読んで気になった記事の一部を記録します。
チェルノブイリ事故の処理に携わっている ナタリア・ミロノーバ氏は
「あの事故で多くの犠牲者が出たのは、事故直後ではなく 事故から何年も経った後だった」
「チェルノブイリ事故は 少なくとも7000万人の ロシア人
ウクライナ人、ベラルーシ人を 犠牲にしたと考えています。
チェルノブイリの事故は 発生から10日で 放射性物質の放出は止みましたが
福島の事故は いまだに放出が続いており、チェルノブイリよりも悪い状況だと考えています。」
チェルノブイリ被害の実態調査を続ける 河田昌東氏も
現地での調査結果を踏まえ、いずれ日本でも同様の被害が現れるのではないかと懸念する
「現地を調査する中でわかったのは、内部被曝の恐ろしさです。」
「通常、細胞は瞬時に修復しますが、ある程度傷が付くとDNAの修復ミスが必ず起こります。
盛んに分裂している細胞ですと、修復ミスのDNAがそのまま増えていってしまう
つまり、細胞分裂が盛んな胎児ほど被曝の影響が大きくなる」
ウクライナの「ジトーミル州立小児病院」では
、内部被曝した
お母さんから 先天障害を含む未熟児の赤ちゃんが、'90年から数年は
毎年600人も生まれました。 これは明らかに異常な数でした。」
ベラルーシの「国立甲状腺がんセンター」によれば
'95年までに診察した 甲状腺がん患者420人の 年齢別の割合は
0~4歳が 66.2%、 5~9歳が 31.4%、 10~14歳が 2.4%
ベラルーシで小児甲状腺がんの治療経験を持つ、医師で松本市長の菅谷昭氏
「15歳未満の甲状腺がんというのは、1000万人に1人か2人しかならないのが普通
ところがチェルノブイリ事故の汚染地では、それが100倍から130倍に跳ね上がった。
留意すべきは、甲状腺がんが増え始めたのは 事故から5年後
ピークを迎えたのは 10年後だったことです。」
日本の安全基準は甘すぎる
「農産物・海産物の暫定基準値である 2000ベクレルという値は
内部被曝の危険性を無視したものと言っても過言ではない。
海外の基準値を見れば明白。たとえばウクライナ政府は内部被曝の影響を認めた結果
'96年に食品と水のセシウム137とストロンチウム90の摂取許容量の
基準値を厳しくした。しかも品目ごとに細かく定めている。」
例えば野菜のセシウム基準値は
・日本 500ベクレル ・ウクライナ 40ベクレル
・EC諸国 500ベクレル ・米国 170ベクレル
水は
・日本 200ベクレル ・ウクライナ 2ベクレル
内部被曝を考慮しない ICRPのリスクモデルでは
福島事故により ガンになる人の数は、約 3000人
とされています。
内部被曝を考慮すると、今後 20万人
の日本人が福島事故の影響でガンになる
そんな衝撃的な予測をする専門家もいる。
(欧州放射線リスク委員会(ECRR)の クリス・バズビー委員長)
「内部被曝の量を考慮した ECRRのリスクモデルを使い
日本で発表された 放射線量からガンになることを予測すると
原発から100km圏内に住む 300万人が 1年間避難せずに
そこに住み続けた場合、10年以内に その30分の1がガンと診断され
100kmから200km圏に住む 700万人も、70分の1が10年以内にガンと診断される
」
「チェルノブイリ原発から遠く離れた地域にも、汚染がひどい ホットスポットがありました。
汚染の強い地域では、 70~80%
の人が内部被曝をしているという データもあります。
日本でも細かな地区に分けて 汚染状況を調べる必要がある。たとえ汚染レベルが低くても
首都圏には人口が集中しているので、このままでは多くの人がガンを発症することになります。」
内部被曝の脅威は、被爆から何年、何十年も経ってから その結果が現れることだ。
岐阜大学で放射線医学を教え、現在は岐阜環境医学研究所の所長を務める
松井英介氏も警告する。
「福島の事故による水と空気と生態系の汚染は、長期間持続し
地球規模で環境を攪乱します。日本人は長期間にわたって
放射性物質を体内に取り込み、健康障害を引き起こすことになりますから
内部被曝の危険性を認知し、適切な防護と救護対策をとるべきです。
少なくとも妊産婦と子どもたちを、一刻も早く汚染地域から強制的に退避させる。
それぐらいの措置をとらなければ、取り返しのつかないことになってしまう」
参考: 週刊現代
4/30号 「レベル7」チェルノブイリからの報告-いずれ日本人に起きること
(取材:ジャーナリスト伊藤孝司)
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