PR
カレンダー
フリーページ
コメント新着
キーワードサーチ
今日、大学の友人に、化学で用いる規定度に関して質問されたので、
少し講義?してきました。
規定度と言うのはモル濃度に順ずる値で、
超大雑把に言えば、
1規定(単位は「N」)
=
ある物質が1モル(6.0×10の23乗個)のプロトンor電子を与える(もらう)物質量
/1リットル
ということになります。
プロトンは水素イオンのことです。
酸化還元反応、あるいは中和反応において、
一つの分子が出せる(もらえる)電子or水素イオン
の数は決まっています。
その水素イオンや電子の数に注目した濃度が規定度。
例として・・・
塩酸1つから一つの水素イオンを放出可能。
よって、塩酸1モルに対して水素イオン1モル放出可能。
つまり、モル濃度で1モル/リットルの塩酸の規定度は1N
これが硫酸だとどうなるか。
硫酸1つから二つの水素イオンを放出可能。
よって、硫酸1モルに対して水素イオン2モル放出可能。
つまり、モル濃度で1モル/リットルの硫酸の規定度は2N
今度はリン酸です。
リン酸1つは3つの水素イオンを放出可能。
よってリン酸1モルに対して水素イオン3モル放出可能。
つまり、モル濃度で1モル/リットルのリン酸の規定度は3N
これが塩基だと、
水酸化ナトリウム(一つで水素イオン一つ受け取り可能)
→1モル/リットル=1N
水酸化マグネシウム(一つで二つの水素イオン受け取り可能)
→1モル/リットル=2N
こんな感じでしょうかね。
酸化還元反応の試薬も同様で、
同一モル濃度でも、電子の収受数が異なれば規定度も異なります。
ただし、この数値は基本的には溶解度に左右されません。
概念としては、
溶液1リットル中にどれだけの水素イオン・電子を含んでいるか
(電離しているかどうかは、この場合別問題とする)
あるいはどれだけ受け取れるか
・・・と考えると覚えやすいかも。
まぁ、実際この考え方は誤りなのですが、
理解するにはこれがちょうどいい。
ちなみにこの数値は、
酸塩基中和滴定、酸化還元滴定で非常に役立つ場合があります。
実際に反応する水素イオンや電子の数を基準にした数値なので、
物質の実際のモル濃度から計算するよりミスが少なくなる可能性があります。
特に価数の違う物質を使って酸塩基中和滴定などを行う場合は効果絶大で、
例えば仮にリン酸と水酸化マグネシウムの場合だと・・・
問題)
0.003Nリン酸溶液で濃度不明水酸化マグネシウム溶液250mlを滴定したところ、
リン酸溶液1Lで中和が確認されたとする。
水酸化マグネシウム溶液の規定度とモル濃度を答えよ。
を解くと・・・
(※規定度の前提となる当量という概念を用いる。見ていればわかるはず)
リン酸溶液内のリン酸の当量数
0.003N×1L=0.003当量(単位はeq)
濃度不明溶液250ml内にも同じ当量数の水酸化マグネシウムが含まれる。
つまり、
0.003eq/250ml=0.003eq/0.25L=0.012eq/L=0.012N
規定度では0.012N。
一方のモル濃度は、水酸化マグネシウム1モルが、
2モルの水素イオンと反応する(つまり2eq/mol)ことから、
0.012N/(2eq/mol)=0.006mol/L
まぁ、 実際こんな中和滴定できない
と思いますが( ゚Д゚)y-~~プハー
弱酸強塩基滴定なんてできたっけ・・・?
これが完全にモル濃度計算だとちょっときついことに・・・
((((;゚Д゚)))ガクガクガクブルブルブル
まだ要した量が1Lなので計算しやすいですが、
125.7ml(=0.125.7L)とかだったら・・・。
ちなみに、この問題のリン酸溶液の濃度は、
当然ながら0.001mol/Lです。
(リン酸は3eq/molですから)
これがモル濃度0.113mol/Lで与えられたりとかだったりしたら・・・。
まぁ、モル濃度で計算したほうが速い場合も結構あるので、
これは経験の差になってしまいますね~。
基本的にお互いの価数で判断するしかないはずですが、
もし仮に逆滴定
(通常の滴定で、加えすぎでオーバーランしてしまった時に使う手法。
オーバーランした分を逆(酸オーバーなら塩基)の溶液で再度滴定する)
の問題を解く場合には、3つの物質の価数を比較する必要がありますが。
今日の化学うんちくはこれくらい。
ミスってたら後で2時間チャージあたりから何か言われるだろう(ぁ
高校でも規定度やればいいのに・・・。
超便利なのにww
モル濃度から規定度に換算する場合は、
1モル当たりの反応プロトン(電子)モル数(eq/mol)を乗じてやればいいので、
ミスは少ないわけですしね。
でぁ。
今日はこれくらいで。
ノシ
たまには~ 2007.10.05
(*゚ω゚):;*.':;ブッ 2007.10.04 コメント(3)
p-ニトロアニリンの合成 2007.10.02