2002年03月20日
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小学校に入ってすぐの頃に両親が離婚した。
原因は、
父の浮気(なんと相手側に子どもができてしまった)と、酒乱。
私は父が浮気している所も、酔っ払って暴れている所も、
見たことがないので、父に対する印象は、
「背が高くてかっこいい」ということしかないのだけど、
母によると「ろくでなし」だったらしい。

離婚するまでの母は、寂しそうな表情で、
ぼんやりと遠くを眺めていることが多かった。

口で言う程度でいいんじゃないか?と
幼い私でさえも首を傾げたくなるほど些細なことで、
グーで頭を殴ったり、髪の毛をひっぱって引きずりまわしたり、
なんというか「暴れる」という言葉がぴったりな状態だった。
二日に一度はそんな感じだったと思う。

再婚後も、その状況は変わらなかった。
と言うか、更にひどくなった。
母は新しい夫を愛することができなかったのだ。
新しい父は、愛されない毎日にくたびれたのか、
やがて偏屈オヤジになって行った。不幸の悪循環だ。
夫婦仲は最悪。一触即発。

両親の不仲、母の愚痴プラス暴力に、まみれていた。
愛されるどころの騒ぎじゃなかった。
毎日が嵐だったのだから。
嵐をやり過ごすことで精一杯だった。

母に抱きしめてもらった記憶がない。

母は、冷静な時ですら、
私が近寄ると汚いものを見るような目で追い払った。
体罰の時には、
「あなたのことを好きな人はこの世に一人もいない」
「あなたみたいに可愛げがなくて変な子は、
          誰からも好かれるわけがない」
などと言いながら、グーで殴るのだった。
そして時々、
「普通のお母さんみたいに子どもを可愛がりたいのに、
           どうしてもそれができない」
と言って、泣いた。

私は母のことが好きだった。
好きになって欲しかった。
私の存在が母を不幸にするのではなく、
嬉しい気持ちにさせるものであればどんなにいいだろうと、
思っていた。

ある年齢に達するまでの子どもが親に対する愛情っていうのは、
そのくらい深くて無償のものなのだ。
今、私は、
どうして、虐待する親たちは、
そんなにも愛されているということに、
幸せを感じることができないのかと思う。

数年前、母から、
「あなたの顔が父親そっくりだったから、
      それだけで憎らしくてたまらなかった」
と言われた。
せつないな、と思った。





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最終更新日  2002年03月22日 20時51分24秒
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