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水曜日の担当は、坂田博昭です。
先週の門別の中継放送の中でPRした、競走馬の生産・育成牧場への就業支援の取り組み「BOKUJOB」。
この週末にイベントとして東京競馬場で開催された「BOKUJOB」のメインフェアにお邪魔し、取材してきました。

場所は、東京競馬場の正門を入ってすぐのところ。
テントを張って、会場が設営されていました。


来場した方が受付を済ませると、それぞれの来場者のニーズに応じて、その後の相談ブースを案内します。
例えば、生産に興味があるのか、それとも育成か。
牧場でずっと働きたいのか、それとも例えば将来的にJRAの競馬学校に行って厩務員になるようなことも考えているのか。
相談に来られる方の年齢も本当に幅広く、中学生のうちからこのような仕事も考えたいと思い、保護者の方とともに来場されている方がおられるかと思えば、すでに社会人として働いていて、牧場の仕事への転向を考えておられるような方も勿論数多くおられました。


このように、各生産・育成牧場が出しているブースには、担当者の方がスタンバイ。仕事の内容などについての説明を懇切に行います。
私がこの現場を訪れてみて最も驚かされたのは、参加者の方々が牧場の仕事に強い興味を持って、そして実に熱心に話を聞いておられることでした。
1つのブースでの相談時間は、長い方ですと1時間を超えていました。勿論、それだけ牧場の担当者の方も熱心に説明をされているということ。元々興味を持った方が参加されているとは言え、想像以上の熱の入り方でした。

机の上の白板に「お気軽にお声掛け下さい」の文字

こちらの白板には「未経験者OK」
ブースで待機する生産・育成牧場の皆さんにとっても、貴重な人材と出会い繋がりを作るためのチャンス。就職しようとする皆さん方だけでなく、それを受け入れようという皆さんもこうした場が真剣勝負です。

BOKUJOB北海道事務局長の三好直樹さん(荻伏三好ファーム)に伺いました。
「お越し下さる方々は、皆さん大変熱心で、長い時間、そしていくつものブースで話を聞いて行かれます。一口に牧場と言っても生産育成、仕事の種類も様々なですし、最終的な人生の目標によってルートもいくつもあります。この場でそうした皆さんのニーズを伺い、マッチするブースで話を聞いて頂いています」
拝見していると、三好さんが来訪者と本当に丁寧に話をし、その話に基づいて自らブースに案内されている姿が印象的でした。
ちなみに三好さん。たいへんなカラオケの達人。NHKのど自慢浦河大会の優勝者です。門別の中継放送にも先週ご出演頂いたのですが、一曲歌って頂けば良かった…(笑)。
「毎年お越しになるリピーターの方も、結構おられます。何年もこのBOKUJOBフェアに通って準備をし、この春高校卒業と同時に日高の牧場に就職が決まっている方もいるんですよ。」
こうしてお話を伺うと、働きたい人、働きたい人々に来て欲しい人。それぞれの思いがこのわずかなイベントのスペースでガツンとぶつかっている、そんな感じがしました。
さて、牧場とは別にこのようなブースも…。

看板には「進路指導コーナー」とあります。
これ、本当に高校の進路指導の先生が来て、相談に乗っているんだそうです。

北海道静内農業高校 塚田 新 先生
「馬産地から離れた都市部の中高校生の皆さんがご自分の学校の先生方に相談したとしても、馬に関わる仕事への就職のルートを先生方がご存じないケース殆どです。ですので、そうしたルートについてここでお知らせして、それを持ち帰ってご自分の学校の先生方に相談出来るよう、ご説明しています。」
う~む、至れり尽くせり。BOKUJOBの取り組みが始まって数年経過していますが、2回目か3回目ぐらいで事務局の方がこのようなことが必要なことに気づき、それ以来ずっとこのような形で相談に乗っているとのこと。
しかし、よくよく伺うと、この取り組みにはまた違う側面もあるようです。
「実は北海道の農業高校は、今どこも定員割れで、生徒の確保に苦労しています。静内農業高校は課業で馬産を扱うユニークな高校。馬の生産とか育成に興味のある生徒さんがいれば、遠方からでも静内農業高校に来て頂ければと言う思いも持ちながら、ご説明しています。」
なるほど、こちらでも「人材の確保」ということが急務になっているんですね。
何しろ、静内農業高校が課業で行う馬産は、生産馬が競走馬セールでJRAにより購買されるほど、本格的に行われているのです。牧場で働くための第一歩としては、願ってもない環境かも知れません。
実際、 いまは20名前後の方が道外から静内に来て、この学校に通い勉強しているとのこと。日本の競走馬の生産育成を担う人材の確保には、このようなところでも尽力されているのです。
競走馬の生産育成は、普通にレースを見ているだけではつい見過ごしがちではあるけれど、競馬という競技の中では極めて重要なシーンと言えます。
巷では例えば、凱旋門賞を日本の馬がいつ勝つか、みたいなことが言われます。
日本が、世界のそうしたシーンにもっともっと近づき、勝利を取るために大切なことの一つに、物事の「すそ野」ということがあるのではないかと思っています。
単に競走馬になってから強くするとか、レースでいいプレーをするとかいうことだけでなく、 十分な人材が、十分な数の競走馬を、十分な質を持って送り出すということ。その点にも目を向けると、また「日本の競馬」ということの別の側面も見えてくるのではないでしょうか。
こうした取り組みの中から、必ずや世界を代表する馬を出すようなホースマンが次々と現れるだろうと、私は大いに期待をしています。
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