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2016年06月22日
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カテゴリ: 坂田 博昭
 水曜日の担当は、坂田博昭です。
(本稿の取材日は平成28年5月13日です)
 北海道で、地域の場外発売所を巡る旅。先週に続き、今回も江別市の話。
 今回は、いよいよ場外発売所に潜入?してみましょう。
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 先週ご紹介した、再開発が進む野幌駅。
 ここからから歩いて数分の場所に、Aiba江別はあります。
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 周囲は意外と、クラシックな飲み屋街の雰囲気。
 居酒屋がいくつも軒を連ねておりました。 
  
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 交通量も多く、ロードサイドの商業施設が居並ぶ国道12号線に面したところに、Aiba江別はあります。
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 2006年に「提案型場外発売所」という手法で公募し、この場所の不動産所有者からの提案で設置されたのが、Aiba江別。1階にパチンコ屋があり、その2階が競馬の場外発売所になりました。

 …が、しかし、その後パチンコ屋さんがつぶれてしまって、いま営業しているのは2階の場外発売所だけ。
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 パチンコ屋の痕跡… 

 パチンコ屋さんが営業しなくなっていて建屋のその部分が廃れているので、外観的には少々残念さを否めないのですが…
 2階に上がれば
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 この通り。コンパクトなフロアですが、明るく楽しい雰囲気が醸し出されています。 平日の日中でしたが、場内は結構な賑わい。
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 周囲に住宅地がある立地に加えて、南幌など近隣の町からも来場があり、週中で2~3百人、週末のJRAの開催日にはその倍ぐらいの入場があるそうです。

 やはり利用の動機は

「札幌まで行かなくても買える」
「毎日開いているので、JRAの馬券がいつでも払い戻せる(し、払い戻したついでに馬券が買えてしまう、笑)」

ということの模様。

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 小さな場外発売所ですが、週末にはスナック的に食事が取れる場所もあります。
 外に出れば、国道沿いに飲食店もイオンのスーパーもあり。 
 近隣に大学が多くて、若い学生さんたちの利用も見込めるのではないかと思い伺ってみたのですが…残念ながらそれは殆どないそうで。
 JRAを売り始めて増えた顧客は、20代後半から30代ぐらい。ただ女性のお客様がいらっしゃるようになったそうです。それも競馬が全くわからない人。旦那さんに頼まれてお使いで買いに来たとか、知人との間で競馬の話が出たのでちょっと買いに来てみた、という感じだとか。

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 駐車場は、パチンコ屋がなくなったのでその分も利用できて、全部で125台収容。週末で丁度一杯になるぐらい。国道沿いですので、駐車場に余裕があると便利ですよね。
  
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 左 柴崎弘明さん 右 藤本隆さん

 柴崎さんは昭和52年から道営競馬で長らく投票を含めた総務畑を歩んできたベテラン。この春から札幌近郊のAibaのご担当になりました。
 競馬の良かった時期、そこから転落して経営危機に陥った時期、そしていまに至るまでのあらゆるシーンを経験しておられるだけに、その言葉にはザラザラとしたリアルな感触があります。

「(本場場外における)現金での馬券販売の下げ止まりは、全体で見れば止まっていません。この江別は幸い前年比微減でとどまっていますが、他では大幅に前年を下回っています。」

 危機感を滲ませる柴崎さん。

「かつて競馬が門別に集約される前は、たとえば道営競馬とばんえい競馬との関係とか、競馬場施設を所有する諸団体(JAの生産連など)との関係が整理されておらず、協力関係もないまま衰退していきました。しかしいまは責任の所在もビジョンのあり方も明確です。門別競馬場本場では競馬場自体を整備して、成果が上がっていると思います。」

 自らの責任に於いて、ビジョンを持って取り組むことの重要性を説く柴崎さん。言外には、これからの場外発売所のあり方についても同じように取り組むべきという強い意識が感じられます。

「フェイストゥフェイスでお客様方に対する仕事ですから。その接点を大切にしながらやっていけるかどうかがポイントなのではないでしょうか。」


 そうした考え方を日々実践する役割は、ここ江別で所長をお務めの藤本さんがになっています。道庁の農政関係の勤務から5年前にホッカイドウ競馬のAibaの仕事に転じ、昨年からこの江別で所長をお務めの藤本さん。農政では軽種馬とは別の事柄を取り扱う部署にいらしたそうで、もとはJRAのG1の馬券ををたまに買うぐらいしか競馬との接点はありませんでした。

「お客様方との関係を築くのは、難しいことだと実感しています。初めは競馬のことも殆どわかりませんでしたから、お客様方に『この場所の所長』ときちんと認知していただくことから始めました」

 単に仕事を一通り覚えるだけではなく、例えば「認定厩舎とは何か」みたいな、お客様の話について行けるように競馬のかなり深い実情に関することまで勉強したそうです。

「実は、所長ということで『毅然として勤務しなければ』と思っていたんです。しかし、しばらくして自分自身のものの考え方が変わりました。そうした競馬のことを話しながらお客様と時間を過ごすことを含めて、もっとやんわりと接していけば、お客様方とやっていけるということもわかってきました。」

「お客様方だけでなく、町内会など周囲との関係も大切にしています。町内会の活動で貢献するだけでなく、ゴミとして出るマークシートを資源として提供したりもしています。マークシートはいい再利用の資源になるらしいですよ。」

 経営があって、現場がある。双方がきちんと両輪になって機能して初めて、こうした現場の奮闘も生きる。柴崎さん藤本さんおふたりの話を伺っていて改めてそのように感じさせられました。

 最後に、柴崎さんの言葉

「土日には、あれだけJRAの競馬に向かってくるエネルギーがあるんです。それを平日の地方競馬にどうして呼び寄せられないのだろうかと…どうにかしてその一部でも平日に持ってくる方法はないのだろうかと、ずっと考え続けています。」

 地方競馬がお客様方に提供するのは、本質的には事情の競馬そのもの。週末にJRAの馬券が売れて満足している場合ではないという思いが、シンプルに伝わる言葉でした。


 次週の稿では、また異なる実情にある場所を訪れたいと思っています。





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最終更新日  2016年06月22日 07時37分02秒
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