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2007年09月07日
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カテゴリ: 古谷 剛彦
 6日付けの北海道新聞で、「道営競馬 旭川撤退へ」と1面に出ました。見出ししか見ないで話をしていた人には、今年で旭川が終わるようなニュアンスで話す人もいたので、改めて見出しって怖いな、と思いましたが…。それはともかく、内容としては、平成20年度を持って旭川から撤退し、さらに北海道競馬事務所も廃止して、門別競馬場のある日高町に、道営競馬を運営するための公社を新たに設立するというものです。今後の基本的な考えとしては、馬産地である優位性を最大限に発揮し、一層の運営改善に努めていくことで、売上規模に合わせた経費の範囲内で運営を図り、平成22年度までに単年度収支均衡を目指していきます。

 産地力を最大限発揮させるため、産地による現行公社への増資と、主要役職員の派遣や現行職員の退職金相当分の道の負担により、産地主導の新公社に組織を転換させ、本部は日高町に移転。道から新公社に、競馬法に基づいて競馬の実施に関する事務を委託する形となり、道は本庁内で予算・議会など根幹事務を担当するというのが、素案の中味です。

 旭川競馬場は上川生産連から賃貸しており、門別競馬場からの移動費なども考慮すると、約2億円の支出が伴っています。また、北海道で第2の都市ではありながら、入場者数が1日平均では700人台と、門別競馬場と大して変わらない状況です。これでは、撤退の話が出ても致し方ないでしょう。そもそも、道内で最もホッカイドウ競馬が注目を集めていたコスモバルクがクラシックを走っていた04年、旭川ナイトレースが開幕を迎える直前に、駅前の買物公園で騎手たちが勝負服を着て日程表がついているティッシュを配布したことがありましたが、市民の大半は興味なし。この年の数ヶ月前に、札幌駅付近で同じことを実施した時とは雲泥の差でした。

 また、昨年にエアドゥの機内誌で、旭川の特集が組まれていた時、旭川マップも1ページ割いてついていたんですが、この地図の中に、競馬場の場所が一切記されていませんでした。地元企業の中には、競馬が大好きな人が中心となり、旭川から競馬をなくさないように努力をしていた方もいましたが、結局市民に根付くことはなく、ばんえい競馬もありながら、実際は馬文化が全くない土地だったことは否めないでしょう。昨日のあるスポーツ紙には、旭川競馬場に足を運んだ人の「ファンの気持ちも考えて欲しい」という声を載せていましたが、第2の都市で、1日平均が700人台の入場者数しかいない現実は、ある意味で旭川市民の気持ちを考えた英断とも受け取れます。その街から競馬がなくなりそうな時だけ声を上げられても、説得力はないでしょう。

 馬産地である日高町門別が主となる形なら、PR活動も活発になるでしょうから、決して間違った方向性ではないと感じます。旭川のナイター設備は道のもので、取り外しが可能なので、これを門別に移動させ、門別の方がコースが広いのであと何塔かは新たに作る形にはなるでしょう。スタンドも、門別を本場化していく方向で、ブリーダーズGCなどのビッグレースも行う訳ですから、当然スタンド増築は視野に入ってのこと。ナイター施設やスタンドの増築(2000~3000人の集客能力を見込むものになりそうです)、ビジョンの設置などに関しては、馬産地が補助事業を活用した上で、低コストで整備をしていくことになります。馬場に関しては、昨年が本馬場、今年は内馬場を全面改修していますから、これはほとんど手をつけなくても大丈夫な状況になりますので、思ったほどコストは掛からないでしょう。

 これだけの英断をしていかなければならない背景には、北海道の厳しい財政難も影響しています。平成20年度から平成26年度まで、毎年度500億円ほどの歳入不足が予想され、北海道自体が赤字債権団体に陥る可能性が高まっていることで、高橋はるみ知事も危機感を感じているところにあります。この状況下では、道営としての限界を感じ、早い段階で自立していく方向性を視野に入れた上で新組織を作るということは、当然の決断でしょう。

 7日、北海道地方競馬運営委員会があり、「北海道競馬改革ビジョン素案」が発表されましたが、滞りなくこの素案は受け入れられ、これをもとに来週以降の道議会で話し合われていくことになるでしょう。以上のことから、ホッカイドウ競馬を残すためには、旭川撤退はやむを得ない決断です。何とか存続の道を探っている案であることは間違いない訳で、メディアももっと、前向きに資料や記事を解釈していく必要があるでしょう。とにかく、北海道自体がヤバイんですから仕方ないところです。アラ探しをし、批判しかできないようでは、何を生むこともできません。そして、この話は、再来年からの話ですから、旭川競馬は来年もありますので、改めて誤解のないように…。





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最終更新日  2007年09月08日 07時39分19秒


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