だが、洞窟に侵入者が現れた時、〈ぼく〉の計画は崩れ始める。その上、便器に片足を吸い込まれ、身動きがとれなくなってしまった〈ぼく〉は―。核時代の方舟に乗ることができる者は、誰と誰なのか?現代文学の金字塔。


この主人公(ぼく)は身長1m70cmで体重98キロ、撫で肩で手足が短いことから 「豚」 とか 「もぐら」 とかのあだ名で呼ばれている
本人的には洞窟に住んでるから「もぐら」が似合ってると思ってる
ほとんど人と接することなく洞窟で一人で暮らしていた
―なんだか、 完全にニート&引きこもりな小説

安部公房の作品って結構自分に閉じこもりがちな人がたくさん出てくる気がする

(ぼく)の引きこもりっぷりもかなり個性的だけど
他の登場人物もかなりクセのある人物

元自衛隊員で的屋(昆虫屋)の男
販売促進員とあくまでいいはるサクラの男
常に男を誘ってしまう奔放な女
スイート・ポテト職人の男
夜中の街を軍歌を口ずさみながら掃き清める一方で女子中学生狩りをする老人集団etc・・・


こんな登場人物たちが核戦争が勃発したときに閉じられたシェルターとして機能する地下洞窟 「方舟」 を巡って争う

生き延びることができるのは(ぼく)なのかそれとも他の誰かか・・・

かなりシュールなお話

方舟にはものすごい水圧でなんでも流せてしまう便器があり
これが方舟の命
有害な廃棄物~人間の死体まで・・・(って最近の事件思い出しちゃったけど)

がはまり込み抜けなくなってしまう
万能便器を壊して(ぼく)を救うか、(ぼく)の足を切断して便器を守るか
シチュエーションはかなり面白いんだけど、
周りの人たちがホントに足を切断しようとしたりするのがコワイ

この小説の中には ユープケッチャ
時計虫とも呼ばれていて常に太陽に頭を向けていて
自分の糞を食べてぐるぐる回って生きている昆虫・・・らしいです
なんだか象徴的な虫だよねぇ

方舟を巡る争いは思わぬ方向に向かうんだけれど
シュールなストーリーにしては終わり方がちょっと爽やか

また十何年ぶりくらいして読んだら安部公房の先見性を思い知らされて面白いかも


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Last updated  2009年01月31日 13時27分55秒
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