私の沼

私の沼

ダブルデート


謝りたくなった
友達の彼女すごいキレイだね
まるで血統書付きのプードル
じゃなくて
アビシニアン
じゃなくて
まあいいけど
そんな感じ
存在そのものがブランド品
みたいな
うーん負けた
負けました
勝負にならん
いやべつに
勝つつもりで来たわけじゃないが
あまりにも差がありすぎた
あなたの鼻っ柱の強さを思うと
恥をかかせたくないと
消え入るばかり
でもあなたの方が
あなたのお友達よりも
格段にカッコいいんですけど
お互い不釣合いだから
相手を交換すれば
ちょうど良いのにね
どうしてあなたはわたしが良いの?
不思議だな
プードルでアビシニアンな彼女は
とても良い子で
素直で
単純で
ある意味あなたとそっくり
そうかなるほど
わたしはあなたのお友達と
社交辞令を交わしながら
お互いに「あなどれないヤツ」と踏んだ
こういう二人はけして恋愛しない
けれどわかり合うことはできる
意外なことにダブルデートは
とても楽しくて
今度また遊ぼうねと
わたしとプードニアンは約束した





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