March 15, 2006
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こんな時期になると きまって

彼女のことを思い出す。


 * * * * * *



彼女はいつも 唐突に

そう、

校舎の廊下ですれ違うときも

手洗い場で鉢合わせたときも

玄関の下駄箱で靴を履いているときも


いつも ぼくの不意をついて

ぼくの耳に口付けるのが 好きだった。


ぼくはその瞬間

ビクッとなって、

慌てて耳を押さえながら

誰かに見られていないか

周囲をキョロキョロするんだけれど、


そんなぼくを見て

悪戯っぽく微笑む彼女が

とってもかわいくて

どうしてそんなことをするのかは

謎だったけれど、

ぼくは 彼女のことが 好きだった。



初めてその気持ちを伝えたのは、

春が来る、終業式のあとだった。


それまでは 彼女とは会話という会話を

ほとんどしたことが無かった。


なぜか、ぼくのほうが照れてしまって

目が合っても とっさに逸らしてしまって

彼女からなにか声をかけられても

ぼくはぶっきらぼうな返事しかできなかった。


でもそんな自分がはがゆくて

人づてに 彼女がぼくのことを好きだと聞いて

今しかない って

校庭に彼女の姿を見つけたとき 決心した。


校舎の3階から階段を転がるように走り降りて

校庭に飛び出したときには

彼女の姿は どこにも見当たらなかった。

もう会えなくなるわけじゃなかったけれど、

なんだかすごく寂しい気持ちになって

校庭の真ん中で ひとり ぽつんと立ちすくんでいた。






...... to be continued.


もう、眠いから。





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