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2004.09.09
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カテゴリ: 経営法務
【問題】

乙から多額の商品を買い入れ、その支払いのために同社を振出人とする
約束手形を振り出した(以下「本件行為」という)。その後その手形は不渡りとなった。
同社には、甲の他に取締役として丙と丁がおり、取締役として単に登記されている
だけで株主総会での選任決議を得ていない戊がいる。<そのような場合の
乙に対する丙、丁、戊の商法上の損害賠償責任>に関し、以下の質問に答えよ。

(設問1)
次の文章の空欄A~Eに入れる語の組み合わせとして、最も適切なものは


丙、丁については、取締役としての職務執行上 「 A 」があり、同職務執行と乙の
損害との間に因果関係がある場合に損害賠償責任が発生する。本件行為が
取締役会の決議に基づいてなされた場合、決議に賛成した丙は 「 B 」。決議に
反対した丁は、 「 C 」。仮に丙が取締役ではあるものの全く名目的な存在で
取締役としての職務を実際には行っていない場合「 D 」。戊は「 E 」。

1.A:過失 B:賛成という判断に過失があったかが問題とされる
 C:免責される
 D:でもそうでない取締役と同様の責任が問われる
 E:乙が登記を信頼した場合には責任を負う場合がある

2.A:過失 B:賛成という判断に過失があったかが問題とされる
 C:免責される

 E:乙が登記を信頼した場合には責任を負う場合がある

3.A:過失 B:本件行為を自らしたものとみなされる
 C:議事録に意義をとどめなければ賛成したものと推定される
 D:でもそうでない取締役と同様の責任が問われる
 E:登記について承諾を与えていた場合は責任を負う場合がある


 C:免責される
 D:には免責される
 E:乙が登記を信頼した場合には責任を負う場合がある

5.A:重過失 B:本件行為を自らしたものとみなされる
 C:議事録に意義をとどめなければ賛成したものと推定される
 D:でもそうでない取締役と同様の責任が問われる
 E:登記について承諾を与えていた場合は責任を負う場合がある

(設問2)
文中の<>内に関する次の説明で、最も不適切なものはどれか。

1.この責任の消滅時効期間は3年である。
2.この責任は不法行為責任とは別個の特別な法定責任である。
3.中小企業におけるこの責任の追求は、法人格否認の法理の適用に
代わる役割を果たす面がある。
4.取締役の選任決議も登記もなされていない事実上の取締役でも
この責任を負う場合がある。
5.本件行為について監査役も責任を負うときは、取締役との連帯
責任となる。

(平成16年 第4問)




今日は仕事のスピードについて。

先日ある出版社に、うちの製品をいれた後のネットワーク動作チェックを
するために、終日そのオフィス内のデスクをひとつお借りして仕事をしていたの
ですが驚きました。

なにに驚いたかというと、その会社での仕事をしていく上でのスピード感のなさです。
そこでは、時間がまるで別世界のようにゆっくり動いていました。

私の見る限りでは、社員一人が一つずつ仕事を持っているようなのですが
それを大事そうにいつまでも抱えているようでした。
イメージとしてはこんな感じです。
「私が花瓶を作りました。これは1週間後に熱で壊れてしまうかもしれません。
なので、私はこれを1週間見続けます。他のことをしているとそれを見逃してしまうかも
しれないので、しません。」という感じです。(伝わりにくいか・・・)
仕事をするという環境ではなく、いかに時間を潰すかに頭を働かせているようでした。

社風というものもありますし、一概にこれをだめだというつもりも毛頭ありません。
単純にこういう仕事の仕方が許されるところもあるんだということに驚きました。

みなさんの仕事場ではどうでしょうか?
もしそのような時間の過ごし方をしているようでしたら、気をつけてください。
そこは、ぬるま湯ですよ。
その同じ時間で、頭をフル回転させて活動している人たちが周りにはたくさんいます。

人には同じだけしか時間がありません。
それを生かすも殺すも自分しだいです。

来年の今頃に診断士としての第一歩を踏み出しているのか、いないのか、
それもこの1年間の時間の使い方しだいです。

では、本日の解答をどうぞ。


【解答】
(設問1)
3.A:過失 B:本件行為を自らしたものとみなされる
 C:議事録に意義をとどめなければ賛成したものと推定される
 D:でもそうでない取締役と同様の責任が問われる
 E:登記について承諾を与えていた場合は責任を負う場合がある

取締役会の決議に基づいてなされたときは、賛成した取締役は、
その弁済のない額について弁済する責任を負います。
仮に決議に参加して反対したとしても、取締役会議事録に異議を止めておかないと
賛成したものと推定されます(商法266条)。

参考:http://www.sos-soumu.com/html/2/download/020_010_010_010_1.html
<過失・重過失>
過失:人が当然なすべき注意を欠いた行為のこと
重過失:ほとんど故意に近い、著しく注意を欠いた状態

(設問2)
1.この責任の消滅時効期間は3年である。

<取締役の責任の免除>
会社に対する取締役の責任は、原則として、株主総会の同意がなければ免除することは
できない(商法第266条5項)が、適法な利益相反取引による損害賠償責任だけは、
発行済株式数の3分の2以上の多数をもって免除することができる(商法第266条6項)。

取締役の会社又は第三者に対する損害賠償責任は、損害額に相当する金額を支払うと
いうことであるので、そのような行為が行われてから10年間を経過すれば、時効によって
消滅する(民法第167条1項)。

<不法行為責任>
不法行為責任とは、故意または過失によって他人の権利を侵害し、
これによって他人に損害を生じさせたことに基づく責任のことです。
参考:http://www.geocities.jp/makorin3641/huhou.html

<法人格否認の法理>
法人格の機能(会社と社員の分離)を否定して、会社と社員(支配株主等)を同一視する法理
参考:http://www.law.okayama-u.ac.jp/~ryusuzu/022a02.htm

以上
最後までお読み戴きありがとうございました。
明日もよろしくお願いします。





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Last updated  2004.09.09 17:15:55
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