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2005年07月28日
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テーマ: 結婚(655)
時間が少し空いたので
事務所にあった「抜萃のつづり その六十四」というのを読んでみることにした。

これは株式会社クマヒラさんが事務所に送ってきて下さるもの。

その中に、今の私の心を代弁するかのような抜萃が掲載されていた。


「賞味期限なし」と題打った 吉武輝子 さんの
ラジオ深夜便「今月のエッセー」16年6月号、からの抜粋であった。

・夫が急逝してから5年の歳月が積み重ねられた。
どちらかと言えばプラス思考の強い私も、夫の死後しばらくの間は、
ひたすら落ち込んでいた。

・別れて暮らす娘のあずさから電話がかかってきたとき、
「私、夜、散歩しないと寝られないの」と地獄の底から発するような暗い声音で言った。
あずさは神経科の看護師長。
癒し系の人柄である。
一瞬の沈黙の後、あずさの透き通るような明るい声が返ってきた。
「輝子さんは夜の散歩と言っているけれど、
世間では徘徊というのよ。」
この言葉で冬眠中だったプラス思考が目覚め始めたのだろう。

・「そうか、夫の死を悼むと言うことは、
残されて生きるものがより人生を豊かに生きることなんだな。
人間、だれしも死ぬも生きるも一人旅。
だから、金持ちならぬ“人持ち”になってうんと豊かに一人旅を続けなくっちゃ」と
我が心にこくん、こくんとうなずいた瞬間にトンネルから抜け出していたのである。


それから筆者は夫を亡くしたショックから立ち直る。
入団した合唱団のディナーショーに娘さん夫婦を招待すると、

「我が家の未亡人が一番楽しげだったよ。
残されて生きる母親が楽しげに生きていてくれると、
一人娘の私が夫と楽しく生きていることの後ろめたさから解放される。
ありがとうね」と、あずさは真剣なまなざしを注ぎながら言った。






私は一人娘ではないけれど、

今実家の母はまさしく夫という張り合いを亡くしてしまい、
日の当たる出口が見つからずにいる。


その母を見ると、
「私と夫が幸せなところを見せてあげるのが親孝行」という思いは
いっぺんに吹き飛んでしまう。

むしろ母は、私と夫が別れて、
母の元に戻るのを望んでいるのかもしれない。
母は私をすごく頼りにしているから。


何度か日記に「実家の母には夫の悪口は絶対に言わない。心配させるから。」と書いてきたが、

もしかしたら悪口を言った方が母は嬉しいのかもしれない。






最後にこういう文章で締めくくられている。


伴侶の死という痛切な哀しみと引き替えに、
新しい未知なる能力、才能に巡り会う機会と、
“人持ち”になる盛大な機会を与えられた。
その恩恵の深さをたっぷり享受しながら、
私は確かな足取りでひとり旅を続けている最中である。





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最終更新日  2005年07月28日 22時58分55秒
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