ケアンズのいいもの、日本のいいものを書いていきます!

ケアンズのいいもの、日本のいいものを書いていきます!

2015.06.20
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なんと、海外で大腸内視鏡検査を受けるはめに!この間、GP(一般医師)に行った。眼圧を下げるための目薬の処方箋をもらいにいくためだ。いつものことである。女医が私の両親の健康について聞いてきた。私の話を聞いているうちに、女医の顔がみるみる険しくなり、「大腸のポリープの検査を受けたほうが良い。」と言われた。話を聞いていると、大腸内をカメラで見てチェックするらしい。なんとおそろしいこと、、、。「私が病院に手紙を送り、検査をしてもらうようにするから。」と女医は言い、私の意思とは関係なく、検査の準備は始まってしまった。
 私の父は50歳の時に、大腸がんになり、1年も経たないうちに他界してしまったのだ。大腸がんは遺伝することもあるので、親が大腸がんになっている人は、早めにポリープの検査を受けたほうがいい、と女医は言う。父は健康診断の後、再検査のお知らせを無視して、こともあろうに癌を1年もほおっておいた!がんだって、1年もたてば大きくなるだろう。そのことを女医に言いたかった。父は1年もがん細胞をほおっておいて、そりゃあ死ぬでしょう。しかもものすごいヘビースモーカーだったし、野菜なんか嫌いで食べたこと無かったし、私は違う。おもいっきり健康である。言いたかった。言いたかったが、やめた、、、。父がガンになったことは確かだし、私は検査を受けなければならないだろう。ああ、、、、。
 父の話に戻すが、がんセンターに再検査へ言ったときは、もう中期の悪性がんだった。父は驚いた、と言っていた。自分が癌になろうとは。医者が本人にガン告知をしたことにも驚いた、と言う。父の名誉のために書いておきたいが、なぜガンを放置したか。その2年前に、定期的な健康診断のあと、再検査のお知らせがきた。父は病院へ行き、再検査を受けた。結果、何も異常は無かった。お金もかかったし、病院で何時間も待たされた。そういう経験があったため、また今回も何も無いだろう、と自己判断。再検査を受けなかったのだ。そのころ、私はお正月休みで帰省。1年前にお知らせがきた再検査に行ってない、という話を聞いた私は、鬼の形相で「父さん、病院行きなよ。絶対行きなよ。」と毎日のように言った。お正月休みも終え、1月3日に私は東京へ帰らなければならなくなった。父は1月4日にちゃんと病院へ行ってくれた。中期ガンなのですぐ手術。術後、写真を医者に見せてもらったが、大きな腫瘍だった。こんなに腫瘍が大きくても、痛くなく、普通に生活できる。大腸がんとは恐ろしいものだ。
 さて、私の話へ戻る。自宅に帰ってからは、しばらくもんもんとしていた。受けたくない、が受けなくてはいけない。とりあえず、大腸内視鏡検査について、ネットで調べてみた。オーストラリアで受けた人と、日本で受けた人のブログを読んでみた。海外で検査を受けるのが恐ろしいのなら、日本で受けてみようか。日本のほうが安いのでは?調べているうちに、オーストラリアでは全身麻酔をかけることがわかった。金額は3~4万くらいで、どちらの国も変わらない。内視鏡検査は、大腸が曲がっている所にさしかかると、痛いらしい。そういうのをいろいろ読んで、決めた!全身麻酔のあるオーストラリアで受けよう。(もちろん、女医がオーストラリアでの検査を進めているので、オーストラリアで受けるのがいいのだが、海外では不安だし、医療費が高いので、日本のほうが良かったら、女医にそのように言おうかと思っていたのだ。)
 2ヵ月後に、病院から手紙がきた。検査の準備を整えているので、近いうちに看護師がそちらへ電話をする、とのこと。とうとう検査の日がやってくる。また、不安になった。この手紙がきてから、2週間後に看護師から電話がきた。ケアンズのAECONビルの3階に申込書を取りにきてほしいと言われた。そして、検査の日が伝えられた。その日は用事が入っていたため、日程変更を申し出ると、「日にちを変えるとなるとなると、またウエイティングリストに戻って、待たなくてはいけません。」と看護師に言われたため、しょうがなくその日にした。嫌なことはさっさと済ませたい。「次の週の水曜日の2時から4時のあいだに、申込書を取りに来てください。」かなり早口で話す人なので、必死に聞いてメモした。水曜の2時から4時というたった2時間の間に取りに行かなくてはならないという意味不明の時間割りため、忘れないようにあちこちにメモした。
 当日、申し込み書を取りに行ったが、説明書と下剤を渡されただけ。説明が無いのか、、、かなり不親切だなぁと思うも、文句を言えるはずもなく、帰宅。説明書を読んだら、検査の5日前までには、病院に申込書を提出すること、と書いてある。いつもの私なら、当日間際までそんなもの読まないので、今回は読んでよかった。検査はCairns Day Surgeryか、またはCairns Praivate Hospitalでおこなわれると書いてある。どっちだよ。私はプライベートの保険に加入してないため、プライベートホスピタルではないだろう。よく読んでみると、小さい字で書いてあった。私はDay Surgeryで受ける。24時間医療センターの2階だ。この申込書をもらってから、3週間後に私の検査がある。検査の3日前から食事制限が始まる。食いしん坊の私に食事制限などできるものか。どんよりした気分の日が続く。でも3日前の食事制限はたいしたことなかった。野菜、果物などの繊維、ナッツを食べてはいけないだけで、白いごはん、パン、肉、魚は食べても良い。楽勝!のりは食べれるのだろうか。Tofu(豆腐)は食べてよい、と書いてあるが、さすがにSea weedは食べれるのかどうか書いてない。納豆も同じだ。とりあえずのりも納豆も食べないでおくことにした。
 検査前日は、午後1時以降は食事をしてはいけないため、ランチは素うどん半分(ねぎ無し)とシュークリームを食べた。ヘンな組み合わせだが仕方あるまい。そのあと、午後1時にEpson Saltをコップ1杯の水に溶かしたものを飲まなくてはいけなかったのだが、忘れていた。4時にこのエプソンソルトを飲み始めた。思いっきりマズイではないか!まずいどころではない。飲めない。前日は、食事はしてはいけないが、ゼリーは食べてよい、と書いてあったので、急いでオレンジゼリーを作った。戸棚に昔買ったゼリーの素があったのだ。このゼリーがなければ、エプソンソルトは飲めなかったであろう。救世主だ。私は甘党なのでゼリーで良いが、甘党でない人はブラックコーヒーでも良い。とにかく、後味が悪いため、エプソンソルトを一口飲むたびに、間髪入れずゼリーを食べなくてはいけない。しかし、こんなまずいもの出会ったことない。何であろう。箱を見てみると、「少量を洗濯機に入れ、まわして洗浄してください。」えっ、洗剤?箱のどこにも食用とは書いてないでは無いか。私はなにか間違ったものを、買ってしまったのか。グーグルで調べてみて、エプソンソルトはデトックスに使え、とりあえず体に入れても良いらしいことがわかり、安心はしたがまずいものには変わりない。午後1時、4時、7時、10時にスプーン2杯をコップの水に溶かしたものを飲まなくてはいけない。4杯飲まなくてはいけないのに、結局私は1杯半しか飲めなかった。「腸がきれいな状態でないと、うまく検査できないので、再検査することになります」という恐ろしいことが説明書には書いてあったが、もうこれ以上は飲めん。結果的には、検査後いただいた書類には、腸の状態はExcellentと書いてあったので、1杯半でも大丈夫だったのだ。腸の中の写真はピンクできれいな色だった。
 苦しんだのはこれだけではない。午後6時から下剤を1リットル飲まなくてはいけない。Moviprep Orangeというのを病院からもらった。オレンジと書いてあるから、オレンジ味がするのだろう、と思ったが、これもまずい。だが、エプソンソルトほどではないため、これは全部飲めた。1時間半かけて飲んでくださいと書いてあったが、実際は2時間半かかった。でもいいのだ。だって私はExcellentなのだから。
 さて、検査当日。食事は禁止。コーヒー、紅茶、ゼリーは良いが、私はゼリーも食べなかった。腸内をなるべくきれいにしたかったので、無色の白湯だけにした。またあのオレンジ味の下剤を1リットル飲まなくてはならない。もう飽きた。検査の4時間前からは何も口にしてはならないため、今のうちに水も飲んだ。

 受付がすんで、15分くらい待たされた後、全部の服、下着を脱いで、病院の服、病院のパンツ、靴下に着替えるように言われた。私の着替えの途中で担当の看護婦が変わって、私がどの検査を受けるのかわかっていないらしく、早口で何か言われた。2回聞いてわからなかったため、「What do you mean?]とまた聞き返した。そしたら、その看護師は前の看護師のところへ私の検査名を聞きに行った。「あの患者は英語がわからないよ。」と聞こえてきた。途中で、気づいたのだが、Colonoscopyと言っていた。内視鏡検査のことだ。うっかり内視鏡検査のことを英語で調べるのを忘れていた。たった1語わからなかっただけで、英語ができないと言われてしまう。ああ、悲しいがたまにあることだ。気分が沈んだまま、医者が来るのを待っていた。国籍不明だがやさしそうな医者が現れ、いろいろ説明してくれた。異常がなければ、次の検査は5年後。状態によっては3年後になることもある。ポリープが見つかれば、切除する。下剤をまた飲みたくないので、検査は5年後になることを祈った。途中で、この医者が黒縁のメガネをかけた。なんと。竹中直人にそっくりではないか。国籍不明だが、日本人では無い。前の日に「ようこそ、我が家へ」という竹中直人が出演しているドラマをデイリーモーションで見たため、そう思ったのだが、頭、ひげ、めがね、顔の色そっくりだ。弟といっても通用する。さっき気分が沈んだ私だったが、ちょっと楽しくなった。
 そのあと、麻酔医師がきて、名前、誕生日、何の検査を受けるのか聞かれた。Colonoscopyは覚えたほうが良い。私はこの時もコロなんとかだったっけ、、と単語を覚えてなかったため、「大腸内のポリープチェックです。」と堂々と言った。ベッドに寝るように言われ、麻酔を打ち、横向けになった。その後の記憶がない。起きたときには、もう2時半だった。麻酔は初めてだが、眠りおちるような感じでなく、いきなり記憶がぷっつり切れる。
 看護師に着替えるように言われ、その後、待合室のような部屋に行き、30分ほど休む。他にも検査を終えた人が4人いた。サンドイッチとクッキーと紅茶がだされた。朝、あんなにおなかがすいていたのに、サンドイッチもクッキーも食べる気がしない。おそらく麻酔のせいだろう。なので、紅茶だけいただいた。看護師が迎えの人に「3時頃迎えに来てください」と電話をする。検査結果はどうなんだろう。急に心配になってきた。すると、看護師が1枚の書類をくれた。4枚ほど、私の腸内の写真が写っている。3mmのポリープを肛門から20cmくらいのところに発見し、切除した。次回の検査は5年後。と書いてあった。良かった。
 これはオーストラリアの大腸内視鏡検査なので、日本で受ける人には参考にならないかもしれない。大腸がんは日本女性の死亡原因ナンバーワン。乳がんだと思っていたので意外。症状が出にくいので、発見が遅れることも。これを読んで、少しでも心の準備ができる人がいてくれることを願う。





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最終更新日  2015.06.21 01:54:40
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